人形劇なのにR-18、って何それ?!~『チーム☆アメリカ ワールドポリス』
タイトル通りの理由で公開当時から気になっていた本作、まぁちょっと観てみる
か、くらいの気持ちだったのだけど、恐れ入りました。たかが人形劇、ってなめたら
アカンぜよ!これはかの『パールハーバー』もびっくりの超大作(?)ですね。
誰もが知っている『サンダーバード』のような、木製の操り人形によるちょっぴり
ミュージカル仕立てのブラック・コメディ。世界平和を守るため、大量破壊兵器を
隠し持つテロ国家と戦うチーム・アメリカ。パリやカイロでテロ活動があると知る
や、銃や爆弾をぶっ放し、エッフェル塔もルーブル(ああ、サングリアル、聖杯が~、、
と叫んでしまいそうになる)も、スフィンクスもピラミッドも破壊しまくるチーム
・アメリカ。テロと戦っているんだか街を破壊しに行ってるんだか。。
観ている間、頭にあったのは「これは子どもには見せられないわ(汗)」もう、その
エログロナンセンスっぷりはほとんどアンタッチャブル。爆弾で人形が木っ端微塵にさ
れたり、残酷シーンもテンコ盛り。主人公が酔ってゲロを吐くシーンなんて、ここまで
やるかとさすがに引いた。この場面だけは絶対に食事中に観てはいけない(私は小腹が
空いたので「もずく酢」をすすっていたのだけど、これからもずく酢を見る度にこのゲロ
シーンが浮かぶに違いない。どうしてくれるんだ!)。
前半は対テロリストの大義名分の下、軍事行動に出る「右派」をパロっているから、
そういう映画なのかなと思っていた。すると中盤以降、その軍事行動に反対したハリウ
ッド俳優たち(アレック・ボールドウィン、ティム・ロビンス、ショーン・ペンら)や、
あのマイケル・ムーアまでもが槍玉&血祭りにあげられる。つまり「右」も「左」もか
らかっているわけで、この製作者は一体どういうポリシーの持ち主なんだ?!と思わずに
はいられない。怖い者なしにとことん暴走している。監督・製作のトレイ・パーカーと
マット・ストーンは『サウス・パーク』のクリエイターであるらしいが、その『サウス
・パーク』を未見なため彼らのことがわからず、ちょっと残念。
そして満を持して登場する、北の「将軍様」。この人たち、遂にあの独裁国家まで
コケにするのだ。この「将軍様」人形がよくできていると言ったらもう、目に焼き付い
て離れない。激似。しかもちょっとかわいいキャラなもんだからたまりません。
人形たちはまばたきこそすれ、さほどリアルに作られているわけではないのに、表情
を持ってリアルに演技しているかのように見えてくるのが不思議。子どもには見せられ
ないと思うけど、高校生くらいになら見せてもいいかもしれない。この映画を観て批判
精神に目覚めてもどうかと思うけれど、いろんな考え方や表現をしてもいいんだよ、と
いうことは学べるんじゃないだろうか。こんなに言いたい放題で大丈夫なのかな、とも
思うけれど、こういう映画が出てくるアメリカはやっぱり懐が大きい、自由の国なんだ
な~と改めて思う。製作者に抗議の手紙を送ったというショーン・ペンのほうが、ちょ
っと大人げないのかも。まっと・でいもん(ハーバード大卒)やベン・アフレックより、
扱いは遥かにいいじゃん・・・。
というわけで、決してオススメはできないけれど、存在価値は大きい作品だと思います。
(『チーム☆アメリカ ワールドポリス』監督:トレイ・パーカー/2004・USA)
か、くらいの気持ちだったのだけど、恐れ入りました。たかが人形劇、ってなめたら
アカンぜよ!これはかの『パールハーバー』もびっくりの超大作(?)ですね。
誰もが知っている『サンダーバード』のような、木製の操り人形によるちょっぴり
ミュージカル仕立てのブラック・コメディ。世界平和を守るため、大量破壊兵器を
隠し持つテロ国家と戦うチーム・アメリカ。パリやカイロでテロ活動があると知る
や、銃や爆弾をぶっ放し、エッフェル塔もルーブル(ああ、サングリアル、聖杯が~、、
