決して逃げず、引き受け、愛し、立ち去る~『この世の果ての家』
また一つ、忘れられない本に出逢った。『めぐりあう時間たち』の著者、マイケル・
カニンガムの長編第二作『この世の果ての家』。流れるような美しい文体の中に主人公
達の数十年間を包み込んだ、心に深くやさしく沁み入るような物語だ。
ジョナサンとボビー。この二人の主人公が出会い、離れ、再び出会い生活を共に
し、紆余曲折を経て最後には自分達の居場所を見つける。物語はこの二人とジョナ
サンの母アリス、二人のパートナーである年上の女性クレアのそれぞれ四つの視点
から語られ、オハイオ州クリーブランドからニューヨーク、アリゾナそしてウッドストック
近郊へと舞台を移しながら進んでいく。
読み進むうち、着ていたTシャツの胸に大きなシミができるほど泣いた。著者の
カニンガムは同性愛者であることをカミングアウトしているゲイ男性であるが、
よくぞここまでと思えるほど、女性-若さを失いつつある、母親として妻としての
自分にリアリティが持てない-の感情を描写しているし、ゲイであるジョナサンの
苦悩もセクシャリティに去来するものというよりは、自分の人生が生きられないと
悩む全ての者に普遍的な苦悩に映る。私が一番泣いたのも、同性であるクレアや
アリスよりもジョナサンにシンクロしてしまった箇所だ。
ジョナサンとボビー。さやの中の豆のような二人。お互いを半身だと感じ、愛よ
りも強いなにかで結びついている二人。子どもの頃、一人は兄を、もう一人は生ま
れてくるはずだった赤ん坊を失うというトラウマを背負ったこの二人は、生者の外
の世界に強い愛着を感じ、少年のような大人に成長する。この二人にクレアを加え
た三人で一旦は家族と言う形態を作り上げ、レベッカという娘まで成したにもかか
わらず、それは崩壊する。クレアがレベッカにしたことは、母親の本能からという
よりも、利己的な遺伝子のなせる業のようにも映るし、結局はジョナサンとボビー、
二人以外は何も誰も入り込めない関係からの逃避とも言えるだろう。
そしてやはり既読の傑作『めぐりあう時間たち』に言及しないわけにはいかないだろ
う。『めぐりあう時間たち』の三人の主人公のうち、ローラとクラリッサのキャラクタ
ーはアリスの対極として描かれているように思える。二人目の子どもの母親になる
ことを望まず、夫との結婚生活に疑問を感じつつもそこから逃れられないアリスに
対し、「自分の人生は自分のもの」という心の声に従ったローラ。一人息子に病の兆候
を感じつつ、別れ際「軽く、だがちゃんと唇に」キスをするアリス、エイズに冒された
友人リチャードの唇にキスできなかったクラリッサ。しかしカニンガムはどちらが
より正しく、どちらが間違っていると主張するわけではない。どちらにもいくばく
かの後悔と失われたものへの執着があり、「ふつう」の日々、「ふつう」の女性など実は
あり得ないのだ、という静かなメッセージを置くにとどめている。
物語を彩る音楽も、洋楽好きな読者にはたまらないだろう。アーティスト名、曲名
を聴いてピンと来ない自分が本当にうらめしかった。『海辺のカフカ』(村上春樹著)を
読んだ時にも強く感じたことだが、映画のサントラのように、本にもコンピレーション
アルバムがあればいいのに。
少年の頃、四月の冷たい水に飛び込むことで自らのセクシャリティを自覚し、同時に
人生に迷い続けたジョナサン。彼が少年の頃と同じようにまだ冷たい四月の湖に浸る
ことで、自分の人生が何であったかを悟るラストには、潮が満ちるような感動を覚え
る。そして、この物語を読んでいる間中どうしても頭から離れないのが、ブローク
バックでのもう一つのさやの中の豆たち、イニスとジャックだ。
声に出して朗読したいほど(そして実際に朗読したほど)美しい文体、それを違和感
なく訳出した翻訳文が素晴らしい。単行本の初版発行から14年もの時を経て今この
