大洪水~『ノア 約束の舟』

NOAH
旧約聖書 『創世記』 より。堕落した人間たちに怒った神は、大洪水を起こし
て人類を滅ぼそうとする。啓示を受けたノア(ラッセル・クロウ)は、自らの家族
と全ての動物たちのつがいを乗せるため、方舟を作り始める。
才人ダーレン・アロノフスキーの次回作が 「ノアの方舟」 伝説に基づくもの
であると知ったとき、意外な印象を受けた。しかし、厳しい批判に敢えて晒され
るような題材を選ぶのも、また彼らしいのかも、と思ったり。鑑賞後の感想は、
うーん、可もなく不可もなく・・・。いや、どちらかと言えば私は否定派かな。

「無」 から神は宇宙・地球を創造し、自分に似せた最初の人間・アダムとイ
ヴを創った。しかし、蛇にそそのかされて禁断の木の実を食べてしまった二人
は、楽園を追われる。二人の間にはカインとアベルの兄弟が生まれるが、後
にカインはアベルを殺してしまう---。信仰を持たず、聖書にも疎い身にし
てみれば、ここまで字幕で説明してくれるのはありがたい。
夢で啓示を受けたノアは、方舟を作り始める。造船を手伝うのは、番人(ウォ
ッチャー)と呼ばれる堕天使たち。彼らのビジュアルが、トランスフォーマーみ
たいでどうも馴染めない。てか、ドン引き(笑)。