と叫んでしまいそうになる)も、スフィンクスもピラミッドも破壊しまくるチーム
・アメリカ。テロと戦っているんだか街を破壊しに行ってるんだか。。
観ている間、頭にあったのは「これは子どもには見せられないわ(汗)」もう、その
エログロナンセンスっぷりはほとんどアンタッチャブル。爆弾で人形が木っ端微塵にさ
れたり、残酷シーンもテンコ盛り。主人公が酔ってゲロを吐くシーンなんて、ここまで
やるかとさすがに引いた。この場面だけは絶対に食事中に観てはいけない(私は小腹が
空いたので「もずく酢」をすすっていたのだけど、これからもずく酢を見る度にこのゲロ
シーンが浮かぶに違いない。どうしてくれるんだ!)。
前半は対テロリストの大義名分の下、軍事行動に出る「右派」をパロっているから、
そういう映画なのかなと思っていた。すると中盤以降、その軍事行動に反対したハリウ
ッド俳優たち(アレック・ボールドウィン、ティム・ロビンス、ショーン・ペンら)や、
あのマイケル・ムーアまでもが槍玉&血祭りにあげられる。つまり「右」も「左」もか
らかっているわけで、この製作者は一体どういうポリシーの持ち主なんだ?!と思わずに
はいられない。怖い者なしにとことん暴走している。監督・製作のトレイ・パーカーと
マット・ストーンは『サウス・パーク』のクリエイターであるらしいが、その『サウス
・パーク』を未見なため彼らのことがわからず、ちょっと残念。
そして満を持して登場する、北の「将軍様」。この人たち、遂にあの独裁国家まで
コケにするのだ。この「将軍様」人形がよくできていると言ったらもう、目に焼き付い
て離れない。激似。しかもちょっとかわいいキャラなもんだからたまりません。
人形たちはまばたきこそすれ、さほどリアルに作られているわけではないのに、表情
を持ってリアルに演技しているかのように見えてくるのが不思議。子どもには見せられ
ないと思うけど、高校生くらいになら見せてもいいかもしれない。この映画を観て批判
精神に目覚めてもどうかと思うけれど、いろんな考え方や表現をしてもいいんだよ、と
いうことは学べるんじゃないだろうか。こんなに言いたい放題で大丈夫なのかな、とも
思うけれど、こういう映画が出てくるアメリカはやっぱり懐が大きい、自由の国なんだ
な~と改めて思う。製作者に抗議の手紙を送ったというショーン・ペンのほうが、ちょ
っと大人げないのかも。まっと・でいもん(ハーバード大卒)やベン・アフレックより、
扱いは遥かにいいじゃん・・・。
というわけで、決してオススメはできないけれど、存在価値は大きい作品だと思います。
(『チーム☆アメリカ ワールドポリス』監督:トレイ・パーカー/2004・USA)
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trackback
コチラの「チーム★アメリカ ワールドポリス」は、Kaz.さんのご紹介で観させていただきましたぁ~♪
パペット・ムービーながら異例のR-18指定で公開されちゃったトレイ・パーカーとマット・ストーンによるとてつもなく過激なおバカ映画です。特に、金正日なんて更に
2008-02-20 20:45 :
☆彡映画鑑賞日記☆彡
コメントの投稿
これはワタクシのブログでも未だにアクセス多い映画なんですよ!
チュチュ姫さん、こちらにもコメントありがとうございます。
TB何度かトライしましたが届きません(泣)この映画、日本ではほとんどまともに論じられていないような・・・。
アクセス多いとは意外です。観てる人いるんですね(笑)←自分が観てるって
TB、またトライしてみますね。
またお越し下さいませ、ありがとうございました。
TB何度かトライしましたが届きません(泣)この映画、日本ではほとんどまともに論じられていないような・・・。
アクセス多いとは意外です。観てる人いるんですね(笑)←自分が観てるって
TB、またトライしてみますね。
またお越し下さいませ、ありがとうございました。