時期、『ブロークバック・マウンテン』に出逢った後にこの名作を手に取れたことに、
心から感謝したい。
★追記:マイケル・カニンガム脚本によって、2004年本作が映画化された。
コリン・ファレル主演、邦題『イノセント・ラブ』感想はこちら⇒
(『この世の果ての家』マイケル・カニンガム著/飛田野裕子・訳/角川書店H4年・初版、
『A Home At The End Of The World』by Michael Cunningham/1990/USA)
カニンガムの長編第二作『この世の果ての家』。流れるような美しい文体の中に主人公
達の数十年間を包み込んだ、心に深くやさしく沁み入るような物語だ。
ジョナサンとボビー。この二人の主人公が出会い、離れ、再び出会い生活を共に
し、紆余曲折を経て最後には自分達の居場所を見つける。物語はこの二人とジョナ
サンの母アリス、二人のパートナーである年上の女性クレアのそれぞれ四つの視点
から語られ、オハイオ州クリーブランドからニューヨーク、アリゾナそしてウッドストック
近郊へと舞台を移しながら進んでいく。
読み進むうち、着ていたTシャツの胸に大きなシミができるほど泣いた。著者の
カニンガムは同性愛者であることをカミングアウトしているゲイ男性であるが、
よくぞここまでと思えるほど、女性-若さを失いつつある、母親として妻としての
自分にリアリティが持てない-の感情を描写しているし、ゲイであるジョナサンの
苦悩もセクシャリティに去来するものというよりは、自分の人生が生きられないと
悩む全ての者に普遍的な苦悩に映る。私が一番泣いたのも、同性であるクレアや
アリスよりもジョナサンにシンクロしてしまった箇所だ。
ジョナサンとボビー。さやの中の豆のような二人。お互いを半身だと感じ、愛よ
りも強いなにかで結びついている二人。子どもの頃、一人は兄を、もう一人は生ま
れてくるはずだった赤ん坊を失うというトラウマを背負ったこの二人は、生者の外
の世界に強い愛着を感じ、少年のような大人に成長する。この二人にクレアを加え
た三人で一旦は家族と言う形態を作り上げ、レベッカという娘まで成したにもかか
わらず、それは崩壊する。クレアがレベッカにしたことは、母親の本能からという
よりも、利己的な遺伝子のなせる業のようにも映るし、結局はジョナサンとボビー、
二人以外は何も誰も入り込めない関係からの逃避とも言えるだろう。
そしてやはり既読の傑作『めぐりあう時間たち』に言及しないわけにはいかないだろ
う。『めぐりあう時間たち』の三人の主人公のうち、ローラとクラリッサのキャラクタ
ーはアリスの対極として描かれているように思える。二人目の子どもの母親になる
ことを望まず、夫との結婚生活に疑問を感じつつもそこから逃れられないアリスに
対し、「自分の人生は自分のもの」という心の声に従ったローラ。一人息子に病の兆候
を感じつつ、別れ際「軽く、だがちゃんと唇に」キスをするアリス、エイズに冒された
友人リチャードの唇にキスできなかったクラリッサ。しかしカニンガムはどちらが
より正しく、どちらが間違っていると主張するわけではない。どちらにもいくばく
かの後悔と失われたものへの執着があり、「ふつう」の日々、「ふつう」の女性など実は
あり得ないのだ、という静かなメッセージを置くにとどめている。
物語を彩る音楽も、洋楽好きな読者にはたまらないだろう。アーティスト名、曲名
を聴いてピンと来ない自分が本当にうらめしかった。『海辺のカフカ』(村上春樹著)を
読んだ時にも強く感じたことだが、映画のサントラのように、本にもコンピレーション
アルバムがあればいいのに。
少年の頃、四月の冷たい水に飛び込むことで自らのセクシャリティを自覚し、同時に
人生に迷い続けたジョナサン。彼が少年の頃と同じようにまだ冷たい四月の湖に浸る
ことで、自分の人生が何であったかを悟るラストには、潮が満ちるような感動を覚え
