![]() DIE FALSCHER THE COUNTERFEITER 第二次大戦中、ナチス・ドイツによって行われた、国家による史上最大の大量贋札 偽造事件「ベルンハルト作戦」。強制収容所で贋札作りに従事させられたユダヤ人 たちの苦難と葛藤、その生き様を描く、実話に基づく物語。原作は本作の主要な 登場人物でもあるアドルフ・ブルガー氏による『ヒトラーの贋札 悪魔の工房』。 本年度のアカデミー賞外国語映画賞受賞作品(オーストリア代表)。 オスカー受賞の報に「見逃した!」と地団駄踏んでいたら、ラッキーにもまだ上映 していたので滑り込みセーフ!で鑑賞。受賞も納得の素晴らしい作品だった。 ![]() 『シンドラーのリスト』、『ライフ・イズ・ビューティフル』、『戦場のピアニスト』。 ナチスのユダヤ人強制収容所を描いた映画は数多く作られてきたけれど、まだ語 られていなかった、そして語られるべきこのような史実があったことに驚く。原作者 であるアドルフ・ブルガー氏は戦後を生き抜き、まだご健在で昨年には来日も果た したという。 しかし本作の主人公は印刷技師であったブルガーではなく、贋作師のサロモン ・ソロヴィッチだ。ドイツに暮らすロシア系ユダヤ人である彼は、ユダヤ教徒である ことを隠すために「サリー」と名乗っていた。1936年、ベルリンでドル紙幣偽造の 罪により逮捕され、ユダヤ人強制収容所に送られる。移送先で彼を待っていたの は、温かい上着と靴、柔らかい清潔なベッドといった驚くべき好待遇。そして、英 ポンド紙幣偽造の任務だった・・・。 ![]() 無口で無愛想、孤高な贋作師サリーが徐々に、滅法カッコよく見えてくる。 「命惜しさにへつらいやがって」とナチス隊長は言う、しかし彼の「今日銃殺される なら、明日ガス室のほうがいい」というセリフに、私はリアルな生への本能を感じる。 一日でも生き延びる、ただ生き抜く、戦争が終わるまで。そして彼はただ運命に 流されているだけの男ではない。結核に侵された美大の後輩のために将校と取引 して薬を調達し、ドル紙幣の偽造を拒み、仲間を窮地に晒すブルガーをも守ろうと する。理想主義的でエゴイストにさえ映るブルガーに対し、サリーの現実主義が 仲間を救うのだ。ギリギリの、究極の選択が迫られる極限状態の収容所で、彼 は人間性を失わずに生き抜いたのではないだろうか。 戦争は終わった。モンテカルロのカジノで、過去を清算するかのようにドルを使い 果たすサリー。「金がなくなれば、また作ればいい」。 「命は一つしかないから大切だ」と言い切っていた彼の、リアリズムとダンディズム。 ラストシーンでアルゼンチンタンゴを踊る彼の姿は、哀愁を背負いつつも粋なの だった。 (『ヒトラーの贋札』監督・脚本:ステファン・ルツォヴィツキー/ 主演:カール・マルコヴィクス、アウグスト・ディール/2007・オーストリア、独) テーマ:この映画がすごい!! - ジャンル:映画 ![]() |
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真紅さんTBとメッセージありがとう。
頑張って観にいかれたんですね。遠路はるばる南の吉本新喜劇のお膝元まで(笑) アカデミー受賞したからでしょうね。「クラッシュ」も受賞前に公開されていて、当初はナビオで2週間の限定上映だったのに、受賞決まると続行でしたものね。私なんかその前に2回も見たもんね(笑) 「ブロークバック〜」も受賞後は当時のナビオでも急遽上映が決まりましたものね。私が待っている「モンゴル」もノミネートのおかげでアメリカでも公開されるんですからね、それだけ米アカデミーは影響力あるんですね。 タンゴのメロディが素敵だった。関連書籍でヒトラー・マネー」が映画より更にドラマチックみたいですよ。(息子の感想) 真紅さん、こんばんは。
