至福のカルテット~『ジャージー・ボーイズ』
ジャージー・ボーイズ






 JERSEY BOYS


 1951年、ニュージャージー。床屋で見習い修行中のフランキー(ジョン・ロイ
ド・ヤング)
は、その美声トミー(ヴィンセント・ピアッツァ)に見込まれ、彼の
バンドのボーカルとして歌い始める。彼の歌声は地元マフィアの実力者ジップ
(クリストファー・ウォーケン)
をも魅了し・・・。

 クリント・イーストウッドがブロードウェイ・ミュージカルを映画化。登場人物
が随所でこちらに話しかけてくる手法で、ミュージカルというよりは音楽映画
と呼びたい作品。全編、心地良く観られる。しかし外れなしの巨人・イースト
ウッド監督作であるにも関わらず、本国アメリカではさほど評判にもならず、
興行成績もパッとしなかったというから驚き(TOMATOMETERも54%)。

 誰もが一度ならず耳にしたことがあるであろう 『シェリー』 や 『君の瞳
に恋してる』 
をバックに、ゲイのプロデューサー、デビュー、成功後のパー
ティ、内紛や確執、脱退
といった 「お約束」 を散りばめながら、フォー・シ
ーズンズという伝説的グループ
の 「春夏秋冬」 が描かれる。

ジャージー・ボーイズ2

 一番印象的だったのは、ボブ・ゴーディオ(エリック・バーゲン)が書きあげ
たばかりの新曲を、彼らが初見でハーモニーを響かせるシーン。高校も出
ていない、ニュージャージーの最貧地区出身の彼らが見せる音楽的才能
撃たれる。トミーが積み重ねてきた莫大な借金を、グループで背負うと言い
切ったフランキーの男気にも。彼はアメリカ中、大ホールから場末のレストラ
ンまでドサ周りして、自分を見出し、拾ってくれたトミーの 「恩」 に報いるの
だ。自分の家族を犠牲にしながら・・・。

 クリストファー・ウォーケンはおいしい役どころだけれど、涙ぐむシーンで
はちょっと樹木希林入ってて、笑ってしまった。まぁ、エンディングで機嫌良
く踊っている
ので許しましょう。イーストウッドが自ら、若い日の姿でカメオ
出演
しているのも御愛嬌。個人的には、リンゴ・スターのポジションでも十
分、おいしいと思うけれど。

ジャージー・ボーイズ3

 ( 『ジャージー・ボーイズ』 監督・製作:クリント・イーストウッド/2014・USA/
      主演:ジョン・ロイド・ヤング、ヴィンセント・ピアッツァ、クリストファー・ウォーケン
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テーマ:アメリカ映画 - ジャンル:映画

【2014/10/13 07:22】 | 映画 | トラックバック(11) | コメント(2)
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コメント
真紅さん
こんばんは。おひさしぶりです(^o^)

福岡のゆーこです。とてもいい映画でしたね~。
アメリカではヒットしなかったのですね。
とても意外です。
イーストウッドってどういうジャンルの映画も常に良作ですね。
たくさんのヒット曲が嬉しい作品でした。
しかし、「ドリームガールズ」しかり、売れるとグループはお決まりのように、内紛が出てくるものなんでしょうね。

以前、真紅さん長崎が好きだって書いてくださっていましたね。
私、出身は長崎なので、とても嬉しかったです。小さい町にいろんな文化がきゅっとつまっている町です。
東京に30年近く暮らしていたので、久しぶりに九州で暮らしています。
福岡はほとんど知らなかったのですが、映画好きにとっては映画館も多い良いところです。
大阪と同じく食べものがおいしくて、気質も似ているような気がします。
ではまた真紅さんの心地よい文章、楽しみにしています。(^o^)♪
【2014/10/16 21:37】 URL | ゆーこ #-[ 編集]
ゆーこさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
お久しぶりですね。

イーストウッドの映画は常に外れなしですね。
もう大御所だし、映画のことは誰よりもおわかりでしょうから、奇をてらったり小細工しなくてもいい映画ができるのでしょうね。
私は『ファーナス』と続けて観たので、ショックを引きずっておりドハマりはしなかったのですが^^;

長崎、前も書いたかもしれませんが大好きな街です。
私、皿うどんが大好きなんですが、二年前に旅行したとき一生分くらい中華街で食べました(笑)。
だから、それ以来一度も食べてないんですよ。
本当においしかったー。
福岡も好きです。長崎にしろ福岡にしろ、大陸に目が向いているところも好き。
東京って私はほとんど行ったこともないのですが、30年ってすごいなぁ。
文化が享受できれば、地方都市もいいものですよね。
これからも私は関西から細々と発信したいと思ってます。
読んで下さってありがとうございます!
【2014/10/18 10:56】 URL | 真紅 #V5.g6cOI[ 編集]
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いつまでも青臭い映画好きでいたい。愛おしい映画と、忘れがたき本たち。ときどきカフェとか。 記事は基本的にネタバレあり。 どうぞご贔屓に♪

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