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映画が大好きです。いつまでも青臭い映画好きでいたい。 記事は基本的にネタバレありです by 真紅 (言葉を探す人)   ★劇場鑑賞した映画は Instagram にアップしています @ruby_red66

共鳴する魂~『善き人のためのソナタ』

20070301163548.jpg

 1984年、ベルリンの壁崩壊5年前の東ドイツ。強固な一党独裁政治の元、人々は
言論・表現の自由を制限され、逆らうものは「反体制派」として投獄されていた。その
社会体制を支えていたのが国家保安省(シュタージ)の監視システム。劇作家ドライマン
(セバスチャン・コッホ)
とその恋人である女優クリスタ(マルティナ・ゲデック)
監視を命じられた優秀なシュタージ局員ヴィースラー大尉(ウルリッヒ・ミューエ)
心の変遷を、抑制されたタッチで緻密に描いた秀作。2006年度アカデミー賞外国
語映画賞
はじめ、多数の映画賞を受賞している。

 1989年のベルリンの壁崩壊はリアルタイムで知っているし、冷戦時代も冷戦の
終結も見てきた。しかし、世界が東と西に分かれていた頃の東側について、自分は
ほとんど何も知らないということを、この映画を観てつくづく思い知った。本作が
長編デビュー作であり、脚本も手がけているフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナー
スマルク監督
は、かの名作『グッバイ、レーニン!』の軽妙さへの反発が、この作品を
撮るきっかけだったと語っている。

 生真面目で優秀なシュタージ局員ヴィースラーは、ただただ純粋に、共産主義の
理想
を信じていたのだろう。残酷で非情に「反体制分子」を尋問する彼からは、人間性
のカケラも感じられない。しかし監視ターゲットであるドライマンとクリスタの間
にある愛と芸術に触れ、彼の内面に少しずつ変化が現れる。

20070301163640.jpg

 ヴィースラー大尉を演じたウルリッヒ・ミューエが素晴らしい。感情的なセリフ
はほとんど無く、その微妙な表情、皺の一本、まばたきのひとつひとつでヴィース
ラーの内面の変化を表現してゆく。全身から立ち上る孤独感、後姿の寂寥感は国家
体制と思想に全身全霊を捧げた男の悲哀を体現していて見事と言うほかない。そん
な彼の心を変えた劇作家ドライマンを演じたセバスチャン・コッホ。ドイツ人らし
からぬ、アントニオ・バンデラス似のラテン系ルックを持つ彼もまた、寒色系の色
彩で統一された映像の中に違った風を吹かせる。

 身近な人々、同僚であろうと友人であろうと、たとえ配偶者でも密告すること、
されることが当たり前になった社会と、権力者の横暴。それは固く愛し合った恋人
たちにも微妙な、しかしくっきりとしたを落とし始める。苛烈な拷問に耐え、信念
を貫き通せる強い人間ばかりではない。「私は弱い女なの、犯した罪を償えないわ」
女優としての自分、愛するものの伴侶としての自分に自信が持てず薬に手を出し、
情報提供者となるクリスタ。「どうして僕は監視されなかった?」自由を得ても一人、
生き延びたことの自責の念からか書くことができないドライマン。映画は人間の、
どうしようもない弱さや、複雑で残酷な運命をもリアルに描き切る。ただの「人間賛歌」
に終っていないところが、この映画に感動だけではない何かを与えている。

 人はなぜ芸術を生み出し、文学や音楽を求めるのか。この作品にはその答えがあ
る。『善き人のためのソナタ』を耳にしたとき、ヴィースラーが流した一筋の涙。
美しい旋律に彼の魂が共鳴し、固い心の殻を溶かし出したのがあの涙だったのだ。
HGW XX/7。記号としてしか生きられなかった彼が、人間として生きる意味と誇り
を手にするラストに、心が震えた。

--------------------------------------
 こういう素晴らしい映画がミニシアターの単館上映であり、公開予定のない地域
もあるということが残念でならない。オスカー効果でロングラン・拡大上映の可能性
も無きにしも非ず、是非ご覧になって下さい。

