それでも生きる動物たち~『北極のナヌー』

ARCTIC TALE
今年度のノーベル平和賞に映画『不都合な真実』における啓蒙活動が評価され、アル
・ゴア氏が選出された。再び地球温暖化阻止のための議論が活性化されるだろうか。
現状のまま地球温暖化が進行した場合、今から約30年後の2040年には、北極の
海氷は全て融けてなくなってしまうという試算があるらしい。知っていましたか?
北極に氷がなくなれば、そこで生きる動物たちはどうなってしまうのだろう・・・。
本作は、海洋研究家でもある映像作家のアダム・ラヴェッチとパートナーのサラ・
ロバートソンが、10年以上に渡って北極圏で撮影したフィルムを基に製作したドキュ
メンタリー。ホッキョクグマの子「ナヌー」とセイウチの子「シーラ」を主人公に、激変
する厳しい自然環境の中、地球のてっぺんで逞しく生き抜こうとする動物たちの姿を
追った感動作。「一体どうやって撮影したんだろう?」と思わずにいられない驚異の映像
の数々と、命のバトンを繋げようとする動物たちのありのままの生態。これは是非
とも多くの人に、とりわけ子どもたちに観て欲しい。

地球と、そこに生きる動植物が今危機に瀕している、というのは紛れもない事実
だろう。この作品は地球温暖化の犯人探しをするわけでも、誰かを告発するわけで
もない。けれど、動物たちの生きる姿、弱肉強食という厳しい掟の中で生き抜こう
とするありのままの彼らの姿から、命の尊さが自然と伝わり、胸を衝かれる。この
地球で、私たちがこうして生きていることの奇跡を思う。10年後も、100年後も、
この「命のバトン」を繋ぐために、私たちが今、すべきことは何なのだろう。
ナレーション脚本には、アル・ゴア氏の娘、クリスティン・ゴアも参加している。
日本語版ナレーションは稲垣吾朗、悪くはないができれば字幕で、クイーン・ラティ
ファの声が聴きたかった気もする。
(『北極のナヌー』監督:アダム・ラヴェッチ、サラ・ロバートソン/
日本語版ナレーション:稲垣吾朗/2007・USA)
- 関連記事
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雪と氷に閉ざされた北極に春がやってきた。雪穴から見る、空にポッカリと浮かぶ月・・・。この風景を見て6ヶ月間、母親、双子の弟と一緒に雪穴で過ごしていた子熊のナヌーが雪穴から初めて顔を出す。これから3年間かけて母親から生きる術を学ぶのだ。しかし地球温暖化の影響
2007-10-15 22:40 :
龍眼日記 Longan Diary
コメントの投稿
真紅さん、こんにちは。
昨日のコメントはやっぱり反映されていなかったみたいですねー。
失礼しました!
(もしダブっていたら1つ削除お願いいたしますね。)
ただ静かに彼らの生活をカメラを通して見守りながら、「この環境を私たちのエゴで破壊してはいけない」という思いは更に強くなりました。
大きなことはできなくてもできる範囲で1人1人が行動することが大切ですよね。
昨日のコメントはやっぱり反映されていなかったみたいですねー。
失礼しました!
(もしダブっていたら1つ削除お願いいたしますね。)
ただ静かに彼らの生活をカメラを通して見守りながら、「この環境を私たちのエゴで破壊してはいけない」という思いは更に強くなりました。
大きなことはできなくてもできる範囲で1人1人が行動することが大切ですよね。
sabunoriさま、こんにちは~。TBとコメントをありがとうございます。
コメントはダブっておりませんでした、お手数おかけしました!
30年後に北極がなくなる・・っていうのはショッキングですよね。
なくなったら具体的にどうなってしまうのか、動物たちの姿で見せてくれた映画でした。
こういう映画を観て、地球を守ろう・・っていう意識を一人ひとりが持つことが大切なんだと思います。
自分ができることは、地道にやっていきたいと思いました。
ではでは、またお伺いします~。
コメントはダブっておりませんでした、お手数おかけしました!
30年後に北極がなくなる・・っていうのはショッキングですよね。
なくなったら具体的にどうなってしまうのか、動物たちの姿で見せてくれた映画でした。
こういう映画を観て、地球を守ろう・・っていう意識を一人ひとりが持つことが大切なんだと思います。
自分ができることは、地道にやっていきたいと思いました。
ではでは、またお伺いします~。