成田屋!~歌舞伎十八番の内『勧進帳』と小説『きのね』
 先日、初めての歌舞伎鑑賞に大阪松竹座へ行ってきました。歌舞伎というと随分
敷居が高い気がしますが(しませんか?)、「幕見席」というお手軽な鑑賞法もあると
いうことを知りまして・・。映画代くらいで、自分の好きな一幕だけを観ることがで
きるのです。但し、幕見席は当日販売なので並んで買う必要がありますし、座席も
最上段(いわゆる「大向こう」ですよ~)、売店などへの立ち入りも制限されます。
それでも初心者の私は十分楽しめました。

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 今回観たのは歌舞伎十八番の内『勧進帳』。日本史の授業でも習う、多分最も有名
な歌舞伎の演目の一つだと思います。私は全く知識がなかったので、イヤホンガイド
をお願いしました。そのおかげで内容がしっかり把握できました!
 配役は武蔵坊弁慶:團十郎、富樫左衛門:海老蔵、源義経:藤十郎。お目当ては
もちろん市川團十郎&海老蔵の親子共演!
 海老蔵は、ワイドショーの常連で印象が悪いという方もいらっしゃるかもしれま
せんが(実は私も昔はそうでした)、芸は素晴らしいですよ!まだ青さが勝るのは
否めませんが、その立ち姿はまさにプリンス!團十郎は病気休養のブランクもなん
のその、軽々と弁慶を演じていました。

 舞や見得など、見所はもちろんたっぷりなのですが、私が一番感動したのはきのね
(杵の音)が聞けたこと。開演を告げる拍子木の音です。

20070128053444.jpg20070128053452.jpg

 宮尾登美子さんの小説『きのね』をご存知でしょうか。朝日新聞に連載された新聞小説
で、歌舞伎役者の名家へ奉公に上がり、後に梨園の御曹司の妻となる少女の「女の
一生」が描かれる物語です。その御曹司のモデルとなったのが十一代市川團十郎、現
海老蔵のおじいさまに当たる方
なのです。しかも、海老蔵は十一代團十郎に生き写し
だと言われているとか・・。十何年前に読んだ小説が、胸の中で甦り感無量でした。
主人公が初めて「きのね」を耳にする場面。奉公人から様々な紆余曲折を経て妻とな
り、夫に尽くし尽くし果て、生涯を全うするまでが描かれた、非常にドラマチックな
小説
です。宮尾登美子さんの小説は大好きなのですが近頃ちょっとご無沙汰なので、
再読してみたくなりました。
 そして、また歌舞伎観に行きたいな~。。と思うのでした。

 こんな本も、立ち読みしたりして・・。
20070128053556.jpg

 そして、海老蔵
 /村松 友視・著
 /世界文化社・2005


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テーマ:歌舞伎 - ジャンル:学問・文化・芸術

[2007/01/28 05:45] | 舞台・ライブ | トラックバック(1) | コメント(6) |
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コメント
真紅さん★しばらくお休みとろうかしらなどと思っていたのですが(汗)、真紅さんが宮尾登美子の『きのね』を取り上げてくださったのなら、冬眠している場合じゃないわ!とばかりに来てしまいました(笑)。新聞小説って普段はめったに読まないのだけれど、『きのね』は別でした。読み出したら止められなかった。良かったわ~。これの連載中、宮尾登美子さんの元へは「こんな小説、書いていいと思ってるのかい?」と“さる筋”からの脅迫めいたお手紙もあったとか。やっぱり梨園は、世間が知ってはならない「秘密のベールの向こう側」ということなのかもしれません。それだけにまた久しぶりにこの小説を読み返すのもいいですね。私もそうしましょうっと。
ワイドショーのかつての常連(?)市川染五郎さんの三番叟を以前、教育テレビで見ましたが、さすがに上手い!「これが血筋なのね」と納得させられる美しさでした。
ちょっとおしゃれして歌舞伎見物・・・私もやってみたいな~なんて。ありがとうございました★
[2007/01/28 21:02] URL | メグ #OSjUVFqk [ 編集 ]
メグさま、こんにちは!コメントありがとうございます~。。
拙宅へは何も気になさらず、コメント下さいね。いつでも歓迎いたしますので。
さて。私にとって、『きのね』は人生で初めて読んだ新聞小説でした。
母も歌舞伎好きで(とにかくミーハーなので、汗)連載中はふたりで盛り上がっていた覚えがあります。
本当に面白い小説ですよね・・。宮尾登美子さんの小説大好きで、老後の楽しみにとっておこう!と、数年前に封印したんですよ。
松竹座には、着物姿の女性などもいらしていて、雰囲気ありましたよ~。
染さんはねぇ、振った相手が悪すぎましたね(苦笑)。
私はしばらく舞台やお芝居は遠ざかっていたのですが、またあのライヴな雰囲気に触れたいと思いました。
メグさんも是非どうぞ!またお話しましょうね。ではでは。
[2007/01/28 21:47] URL | 真紅 #V5.g6cOI [ 編集 ]
歌舞伎、おもしろいでしょう?私も数年前に鑑賞し、その色彩の鮮やかさ、代々伝わる芸ごとの迫力にひきこまれたのです。