原題が 「Noah's ark」 ではなく 「NOAH」 であることから、方舟伝説
ではなく人間・ノアそのものを描こうとしたのだとは思う。人類を根絶やしに
しようとした神の意志に背き、孫を殺すことができず、結果的に人類を再生
させてしまったノア。いいんだよ、にんげんだもの、と茶化すしかない、罰当
たりな私なのだった。
まぁ、エマ・ワトソンがかわいいから、よしとしよう。
( 『ノア 約束の舟』 監督・製作・共同脚本:ダーレン・アロノフスキー/
主演:ラッセル・クロウ、ジェニファー・コネリー、エマ・ワトソン/2014・USA)
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2014年/アメリカ/138分
監督:ダーレン・アロノフスキー
出演:ラッセル・クロウ
ジェニファー・コネリー
エマ・ワトソン
レイ・ウィンストン
アンソニー・ホプキンス
神からの啓示を受け、大洪水に備えて方舟を造ることになったノアの決意と葛藤を描いた、『レスラー』『ブラック・スワン』のダーレン・アロノフスキー監督が、旧約聖書のノアの方舟伝説...
2014-07-24 18:12 :
偏愛映画自由帳
評価:★★★☆【3,5点】(11)
一見、家族思いだが実はちゃぶ台返しの頑固親父。
2014-07-24 23:15 :
映画1ヵ月フリーパスポートもらうぞ〜
それぞれの葛藤 公式サイト http://www.noah-movie.jp 監督: ダーレン・アロノフスキー 「ザ・ファイター」 「ブラック・スワン」 ある夜、ノア(ラッセル・クロウ)は眠りの中で
2014-07-25 17:43 :
風に吹かれて
人間ドラマとして甦る箱舟伝説!
額面通りの教義的な側面はあるものの、一大スペクタクル、アクション、ヒューマンドラマと見どころの詰まった娯楽作であった。
本作は、『レスラー』(08)、『ブラック・スワン』(10)とクセのある名作を連打する奇才ダーレン・...
2014-07-26 11:49 :
相木悟の映画評
ぜ〜んぜん聖書については知らないのですが、
知らなくても大丈夫です。
創世記について序盤におおまかな説明がちゃんと語られてます。
創世記からつながる夢を見たノアは
神からの予言だと信じて、
大洪水の前に家族と岩の巨人の協力を得て箱舟を造る。
嵐の前に人間以外の動物たちが1つがいだけ箱舟に乗り込み、眠らされる。
ノアの父を目の前で殺したトバル・カインたちが箱舟のことを...
2014-07-26 12:34 :
よくばりアンテナ
私が幼少の頃に初めて知った旧約聖書のお話が「ノアの方舟」でした。たぶん物語として絵本やアニメにしやすいから触れる機会があったのでしょう。予告編では初の映画化みたいなこ ...
2014-07-26 13:37 :
カノンな日々
旧約聖書の創世記に記された「ノアの箱舟」の物語を実写化した大作。大洪水による世界滅亡を知らされた男ノアとその家族が、ある重大な使命を全うしようと巨大な箱舟の建造に乗り出していく。メガホンを取るのは、『ブラック・スワン』などの鬼才ダーレン・アロノフスキー...
2014-07-26 14:02 :
パピとママ映画のblog
堕落した人間たちを一掃するため、世界滅亡を意味するような夢を見たノア(ラッセル・クロウ)は、神の啓示と信じ、家族と共に汚れなき生き物たちを守るため箱舟の建設を開始する。
舟の完成が近づくと、どこからともなく生き物たちが次々と舟に乗り込んでくるが、かつてノアの父を殺したカインの子孫であるトバル・カイン(レイ・ウィンストン)が、舟を奪うべく群衆を率いて現われるが…。
旧約聖書“ノ...
2014-07-26 14:10 :
心のままに映画の風景
ノア 約束の舟@TOHOシネマズ日本橋
2014-07-26 14:31 :
あーうぃ だにぇっと
よく知られたノアの箱舟伝説の映画化。ダーレン・アロノフスキー監督だけあって、人間の醜さを映し出しており、各国で上映禁止になるのも分かる気がします。一神教の恐ろしさは、日本人の感覚とは全然違いますね。 作品情報 2014年アメリカ映画 監督:ダーレン…
2014-07-26 16:25 :
映画好きパパの鑑賞日記
2014年6月14日(土) 14:45~ 品川プリンスシネマ8 料金:1100円(夫婦50割引き) パンフレット:未確認 狂信者。 『ノア 約束の舟』公式サイト 流石は変態ダーレン・アロノフスキー。普通の宗教叙事詩ではない。一筋縄ではいかない。 舟に乗ってからの狂信者っぷり。 誰が悪役なのか判らなくなってくる。 ノアが息子に殺されてしまうのかと思ったら、改心(?)してしまったが。...
2014-07-26 17:11 :
ダイターンクラッシュ!!
公式サイト。原題:Noah。ダーレン・アロノフスキー監督、ラッセル・クロウ、ジェニファー・コネリー、エマ・ワトソン、レイ・ウィンストン、アンソニー・ホプキンス、ローガン・ラ ...
2014-07-26 17:45 :
佐藤秀の徒然幻視録
「Noah」2014 USA
ノアに「ニューヨーク 冬物語/2014」のラッセル・クロウ。
ナーマに「リトル・チルドレン/2006」「ブラッド・ダイヤモンド/2006」「帰らない日々/2007」「そんな彼なら捨てちゃえば?/2009」「ニューヨーク 冬物語/2014」のジェニファー・コネリー。
トバル・カインに「ディパーテッド/2006」「こわれゆく世界の中で/2006」「インディ...
2014-07-26 19:38 :
ヨーロッパ映画を観よう!
ノア 約束の舟
'14:米
◆原題:Noah
◆監督:ダーレン・アロノフスキー「ブラック・スワン」「レスラー」
◆主演:ラッセル・クロウ、ジェニファー・コネリー 、レイ・ウィンストン、エマ・ワトソン、アンソニー・ホプキンス、ローガン・ラーマン、ダグラス・ブース
◆S...
2014-07-26 23:25 :
C’est joli〜ここちいい毎日を♪〜
ノア 約束の舟~ NOAH ~ 監督: ダーレン・アロノフスキー 出演: ラッセル・クロウ、ジェニファー・コネリー、レイ・ウィンストン、エマ・ワトソン、アンソニー・ホプキンス、ローガン・ラーマン、ダグラス・ブース 公開: 2014年6月13日 2014年6月13…
2014-07-27 03:14 :
映画@見取り八段
「ブラック・スワン」のダーレン・アロノフスキーの新作が「ノアの方舟伝説」を題材に
2014-07-27 05:41 :
はらやんの映画徒然草
JUGEMテーマ:映画館で観た映画 
 