る。そして、この物語を読んでいる間中どうしても頭から離れないのが、ブローク
バックでのもう一つのさやの中の豆たち、イニスとジャックだ。
声に出して朗読したいほど(そして実際に朗読したほど)美しい文体、それを違和感
なく訳出した翻訳文が素晴らしい。単行本の初版発行から14年もの時を経て今この
時期、『ブロークバック・マウンテン』に出逢った後にこの名作を手に取れたことに、
心から感謝したい。
★追記:マイケル・カニンガム脚本によって、2004年本作が映画化された。
コリン・ファレル主演、邦題『イノセント・ラブ』感想はこちら⇒
(『この世の果ての家』マイケル・カニンガム著/飛田野裕子・訳/角川書店H4年・初版、
『A Home At The End Of The World』by Michael Cunningham/1990/USA)
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『この世の果ての家』(マイケル・カニンガム:作/飛田野裕子:訳/角川文庫) 困ったことだが、映画とか音楽に関する感想文は気持ちと勢いにまかせて書き飛ばすことが多く、そのぶん何やら的を得ない印象だけを語っても、自己満足は果たされてしまう。私はこの映画のこん
2006-06-18 10:07 :
傍流点景
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真紅さん
オーストラリア戦のショックの後、日本に拘らず世界のプレーを楽しもう!と仮眠と明け方観戦の日々です。強度の時差ボケで『もう一つの国』が進みません~と思ってたらまたこんな惹かれるレビューを読んでしまい、こちらもアマゾンをポチッてしまいそうです。真紅さんの惚れ惚れする文章がまた良いんですよね。時差ボケから復帰して読了したら是非書き込みに来させてください。
オーストラリア戦のショックの後、日本に拘らず世界のプレーを楽しもう!と仮眠と明け方観戦の日々です。強度の時差ボケで『もう一つの国』が進みません~と思ってたらまたこんな惹かれるレビューを読んでしまい、こちらもアマゾンをポチッてしまいそうです。真紅さんの惚れ惚れする文章がまた良いんですよね。時差ボケから復帰して読了したら是非書き込みに来させてください。
ぽちさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
私も連日時差ボケ状態です。昨日(今朝ですね)はイタリアのドローにがっくし・・。
でも今大会のイタリアは今までほど『やさ男軍団』じゃないですね。今回はオランダの復帰がうれしいな~。オランダ大好きなんです。
さて。『この世の果ての家』は本当に素晴らしい作品でした。『もう一つの国』は、濃厚でお腹いっぱいな感じですが、こちらは流れるような美しい文体で、とても読みやすいです。
どちらも本当にオススメですよ!
今日もクロアチア戦ですね~。また是非いらして下さい、お待ちしてます。ありがとうございました。
私も連日時差ボケ状態です。昨日(今朝ですね)はイタリアのドローにがっくし・・。
でも今大会のイタリアは今までほど『やさ男軍団』じゃないですね。今回はオランダの復帰がうれしいな~。オランダ大好きなんです。
さて。『この世の果ての家』は本当に素晴らしい作品でした。『もう一つの国』は、濃厚でお腹いっぱいな感じですが、こちらは流れるような美しい文体で、とても読みやすいです。
どちらも本当にオススメですよ!
今日もクロアチア戦ですね~。また是非いらして下さい、お待ちしてます。ありがとうございました。
真紅さん、こんばんは。
実は私もちょっと前に「この世の果ての家」の文庫版をゲットしたのですが未読なんです。そうしたら先週amazonのおすすめDVDにコリン・ファレル主演で「イノセント・ラブ」(この邦題??)