真紅さんの言われるように、海老蔵は「青いプリンス」。でも、恵まれた容姿から放たれる大きな芸、そして、私の心をくすぐるそのやんちゃな感じ、青さも又いとおしい。。。
自覚のなかった成田屋御曹司が、舞台を通じて、成長していくその姿が、なんだか無理してなくてカッコいいのよ~。

宮尾登美子さんの「きのね」のご紹介、ありがとう。いつか読んでみますね。
[2007/02/01 09:23] URL | くっち #- [ 編集 ]
くっちさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
本当に面白かったですよ~。何百年も代々残り、いまだに人気を博している理由がよくわかります。
「青いプリンス」かぁ~、なるほど!確かにやんちゃな感じがたまらないですね(笑)。
私も合コンしたら絶対惚れてるわ。トキオの松岡くんが言ってたけど、カラオケで飲んでるとき見栄切るんだって。
「コイツにはかなわん」と思ったそうです、確かに。
『きのね』、絶対面白いんで、読んでね。ではでは。
[2007/02/01 10:07] URL | 真紅 #V5.g6cOI [ 編集 ]
真紅さん TBありがとう。
TB上手くいかないので、のちほどあらためてTBおくりますね。
新之助改め海老蔵
彼は本当に舞台栄えするよね。
結構、歌舞伎は見てるんだけど、菊之助はやはり女形はあでやか。そして海老蔵はあの目でしょうね。睨みの芸。現・団十郎も上手いけど、海老蔵もあの目が生きているよね。
記事にも書いたけど海老蔵の襲名披露公演も見ていただけに、先日の「復活の日」で自分の後を継ぐべき息子への執念とでもいう気迫を感じたわ。
一時期、宮尾登美子にはまっていた時があって彼女の本はずいぶんと読んだわ。その中でも「きのね」は印象深い作品だったわ。あれ読んで当時、まだ新之助だった団十郎への見方も変わった。精神的にかなりの苦労をして来たんだなって思う。だから彼が海老蔵襲名にかける思いは一入だったのではないかしらって、勝手に感情移入してしまうわ。
最後に娘のこと、お気遣いありがとう。あまり親が表にでないようにしているの。ちょっと感傷的な気分になるわ。山口百恵に「秋桜」の心境ね。
[2009/01/21 09:28] URL | シュエット #- [ 編集 ]
シュエットさま、こんにちは。こちらこそコメントありがとうございます。
私はこの舞台以来、歌舞伎はご無沙汰なのですが。。
すっごく面白かったです。テレビなどで中継録画の放映があったりしますが、やはり舞台はライヴが一番!ですね~。
海老蔵は、現代劇ではあまり良さが出ていない、というような評も読んだことがあるのですが、舞台映えはしますね。
近頃は団十郎父が体調も万全でないし、これからも自覚を持って芸に精進していただきたいです。
歌舞伎の名家に生まれた自覚を・・。
宮尾登美子さんの小説、私も好きでいくつか読んだのですが、今は老後の楽しみ(笑)にしようと思っています。
でも『篤姫』は文庫を買ってしまったので、近々読むかも、ですが・・・。
『きのね』はよかったですね。「書いたら訴える」と言われたらしいですが、力作でした。
あの本を読んだことで、団十郎親子を見る目は特別になってしまいますね。
お嬢様のお幸せ、陰ながらお祈りしています!
ではでは。。
[2009/01/21 12:30] URL | 真紅 #V5.g6cOI [ 編集 ]
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1月14日の夕方、毎日放送で放映された「復活の日」 歌舞伎役者・市川團十郎。 2004年、息子である市川新之助の海老蔵襲名披露公演の最中に急性前骨髄球性白血病と診断され、その後2度の再発。白血病から来る骨髄異形成症候群。実妹からの骨髄移植で血液がA型からO型...
[2009/01/21 20:24] 寄り道カフェ
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