キョンキョンだってgoodである~『グーグーだって猫である』

東京・吉祥寺。伝説的漫画家の麻子(小泉今日子)は、15年間生活を共にした
愛猫サバに先立たれ、ペットロスで茫然自失の日々。ペットショップで見つけた
仔猫に「グーグー」と名づけ、飼い始めた麻子だったが・・・。
原作は、手塚治虫文化賞短編賞を受賞した大島弓子のエッセイ漫画。授賞式
に欠席した大島先生の代わりに、小泉今日子がサプライズ登場したというニュース
を新聞で読みました。私は少女時代、少女コミックよりも『少年サンデー』なんかを
読んでいたような子どもだったので(兄がいたわけでもないのに)、大島漫画の原
体験というのは残念ながらありません。『グーグー』も、悲しいかな『通販生活』に
掲載されていた回を一度だけ読んだことがあるかな、という程度。以下、原作者に
も、漫画作品にも思い入れのない人間の感想です。

主人公・麻子=大島弓子を演じるのは小泉今日子。彼女以外のキャスティング
は大島先生が許さなかったとか。私にとっては永遠のアイドル・キョンキョンだから、
彼女の美しさやオーラを最大級全面に出した映画なのかと思っていたら・・。
そこには「人生を諦めた人」みたいな寂しげな彼女がいました。小泉今日子、なん
だかいい女優さんです。彼女を嫌いな人はいるかもしれないけど、彼女を認めな
い人っていないんじゃないかな。上野樹里ちゃんはお肌がピチピチしていてかわ
いいし、加瀬亮くんも小柄なキョンキョンと並ぶとなんともカッコよく見えるのだけ
れど・・・。やっぱり彼女とは「年季が違う」感じです。森三中は食べ過ぎだし(笑)。

グーグーはかわいいし、サバとの再会場面などいいシーンもあったのだけれど、
全体として無駄なシーンが多かった気がする。監督としてはもちろん、全てのシー
ンに意味を持たせているのだろうけれど、私にはそれが感じ取れなかった。若い
ナオミ(上野樹里)の出番が多いのは、中年に差し掛かった麻子との対比? そこ
がうまく機能していない感じで。殺陣の練習風景も、意味がわからなかった・・・。
いきなり出てくるマーティ・フリードマン。。『英語でしゃべらナイト』かよ!(笑)
もうちょっと麻子さんの人生を細かく細かく追って、もうキョンキョン(とグーグー)
が出ずっぱり!みたいな映画にしてもよかったんじゃないかな?
しかし、麻子さんがグーグーの健康や長寿を願う気持ち、自分が彼を看取れま
すように、と祈る気持ちは純粋な愛情に溢れていて。。人間も、猫も、命は同じな
んだなぁ、と、涙。。
繁華な駅前から数分で閑静な住宅街が広がり、井の頭公園がある。吉祥寺という
素敵な街が、本当の主役なんだろうな。行ったことないけど。。そしてまことちゃん
(楳図かずお先生)の「ぐゎシ!」には笑いました。若い子は、絶対わからないだろ
うなぁ、と思いながら・・・。
(『グーグーだって猫である』監督・脚本:犬童一心/原作:大島弓子『グーグー
だって猫である』/主演:小泉今日子、上野樹里、加瀬亮/2008・日本)
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テーマ : グーグーだって猫である
ジャンル : 映画
trackback
映画館にて「グーグーだって猫である」
大島弓子の同名の自伝的エッセイ漫画の映画化。
おはなし: 吉祥寺在住の漫画家、麻子(小泉今日子)が締め切りに追われる中、愛猫のサバが静かに息を引き取る。そのショックで漫画が書けなくなった麻子を、アシスタントのナオミ
2008-09-11 10:22 :
ミチの雑記帳
{/kaeru_en4/}うなぎといえば、「グーグーだって猫である」を思い出すな。
{/hiyo_en2/}なんで?
{/kaeru_en4/}どちらも、とらえどころがない。
{/hiyo_en2/}なるほど、座布団一枚!・・・なわけないでしょ。ただのこじつけじゃない。
{/kaeru_en4/}しかし、犬童一心監督
2008-09-11 19:17 :
【映画がはねたら、都バスに乗って】
「グーグーだって猫である」「少年メリケンサック」
2008-09-12 21:57 :
長江将史~てれすどん2号 まだ見ぬ未来へ
大島弓子と言えば少女漫画界の巨星ということなんですけど残念にも作品を読んだことはありません、でも大の猫好きで今では猫13匹と暮らしているという~
物語の舞台は大島弓子巨匠も住む吉祥寺、井の頭公園に、今も健在の象のはな子さんも登場するし、最初のほう...