とあって、思わず予約してしまったのです。そこでご意見をうかがいたくお邪魔いたしました。つまり、「読んでから見るか?見てから読むか?」という、、、すみません、つまらないことで。DVDの発売は11/6です。ああ今こうして書いていながら、例え読むなといわれても読むであろう自分も想像できます。ちなみに「モーリス」もDVDを見た後に読み始めたのですがまだ読み終えていないのです、なんだかもったいなくて。
話は変わりますがINDEXとっても良いです。
実は私もちょっと前に「この世の果ての家」の文庫版をゲットしたのですが未読なんです。そうしたら先週amazonのおすすめDVDにコリン・ファレル主演で「イノセント・ラブ」(この邦題??)
とあって、思わず予約してしまったのです。そこでご意見をうかがいたくお邪魔いたしました。つまり、「読んでから見るか?見てから読むか?」という、、、すみません、つまらないことで。DVDの発売は11/6です。ああ今こうして書いていながら、例え読むなといわれても読むであろう自分も想像できます。ちなみに「モーリス」もDVDを見た後に読み始めたのですがまだ読み終えていないのです、なんだかもったいなくて。
話は変わりますがINDEXとっても良いです。
2006-10-07 21:41 :
kママ URL :
編集
kママさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
『この世の果ての家』、私が人生で最も心揺さぶられた本の一つです。
私はまず図書館で借りて読んだのですが、読了後すぐに文庫を購入しました。
BBM好きな方には絶対にオススメしたい。本当に本当に素晴らしい本です。
『イノセント・ラブ』のことは他のブログさんでも話題になっていて私もお話させていただいてるのですが、「何この邦題??」ですよねホントに・・(苦笑)。
キャストはご覧になりましたか。『ウォーク・ザ・ライン』でレコーディング・プロデューサー役の彼が主人公の一人で、すごく期待しています。
「読んでから観るか、観てから読むか」・・う~んすっごく悩ましいですね。
私は当然「読んでから観る」ことになるのですが、映画の出来がどうであれ、この小説の素晴らしさが損なわれることはないので、先に読まれてもいいのでは、とも思います。
kママさんと『この世の果ての家』についてお話できただけでも、INDEXを作った甲斐がありました。
読了されましたら是非感想をお聞かせ下さいね。『イノセント・ラブ』私も当然観る気満々ですので、またお話しましょう。
ではでは。ありがとうございました。
『この世の果ての家』、私が人生で最も心揺さぶられた本の一つです。
私はまず図書館で借りて読んだのですが、読了後すぐに文庫を購入しました。
BBM好きな方には絶対にオススメしたい。本当に本当に素晴らしい本です。
『イノセント・ラブ』のことは他のブログさんでも話題になっていて私もお話させていただいてるのですが、「何この邦題??」ですよねホントに・・(苦笑)。
キャストはご覧になりましたか。『ウォーク・ザ・ライン』でレコーディング・プロデューサー役の彼が主人公の一人で、すごく期待しています。
「読んでから観るか、観てから読むか」・・う~んすっごく悩ましいですね。
私は当然「読んでから観る」ことになるのですが、映画の出来がどうであれ、この小説の素晴らしさが損なわれることはないので、先に読まれてもいいのでは、とも思います。
kママさんと『この世の果ての家』についてお話できただけでも、INDEXを作った甲斐がありました。
読了されましたら是非感想をお聞かせ下さいね。『イノセント・ラブ』私も当然観る気満々ですので、またお話しましょう。
ではでは。ありがとうございました。
真紅さん、こんにちは。
やっと読み終えました。胸がいっぱいになって言葉で何と表現したらよいのかわからず、ぼ~っとしてしまいました。
最後の20頁ほどは涙で文字を読み取るのに苦労しました。
