隣のサイコパス~『人生スイッチ』

RELATOS SALVAJES
WILD TALES
飛行機の乗客全員がある人物を介した知り合いだったと気付いた時、悲劇
の幕は上がっていた・・・。
アルゼンチン発、大ヒットしアカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされた、
高評価のオムニバス。『しかえし』 『おもてなし』 『エンスト』 『ヒーローになり
たくて』 『愚息』 『Happy Wedding』 の6編から成り、理不尽で不条理な
日常を、あり得ないほどの怒りのエネルギーで暴発させる人々を描く。しばし
呆然。

さすがラテン気質というか。。どの作品も、笑ったり、ビックリしたり、同情し
たりで退屈はしなかったのだけれど、後味が良いとは言い難い。「やられたら
やり返す」 「(この、私を!)コケにした奴は許さない」 これが国是なのか?
と思うほどの、怒りのエネルギーの凄まじさ。そこまでやるか? 正直、ウェッ
トで島国根性な典型的大和民族の私には、とてもついていけない。そして、相
手にそこまで強烈なエネルギーを放った本人とて、無傷でいられるはずがな
い。怒りと暴力は連鎖反応を起こし、更なる悲劇を産むのだ。

アルゼンチンってサッカーとタンゴ以外、あまり馴染みのない国。映画もほと
んど観ていないと思うが、『ヒーローになりたくて』 の主演俳優だけは知って
いた。『瞳の奥の秘密』 の人。どのパートも、それぞれに言いたいことはある
けれど。。『Happy Wedding』 の花嫁が凄過ぎた。ラテンのノリって凄いなぁ。
花婿の疑惑の行動の中、流れているのが 『禁じられた遊び』 のテーマだった
のには笑った。それ、結婚式にかける曲じゃないでしょー、って(笑)。音楽は、
グスターボ・サンタオラヤ。
しかし、、、意味不明な邦題ですね。
( 『人生スイッチ』 監督・脚本:ダミアン・ジフロン/
主演:リカルド・ダリン、エリカ・リバス/2014・アルゼンチン、スペイン)
- 関連記事
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trackback
アルゼンチン映画って、アカデミー賞外国語映画賞 受賞「瞳の奥の秘密」以来か?!
ただ監督は、ペドロ・アルモドバル = スペイン人(笑)
(ちなみに今作も アカデミー賞外国語映画賞 のノミニーではあった。獲得は「イーダ」)
さて、本編のテーマは タイトルが...
2015-09-22 08:35 :
日々 是 変化ナリ 〜 DAYS OF STRUGGLE 〜
公式サイト。アルゼンチン=スペイン、原題:Relatos salvajes、英題:Wild Tales。ペドロ・アルモドバル製作、ダミアン・ジフロン監督。リカルド・ダリン、リタ・コルテセ、ダリオ・グラ ...
2015-09-22 09:01 :
佐藤秀の徒然幻視録
人生スイッチ@よみうりホール
2015-09-22 10:06 :
あーうぃ だにぇっと
劇場予告編を観たときにこれは面白そうだなと楽しみにしてました。第87回アカデミー賞で外国語映画賞候補にもなったアルゼンチン発の全6編から成るオムニバス・ブラック・コメディ ...
2015-09-22 10:11 :
カノンな日々
『トーク・トゥ・ハー』や『アイム・ソー・エキサイテッド!』 を監督したペドロ・アルモドバルが製作し、アルゼンチンで 大ヒットとしたというオムニバス・コメディ映画 『人生スイッチ』が公開されましたので観に行ってきました。 人生スイッチ 原題:RELATOS SALVAJES…
2015-09-22 11:20 :
映画B-ブログ
★ネタバレ注意★
ダミアン・ジフロン監督作品。
本国アルゼンチンで大ヒットし、アカデミー賞外国語映画賞にもノミネート。ペドロ・アルモドバルが自らプロデュースを買って出たことでも話題。
全6編のオムニバス作品。コメディですが、ハートウォーミング系ではなくかなりきつめのブラックユーモア。短編の持ち味を存分に生かした無駄のない脚本で、サクサク小気味よく楽しめる映画です。面白...
2015-09-22 16:05 :
キノ2
6つの短編からなる映画。人生の様々な出来事を描いています。第67回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品、第87回アカデミー賞外国語映画賞ノミネート。アルゼンチンの歴代興行収入第1位。
PG12指定も納得です。ブラックです。良いだけブラックです。“ブラックユー...
2015-09-22 18:09 :
勝手に映画評
『人生スイッチ』を渋谷のシネマライズで見てきました。
(1)このところ見ていなかったアルゼンチン映画で、アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた作品ということで、映画館に行ってきました。
本作(注1)は、6つの話から構成されるオムニバス映画ですが、そ...
2015-09-22 18:30 :
映画的・絵画的・音楽的
「Relatos salvajes」…aka「Wild Tales」2014 アルゼンチン/スペイン
音楽評論家サルガードに「トーク・トゥ・ハー/2002」のダリオ・グランディネッティ。
ウェイトレスにフリエタ・シルベルベルグ。
料理人にリタ・コルテセ。
