『ウィッチ』

THE VVITCH: A NEW-ENGLAND FOLKTALE
17世紀、開拓時代のニューイングランド。共同体を追われた一家は魔女が住む
という森近くに転居する。長女トマシン(アニヤ・テイラー=ジョイ)が子守していた
末っ子の赤ん坊が突如姿を消したことを皮切りに、一家に不気味な影が差し始め
る。
原題の 「WITCH」 、WではなくVVなのが妙に気になる。
『スプリット』 のファニーフェイス、アニヤ・テイラー=ジョイの出世作。昨年末に
話題になった 『ドント・ブリーズ』 を観逃して(てか観る勇気が出ず)、結局WOW
OWで鑑賞。怖いは怖いが、「やっぱホラーは劇場で観てナンボ!」 とこちらは劇
場へ。リーブルで観るときは最前列を取るのだけど、ホラー耐性ヤバめゆえ最後
列へ。
色の無い(鈍色の)風景。音楽(効果音?)が煽る気満々で一瞬興醒めしたが、
全てが不気味としか言いようのない展開に目を逸らしたいのに引き込まれる。
あの双子! 黒ヤギ! 母の視線、父の説教、弟の性の目覚め。そして・・・。
結局誰が 「魔女」 だったのか?
開拓期という過酷な時代、辛い生活を強いられる人々の心の拠り所としての
神や信仰。それらが反転したとき 「魔女」 が生み出されるのではないかな。
最後列で観て正解でした。

( 『ウィッチ』 監督・脚本:ロバート・エガース/2015・米、英、加、ブラジル/
主演:アニヤ・テイラー=ジョイ、ラルフ・アイネソン、ハーヴィー・スクリムショウ)
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低予算のインディーズ作品ながら、サンダンス映画祭監督賞受賞をはじめ各地の映画祭で評判を呼んだミステリアス・ダーク・ストーリー。17世紀のニューイングランドを舞台に、宗教上の理由から共同体を離れ、荒れ果てた原野で自給自足の生活を始めた敬虔な一家が、次々と不可解な現象に見舞われ、魔女への恐怖で次第に崩壊していくさまを、不気味さを静かに漂わせる抑制の利いた巧みな恐怖演出で描き出していく。主演は本作...
2017-10-30 18:59 :
パピとママ映画のblog