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映画が大好きです。いつまでも青臭い映画好きでいたい。 記事は基本的にネタバレありです by 真紅   ★劇場鑑賞した映画はインスタにアップしています@ruby_red66

母と娘て、ええね。。~『乳と卵』

乳と卵

 第138回芥川賞受賞作。もうすぐ40歳になるシングルマザーの巻子はホステス
をしながら生計を立て、豊胸手術を受けようとしている。その娘、12歳緑子は誰
とも口を利かず、ノートに思いを綴っている。夏休み、二人は大阪から東京にいる
「わたし」、巻子の妹で緑子の叔母、「夏ちゃん」の元へやってくる・・・。

 女三人だけの世界で展開する、身体と性をめぐる物語大阪弁の口語文体独特
の、息継ぎなしの長文で、ここが受け付けられない方には評価が難しい作品だと思
う。女性の生理をあまりに生々しく描いていることに拒否反応を示す方もおられるだ
ろう。しかしそれらを補って余りある豊かな情感が、この小説には備わっていると思う。
五千円札の顔、樋口一葉へのオマージュや哲学的な思索、最後に用意される、母と
との感動的な愛情の交感。電車の中で読みながら、を抑えることができなかった。
日本で一番注目される文学新人賞である芥川賞にふさわしい、斬新な才能ほとばし
る一篇。支持!

 ちなみに私は雑誌「文藝春秋」掲載分にて読了したので、単行本に収録されている
受賞第一作は読んでいない。しかし文春では著者インタビューや、芥川賞選考委員
による選評も読めるので、お買い得です。

 自分の内に満ちてくる性徴を恐れ、「自分の身体の中に閉じ込められている」と感じ
緑子にハッとしてしまう。自分の身体なのに、その変化を自分でコントロールできな
矛盾。自分とはどこにあるのだろう、いっそ生まれてこなければよかったのに、とい
出口のない哀しみ。思春期の私は表面的には明るい子どもだったけれど、その内側
には緑子と同じく暗いものを抱えていたから、彼女の苦しみがダイレクトに胸に迫って
くる。呼び覚まされた古い記憶のように・・・。

 そして逆に、年齢的には自分と近い、母親である巻子にはほとんど共感できなか
った。彼女については「わたし」や緑子の視点で描写されるだけで、内面的なものは
推し量るしかない。働きづめで咳止めシロップに依存し、何かの代償行為のように
豊胸手術にこだわる彼女の「ほんまのこと」。それは私にもわからなかった。
それでも、母の不在に怯え、母を思う緑子の言葉には涙、涙・・・。彼女は声を出さ
ないことで、溢れそうになる思いを必死に抑えていたのだろう。

 才能ある監督の手で映画化されたら、とってもいい作品になるんじゃないかと思
う。では恒例の・・・。

★勝手にキャスティング★

川上未映子



 巻子:寺島しのぶ

 わたし(夏ちゃん):川上未映子

 緑子:オーディションで無名の子役を抜擢希望



 巻子は、寺島しのぶさんにしかできないんじゃないかとさえ思う。もうちょっと
先なら常盤貴子嬢でもいいかも?「わたし」フォトジェニックな著者自身に、
是非演じていただきたい。

『乳と卵』川上未映子・著/文藝春秋・2008)
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ジャンル : 小説・文学

2008-03-04 : 読書 : コメント : 6 : トラックバック : 5
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乳と卵と芥川賞
 第138回芥川賞受賞作掲載ということで、久し振りに文芸春秋誌を購入した。それにしても今回の芥川賞は大騒ぎだ。受賞者の川上未映子が美人でスタイルが良いからである。 当然芥川賞の運営母体である文芸春秋社も、そのことを十分承知していて、川上未映子の全身写真...
2008-03-05 10:58 : ケントのたそがれ劇場
「乳と卵」
乳と卵(2008/02/22)川上 未映子商品詳細を見る 第138回芥川賞受賞作品。 豊胸手術を受けようと妹の住む東京へやって来た巻子と、その娘、緑...
2008-03-27 14:50 : Sweet*Days**
川上未映子
「乳と卵」 「先端で,さすわ さされるわ そらええわ」 「わたくし率 イン 歯ー,または世界」 「そら頭はでかいです,世界がすこんと入ります」
2008-08-08 16:00 : Akira\'s VOICE
「乳と卵 」「時が滲む朝」感想
それぞれ、2007年後期と2008年前期の芥川賞作品。
2008-11-23 10:08 : ポコアポコヤ
乳と卵<川上美映子>-(本:2009年34冊目)-
乳と卵クチコミを見る # 出版社: 文藝春秋 (2008/2/22) # ISBN-10: 4163270108 評価:71点 第138回芥川賞受賞作。 何故だろうか、芥川賞って若い人が受賞することが多いような気がする。 平野某が京都大学在学中に受賞したのは数年前だったか。 エンタメ系の...
2009-03-07 00:42 : デコ親父はいつも減量中
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真紅さんおはようございます
コメントありがとう
何度か挑戦して、やっとTBが送信出来たようです。
どうも最近、各社スパム対策でガチガチにガードしているせいか、なかなかTB出来難くなりましたね。
さてここ数年の芥川賞のあり方には疑問を感じているものの、川上さんには僕も期待はしています。しかし彼女は文学よりも音楽の方を選ぶような気もしますね。この受賞がきっかけで、CDが売れているようですから・・・
いずれにしても、通常の文体で書かれた小説を一度書いて欲しいと思いますね。
2008-03-05 11:07 : ケント URL : 編集
ケントさま、こんにちは。こちらこそコメントとTBをありがとうございます。
TBは何度も試みたのですが、届かないようで残念です。
川上さんについては、この作品も文春の本社でカンヅメしたようですし、大きなバックアップがあったようですね。
私も、専業作家というよりもマルチな才能で活躍される方のような気がします。
とても美しい方ですから、演技のほうにも進出されたりして・・・。
受賞第一作も、もう少ししたら読んでみたいと思います。
ではでは、またお伺いします~。
2008-03-05 16:21 : 真紅 URL : 編集
こんにちは♪ TB、コメントありがとうございました☆