2008-09-14 02:08 :
茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~
吉祥寺に住む漫画家・麻子さんが主人公。13年間一緒に暮らした猫のサバが突然死んでしまう。それ以来漫画を書く気力を失った麻子。ある日ペットショップでアメリカン・ショートヘアの子猫に出会いぐるぐる巻き模様のグーグーとの新しい生活が始まる。大島弓子「グーグー...
2008-09-14 12:25 :
milk pan,milk crown
映画「グーグーだって猫である」を観に行ってきました!!
長いこと猫と2人で暮らしてるぼくとしては、この映画の公開はずっと楽しみにしてたんですよ。
大島弓子原作の自伝的エッセイを映画化したこんな内容です。
↓↓↓
『吉祥寺在住の漫画家、麻子(小泉今日子
2008-09-15 01:05 :
Thanksgiving Day
以前、私が実家に居たときには犬を飼っていたが、現在の家族ではまず、猫を飼うことは未来永劫にない。理由は3つあり、長女が猫アレルギーであること、集合住宅なので基本的にペットが飼えないこと、そして3つ目に、私も家内も子供の頃にペットへの死別を体験している身と...
2008-09-15 18:10 :
利用価値のない日々の雑学
たまにここに飼い主バカ記事を書く事もあるように
ウチは犬2匹飼ってまして、ネコは近所ウロウロしてるの
かわいいなぁと眺める程度。犬派です。そんな派閥あるのか。
この大島弓子さんの原作はあまりマンガ読まない自分も
たまたま全巻読んでましたが、
猫たち...
2008-09-15 20:14 :
It\'s a Wonderful Life
9月は小泉今日子の主演映画が2本公開。コイズミファンとしてはとっても嬉しい月になりそうです。そのうち『グーグーだって猫である』の試写会を有楽町・よみうりホールに観てきました。
********************
大島弓子作品の熱烈なファンを自認する犬童一心監督が、...
2008-09-17 20:38 :
cinema!cinema! ミーハー映画・DVDレビュー
人気ブログランキングの順位は?
天才漫画家、麻子さんの家に
新しい仲間がやって来ました
あなたに会えて、本当によかった
2008-09-22 00:56 :
ダディャーナザン!ナズェミデルンディス!!
大島弓子さんの漫画は・・・1つもキチンと読んだことがない。
それでも独特の世界観のある作家さんだなぁ、という印象がある。
きっとご本人も描く作品のようなヒトなのだろうという予想を裏切ることなく
ゆったりとした空気感漂う小島麻子先生をキョンキョンは素敵に...
2008-09-23 22:41 :
龍眼日記 Longan Diary
日記:2008年9月某日 映画「ぐーぐーだって猫である」を見る. 2008年.監督:犬童一心. 出演:小泉今日子(小島麻子),上野樹里(ナオミ),加瀬亮(青白),大島美幸(麻子のアシスタント),村上知
2008-09-25 22:38 :
なんか飲みたい
監督:犬童一心
出演:小泉今日子、上野樹里、森三中、加瀬亮、大後寿々花
「人気漫画家麻子の飼い猫サバが死んだ。仕事が手に付かなくなる麻子だったが、新しい猫グーグーがやってきた。」
キョンキョン可愛い♪
麻子さんみたく自然体でふんわりと優しく生きた
2008-09-26 15:10 :
日々のつぶやき
「グーグーだって猫である」を観てきました~♪
吉祥寺に住む漫画家の麻子(小泉今日子)は、締め切りに追われ3日間貫徹の状態だった。そんな混乱の中、15年間飼っていた愛猫サバが息を引き取る。仕事のペースが極端に落ちてしまった麻子を、アシスタントのナオミ(...
2008-10-17 23:08 :
観たよ~ん~
犬派のワタシが猫を観に行った!
何故?って、
観に行く!って言ってた黒猫派の みやっち がちっとも観に行かなくて、
そのおかげでワ...
