映画見に行こうぜ~『映画篇』
20070907141518.jpg


 発刊記念期間限定公式サイト


『GO』でデビュー作にして直木賞を受賞した、金城一紀の最新作。物語のチカラを
信じ、映画を愛する人々のための、勇気と希望溢れる物語
。帯には「最高傑作」とあ
るが、正に看板に偽りなし。笑いと涙、切なさと愛しさが込み上げる、素晴らし
い小説です。読みながら涙が止まらなかった。私は『GO』以来金城さんの小説は全
て読んでいるけれど、初めて『GO』を越える小説が生み出された気がする。金城さ
ん、おめでとう!そしてありがとう。。

 それぞれに名作映画の名を冠された五つの短編太陽がいっぱい『ドラゴン怒りの
鉄拳』『恋のためらい/フランキートジョニー もしくは トゥルー・ロマンス』『ペイ
ルライダー』『愛の泉』
)は、ある一つの映画夏休み最後の日(8月31日、私が
読了したのは偶然にもその日だった)を介して繋がり合っている。五つの短編から
成る一冊の小説が、全体で一つの群像劇になるような仕掛けになっていて、そこ
にも作者の「映画愛」が感じられて心地よい。

 とりわけ印象的だったのは、「映画を心で見る」という言葉。映画を観ること、それ
映画を解釈するためでもなく、粗探しするためでもなく、理屈でもない。ただ
ただ心で映画を求める
、という物凄くシンプルでいて実はとてつもなく深く熱い、
作者の映画への思いが伝わってくる。映画も小説も所詮は「作り事」だけれど、だか
らこそ映画や小説を求め、それらによって救われる人がいる。これって、奇跡
たいに素晴らしいことじゃないだろうか?

 この小説が、評論家や文壇にどう評価されるのか私にはわからないし、そんな
ことはどうでもいいことだろう。私自身の心がこの小説に感応し、周りのみんな
「読んで!」と薦めたくなるような本に出会えたこと、それがただただうれしい。

 そしてとても驚いたのだが、集英社が期間限定で『映画篇』公式サイトをオープン
してる模様。興味のある方は覗いてみて下さい。

『映画篇』金城一紀・著/集英社・2007)
関連記事
スポンサーサイト

テーマ:オススメ本 - ジャンル:小説・文学

[2007/09/07 14:23] | 読書 | トラックバック(5) | コメント(6) |
<<アン・リー監督、トニー、おめでとう!!~『色・戒/Lust, Caution』 | ホーム | もし『14』があるなら・・・~『オーシャンズ13』>>
コメント
私も金城さんの本は「go」から全部読んでいます。
でも、これ、まだ、読んでないんですよー。
お勧めされるとすごく読みたくなってしまいます。
[2007/09/08 10:49] URL | 牧場主 #- [ 編集 ]
牧場主さま、こんにちは。コメントありがとうございます!
この小説、『GO』がお好きでしたら間違いなくオススメです。
是非読んでみて下さい。よければ感想聞かせて下さいませ~。
ではでは、またです~。
[2007/09/08 11:11] URL | 真紅 #V5.g6cOI [ 編集 ]
真紅さま~こんにちは!
これ、すごく良かったです♪
私は1話が一番だったのですが、読みながら、勝手に金城さんの実話だと思い込んでおり、読み終わった後、違うよね?と・・・気がついた次第。
私はGOは読んだことがなくて、映画だけなのですが、金城さんの、作品はユーモア有り、愛もあり、困難に負けないぞ!というパワーがあって好きです。
[2007/09/19 09:57] URL | latifa #SFo5/nok [ 編集 ]
latifaさま、こんにちは~。コメント&TBありがとうございます!
ね、ね、よかったでしょ? 気に入られたようでうれしいです~♪
『GO』、私は原作が先だったので、映画はちょっと桜井のイメージが違いました。
原作の桜井はショートカットなのですよ。
(でも、柴○コウちゃんのキャスティングは金城さんの希望だとか・・)
原作最高ですから、機会があれば是非読んでみて下さいね。
ではでは、後ほどお伺いします~。
[2007/09/19 14:00] URL | 真紅 #V5.g6cOI [ 編集 ]
真紅様、TB&コメントありがとうございました!
タイトルといい内容といい、映画ファンにはたまらないものがありましたよね~。
金城さんの作品はどれを読んでも好みだな~と感じます。
映画好きとしては「心で見る」という言葉が身にしみました。
ランキングや好みで評価するなんて本来ならあまり好ましくないな~と反省してみたり・・。
[2007/12/22 09:46] URL | ミチ #0eCMEFRs [ 編集 ]
ミチさま、こんにちは~。こちらこそコメント&TBをありがとうございます!
金城さん、すごい量のDVDを観られたみたいですね。岡田君にも400本DVD渡したとか!
私も、金城さんの本は全て読んでいます。中でも、これ一番好きかもしれないです。
川本三郎さんも、「映画を○×で評価するんなんておかしい」みたいなことを書かれていました。
人それぞれ、心で観ればいいんですよね。私も日々反省です。。
ではでは!
[2007/12/22 16:53] URL | 真紅 #V5.g6cOI [ 編集 ]
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバック URL
http://thinkingdays.blog42.fc2.com/tb.php/295-f0c3611a
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
「映画篇」金城一紀 1話が良かった~♪
5つの短編が入っていて、全てに、ローマの休日の上映会が、からんでいる・・という設定。特に一番最初のお話「太陽がいっぱい」は、素晴らしかったです。
[2007/09/19 09:55] ポコアポコヤ
映画篇
金城一紀 著
[2007/09/19 15:17] Akira's VOICE
映画篇 金城一紀
扉画は鴨居まさね。装丁は岩瀬聡。書き下ろし短編集。太陽がいっぱい:作家になった僕と永花の再会。甦る龍一との映画の日々。…再生。ドラゴン怒りの鉄拳:夫を喪った主婦のわ...
[2007/09/22 00:25] 粋な提案
「映画篇」 金城一紀
{/book/}「映画篇」金城一紀 「太陽がいっぱい」「ドラゴン怒りの鉄拳」「恋のためらい/フランキーとジョニー もしくはトゥルー・ロマンス」「ペイルライダー」「愛の泉」という表題をつけた五つの物語が同時進行し、やがてはひとつの大きなドラマに収れんしていきます
[2007/12/22 09:43] ミチの雑記帳
映画篇<金城一紀>-(本:2009年11冊目)-
映画篇クチコミを見る 評価:98点 # 出版社: 集英社 (2007/07) # ISBN-10: 4087753808 大いに笑い、感動し、不覚にも泣いてしまった。 近年読んだ中では最高だ。映画好きのおっさんにはこれはたまらん。 この本を読もうかと思ったとき(昨日)には、図書館
[2009/01/18 21:28] デコ親父はいつも減量中
真紅のthinkingdays


いつまでも青臭い映画好きでいたい。愛おしい映画と、忘れがたき本たち。ときどきカフェとか。 記事は基本的にネタバレあり。 どうぞご贔屓に♪

Recent Entries

Categories

What's New?

真紅

Author:真紅
Every cloud has a silver lining.

Recent Comments

Recent TrackBacks

Archives

My Favorite

Search this site

RSS

Thank You!