本物の夕日の美しさ~『Always 三丁目の夕日』
 東京タワー、昭和30年代ブームの象徴とも言われる本作。予告編の段階で
涙ぐんでしまい、観たいと思っていたらあれよあれよの大ヒット。多くの観客
に支持されただけでなく、批評家筋にも評価され、先日の日本アカデミー賞で
も主演女優賞以外は独占した。まさに映画賞総ナメ状態である。
 主演の吉岡秀隆を始め出演者皆が巧く自然で、子役もかわいらしい。笑い
(「戦争も行ってないくせに!」「ロシア文学も読んだことないくせに!」)
(「俺とお前は赤の他人なんだからな」「子どもの顔が見たくない親なん
て、いるわけないじゃない?」)の群像劇である。

 スクリーンを前に、「これは本当に日本の話なのか?本当に、こんな時代が
日本にあったのか?
」とほとんど信じがたい思いだった。
 中卒で上京して就職、氷で冷やす冷蔵庫、テレビが来ると近所中の人が
集まりおしゃれして鑑賞。夢中になるのはプロレス中継。往診してくれる町の
お医者さん、三輪トラック・・・。全て21世紀の日本では消えてしまったもの
だし、私の記憶にも存在しない。しかしこの時代を生きてきた人たちにとって
は、リアリティのある映像なのだろう。
 そして、それ以上に今と違うのは夕日町の住人たちの心のあり方。彼らは
「これからどんどん日本はよくなるんだ!会社も大きくなるんだ!」という
前向きなエネルギーに満ちあふれ、未来の輝きを信じているように見える。
ラストシーンで鈴木一家が夕日の輝きを美しいと感じ、それが永遠に続くと
信じていたように。。

 どこまでが実写でどこからがVFXなのか判別不能なほど映像も素晴らしい。
しかし一番印象深く美しかったラストの夕日は本物で、「映画の神様から祝福
された感じ
」と言った監督のコメントが印象深かった。

(『Always三丁目の夕日』監督・山崎貴/主演・吉岡秀隆、堤真一/2005 日本)

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[2006/03/06 09:43] | 映画 | トラックバック(3) | コメント(2) |
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コメント
真紅さん、こんにちは。
いつもTBありがとうございます。
このお話と同じ年に生まれた者から見ると、懐かしい生活用品に溢れた画面は、
一緒にTVで観た夫と、お話そっちのけで郷愁に浸り、
お喋りが弾んでしまいました。

高度成長期に突入してゆくニッポン、
今と比べればうんと貧しく、とっても不便な生活だったはずですが、
今、見失ったものがたくさんあった時代だと思います。
[2006/12/03 10:49] URL | 悠雅 #- [ 編集 ]
悠雅さま、こんにちは。コメントとTBをありがとうございます。
本当に、この映画に描かれた日本は今と全然違いますね・・。
人と人とのつながりが濃くて、皆が前向きで。
続編、どんな感じになるのか楽しみです。
次は劇場に足を運ばれますか? 旦那様と一緒に観られたら、またお話が弾みますね!いいな~。。
ではでは、またお伺いしますね。ありがとうございました。
[2006/12/03 18:53] URL | 真紅 #V5.g6cOI [ 編集 ]
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