旧約聖書のノアの箱舟が原作である「映画 ノア 約束の舟」。
 
大筋のストーリーは、知っていましたが
 
細かい部分は映画を鑑賞して知りました。
 
 
 
...
2014-07-27 10:31 :
こみち
旧約聖書・創世記に出てくる「ノアの方舟」伝説を映像化。
キリスト教に疎い日本人には、正直、創世記の物語はちんぷんかんぷん。まぁ、アダムとイブの話は、少しは聞いたことが有るとして、カインとアベルは、その名前位は聞いたことがあるかもしれないけど、何をしたの...
2014-07-27 17:05 :
勝手に映画評
「π」「レクイエム・フォー・ドリーム」「ファウンテン」「レスラー」「ブラック・スワン」の
ダーレン・アロノフスキー監督最新作は誰もが知る「ノアの箱舟」をテーマにした大作。
ダーレン監督は本人曰く、クリスチャンではなく信心深くないユダヤ教徒...
2014-07-27 21:42 :
我想一個人映画美的女人blog
『ポンペイ』同様、映像は凄くて見応えあった。
2014-07-27 23:03 :
だらだら無気力ブログ!
『ノア 約束の舟』を吉祥寺オデヲンで見ました。
(1)予告編を見て興味を持ったので映画館に行ってみました。
本作(注1)のはじめの方では、アダムからノアまでの系譜が辿られた後(注2)、成人したノアに対して父のレメクが「アダムの子孫のお前が仕事を引き継ぐ...
2014-07-28 21:42 :
映画的・絵画的・音楽的
選ぶべきは信仰か、それとも愛か。
鬼才ダーレン・アロノフスキーによる、旧約聖書の創世記、“ノアの方舟”の映画化である。
予告編からは、聖書をモチーフにしたハリウッド風味のありがちなスペクタクル大作の様に見えるが、そうではない。
確かに方舟を巡る戦いは、エンターテイメント的なハイライトとして大いに盛り上がるものの、この映画の核心は、世界が滅びた後に方舟の中で一体何が起こったかという事...
2014-07-28 23:23 :
ノラネコの呑んで観るシネマ
☆こりゃ、なかなか面白かったどすえ。
私、ダーレン・アロノフスキー監督は、『レスラー』『ブラック・スワン』と見てきて、かなりの激しい物語で圧倒されつつも、その二作があまりにも似通っているので、1激情テーマ型の作り手なのだと思い、「もうお腹いっぱいで結...
2014-07-29 09:54 :
『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭
【NOAH】 2014/06/13公開 アメリカ 138分監督:ダーレン・アロノフスキー出演:ラッセル・クロウ、ジェニファー・コネリー、レイ・ウィンストン、エマ・ワトソン、アンソニー・ホプキンス、ローガン・ラーマン、ダグラス・ブース
その舟に、すべての希望は託された。
旧...
2014-07-29 09:56 :
★yukarinの映画鑑賞ぷらす日記★
日曜礼拝で聖書も正しく勉強している方のレクチャーつきで、いつもの月1川崎IMAXへ。
キリストの教えはきちんと1本筋が通されているようだけど、肉付けの部分がつっこみどころ満載で・・・・・
2014-07-31 11:01 :
ノルウェー暮らし・イン・原宿
☆☆☆★- (10段階評価で 7)
6月14日(土) OSシネマズ神戸ハーバーランド スクリーン1にて 15:10の回を鑑賞。
2014-08-09 13:34 :
みはいる・BのB
【概略】
