映画が大好きです。いつまでも青臭い映画好きでいたい。 記事は基本的にネタバレありです by 真紅

おだやかな航海を願いながら~『私の船長さん』

私の船長さん


 Me and My Captain

 by M. B. Goffstein


 絵本子どもに読み聞かせるもの、というイメージが強いと思うのです。でも、
大人にこそ読んで欲しい、大人のために存在する絵本というものもあるのですね。

 私がいつも勝手に寛いでいる獏のいる庭園の主、kohakuさんが紹介されて
いたのがこの絵本です。作者であるゴフスタインは初めて知りました。シンプル
なモノクロの画
の下に、簡潔な(ほとんどキャプション、と言えそうなくらい)短い
文章
が添えられています。小さな、小さな絵本

 でもね、これがとっても広くて、深いの。

 手に取って、表紙を眺めただけで不思議と心が凪ぐのがわかります。
 読み始めると、たちまち涙が表面張力になって、読み終わる頃には嗚咽になっ
ていました。

 いえいえ、誤解しないで欲しいのです。この絵本はいわゆる「泣ける」本ではあ
りません
。哀しい物語でもありません。でも、自分の失くしたものが静かにそこに
あるような、大切にすべきだったものがひっそりと包まれているような。 喪ってしま
ったものを嘆くこともできずに生きている、私のような大人のために描かれたような
・・・。

 
 そんな、本なのです。

 (『私の船長さん』M.B.ゴフスタイン・著/谷川俊太郎・訳/ジーシー・1996)
関連記事
スポンサーサイト

テーマ : 絵本
ジャンル : 本・雑誌

2009-02-08 : 読書 : コメント : 4 : トラックバック : 1
Pagetop
目には見えないもの~『永遠のこどもたち』 «  ホーム  » ある革命家の死~『チェ 39歳 別れの手紙』
trackback

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
『私の船長さん』
M.B.ゴブスタイン 作 / 谷川俊太郎 訳 『私の船長さん』という、シンプルな線画で描かれた小さな絵本を 本屋さんで見つけました。 この物語の主人公は、棚にに置かれた木製の小さな人形。 ある日、自分の棚の下の窓枠に一艘の船が置かれたのを見て その船に乗って自
2009-02-09 00:43 : 獏のいる庭園
Pagetop
コメントの投稿
非公開コメント

管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2009-02-08 22:50 : : 編集
真紅さん、こんばんは☆
涙の表面張力、正にその通りですね。
共感し過ぎて、嬉しいです!
私も本屋さんで泣き出した事が
バレないように必死でした。
すごく劇的な出来事も、感動的なエンディング
でもないのに、この涙は一体どこから
生まれてくるんでしょうか。
でもその涙を流すのが、とても清々しい
感じでした。

2009-02-09 00:51 : kohaku URL : 編集
管理人宛てにコメント下さった方、ありがとうございました!
また改めてご連絡させていただきますね。
どうぞよろしくお願いいたします~。ではでは!
2009-02-09 19:26 : 真紅 URL : 編集
kohakuさま、こんにちは。コメントとTBをありがとうございました☆
本当に素敵な絵本を紹介していただき、感謝・感謝です♪
人は(主人公は人形ですけれども)、たとえ孤独でも想像力があれば幸せになれるのだと改めて教えてくれる本だと思います。
誰かを思い続けることの素晴らしさも。
そして、やっぱり生きて誰かと触れ合えるって幸せなことなのだとも感じさせてくれますよね。
まだまだたくさんのメッセージが込められた作品だと思います。
ではでは、またお伺いしますね~。
2009-02-09 19:31 : 真紅 URL : 編集
Pagetop
« next  ホーム  prev »

What's New?

真紅

Author:真紅
 Cor Cordium 

Archives

Search this site

Thank You!