『善き人のためのソナタ』/2006・独
 監督・脚本:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
 主演:ウルリッヒ・ミューエ、マルティナ・ゲデック、セバスチャン・コッホ
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『善き人のためのソナタ』
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芸術バンザイ
こんばんは。素晴らしい映画でしたよね。
アカデミー賞受賞も当然でしょう。
>『グッバイ、レーニン!』の軽妙さへの反発が、この作品を撮るきっかけだった
というのは知りませんでした。
教えてくださってありがとうございます。
そうやって、一つの映画がまた別の映画が生まれるキッカケになるというのもまたステキですね♪
2007-03-01 22:07 : かえる URL : 編集
音楽
こんばんは。
サントラを買わないで帰ってしまったのはいたかったですー。泣
音楽に凍った心を氷解されていくあのシーンには私もなんだか震えました。
それと、ラストはとても好きです。
2007-03-01 23:18 : シャーロット URL : 編集
真紅さま、こんばんは~♪
ご覧になれてよかったですね!
TB今宵は相性が・・(涙)
当時、私も青いなりにすごく鮮明にいろいろと覚えていますけれど、東のベールはぶ厚かったですよね!
ソビエトだって。
役者さんたち、みな素晴らしかったですね。
2007-03-01 23:41 : 武田 URL : 編集
こんにちわ、TBがうまくいかないようなので
コメントだけで失礼します。。
ものすごく孤独な主人公で、冒頭のあの
人じゃないみたいな尋問をしてたのを自分が
される側になった時の目の動きとか、
ものすごい上手い(月並みな表現ですが)
俳優さんだなぁって思いました。
テーマのピアノを含め音楽がとても印象に
残ってます。
2007-03-02 12:50 : kazupon URL : 編集
かえるさま、こんにちは。コメントとTBをありがとうございます。
オスカーは『パンズ・ラビリンス』が有力視されていたようなのですが、この作品が受賞してうれしいです。
私は『グッバイ、レーニン!』も面白く観たのですが、確かにあの映画の中の人々は屈託がなさすぎだったかもしれませんね。
またお伺いしますね。ではでは。
2007-03-02 13:22 : 真紅 URL : 編集
シャーロットさま、こんにちは。コメント&TBをありがとうございます。
あのピアノソナタに、この映画の命運がかかっていたと言っても過言で無いですよね。
ガブリエルさん、さすがいい仕事でした。
ラストも素晴らしかったですね!
ではでは、またお伺いします。
2007-03-02 13:22 : 真紅 URL : 編集
武田さま、こんにちは。コメントありがとうございます。
TBどうしてでしょうね・・。同じJUGEMでもTB可能なブログもあるのですが。
残念です。でも懲りずにまたトライしてみますね。今後ともよろしくです。
セバスチャン・コッホは『ブラック・ブック』にも出ているようですね、予告が流れましたわ。
ナチス将校の役みたいですね、ラテン系ルックだと思ったけどな~。。
ではでは、またです!
2007-03-02 13:25 : 真紅 URL : 編集
kazuponさま、こちらにもコメントありがとうございました。
私もあの俳優さんの演技は凄かったと思います。セリフほとんどなかったですよね!
あの方は旧東ドイツ出身で、シュタージに盗聴された経験があるのだそうです。
だからあそこまで、恐ろしいほどのリアルさが出せたのでしょうか。
音楽はこの映画の肝ですよね。素晴らしかったです。
ではでは、後ほどお伺いしますね!
2007-03-02 13:45 : 真紅 URL : 編集
真紅さん、こんばんは。
なるほど、『グッバイ! レーニン』 への反発!
俺もこれは好きになれなかった映画なので、
それ知ってかなり見直しました(笑)。
ダテに名前が長くないですね!

主人公のあの陰気臭さがよかったです。
日本人としてどこか、
ドイツ人には共感できるものがありますね。
2007-03-02 19:51 : 栗本 東樹 URL : 編集
栗本さま、こんにちは。コメント&TBありがとうございます。
そうそう、ゲルマン魂と大和魂、合い通じるところがあるかもしれませんね。
あの主人公の方、全身から哀愁が漂っていました。それもカサブランカな哀愁でなく、まさしく「陰気」そのもの。
原題は「他者の人生」のような意味だと聞きました。
「ソナタ」とくれば反応する人も増えるかもしれないし(笑)、なかなかいい邦題だと思います。
ではでは、またお伺いしますね~。
2007-03-03 02:04 : 真紅 URL : 編集
こんばんは。TB&コメントありがとうございました。
この作品は年始めから期待していたのですが、その期待に見事
こたえてくれました。人間の弱い部分もしっかり描かれていたと
思います。反体制一本で押し切るキャラクターよりも、このほうが
リアリティがありました。