2008-10-30 19:54 :
映画館で観ましょ♪
コメントの投稿
真紅さん、こんにちは~♪
この映画って原作があるんですよね?
原作そのままをなぞったからちょっと無駄に見えるシーンが多かったのか、それとも犬童監督のセンスで無駄なシーンを増やしたのか(爆)
犬童作品によく見られるテイスト満載だったので、もしかしたら監督の裁量で加えられたシーンだったのかも?
キョンキョン、昔のおきゃんな感じも残しつつ、なんだかイイオンナになりましたね。
結婚と離婚も彼女には肥やしだったのかしら~?
この映画って原作があるんですよね?
原作そのままをなぞったからちょっと無駄に見えるシーンが多かったのか、それとも犬童監督のセンスで無駄なシーンを増やしたのか(爆)
犬童作品によく見られるテイスト満載だったので、もしかしたら監督の裁量で加えられたシーンだったのかも?
キョンキョン、昔のおきゃんな感じも残しつつ、なんだかイイオンナになりましたね。
結婚と離婚も彼女には肥やしだったのかしら~?
ミチさま、こんにちは。コメントとTBをありがとうございます。
私も原作はチラ見程度なのですが、登場人物はほぼ猫と作者だけのようです。
だからほとんど創作でしょうね。監督のセンス・・・。
キョンキョン、離婚後伸び伸びと仕事されてるようで喜ばしいですね。
ますますいい女になって、アラフォー世代の星☆ですね~。
元ダンナさんのほうは、ひっそりとしてますけども・・・。
『メゾン~』是非観てみたいと思います~。
ではでは、またお伺いします!
私も原作はチラ見程度なのですが、登場人物はほぼ猫と作者だけのようです。
だからほとんど創作でしょうね。監督のセンス・・・。
キョンキョン、離婚後伸び伸びと仕事されてるようで喜ばしいですね。
ますますいい女になって、アラフォー世代の星☆ですね~。
元ダンナさんのほうは、ひっそりとしてますけども・・・。
『メゾン~』是非観てみたいと思います~。
ではでは、またお伺いします!
真紅さん、こんにちは。
真紅さんのタイトル、うまい! gooです。
キョンキョンの魅力がいっぱいでした。
私も昨日観ましたが、マンガも読みたくなりました。
真紅さんのタイトル、うまい! gooです。
キョンキョンの魅力がいっぱいでした。
私も昨日観ましたが、マンガも読みたくなりました。
2008-09-12 10:11 :
筆知 刻久 URL :
編集
筆知刻久さま、こんにちは! コメントありがとうございます。
キョンキョン、グゥ~ですよね。エドはるみになってしまいますが(笑)。
漫画、いいですよ~。私も原作はまだなので、是非読んでみたいです。
ではでは、またお伺いします。
キョンキョン、グゥ~ですよね。エドはるみになってしまいますが(笑)。
漫画、いいですよ~。私も原作はまだなので、是非読んでみたいです。
ではでは、またお伺いします。
こんにちは。
原作ファンとしてはせっかくの映画化に
水を差したくないのですが残念な出来だったと思います。
「水増し」というきつい言葉が頭に浮かんでしまいました^^;
小泉今日子は30年来の大島弓子ファンだと言うだけあって
抑え気味の演技がとてもよかった。
「ジョゼ」と「メゾン~」が大好きだったのですが
監督というより渡辺あやの脚本が好きだったと
はっきりわかってしまいました^^;
TBさせていただきましたのでよろしくお願いします。
原作ファンとしてはせっかくの映画化に
水を差したくないのですが残念な出来だったと思います。
「水増し」というきつい言葉が頭に浮かんでしまいました^^;
小泉今日子は30年来の大島弓子ファンだと言うだけあって
抑え気味の演技がとてもよかった。
「ジョゼ」と「メゾン~」が大好きだったのですが
監督というより渡辺あやの脚本が好きだったと
はっきりわかってしまいました^^;
TBさせていただきましたのでよろしくお願いします。
miyucoさま、こんにちは。コメントとTBをありがとうございます。
この映画、原作(大島作品)ファンの方はどうご覧になったのか、とても気になりました。
小泉今日子はよかったと思うのですが、余計なものを入れ込みすぎだと私も思いました。
監督は大島弓子ファンを公言されてますよね。でもファンからも絶賛、というわけでもないのですね。。
『メゾン~』を未見なので、是非観たいと思っています。
監督への気持ちが変わるかな・・。
ではでは、後ほどお伺いします。
この映画、原作(大島作品)ファンの方はどうご覧になったのか、とても気になりました。
小泉今日子はよかったと思うのですが、余計なものを入れ込みすぎだと私も思いました。
監督は大島弓子ファンを公言されてますよね。でもファンからも絶賛、というわけでもないのですね。。
『メゾン~』を未見なので、是非観たいと思っています。
監督への気持ちが変わるかな・・。
ではでは、後ほどお伺いします。
真紅さん
お久しぶりです!