母と娘の微妙な関係が生々しく描かれていて、アッという間に読み終えてしまいました。

ここで描かれる三人に、女として共感する物があります。
私自身はどの人物にも当てはまらないけど・・・
私自身、思春期は、女であることの自分に特に疑問を抱いたことはなく、
自分の体に起きる変化を歓迎していました。
でも、女であることに窮屈な感じを抱く気持ちも分かる。
寧ろ今の自分がそれに近いかもしれません。

親子が感情をむき出しにする場面には、私も泣きそうになりました。
母と娘って女同士でもあり、変なライバル意識も芽生えるので凄く対立したりもしますが、
やっぱり親と子。
時には正直に感情をぶつけ合うことが、色んな壁を取り払ってくれるんですよね・・・

私も映画化して欲しいな~って思いますわ。
巻子には、関西弁が完璧で裸になれる女優さん。
大事なのは緑子ですよね。
とっても難しい役どころですもんね~(^0^)
2008-03-28 10:43 : non URL : 編集
nonさま、こんにちは♪ こちらこそ、コメントとTBをありがとうございます。
これ、ホントに読み出したら止まらないですよね。文体が受け付けられない方も、いらっしゃるとは思いますが・・。
私は、緑子の鬱々としたところがよくわかりました。
小学校高学年って、背中を丸めて歩いていたような・・・。
胸が膨らんできたのがイヤだったんです。クラー(笑)。
でも、表面的にはとても明るい子どもだったんですよ。

やはり、女同士でこそ分かり合えるし、ぶつかりもしますね。
あの卵をぶつけ合うシーン・・・。あれは息子と母にはできないですよね。
息子と父なら殴り合いだし。グーで。
「お母さんがかわいそう」っていうのは息子にも生まれ得る感情だと思いますが、それを身体で表現、男の子ならどうするでしょうね・・・。

関西弁が完璧で裸になれる・・・。羽野亜紀とか(笑)。
やっぱ常盤貴子かな? 
緑子は、『レオン』当時のナタリー・ポートマン並みの演技力が求められますね。
想像すると楽しいです。ホント、映画化されたらいいのにね~。
ではでは、またお伺いしますね。
2008-03-28 19:24 : 真紅 URL : 編集
真紅さん~こんにちは!
この作品はなかなか面白かったのですが、もう片方の中国人の方の芥川賞作品が、最近になく、いまひとつ・・・で、一緒にまとめて、結局アップしちゃいました。真紅さんは、この作品とってもお気に召したようですね☆
こちらの記事とコメントのキャスティング話しに爆笑!
寺島さん、いいかも~。わたしは、ご本人でOKですよね。羽野さんってのは、すごい!!いいかも、いいかも。もうこわいもん無しだろうし・・・(^^;) 常盤さんは爆乳なのでねえ、、、
2008-11-23 10:16 : latifa URL : 編集
latifaさま、こんにちは。コメントとTBをありがとうございます!
う~ん、この小説はね、文体にはちょっと勘弁、という感じだったのですが、主題には大いに泣かされました。
楊逸さんの小説、私も夏に読んだんですよ。
でも、例の記事を書けない時期だったんで、感想は書いてないんです。。
ちょっとまとめて、感想書けなかった本の記事をアップしようかと思っています。
キャスティング、面白いよね~。映画化されないかな。。
ではでは、後ほどお伺いします~。
2008-11-23 20:40 : 真紅 URL : 編集
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