白鳥の歌なんか聞こえない~『スワンソング』
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 出版社で編集者として働く25歳の篠原は、同期の由香と恋愛関係にあったが、
アルバイトとして入社した21歳の由布子に惹かれる。由香にはっきりと別れを
告げられないまま由布子と付き合い始める篠原
。三角関係、悲劇の始まり・・・。
 大崎善生氏による久々の恋愛長編児玉清氏も大絶賛という評判に、私の期待
値も相当、高かったのだけれど・・・。

 正直、私はこの小説に乗れなかった。今まで、大崎氏の小説は短編にしろ長編
にしろ、それなりのアベレージは保っていたと思うし、本作も然り。しかも読む
人によっては「涙、涙の感動作」になるだろうとも思う。でも私は、残念ながらいた
だけなかった。


 篠原と由香、由布子の関係は、どこにでもあるありふれた職場内三角関係。それ
がたとえ結婚を前提とした付き合いであったとしても、20代前半の年頃であれば
くっついたり、別れたりは日常茶飯事のはず。

 それなのに、由香と由布子の常軌を逸した行動は何だろう。女は、こんな弱い
生き物じゃありませんよ。
バリバリのキャリア編集者だった由香が、どんなに篠原
を好きだったにしろ、こんな行動に走るだろうか。由布子だってそうだ。これじゃ
『働きマン』が怒るゾ。
そして篠原は、どうして由香にもっと早く別れを告げないんだろう。思いやりと
優柔不断を勘違いしないで欲しい。
自分が悪者になりたくないだけじゃないの?

 物語の中で印象的に語られる「アルマジェミア=双子の魂」というエピソードも、
登場人物たちにそこまでの深い魂の繋がりのようなものを、私は感じ取ることが
できなかった。

 大崎善生氏の小説は、出版されると必ず楽しみに読んでいた。次の小説では、
人生を決して諦めない、自分を放棄しない生き方を描いて欲しいと思う。生きる
ことの大切さや、前向きに生きる人生の素晴らしさを感じられるような。

『スワンソング』大崎善生・著/角川書店・2007)
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テーマ:つぶやき - ジャンル:小説・文学

[2007/10/09 23:53] | 読書 | トラックバック(1) | コメント(4) |
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コメント
>そして篠原は、どうして由香にもっと早く別れを告げないんだろう

これって、他人事だからそう思うけど、当事者だと難しいっすよー。全然この本読んでないのになんなんですけど。真紅さんの感想に対してチャレンジするわけじゃないけど、どーにもならないダメさを描いた小説ってのもあっていいんじゃないすかね。
[2007/10/15 05:53] URL | chuchu #- [ 編集 ]
chuchuさま、こんにちは。コメントありがとう。
う~ん、確かに。どうにもならない恋愛を描いた小説ではあると思うんだけど、由香って女性の最終的な行動がどうしても納得できなかったんですよ。
私が、この作者の小説にフィットしなくなったのかもしれない。潮時かなぁ(笑)。
また遊びに来てね。ではでは~。
[2007/10/15 09:10] URL | 真紅 #V5.g6cOI [ 編集 ]
お邪魔します~
私も泣きは・・・しなかったですね。
怒っていたけど・・笑
そうそう、ただの優柔不断な男だよね。
よりにもいい女性が2人、それに気付かないなんて・・・。由香も由布子も女性としては理解できない存在だったな~~~
[2007/12/19 11:54] URL | みみこ #- [ 編集 ]
みみこさま、こんにちは。コメントありがとうございます。
読まれたのですね~、そして同じような読後感を・・。ウフフ。
私も、思わず怒りを覚えましたわ。特に由布子に関してはあまりにも酷いですよね・・。
後ほど感想読ませていただきに伺いますね。ではでは~。
[2007/12/19 16:13] URL | 真紅 #V5.g6cOI [ 編集 ]
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[2007/12/20 06:44] ちょっとお話
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