それぞれ喪失感を抱えて成長したジョナサンとボビーが、長い時間をかけてたどり着き、もとめて止まなかったものを見い出した場所はこの世の果ての家でした。家や家族とは一体何だろうと考えずにはいられない物語です。
母親としてのクレアの、妻としてのアリスの気持ちも分かります(どんなに平安で幸福であっても綻びの無い家庭はないと思う。そのほつれ糸を引いてしまうか、見て見ぬ振りをするかの違い)。
でも、私がもっとも心惹かれたのはボビーです。彼の中に幼かった頃の自分自身の気持ち(家庭というものへの執着)を発見したように感じたから。そして、ボビーに惹かれる自分はジョナサンでもあるんですね。
夢のように超実存的に描かれるボビーに比べ、ジョナサンは弱く傷つきやすく、あまりに人間的で読んでいて私も切なくなる時もありました。
描かれ方の違いの理由はあとがきを読んで納得。ジョナサンがカニンガム自身の投影であり、ボビーは自分の理想像だ、とありますね。
物語の最後で「この世の果ての家」に残った2人が描かれていて、さほど遠くない未来にたった一人になってしまうであろうボビーの孤独が窺えてつらいと思いました。しかし生者の外の世界に生きる彼にはこの場所(生まれ育った墓地の前の家と同じように、遺灰が撒かれた場所の側であるこの家)がある限り、たぶん孤独を感じることはないんでしょうね。
すぐ踊りだすボビー、ダンスをする場面が好きです。
こんなに素敵な小説に出会えて幸せです。
DVDも胸いっぱいの状態で見ました。「イノセント・ラブ」へコメントしたいと思います。
「めぐりあう時間たち」、映画は見ましたが原作も読みたくなりました。カニンガム、いいですね。
やっと読み終えました。胸がいっぱいになって言葉で何と表現したらよいのかわからず、ぼ~っとしてしまいました。
最後の20頁ほどは涙で文字を読み取るのに苦労しました。
それぞれ喪失感を抱えて成長したジョナサンとボビーが、長い時間をかけてたどり着き、もとめて止まなかったものを見い出した場所はこの世の果ての家でした。家や家族とは一体何だろうと考えずにはいられない物語です。
母親としてのクレアの、妻としてのアリスの気持ちも分かります(どんなに平安で幸福であっても綻びの無い家庭はないと思う。そのほつれ糸を引いてしまうか、見て見ぬ振りをするかの違い)。
でも、私がもっとも心惹かれたのはボビーです。彼の中に幼かった頃の自分自身の気持ち(家庭というものへの執着)を発見したように感じたから。そして、ボビーに惹かれる自分はジョナサンでもあるんですね。
夢のように超実存的に描かれるボビーに比べ、ジョナサンは弱く傷つきやすく、あまりに人間的で読んでいて私も切なくなる時もありました。
描かれ方の違いの理由はあとがきを読んで納得。ジョナサンがカニンガム自身の投影であり、ボビーは自分の理想像だ、とありますね。
物語の最後で「この世の果ての家」に残った2人が描かれていて、さほど遠くない未来にたった一人になってしまうであろうボビーの孤独が窺えてつらいと思いました。しかし生者の外の世界に生きる彼にはこの場所(生まれ育った墓地の前の家と同じように、遺灰が撒かれた場所の側であるこの家)がある限り、たぶん孤独を感じることはないんでしょうね。
すぐ踊りだすボビー、ダンスをする場面が好きです。
こんなに素敵な小説に出会えて幸せです。
DVDも胸いっぱいの状態で見ました。「イノセント・ラブ」へコメントしたいと思います。
「めぐりあう時間たち」、映画は見ましたが原作も読みたくなりました。カニンガム、いいですね。
2006-12-15 17:00 :
kママ URL :
編集
kママさま、こんにちは。コメントありがとうございます。
読了後、また来ていただけて本当にうれしいです。
自分の紹介した本について語り合えることに感謝しています。ありがとうございます。
私も、読みながら涙、ナミダ・・でした。「泣ける」小説がいいと言うわけでなく、心の奥深くで主人公たちに共鳴して涙が溢れるんですよね。。
愛おしくてたまらない主人公達でした。
『めぐりあう時間たち』のほうが文学的には優れているのかもしれませんが、登場人物たちに「自分」を感じたのは『この世の果ての家』でした。
