「人は、一度巡りあった人と二度と別れることはできない」。これは大好きな小説
『パイロットフィッシュ』(大崎善生著)の冒頭。人間は記憶の集合体であり、過去の 記憶はすべて心の中の湖の底に沈んでいる・・。その記憶を消し去ることが出来る としたら? 怪作『マルコヴィッチの穴』の脚本家チャーリー・カウフマンと、映像作家ミシェル・ ゴンドリーが組んだ『エターナル・サンシャイン』は、人間が持つ記憶と感情の永遠 を謳い上げた心に沁み入るラブストーリーだ。 或る朝、目覚めたジョエル(ジム・キャリー)は衝動的に会社をサボリ、反対方向 行きの電車に飛び乗って海辺の町モントークへ向かう。浜辺で出逢ったのは青い髪に オレンジのパーカを来た、綺麗だけどちょっとイカれたクレメンタイン(ケイト・ウィ ンスレット)。偶然同じ街に住んでいた二人は・・・。というところでいきなり画面 が切り替わってクレジットが始まるので、狐につままれたような気分になる。それで も主演二人と、豪華な脇役たち(イライジャ・ウッド、キルスティン・ダンスト、マーク ・ラファロ、トム・ウィルキンソン!)の演技に引きつけられ、過去と現在が交錯し ながら進んでいくストーリーに引き込まれる。そしてある時点で「あ!」とばかりに プロローグの仕掛けに気付かされるのだ。なんともニクイ創り。ヤラレタ。ちょっと 『シックス・センス』みたい。(ちなみに最後までブルース・ウィルスが○○だとわから なかった自分は、バカなのかなぁ・・としばらく落ち込んだものです) ジム・キャリーは、「(イニスほどではないにしろ)退屈で面白くない男」ジョエルを 演じて魅力たっぷり。背が高くてハンサムで、ジム・キャリーってこんなにカッコ よかったんだ・・・と惚れそうだった。得意の「顔芸」も、ちょっとだけ見せてくれる。 「いつ観てもギリシャ彫刻」なケイト・ウィンスレットも、彼女のイメージとはちょっと かけ離れた、衝動的で気まぐれな女の子クレメンタインを違和感なく演じている。この 演技でオスカー候補にもなったらしい。 彼女とのナイスバディ・対決が素晴らしい(?)キルスティン・ダンストも、この作品 ではエロかわいさ爆発。そして「ケイト以上にギリシャ彫刻」なイライジャ、私はちょっと 苦手なマーク・ラファロ(彼は”Zodiac”でジェイクと競演している模様)もいい味 出している。この三人は記憶除去を専門とするラクーナ医院のスタッフという役どころ。 中でもケイト演じるクレメンタインのキャラクターに凄く共感した。二十歳前後の 自分も、彼女のように衝動的で気まぐれで、安らぎを求めては不安定になっていたも のだ。ラストでは、「ジョエルを離したらダメよ〜〜〜!」と叫び出したくなった。 彼女にと言うよりは、あの頃の自分に向かって。 ハッピーエンドというよりも、余韻の残るラスト。感動させようとか、泣かせよう とかいう製作側の意図は微塵も感じられない。でも心に沁みる沁みるラスト。 ”Everybody's got to learn sometime・・・” 観終わった時、絶対にもう一度始めから観直したくなる作品。オススメです。 ★追記:2007年2月17日:DVDを買って再見、感想はコチラ⇒★ (『エターナル・サンシャイン』監督/ミシェル・ゴンドリー、 主演/ジム・キャリー、ケイト・ウィンスレット/2004・USA) ![]() |
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真紅さん、こんばんは!