新車に乗る男ディエゴに「サルバドールの朝/2006」のレオナルド・スバラーリャ。
ビル爆破解体職人シモンに「瞳の奥の秘密/2...
2015-09-22 19:12 :
ヨーロッパ映画を観よう!
評価:★★★★☆【4,5点】(09)
人生、あるあるネタにブラックなスパイス混ぜたらこうなった(爆)
2015-09-22 19:47 :
映画1ヵ月フリーパスポートもらうぞ〜
ほんっと、人間っておバカ
* * * * * * * * * *
人生において、決して押してはならないスイッチを押してしまい、
絶望的な不運の連鎖に巻き込まれていく男女6名のストーリーをオムニバスで。
彼・彼女たちは、激情にかられてつい人生のスイッチを...
2015-09-22 20:16 :
映画と本の『たんぽぽ館』
いやぁ笑った笑った。
2015-09-22 22:26 :
だらだら無気力ブログ!
アルゼンチンで大ヒットしたブラックコメディーで6編の短編からなります。テレビドラマの「世にも奇妙な物語」をよりシニカルにした感じといえば 分かりやすい。見る人を選ぶ作品でしょうねえ。 作品情報 2014年アルゼンチン映画 監督:ダミアン・ジフロン 出演:…
2015-09-23 00:06 :
映画好きパパの鑑賞日記
原題 RELATOS SALVAJES:WILD TALES
上映時間 122分 映倫 PG12
製作国 アルゼンチン/スペイン
脚本 ダミアン・ジフロン
監督 ダミアン・ジフロン
音楽 グスターボ・サンタオラヤ
出演 リカルド・ダリン/オスカル・マルティネス/レオナルド・スバラーリャ/エリカ・リバス/...
2015-09-23 20:45 :
to Heart
原題 RELATOS SALVAJES英題 WILD TALES2014年 アルゼンチン、スペイン
PASTERNAK(おかえし)
仕事の依頼を受け指定された飛行機に乗ったファッションモデルの女性話しかけてきた隣の男性が彼女の元カレ“パステルナーク”のことを知ってい...
2015-09-24 09:08 :
読書と映画とガーデニング
怒りを爆発させたら... 公式サイト http://jinseiswitch.gaga.ne.jp7月25日公開 本国アルゼンチンで大ヒットし、アカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされた全6編のオム
2015-09-24 12:02 :
風に吹かれて
アングリー・アニマルズの饗宴。
アルゼンチン発の、シニカルでブラックなオムニバス悲喜劇。
「私が、生きる肌」などで知られるスペインの鬼才ペドロ・アルモドバルがプロデュースし、監督・脚本を務めるのはアルゼンチンの俊英ダミアン・ジフロン。
6本のエピソード間に関連は無いが、主人公は全員“怒り”の感情に駆り立てられ、ふとした瞬間に人生が変わってしまう。
第一話は、過去に自分と関わ...
2015-09-26 00:23 :
ノラネコの呑んで観るシネマ
アルゼンチンのオムニバス映画です。
本作を見た姉から「キョーレツやで〜。ラテンの血ですわ。アドレナリン出た」のメールが届き、
興味を魅かれ見ることに。
姉の「人間の本性か?奥ゆかしく生きてる身には、疲れる」の言葉に、
「大阪は日本のラテンやんかぁ〜」と返信...
2015-09-26 02:06 :
映画の話でコーヒーブレイク
『トーク・トゥ・ハー』などのスペインの巨匠ペドロ・アルモドバルが製作を担当し、ひょんなことから窮地に立たされる男女6人の姿を描くコメディー。あることがきっかけで不運に見舞われる、ごく平凡な人々の姿をブラックユーモアを交えて活写する。『瞳の奥の秘密』など...
2015-09-29 20:13 :
パピとママ映画のblog
【概略】
些細なきっかけで連鎖していく爽快な展開をオムニバス形式で描くブラックコメディ。
ドラマ
6つの短編で構成された作品。
「おかえし」
飛行機に乗ったら「小学校の教え子だった」「同級生だ」「元部下だ」と乗客全員がパステルナークという人物に関係があるだけでなく、酷い仕打ちをしていたことが判明。そして、そのパステルナークが操縦室を占拠し、乗客の精神科医が「キミの両親が...
2016-08-19 00:22 :
いやいやえん
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お久しぶりです♪
真紅さん☆こんばんは♪
シゲキ的でしたよねぇ~(笑)
「おかえし」でハハア~となって、
「おもてなし」で度胆を抜かれたので・・・(笑)
不覚にも「エンスト」では笑ってしまいましたよ~(^^ゞ
シゲキ的でしたよねぇ~(笑)
「おかえし」でハハア~となって、
「おもてなし」で度胆を抜かれたので・・・(笑)
不覚にも「エンスト」では笑ってしまいましたよ~(^^ゞ
kiraさん、こんにちは☆ ほんと、お久しぶりです^^
コメント&TBありがとうございます。
これ、6本とも強烈でしたからね~。
私も、『エンスト』は笑いました。下品だったけど、そこまでするか、って。。
アルゼンチンってすごい国だな、と思いましたよ(笑)。
日本人が大人し過ぎるのかな?
コメント&TBありがとうございます。
これ、6本とも強烈でしたからね~。
私も、『エンスト』は笑いました。下品だったけど、そこまでするか、って。。
アルゼンチンってすごい国だな、と思いましたよ(笑)。
日本人が大人し過ぎるのかな?