今年の次なる音楽映画には、ロバート・アルトマン監督の遺作
『今宵、フィッツジェラルド劇場で』が控えているのを私は忘れていました。
この作品もかなり良さそうなので、見逃せないでしょうね。
2007-03-04 00:01 : 丞相 URL : 編集
丞相さま、こんにちは。コメントとTBをありがとうございます。
私もこの作品は非常に期待しておりましたので、観に行けて本当によかったです。
そうなんですよね、人間の弱さをも描いているところが、この映画に深みを与えていると思います。
『今宵、~』観たいのですが私はちょっと厳しいです。
アルトマン作品は『ショート・カッツ』くらいしか記憶に無いので是非劇場で観たかったのですが・・。
丞相さまのレビューを楽しみにしておりますね。
ではでは、またお伺いします!
2007-03-04 00:15 : 真紅 URL : 編集
こんにちは。
大道芸観覧レポートという写真ブログをつくっています。
映画「善き人のためのソナタ」もとりあげています。
よかったら、寄ってみてください。
http://blogs.yahoo.co.jp/kemukemu23611
2007-03-09 22:55 : kemukemu URL : 編集
kemukemuさま、初めまして。拙ブログにご訪問&コメントありがとうございます。
後ほど是非お邪魔させていただきますね。
拙宅にもよろしければまた遊びにいらして下さい。ではでは~。
2007-03-10 03:50 : 真紅 URL : 編集
こんにちは♪
てっきりミニシアターに来るものだと思っていたら、なんとシネコンだったのですよ。
最近はわが町の人口に比して映画館の数が増えすぎたためにそれぞれ何かロードショー作品以外のもので特徴を出そうとしているのかも。
大きなスクリーンで見るこの作品はまた格別でした。
「グッバイ、レーニン!」もあの時は画期的だと思ったものです。
旧東ドイツを描くのに、まずはあのように笑いを含めた軽い作品から入ったのもやむをえなかったかもしれません。
あの素地があったからこそ、観客もこの映画を受け止める準備ができていたように思います。
あのような国家において自分というものを持ち続けるというのはいかに難しいことでしょうか。
特に芸術家の苦悩ははかりしれませんよね。
人間の弱さも描かれていますが、誰もそれを責める事はできないと思います。
情報公開がされているんでしょうか、ドライマンガ自分の盗聴記録を閲覧することができたのも驚きでした。
2007-04-18 08:49 : ミチ URL : 編集
ミチさま、こんにちは。コメント&TBありがとうございます。
この映画がシネコンで上映されるとは・・。いいですね~!
多くの方がご覧になれて、いいことだと思います。
お住まいの町に映画館がたくさんあるのですね。電車に乗らなくても映画が観られるっていいですよね。
私も『グッバイ、レーニン!』はとても面白く観たのですが、実はこんな恐ろしい社会、国だったのかと思って戦慄しました。
人間の弱さ・・私自身も弱い人間なので、クリスタのしたこともよくわかります。
あの閲覧場面は驚きでした。本当に閲覧可、なのでしょうか???
個人情報、どうなっているのでしょうね・・。
またお伺いしますね、ではでは~。
2007-04-18 09:18 : 真紅 URL : 編集
真紅さま~こんにちは!
あぢ~~~です。焼けそうです。。。。
子供さんは、プールとか行かれているかな・・?

ところで、この映画、やっと見ることができました。評判が高かったのも、うなずける映画でした。
素晴らしいラストでした!。

グッバイレーニンは私は結構面白く見たし、この映画も凄く善かったし、ドイツ映画、また色々これからも期待です★
2007-08-11 13:15 : latifa URL : 編集
latifaさま、こんにちは~。コメント&TBありがとうございます。
暑いですね~~~~~。。プール、私もほとんど毎日一緒に行ってますよ、屋内ですけどね(笑)

この映画、DVDが出たのですよね。つい最近主演のミューエさんが亡くなったので、私もこの映画のことを思い出していました。
ラストがよかったですよね。。監督がオスカー受賞したときの感激のスピーチも、とってもよかったです。
ドイツ映画はあまり知らないのですが、私も今後注目して行きたいと思っています。
ではでは、後ほどお伺いします~。
2007-08-11 16:49 : 真紅 URL : 編集
こんにちわ。
昨日レンタルでみました。みなさんの評判とおり,美しい珠玉の傑作でした。淡々と,押さえた演出で,人間の心の美しさを,最高の形で見せてもらえたって感じです。あの時代背景だからこそ,人の心の中の「善き」ものが輝いてみえました。主演の俳優さん,素晴らしかったです。ご冥福をお祈りしますが,最高の遺作として語り継がれるのではないでしょうか?TBもさせていただきました。
2007-08-17 15:43 : なな URL : 編集
ななさま、こんにちは。コメント&TBありがとうございます。
素晴らしい映画なのに上映館が少ないのを残念に思っていたのですが、DVD化を機に多くの方がご覧になっておられて、とてもうれしいです。
ミューエさんは本当に、繊細で素晴らしい演技だったと思います。
亡くなったのは残念ですが、「最高の遺作」、まさしくその通りですね。
ではでは、後ほどお伺いします!
2007-08-17 17:08 : 真紅 URL : 編集
真紅さん、こんにちは~
拙宅へのコメントとTBをありがとうございました!
こちらからもTBさせて頂いたのですが
何かご事情でお休み中ということでしょうに、よろしかったのでしょうか?

