考える人人~『六つの星星』

作家・川上未映子と、6人のゲストによる対話集。
× 斎藤環
言語と身体、母と娘、哲学と文学。精神科医として、斎藤氏が川上未映子を
「非常に興味深い」研究対象として観察しているよう。
× 福岡伸一
生物とは何か、実在とは何か。細胞、分子と細分化されてゆく身体において、
「記憶」はどこに存在するのか。自己と自我の成り立ちについて。
× 松浦理英子
『たけくらべ』から始まる、ことば、文字、文体のループ。性差も種も超越
する、文学の可能性。
× 穂村弘
「ワンダーとシンパシー」驚嘆と共感の配剤。言葉の使い方、表現者が希求
する「絶対性」について。
× 多和田葉子
文字の「からだ」、言葉の力について。ここで川上未映子の語る本の「模様」
について、私も『ヘヴン』を読んでいるときに実感した。クライマックスであ
る「それはただの美しさだった」並木道のシーン。ページ自体がなんとも美し
く、ずっとそのままページを眺めて、飽きなかった記憶がある。
× 永井均
哲学対話。後半は『ヘヴン』未読の方は避けた方がよいです。ネタバレにつき。
全体的に、こんなにも常に何かを「考えて」生きている人たちがいることに
圧倒された。考えずにはいられない人たちが発する、白くまばゆい光に。
( 『六つの星星 川上未映子対話集』 川上未映子・著/文藝春秋・2010)
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六つの星星 著 川上未映子
川上未映子が
精神分析、生物学、文学、哲学をめぐって
6人の方々と様々な対話をする・・対話集...
2010-05-21 13:56 :
ちょっとお話
コメントの投稿
お邪魔します~
私には難しいところが多かったわ。
普段あんまり考えていないからかな。
松浦理英子さんの本は真紅さん読んでいらっしゃったものね。私も↑の方の誰か、著書読んでおけば良かったわ。それよりなにより川上さんの本読まないとダメよね・・・・。
最後の章は助言に従い、パス。
いずれあらためて挑戦するわ
私には難しいところが多かったわ。
普段あんまり考えていないからかな。
松浦理英子さんの本は真紅さん読んでいらっしゃったものね。私も↑の方の誰か、著書読んでおけば良かったわ。それよりなにより川上さんの本読まないとダメよね・・・・。
最後の章は助言に従い、パス。
いずれあらためて挑戦するわ
2010-05-21 13:49 :
みみこ URL :
編集
みみこさん、こんにちは! コメント&TBありがとうございます。
読まれましたね~。
私は、斎藤先生や松浦さんの本は多少、読んだことはあったのですが、超話題になった福岡伸一さんの本は読んでなかったんですよ。
だから早速図書館で借りてみました(笑)。
川上さんと言えば、今はやっぱり『ヘヴン』ですね。
とにかく、何はなくとも『ヘヴン』ですから、早く読めるといいですね!
読まれましたね~。
私は、斎藤先生や松浦さんの本は多少、読んだことはあったのですが、超話題になった福岡伸一さんの本は読んでなかったんですよ。
だから早速図書館で借りてみました(笑)。
川上さんと言えば、今はやっぱり『ヘヴン』ですね。
とにかく、何はなくとも『ヘヴン』ですから、早く読めるといいですね!