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映画が大好きです。いつまでも青臭い映画好きでいたい。 記事は基本的にネタバレありです by 真紅 (言葉を探す人)   ★劇場鑑賞した映画は Instagram にアップしています @ruby_red66 ★Stay Blue

終わりの楽園~『ブラッド・ブラザーズ -天堂口-』

天堂口ポスター1 天堂口ポスター2

 中国の貧しい田舎町で、病弱な母と妹と暮らすフォン(呉彦祖ダニエル・ウー)
は、幼馴染の兄弟、カン(劉リウ・イエ)フー(楊祐寧トニー・ヤン)とともに上海
へ出稼ぎに行く。そこは、ナイトクラブが華やかな光を放つフランス租界。。

 純朴な田舎の青年が血なまぐさい黒社会に巻き込まれ、大切なものを失ってゆ
く。1930年代の上海を舞台にしたノワール。垂涎の豪華キャストに、公開時にどう
しても観に行けなくて地団駄踏んだ作品。そういえば、りうくんはこれにも出ていた
のね、と思い観てみましたら、、、アレレレレ?

天堂口2

 監督、張震くんに惚れているのでは? と思ってしまうくらい、彼が別格にカッ
コイイ!
(ファン目線ではありますが) 苦悩する眉間の皺、細い顎、ソフト帽の
下の「でこっぱち」さえ素敵。。闇の殺し屋、マークにはまってる!
 しかし、、「また張震と舒淇スー・チーか?」と思ってしまったのは私だけ? 
に女優はおらんのか
(男優は張震でいいのよ)。

 お目当てのりうくんは、ケンカっ早くて度胸があって、やたらめったら腕っ節の
強い役どころ
。う~ん、この役のりうくんは、あまり好きじゃあないなぁぁ。なんだ
か見ていて痛々しい

 1930年代の上海、という舞台設定なのに、なんだか全てが「セット」みたいで
現実味がない。照明も陰影が感じられないし、ペラペラの張りぼてみたいに見
える、全てが。そもそも、フォンとスーチェン(李小璐リー・シャオルー)が延々
とダンスを踊ってるシーンでもう、「これ、どうしよう?」って感じだった。

 モンゴルでも強烈な印象を残した孫紅雷スン・ホンレイは、マフィアのボス
として迫力十分、存在感を示していたと思う。しかし、その演技が一人だけ浮い
てしまっていたかも?しれない。いくらマフィアとはいえ、あなたたち殺し過ぎ
しょうが。。

天堂口3

 ( 『ブラッド・ブラザーズ -天堂口-』 監督・共同脚本:アレクシ・タン
      主演:呉彦祖ダニエル・ウー、張震チャン・チェン/2007・香港、台湾)
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テーマ : 香港映画
ジャンル : 映画

2010-11-12 : BD/DVD/WOWOW/Streaming : コメント : 4 : トラックバック : 2
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ブラッド・ブラザーズ(天堂口)
妹とともに病気の母親の面倒を見ながら生活するフォン(呉彦祖:ダニエル・ウー)は 親友のシャオフー(楊祐寧:トニー・ヤン)の兄ターカン(劉燁:リウ・イエ)に誘われ 一旗挙げるために3人で上海へと旅立つ。 そこで待ち受けていたのはナイトクラブを牛耳るマフィ...
2010-11-11 23:44 : 龍眼日記 Longan Diary
美麗的尸体──大剛。
老上海繋がりで二体目は、『ブラッド・ブラザーズ─天堂口─』(2006年)の大剛です。 『天堂口』は、製作総指揮が呉宇森だというのでそれなりの期待をして観て、それなりの肩透かしを食らわされました。 監督の陳奕利(アレクシ・タン)は劉燁が主演したDIESELの
2010-11-12 09:59 : 蛇果─hebiichigo─
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リウくんの悪役だったら「コネクテッド」がオススメです♪
真紅さん、こんばんは。
本当にねぇー、大作の雰囲気を醸し出そうとしつつ完全にショボい作品になってしまっていましたよね。
孫紅雷(スン・ホンレイ)演じるマフィアのボス、あんな素人同然のカンに
あっと言う間に殺されちゃうって一体・・・?(笑)
ところでこの作品のベースとなっている「ワイルド・ブリッド」は観るには覚悟が必要かと。
頭を鈍器で30回くらいは殴られる衝撃と後味の悪さが残る作品だと思いますよ~。
私は大好きですが。(笑)
2010-11-11 23:54 : sabunori URL : 編集
sabunoriさ~ん、おはようございます! コメント&TBありがとうございます。
はい~、『コネクテッド』は必見リストに入っておりますとも♪
で、本作ですがなんか「ペラペラ」な印象で・・・(苦)。
劇場鑑賞していたならば、張震くんのカッコよさだけでも満足できていたとは思いますが。。
とにかく簡単に人が殺され過ぎでしたよね。
で、『ワイルド・ブリッド』ですがそんなに恐ろしげな作品なんですね。。
鈍器で30回か~、ひえ~。。立ち直るのに時間がかかりそうですね。。
でもいつか必ず観ます!
2010-11-12 08:39 : 真紅 URL : 編集
おはようございます。

真紅さんが(そしてsabunoriさんも)記事にお書きになっているのとほとんど同じ理由で、私もこの映画の感想文を書く気にはついぞなれずにおります(笑)。
リウイエに特化した死に顔記事のTBで失礼いたします。

「かっこいい役者とスタイリッシュな絵」だけではいくらお金かけたところでノワールは撮れない。
そのお手本がここにある、といいましょうか。
志がなにも感じられないといいましょうか。
基本的に映画に対してネガティヴなことは書きたくないですし、基本的に非常に辛辣な人間なので毒吐き出すときりが無いので(笑)ぼやきに留めておりますが。
要は「人間」を描くことがまったく出来ていない作品だな、という気がします。


でも、先日公開されたばっかのリウイエの新作も、この監督の作品なんです(泣笑
みるのが怖いです……。


とは申せ、リウイエにラブイズブラインド状態な私ですので、大剛というこのキャラは、その「痛々しさ」も込みでそれなりに愛してしまいました。
というかいろんな作品を辿るにつけリウイエ自身がなにかと「痛々しい」役者さんなので、ある意味この痛々しさこそ仕様ではあるまいか、とだんだん思うようになってきちゃいました。
病んでおりますね……。
2010-11-12 10:25 : レッド URL : 編集
レッドさん、こんばんは~。コメント&TBありがとうございます。
死に顔記事、、大歓迎ですわ!! 
りうくん(カンね)、死ぬ気でフォンを待っていましたもんね。

私も、ネガな感想はなるべく書きたくないんです。なんか悲しーくなりますから。
この映画は期待が物凄く大きかったので、その分ガッカリ度も大きかったです。
登場人物たちの行動に「オイオイオイ」と突っ込んでばかりでした。
「志」確かに。。ジョン・ウーはもうちょっと助言とかできなかったのでしょうかね。

で、まぁりうくんの新作がこの監督の作品とは・・・! ビックリ
どんな作品なんでしょうね。。期待半分、不安半分というところかな~。

「痛々しい」そうですね~、「いたいけ」と言うか。。
この前、偶然りうくんが中国版紅白歌合戦(?)みたいな番組で、花持って踊ってる動画を観てしまったんです。
もう、私、PCの前で爆笑してしまいました。。ごめん、りうくん。。。
レッドさんのおっしゃる「どんくさい」って感じが、、わかりますわ~。
ホント、いたいけでした。。

この役も、そうか、、監督、狙ったか?!(違)
2010-11-12 19:39 : 真紅 URL : 編集
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