こういう映画に出会うととても嬉しいですね。
でもミューエさんは本当に残念でした。まだまだご活躍される姿を拝見したかったですね。
いま現在でも人々の心には旧体制が与えた見えない爪痕がしっかりと残っているそうですね。
そいうことも含めて、若い監督が多くの協力者と共に作り上げた、素晴らしい作品だったのですね。
>感動だけではない何か
うん、確かにそうですね! 
2007-08-20 00:56 : fizz♪ URL : 編集
fizz♪さま、こんにちは~。コメント&TBありがとうございます。
更新は出来ないのですが、コメントやTBは大歓迎ですよ、ありがとうございます。
あ~~、早く私も更新したーい!でも、この夏はだいぶ予定が狂ってしまいました。
まぁ、人生そんな時もありますよね。。

さて。この映画、皆さん気に入っておられるようでとてもうれしいです。
自国の、あまり振り返りたくない過去を描くこのような映画を作ることは、とても勇気がいることだったと思います。
それを、この若い監督がやってのけた、若いからこそ出来たのかもしれませんが素晴らしいことですよね。
そして世界的に評価もされて。。本当によかったです。
またお話しましょうね、ではでは~。
2007-08-20 01:24 : 真紅 URL : 編集
TBありがとうございました
真紅様.TB有り難うございました.

これも良い映画でした.それにこのレビューも素晴らしい.

最後のシーン,最後の台詞を言うときのヴィースラーの表情に救われます.
2007-10-17 23:00 : ほんやら堂 URL : 編集
ほんやら堂さま、こんにちは。TBとコメントをいただき、ありがとうございます。
当方からはコメントなしで失礼いたしました。
褒めていただいてありがとうございます、本当にいい映画でしたね。。
最近母に薦めたら大・感動していました。
こういう良質な映画こそ広く公開して欲しいと思います。
ではでは、今後ともよろしくお願いします。
2007-10-18 00:55 : 真紅 URL : 編集
真紅さま
善き人のためのソナタ やっと観ました。完成度の高い良い作品でしたが、今真紅さんの記事を読ませて戴き、いつもながら素晴らしい記事と関心させられてしまいました〈関心だなんて…失礼だったらゴメンナサイ〉又TBさせて下さいね。
2007-11-29 12:21 : Maria URL : 編集
Mariaさま、こんにちは~。いつもコメント&TBをありがとうございます。
この映画は昨年のアカデミー賞外国語映画賞受賞作なのですよね。
こんなに静かで地味な映画が評価され、素晴らしいことだと思います。
後ほどお伺いしますね、ではでは~。
2007-11-29 17:05 : 真紅 URL : 編集
真紅さん、こんにちは!
少し重苦しく陰鬱な雰囲気が漂う映画でしたが見応えがありましたね。
ラストシーンではジーンとしました。
『善き人~』の曲を聴いた時のヴィースラーは、『美しい旋律に彼の魂が共鳴し、固い心の殻を溶かし出した』んだろうなぁ~と思いました。
それに、もしかしたらヴィースラーは、ドライマンに同化してクリスタを守りたかったのかな・・・とも思いました。
二人の愛を壊したくなかったんだろうな・・・って。
2007-12-08 16:40 : 由香 URL : 編集
由香さま、こんにちは!コメント&TBをありがとうございます。
最近、この映画をDVDで観て「よかった」と言われる方が多く、私もうれしいです。
ラスト、本当にいいシーンでしたよね~。
クリスタを守りたかった・・、うんうん、そうですね!
二人の愛は、ドライマンにとっては一筋の光だったのでしょうね。
ミューエさんの演技が素晴らしかったなぁ。
後ほどお伺いしますね、ではでは~。
2007-12-09 20:06 : 真紅 URL : 編集
こんばんわ、凄い数のTBとメッセージですね。私はこれブログ開設前に劇場だったんですよね。昨日WOWOWで放映されていて、の記事アップです。観るほどにこの作品の静謐で抑えたタッチが、胸に沁みます。
当時子供だった監督が大きくなって33歳の若さで自国の歴史を振り返り、過去の作品としてではなく自分達世代の問題として本作を描いている。歴史に敏感な若い世代が育っているドイツ。同じ敗戦国でありながらと、意識の落差も感じます。
2008-04-19 00:29 : シュエット URL : 編集
シュエットさま、こんにちは~。コメントとTBをありがとうございます。
これは皆さん本当に「いい映画だ」とおっしゃって、TBやコメントもたくさんいただき、感謝です。
私も梅田で観たのですが、劇場は立ち見が出るほど満員でした。
若い監督が自国の過酷な時代を撮る・・・。先日観た『4ヶ月、3週と2日』にも共通しますね。
東欧独特の冷たい空気感も共通していて、なんとなくこの映画を思い出したりしていました。
日本は、あの時代のことは忘れよう、忘れようとした戦後だったんだと思います。
ではでは、後ほどお伺いします!
2008-04-19 10:52 : 真紅 URL : 編集
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