素敵な映画ですよね、「エターナル サンシャイン」。わたしも最初ん?んん?となっていたのが、ある時点でおおおおお〜っとなったのを覚えています。すごい、どういう頭のつくりをしてるんだ?この脚本書いた人?と思いました。でもそのかなりひねった構成からすると物語の核はとても普遍的で、わたしの胸はキュンキュンしっぱなし。まるで少女漫画だわーと漫画好きのわたしは思ってしまったのでした。 根暗そうなジムキャリーも、はちゃめちゃそうでいて繊細なケイトウィンスレットも、まわりの役者さんも、みんな大好きな映画でした! それではこの辺で。またお邪魔させていただきます〜。 追伸:TBを遅らせていただいてよろしいでしょうか? かいろさん、こんにちは。コメント&TBありがとうございます!
TB、もうバンバン送って下さい、お待ちしております。こちらからできなくてごめんなさいね。 さて、この映画本当によかったです。かなりツボでした。 記憶と感情の永遠、と書きましたが、これもやはり赤い糸とかソウルメイトのような関係ですよね。 どんなに消し去ろうとしてもそこに戻っていく、みたいな経験はある程度年齢を重ねた人ならあると思います。 まさしく”I wish I knew how to quit you.”忘れようと思うから、忘れられるはずがない、ですね。 BBM#3で書いた言葉です。と、私もまたBBMのことを考えてしまうわけですが。 う〜ん、本当にいい映画でした。DVDで観てよかったです、すぐもう一回観れるから。 またいい映画教えてくださいね。かいろさんにホント、感謝してます。ありがとうございました。 こんにちは。
TB,コメントありがとうございました。 そうか…そういうつもりで観ると、この作品も違う味わいになりますねぇ。 わたしのように結構年齢を重ねると、忘れてしまいたいのに、どうしても忘れられないことが何10年も残っている反面、 覚えていおかなければならないことを忘れて、大失敗、ということも多々… 人間の記憶の不思議だ、と開き直って笑って誤魔化してますが。 忘れたいと思うことほど、忘れないものなのですよね。 それって、本当はいちばん覚えておきたいことなのかも… 悠雅さん、こんにちは。コメント&TBありがとうございます。
私は『記憶』を巡る言葉や物語にとても惹かれます。自分もある意味『記憶』の中に生きているからかもしれません。 年齢を重ねるとはそういうことなのかもしれませんね。 お忙しいとは存じますが、どうか『カサノヴァ』の公開日だけはお忘れなきよう・・ってこればっかりは忘れるわけないですね!フフフ。 ではまたお邪魔させて下さいね。ありがとうございました。 真紅さん、こんにちは。こちらの記事にまたコメントさせてくださいませ。
真紅さんの“忘れようと思うから、忘れられるはずがない”という言葉がずっと頭の中にあるままでレンタルビデオ屋さんに行ったら、以前観たときは辛くてあまり好きになれなかった「ジョゼと虎と魚たち」のコピーが目に入りました。“忘れたい、いとおしい、忘れられない。” きっと“I wish I knew how to quit you.” というせりふは全てのラブストーリーに通じるものなんだなあと改めて感じました。ジャックは‘忘れられない思い’を抱えて生きている人たちを代表してあの言葉を言ってくれたんだなあ、とも。そしてMTVムービーアワードでのジェイクのスピーチの素晴らしさを再確認しているわたしなのでした。ジェイクくんにもし会えたなら、「あなたは本当に素敵な俳優さんになったんだね」と言いたい気持ちでいっぱいです・・・。それではこの辺で。 かいろさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
『ジョゼ』は辛いけど、なかなかいい映画だと私は思います。妻夫木くん、池脇千鶴ちゃん、頑張ってました。 「忘れようと思うから、忘れられるはずがない」という言葉、心に残りますよね。 これは、ハイ・ファイ・セットというグループの『ひときれの恋』っていう曲の歌詞の一部なんです。 すっごく昔の曲(20年近く?)だと思います。『Sweet Locomotion』っていうアルバムに入っていました。 カセット(!)をもらって聴いて知ったのですが、ずっと私の心の中にある言葉なんです。 ベスト盤にも入っているようです。もしよければ聴いてみて下さい。 私もジェイクには、ほとんど感謝していると言っていいほどの気持ちです。次回作、彼の今後が楽しみですね。 ではまたお話しましょう。ありがとうございました。 こんにちは。 コメントとTBありがとうございました。