原作読んでみられました?原作はかるーい
ネコエッセイなのになぜかこの映画よりも
深いものを感じてしまったんですよね。
今日「TOKYO!」観てきたんですけど
加瀬君また出てました。しかもゴンドリーのに!^^映画館行くと加瀬亮が出ている確率今かなり
高いです(笑)たまたまそうなってしまうのは
なんでだろう・・・。
お久しぶりです!
原作読んでみられました?原作はかるーい
ネコエッセイなのになぜかこの映画よりも
深いものを感じてしまったんですよね。
今日「TOKYO!」観てきたんですけど
加瀬君また出てました。しかもゴンドリーのに!^^映画館行くと加瀬亮が出ている確率今かなり
高いです(笑)たまたまそうなってしまうのは
なんでだろう・・・。
kazuponさま、こんにちは。こちらこそご無沙汰です~。
コメントとTBをありがとうございます。
原作はまだなんですよ。でも、深いものを感じたっていうのはなんとなくわかるような気がします。
『TOKYO!』早く観たいんですけど、来週になるかも?
加瀬亮くんって、ほんっと引っ張りダコですよね~。
『パコ』にも出てるみたいだし、今や邦画の顔ですね。
永瀬正敏とか吉岡くんのテリトリーを、全て加瀬くんが制覇してる感じかな?
早く『TOKYO!』観たいです~。
ではでは、またお伺いします!
コメントとTBをありがとうございます。
原作はまだなんですよ。でも、深いものを感じたっていうのはなんとなくわかるような気がします。
『TOKYO!』早く観たいんですけど、来週になるかも?
加瀬亮くんって、ほんっと引っ張りダコですよね~。
『パコ』にも出てるみたいだし、今や邦画の顔ですね。
永瀬正敏とか吉岡くんのテリトリーを、全て加瀬くんが制覇してる感じかな?
早く『TOKYO!』観たいです~。
ではでは、またお伺いします!
真紅さん、こんばんは。
なんともつかみどころのない作品でした。
確かに盛り込み過ぎだったかも・・・。
私としてはサバの存在が大きすぎて、グーグーよりも
サバと麻子先生のシーンばかりが印象に残ってしまいました。
楳図センセイの登場には思わずガッツポーズしてしまいました。(笑)
あ、あのグワシ!の手、私持ってまーす。
なんともつかみどころのない作品でした。
確かに盛り込み過ぎだったかも・・・。
私としてはサバの存在が大きすぎて、グーグーよりも
サバと麻子先生のシーンばかりが印象に残ってしまいました。
楳図センセイの登場には思わずガッツポーズしてしまいました。(笑)
あ、あのグワシ!の手、私持ってまーす。
sabunoriさま、こんにちは~。コメントとTBをありがとうございます。
そうなんです!英語で吉祥寺の紹介とか、殺陣の練習とか、ちょっと監督のセンスを疑ってしまいました(笑)。
もっとグーグー出ずっぱり、みたいな『仔猫物語』みたいな映画を想像していたので、アレレという感じでした。
サバのシーンはよかったですね。冒頭のお別れのシーンからして泣いてしまいました。。
「グワシ!」、子どもの頃できる、できないってやってました、懐かしい~。。
ではでは、後ほどお伺いします~。
そうなんです!英語で吉祥寺の紹介とか、殺陣の練習とか、ちょっと監督のセンスを疑ってしまいました(笑)。
もっとグーグー出ずっぱり、みたいな『仔猫物語』みたいな映画を想像していたので、アレレという感じでした。
サバのシーンはよかったですね。冒頭のお別れのシーンからして泣いてしまいました。。
「グワシ!」、子どもの頃できる、できないってやってました、懐かしい~。。
ではでは、後ほどお伺いします~。