駆け込み鑑賞、おめでとうございます。 どなたかが書いていたんですが、アメリカンギャングスターに本作、どちらも異なる価値観のぶつかり合いが見どころであったと。 ナチスの悪はわかりきっているのだから、ここでは、サリーとブルガーの姿勢の対比が実におもしろかったです。 葛藤して、葛藤して、葛藤するんだー。 予告で聴いたタンゴの調べもにも惹かれての鑑賞となりました。 真紅さん、こんにちは♪
やっぱり劇場で鑑賞するのが一番ですよね! オスカーを取ったから「見たい」って思う人もふえたんじゃないかな〜。 ああいう場において理想を追い求めるか現実主義で行くか、私なんてすぐに現実を見てしまいそうです。 とにかく生き延びたいと強く願うと思います。 でも、どんな選択をしようと誰も責めることはできませんよね。 実際のサリーはあのあともまた贋札作りに手を染めてしまって捕まったそうです。 ブルガーは当時の強い思い通りに「何があったかを後世に伝え」ました。 二人の生き様の違いがまた面白いですよね。 シュエットさま、こんにちは。こちらこそコメント&TBをありがとうございます。
この劇場はミニシアターですけれど、あまり雰囲気はよくないですね。 何度か行ったことはあったのですが、男性客の比率が多いなと思います。 アカデミー賞の影響は大きいですよね〜。 『モンゴル』も候補になったことで公開が決まって、しかもアメリカでも!素晴らしいです。 『クラッシュ』もあまり話題になっていなかったのに、作品賞受賞で観た方が多かったのでしょうね。 しかしあの年はBBMに受賞して欲しかったですが、BBMも相当ロングランしましたよね〜。 大阪で、追悼上映がないのが残念です。 息子さんも観られたのですね。うちはまだ映画の日に『ケロロ軍曹』ですから(爆)。 ではでは、またお伺いします〜。 かえるさま、こんにちは。コメント&TBをありがとうございます。
観逃さなくてよかったです〜。感動しました。 う〜ん、アメギャンは思い浮かばなかったです! でも、確かにサリーとブルガーの対比はよく描かれていましたね。 私は断然「サリー派」ですけれども(笑)。 予告は公式サイトで観ましたが、よくできていますよね。 最近、「予告のほうがよくできてたなー」と思う作品すらあります! これは期待に違わない秀作でした! ではでは、またお伺いします〜。 ミチさま、こんにちは♪ コメント&TBをありがとうございます。
そうなんです、なかなかレンタルでは集中できなくて・・・。 劇場鑑賞できて、ラッキーでした☆ 仲間の中で、眼鏡をかけた白衣の人、いたじゃないですか? ブルガーのサボタージュを告発しようとした人。 自分だったらああいう行動に出てしまうかも・・・とすら思いました。←ダメ人間 サリーったら「また作ればいい」って、、マジで言ってたんですね!(爆) ほんまに作ったらアカンやろ〜(笑)。 ブルガーさんはまだご健在だそうで、強靭な精神力を感じますね。 本を書かれて、理想を実現しようとされて・・。素晴らしいです。 ではでは、またお伺いします〜。 こんばんは☆
実は「白バラの祈り〜・・・」にいたく感銘を受けた私は、自分の信念に従って最期まで生き抜きたい!と、思ったのでした;ですから、どっちかというと私はブルガー派なんですよね; でも、サリーは生き抜いた事でタンゴが踊れたわけだし(爆)・・・こういう生き方ももちろん否定もしないし、それもカッコイイと結構本気で思ったりして;・・・すぐ映画に感化される私;笑 ラストシーンの哀愁にぐぐぐっと心揺るがされました♪ スクリーンで見る事が出来てよかったですよね。 シャーロットさま、こんにちは。コメント&TBをありがとうございます。
映画に感化、されますよね〜。『白バラの祈り〜』は未見なのですが、命を懸けてでも信念に従う生き方は、私も素晴らしいと思います。 生き残った人々は、亡くなった方の思いも背負って生きていくわけで、それはそれで厳しいものだと思います。 でも、ただ「生きたい!」っていう本能のままに生きることも否定できませんね。 誰かを貶めるようなことは許されませんが・・・。 タンゴは粋でしたね♪ ではでは、またお伺いします〜。 東京今週で終了、とあわてて観に行ったら、「ハク」がついたせいでまー、混んでる事!