これからの人生で、多分、何度も読み返す本だと思います。
映画化作品も、『めぐりあう~』の方は原作の世界観をほぼ完璧に映像化しています。
映画を観ていて感じたことが小説の中で描写されていて、主演の三女優の演技がいかに素晴らしかったのかがわかりました。
でも、実は『めぐりあう~』、翻訳がちょっと好きじゃなかったのです、どうしてかはうまく言えないのですけど・・。
対して『この世の~』の翻訳は読んでいて全く違和感がありませんでした。
カニンガムは、翻訳者泣かせの「シュールな美文」なんだそうですよ。
でも、是非『めぐりあう~』も読んでみて下さいね。
先日、東京であったカニンガム氏の講演会、本当に行きたいと思いました。平日の夜でしたから当然無理でしたが・・。
まぁ、人生思い通りにいくことなんてほとんどないですよね(笑)。
では、またお話できるのを楽しみにしています。ありがとうございました。
読了後、また来ていただけて本当にうれしいです。
自分の紹介した本について語り合えることに感謝しています。ありがとうございます。
私も、読みながら涙、ナミダ・・でした。「泣ける」小説がいいと言うわけでなく、心の奥深くで主人公たちに共鳴して涙が溢れるんですよね。。
愛おしくてたまらない主人公達でした。
『めぐりあう時間たち』のほうが文学的には優れているのかもしれませんが、登場人物たちに「自分」を感じたのは『この世の果ての家』でした。
これからの人生で、多分、何度も読み返す本だと思います。
映画化作品も、『めぐりあう~』の方は原作の世界観をほぼ完璧に映像化しています。
映画を観ていて感じたことが小説の中で描写されていて、主演の三女優の演技がいかに素晴らしかったのかがわかりました。
でも、実は『めぐりあう~』、翻訳がちょっと好きじゃなかったのです、どうしてかはうまく言えないのですけど・・。
対して『この世の~』の翻訳は読んでいて全く違和感がありませんでした。
カニンガムは、翻訳者泣かせの「シュールな美文」なんだそうですよ。
でも、是非『めぐりあう~』も読んでみて下さいね。
先日、東京であったカニンガム氏の講演会、本当に行きたいと思いました。平日の夜でしたから当然無理でしたが・・。
まぁ、人生思い通りにいくことなんてほとんどないですよね(笑)。
では、またお話できるのを楽しみにしています。ありがとうございました。
こんにちは
最初の一行を読んだら、最後までとまらない。男性が描く女性像はどうしても違和感を覚えることが多いけれど、アリスとクレアの描写は鬼気迫るものがある。
誰彼かまわず「いいよ、いいよ」と言い続けたのにも関わらずあえなく絶版。
ああ書店員だったら、一番目立つところに平積みし、自分の職場だけでもベストセラーにするのに~と思い続けて数年後「めぐりあう時間たち」の余波で文庫になったのを見つけて狂喜しました。沢山の方に読んで欲しい。
映画はこれから見ます。カニンガムが脚本だそうですね。なんで日本未公開なのかな~。
そういえば「アメリカ版ハッシュ?」なんてレビューにありました。私この映画は全然共感しなかったので「?」。「女をバカにした映画!」とまで思ったのですが…真紅さんはいかがでしたか?
最初の一行を読んだら、最後までとまらない。男性が描く女性像はどうしても違和感を覚えることが多いけれど、アリスとクレアの描写は鬼気迫るものがある。
誰彼かまわず「いいよ、いいよ」と言い続けたのにも関わらずあえなく絶版。
ああ書店員だったら、一番目立つところに平積みし、自分の職場だけでもベストセラーにするのに~と思い続けて数年後「めぐりあう時間たち」の余波で文庫になったのを見つけて狂喜しました。沢山の方に読んで欲しい。
映画はこれから見ます。カニンガムが脚本だそうですね。なんで日本未公開なのかな~。
そういえば「アメリカ版ハッシュ?」なんてレビューにありました。私この映画は全然共感しなかったので「?」。「女をバカにした映画!」とまで思ったのですが…真紅さんはいかがでしたか?