ある夜、ノアは眠りの中で、恐るべき光景を見る。それは、堕落した人間を滅ぼすために、すべてを地上から消し去り、新たな世界を創るという神の宣告だった。大洪水が来ると知ったノアは、妻ナーマと3人の息子、そして養女イラと共に、罪のない動物たちを守る箱舟を造り始める。やがてノアの父を殺した宿敵トバル・カインがノアの計画を知り、舟を奪おうとする。壮絶な戦いのなか、遂に大洪水が始まる……。
...
2014-09-17 10:36 :
いやいやえん
14日のことですが、映画「ノア 約束の舟」を鑑賞しました。
ノアはある夢を見て それが神のお告げであり世界が大洪水に飲まれ滅びる悟り、家族と共に巨大箱舟を作りを始める
しかし、ノアの父を殺した宿敵カインらは力づくで箱舟を奪おうとする争いの最中に大洪水が始ま...
2014-11-24 23:02 :
笑う社会人の生活
鬼才ダーレン・アロノフスキー監督作品。ダーレン・アロノフスキーは何処へ行こうとしているのだろう?一度何処か遠〜い所へ行ってしまって、ありゃりゃと思っていたのが帰って来て。胸を撫で下ろしたのも束の間、今度は「巨匠」の方へ旅立って行く貴方。素晴らしい作品だった。それは間違いない。映像のスペクタクル、人の弱い心から生まれる葛藤。(勝手に)イメージしていた好々爺とは違うノアの存在感。そう、存在感。ラ...
2015-01-06 09:59 :
ここなつ映画レビュー
☆☆★(5点/10点満点中)
2014年アメリカ映画 監督ダーレン・アロノフスキー
ネタバレあり
2015-04-26 09:21 :
プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]
コメントの投稿
はじめまして!
スパイクロッドと申します。
アロノフスキーどうしちゃんでしょうね?
こんなに大味な監督ではなかったと思うんですけど…。
おっしゃるとおりウォッチャーたちのビジュアルは最悪でしたね!
『トランスフォーマー』というか『ロード・オブ・ザ・リング』というか、
この映画にそういう要素は必要だったんでしょうか?
もっかいミニマムで狂った世界に戻ってきてほしいもんです。
TB打たせてもらいますね♪
アロノフスキーどうしちゃんでしょうね?
こんなに大味な監督ではなかったと思うんですけど…。
おっしゃるとおりウォッチャーたちのビジュアルは最悪でしたね!
『トランスフォーマー』というか『ロード・オブ・ザ・リング』というか、
この映画にそういう要素は必要だったんでしょうか?
もっかいミニマムで狂った世界に戻ってきてほしいもんです。
TB打たせてもらいますね♪
スパイクロッドさん、はじめまして! コメント&TBありがとうございます。
同感です。ちょっとこれは私もダメでしたね。
あのウォッチャーのビジュアルさえなければ、ここまで引くことはなかったと思うのですが・・・。
私は特に信仰もないですし、「神」への心情みたいなのもよくわかりませんでした。
あと、ラッセル・クロウって好きじゃないんですよね^^;
まぁ、頭がよ過ぎる人は時々こういうことをやらかしてしまうものなのかもしれません。
レイチェルに去られて自暴自棄とか、、でも、このままでは終わらないと思いますよ~。
今後に期待しましょう♪
後ほど伺います!
同感です。ちょっとこれは私もダメでしたね。
あのウォッチャーのビジュアルさえなければ、ここまで引くことはなかったと思うのですが・・・。
私は特に信仰もないですし、「神」への心情みたいなのもよくわかりませんでした。
あと、ラッセル・クロウって好きじゃないんですよね^^;
まぁ、頭がよ過ぎる人は時々こういうことをやらかしてしまうものなのかもしれません。
レイチェルに去られて自暴自棄とか、、でも、このままでは終わらないと思いますよ~。
今後に期待しましょう♪
後ほど伺います!