来週から別の映画館へ移動決定です(ちょっと設備は落ちるけど)。 収容所内での話ですからハラハラしつつ観ておりました。極限状態に置かれた時の人間の本性とか業とか矛盾をはらんだ言動や行動、一貫性がなくてもそれが人間。その中でブルガー1人、なんかいい子になっちゃってるなあ、と思ったら、エンディングテロップのオチ!に納得。 これを観ずに帰っちゃう人が何人もいたことや、帰る途中、自分の後ろで「やっぱり手に技術のある人は生き残れるのねえ」と笑いながら言ってるおばちゃん達の声を聞いた時には頭がクラクラしました。 この映画でなんで笑えるー!?やはりおばちゃんは図太いのか...
【2008/03/06 20:56】
URL | garagie #-[ 編集]
garagieさま、こんにちは。コメントありがとうございます。
東京では上映期間が延びたのですね。オスカーの威光ですねー。 確かにサリーはSSの肖像画を描いたことで生き延びたわけですが、その後の彼の葛藤、生き様がこの映画の肝ですよね。 まぁ感想は人それぞれですが、私もドドーーンと打ちのめされたように感じましたので、鑑賞直後にとても笑っては話せなかったと思います。 私はほとんど映画は一人で行くのですが、連れ立って行く方はしゃべりたくなるものかもしれませんね・・・。 それでも、とても笑えないとは思いますが・・・。 ではでは、また遊びにいらして下さいね。 真紅さま〜こんにちは!
私もこの映画、とっても面白かったです。 そして、真紅さまのレビュー、まるまんまそっくり同じ!!です。 サリー、カッコイイぞ、ダンディだぞ〜〜!と、悪いことしてる人なのに、応援したくなっちゃいました。いや〜渋かった!! 海辺のタンゴも素敵だったし もちろん、ナチスや戦争について、同じユダヤ人同士でも待遇が違うと・・と、色々考えさせられる部分もあって、とても良く出来た映画でしたよね☆ latifaさま、こちらにもコメント&TBをありがとうございます!
この映画面白かったですよね!同じように感じられたということで、うれしいですー。 そうそう、サリーって悪人なんだけど、あの状況が全然そう感じさせないですよね。 カッコよくさえ見えてしまうという・・・。 最初にモナコのシーンがあるから、サリーの運命はわかっているはずなんだけど、サスペンスちっくにも観られますし。 良く出来た映画、まさしくその通りですね。 オスカー受賞も納得です! ではでは、後ほどお伺いします〜。 こんばんは!
私も,この映画のサリーは素晴らしいと思いました。 そうそう,真紅さまおっしゃるように,彼の持ち味の 「リアリズム」と「ダンディズム」なんですよね。 理想や一時の感情に流されず,冷静に,その時にできる最善を成す・・・・ アツイ思いのブルガーもいいけれど,やっぱり彼の方が実は数段大人だなぁと。 お顔は断然ブルガーを演じたアウグストの方が好みですが サリーの生きざまは,かっこよかったですね。
【2008/07/17 22:24】
URL | なな #-[ 編集]
ななさま、こんにちは!コメントとTBをありがとうございます。
おお〜、これもうDVDが出たのですね? 早いなぁ〜。 サリーって全く男前でも何でもないのですけど、カッコよく見えましたね〜。 やっぱりああいう「極限状態」に置かれると、人間誰しも理想だけでは生きられないと思います。 ブルガーは尊敬すべき人物だと思いますが、リアリティがあるのはサリーですね。 この映画、オスカー獲ったんですよね。。 当時の収容所で、こんな作戦が遂行されていたなんて、驚きでした。 ではでは、後ほどお伺いします〜。 真紅さん、こんにちは〜
大阪はまだ映画館で観られるんですね。 ナチスものには覚悟が必要ですよね。今作は残酷シーンも少なめで観やすかったです。 誰も信用しない一匹狼のサリーが同胞のために命を張るサリーに変化していくところが思い出されます。 私も気持ちはサリーに荷担してしまっていたので、終戦後、ブルガーが賞賛されるシーンは複雑でした。 fizz♪さま、こんにちは〜。コメントとTBをありがとうございます。
ええ〜、そうなんですか?! まだやっているところがあるんだ・・・。 DVDが出ていますから、いわゆる「二番館」という映画館でしょうか。 私は公開時、もう滑り込みセーフ!で観ました。 ナチスもので、今まで描かれていなかった史実を映像化した骨のある映画だったと思います。 サリーがめちゃくちゃカッコイイ男に見えましたよね。 後ほどお伺いしますね、ではでは〜。 ![]() |
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| 真紅のthinkingdays |
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