お礼が遅くなって申し訳ありません。 私もこの映画、とっても大好きです。 本当に好きになった相手のことは 何が起こってもまた好きになっちゃうんだよなあ、って 思わず自分の過去を振り返ったりして いろいろ考えてしまいます。 切なくて、でも、あったかい映画ですよね。 mambotaxiさん、初めまして。拙ブログへようこそ!コメント&TBありがとうございます。
この映画、私も大・大・大好きです。未だにラストに流れる歌を口ずさんでます。 主演のふたりもすごくいいし、映画全体の構成もとってもよくできていると思うし、何度も観たくなる、それこそ「記憶に残る」作品ですよね。 自分の過去を思わず振り返ってしまう、それもよくわかります。 mambotaxiさんは劇場で観られたので、私よりもっともっと印象に残っているのでしょうね。いいな〜。。映画館で観たかったです。 また貴宅にもお邪魔させて下さいね。今後ともよろしくお願いします。ありがとうございました。 真紅さん、こんにちは♪
今TBが成功しましたので、こちらにもTBさせて頂きました。 先日は拙宅へ足を運んでいただいてありがとうございました! 映画の中の人物に自分を見ることってありますよね〜 そうか…真紅さんはクレムだった事があるのですね♪ 沁みますますね、心に! 本当に素敵な映画です。 またいい映画を見つけたら教えてくださいね。 fizz♪さま、こんにちは。コメントとTB、感謝です♪
そうなんです、私、クレメンタインは他人とは思えません(笑) 感情移入というよりは完璧に自己投影してしまうので、客観的視点にはなかなか立てません。 でも、そういう作品ってありますよね・・。 いい作品がまた入荷しましたので、エントリアップしますね。 またお話しましょうね〜、ではでは。 この作品の妙は、その高度にテクニカルな康造だけにあるのではなく、
心理描写の細やかさ、心の襞から溢れる想いの数々を、 しっかり場面に織り込んでいく確かさにあると思うですね。 同時期に観た「ミリオンダラー・ベイビー」には、今一つそれが足りなかった・・・。 カゴメは断然、こっちの方が好みでした。 何度観返しても、新たな感慨に誘われる良い作品であります。 カゴメさま、こんにちは。コメントとTBをありがとうございます。
私も『ミリオンダラー・ベイビー』はずし〜〜んんと重く、劇場で観ましたが断然DVDで観たこっちのほうが好きです。 そうそう、何度観ても新しい発見というか、鑑賞に耐えうる作品ですよね! もう、ホントに大好きなんで脳内再生してます(笑) ではでは、またお話しましょうね〜。 真紅さま
この記事気付かなくて失礼しました^^; 読ませて戴いてこのストーリーに描かれている下絵の感じ方は同感でした。真紅さまは感受性豊かでケイトに共感されたのですね。私は共感とまではいきませんでしたが、 イカレた彼女は嫌いじゃありません(笑) 《人は心から愛した人をどんな力によっても消し去る事は出来ない》…ですね。
[2008/04/17 17:40]
URL | Maria #-
[ 編集 ]
Mariaさま、こんにちは。コメントありがとうございます。
感受性豊かというか、記事にも書きましたがクレメンタインが他人とは思えないんです。 これはとても個人的体験に近い映画なんです。 至上の恋愛映画だと、個人的には思っています。 でも、結構好き嫌いのある映画のようですね。 また観たくなってきました(笑)。 ではでは、またお伺いしますね。 ![]() |
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| 真紅のthinkingdays |
いつまでも青臭い映画好きでいたいのです(名前は紅いんですが)。 観た映画と読んだ本の覚え書き。 記事は基本的にネタバレありです。 どうぞご贔屓に♪
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