ごろにゃんさま、こちらにもコメントありがとうございます。
『この世の果ての家』、私が人生で最も心揺さぶられた本の一つです。
カニンガムの女性描写は本当にリアルですね。
私も「何でこの素晴らしい本が評価されていないんだ!」と思います。
映画『めぐりあう時間たち』のおかげで文庫化され、スティーヴン・ダルドリーに感謝・感謝です。
本当に、多くの方に読んで欲しいですね。
映画は微妙な題材なので、上映されても単館でレイトショーのみ、という感じだったかもしれません。
『ハッシュ!』とは全然違いますよ~。私は田辺誠一くんが好きなのと、光石研さんの演技に感心したので、あの映画にそんな悪い印象はないですが。
是非映画もご覧になってみて下さいね。そしてまたお話できるとうれしいです。
ではでは、ありがとうございました!
『この世の果ての家』、私が人生で最も心揺さぶられた本の一つです。
カニンガムの女性描写は本当にリアルですね。
私も「何でこの素晴らしい本が評価されていないんだ!」と思います。
映画『めぐりあう時間たち』のおかげで文庫化され、スティーヴン・ダルドリーに感謝・感謝です。
本当に、多くの方に読んで欲しいですね。
映画は微妙な題材なので、上映されても単館でレイトショーのみ、という感じだったかもしれません。
『ハッシュ!』とは全然違いますよ~。私は田辺誠一くんが好きなのと、光石研さんの演技に感心したので、あの映画にそんな悪い印象はないですが。
是非映画もご覧になってみて下さいね。そしてまたお話できるとうれしいです。
ではでは、ありがとうございました!
妄想はっちゃけ牧場の牧場主です。
ご来店?有り難うございました。(こういうとき、なんていうのかしら・・・この世界では)
私はマイケル・カニンガムが、すごくすっごく好きでして、それこそ、音読したいくらい。
好きすぎて、まだレビューできませんが、今度チャレンジしてみようかな。
私はこの人がたとえばノーベル賞をとってもおかしくないと思っています。
ずうっと、この作品について考えていたんだけど、曖昧なセクシャリティに目が行きがちですが案外、普遍的な人間の根源的な孤独について書こうとしているからじゃないかなってかんじます。
ご来店?有り難うございました。(こういうとき、なんていうのかしら・・・この世界では)
私はマイケル・カニンガムが、すごくすっごく好きでして、それこそ、音読したいくらい。
好きすぎて、まだレビューできませんが、今度チャレンジしてみようかな。
私はこの人がたとえばノーベル賞をとってもおかしくないと思っています。
ずうっと、この作品について考えていたんだけど、曖昧なセクシャリティに目が行きがちですが案外、普遍的な人間の根源的な孤独について書こうとしているからじゃないかなってかんじます。
牧場主さま、こんにちは。コメントありがとうございます。
(コメントありがとうございました、でいいのではないでしょうか?)
カニンガムお好きなのですね!うれしいです~。。
リアルでは全く「カニンガム好き」に出逢う機会はありませんので、こういう時ブログやっててよかったな~と本当に思えますね。
そうそう、私も音読しました。
原書では読んだことがないのですが、物凄く流麗でシュールで、美しい文体なんだそうです。
是非レビューなさって下さいませ!楽しみにしておりますね。
そのときはTBも是非♪
ではでは、またお伺いします~。
(コメントありがとうございました、でいいのではないでしょうか?)
カニンガムお好きなのですね!うれしいです~。。
リアルでは全く「カニンガム好き」に出逢う機会はありませんので、こういう時ブログやっててよかったな~と本当に思えますね。
そうそう、私も音読しました。
原書では読んだことがないのですが、物凄く流麗でシュールで、美しい文体なんだそうです。
是非レビューなさって下さいませ!楽しみにしておりますね。
そのときはTBも是非♪
ではでは、またお伺いします~。