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映画が大好きです。いつまでも青臭い映画好きでいたい。 記事は基本的にネタバレありです by 真紅   ★劇場鑑賞した映画はインスタにアップしています@ruby_red66

哀愁のビル・マーレイ~『ブロークン・フラワーズ』

20070119214657.jpg

 この作品も、昨年見逃して非常に悔しかった。ジム・ジャームッシュ×ビル・
マーレイ
とくれば、面白くないわけがないだろう。そんなわけで期待度100%で
DVD鑑賞したのだけれど、キリアン=キトゥン・マーフィーによる「母を訪ねて
三千里」で滂沱の涙を流した後では、ちょっと分が悪かったかもしれない。


 コンピュータ関係の仕事で大成功したダン・ジョンストン(ビル・マーレイ)は、
悠々自適の生活を送る中年男。一緒に暮らす恋人が「あなたとはもう暮らせない」と
出て行ったその日、ピンク色の封筒が届く。「20年前に別れた後、あなたの息子を
一人で育てました」。タイプされたその手紙の差出人は不明。ダンは世話好きな
隣人ウィンストンの段取りにより、かつての恋人たちを訪ねる旅に出る・・。
フォーカス・フューチャーズのロゴに、タイプライターを打つ音が重なるオー
プニング。ジム・ジャームッシュ監督・脚本による、カンヌ映画祭審査員特別
大賞(グランプリ)受賞作。


★以下、ネタバレご注意★

 しかし、ビル・マーレイの存在感と言うかとぼけた味わいと言うか、ただそこ
にいるだけで何かが伝わってくる(というか笑える)様は、まさに人間国宝?モノ。
存在自体がすでに芸術品
であり、オスカー像も彼の前では意味のない彫像になっ
てしまうかもしれない。フレッド・ペリーのジャージをさり気なく、色違いで
お着替えするのもご愛嬌。
 彼の昔の女たちも、喜怒哀楽、それぞれの迎え方で個性を際立たせる。その中
のひとり、ジェシカ・ラングはプロットが少し似ているアメリカ、家族のいる風景
にも出演していた。彼女たちそれぞれがピンク色のアイテムを持ち、少しずつ何
かを隠し、少しだけ嘘をついているような風情
。誰が差出人であってもおかしく
はない展開に、ダンと同様、観ているこちらも迷子のような気分になってくる。

 一人の家族の誕生や死によって、自分の周りの世界が以前とはまったく変わっ
て見えた経験はないだろうか? 「息子」という未知な家族の出現によって、凪いで
いたダンの日常世界も変わっていく
。バスの中の若い男(『イノセント・ラブのボビー
兄、カールトン役のライアン・ドノフー!)に「もしや彼が?」と向けてしまう視線。
事故死した元恋人、ミシェル・ペペの墓前で、初めて涙を流すダン。彼はこの時
初めて、限りある人生や人との絆、失われていく時間について思いを馳せたのか
もしれない。


 そしてラスト、二本ラインのジャージを着た二人の少年に対し、ダンが感じた
こと。カメラは360度回転しながらダンの表情を捉える(このアングルは『アメリカ、
家族のいる風景』でもサム・シェパードを捉えていた)。
「過去は去り、未来はこれからどうにでもなる。大切なのは現在だ」。人生の黄昏時
を迎えた一人の男が、自分を知った瞬間。彼のこれからの人生も、そう悪くはな
い。今まで通り飄々と生きていながらも、彼の中では何かが違う。それでいい。

 この作品も、例に漏れず音楽が素晴らしい。サウンドトラック、欲しいです。

★おまけ★ ライアン・ドノフー
20070119214753.jpg
 私の男前センサーがビビッと反応!
 この作品ではチョイ役ですが
 「カルバン・クラインのモデル?」
 とバスの中で騒がれてました。


『ブロークンフラワーズ』監督:ジム・ジャームッシュ
        主演:ビル・マーレイ、ジェフリー・ライト/2005・USA)
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2007-01-19 : DVD/WOWOW : コメント : 8 : トラックバック : 9
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ブロークン・フラワーズ
 ひとりの男と、ピンクの花
2007-01-20 22:05 : 悠雅的生活
ブロークン・フラワーズ
『BROKEN FLOWERS』2005年アメリカあらら・・・すごく好きですわ、これ。楽しみにしつつも、(ジャームッシュ監督だし、どうせまたわからないんだろうなー)と思いながら観に行ったのですけど。 よき隣人なんだ、この心地よさは。(ドンとウィンストンが最初の話し合いをし
2007-01-21 00:44 : 終日暖気
★「ブロークン・フラワーズ」をテッテ的に読み解く! しょの?★
「ブロークン・フラワーズ」(2005) 米 BROKEN FLOWERS監督:ジム・ジャームッシュ   製作:ジョン・キリク  ステイシー・スミス   脚本:ジム・ジャームッシュ   撮影:フレデリック・エルムズ   プロダクションデザイン....
2007-03-16 17:54 : ★☆カゴメのシネマ洞☆★
★「ブロークン・フラワーズ」をテッテ的に読み解く! しょの?★
「ブロークン・フラワーズ」(2005) 米 BROKEN FLOWERS監督:ジム・ジャームッシュ   製作:ジョン・キリク  ステイシー・スミス   脚本:ジム・ジャームッシュ   撮影:フレデリック・エルムズ   プロダクションデザイン....
2007-03-16 17:56 : ★☆カゴメのシネマ洞☆★
★「ブロークン・フラワーズ」をテッテ的に読み解く! しょの?★
「ブロークン・フラワーズ」(2005) 米 BROKEN FLOWERS監督:ジム・ジャームッシュ   製作:ジョン・キリク  ステイシー・スミス   脚本:ジム・ジャームッシュ   撮影:フレデリック・エルムズ   プロダクションデザイン....
2007-03-16 17:56 : ★☆カゴメのシネマ洞☆★
「ブロークン・フラワーズ」
「ストレンジャー・ザン・パラダイス」や「コーヒー&シガレッツ」などで知られる米国の才人、ジム・ジャームッシュ監督が2005年に撮ったヒューマン・ドラマ「ブロークン・フラワーズ」。中年男性がかつて愛した女性のもとを訪れるというロードムービーだ。
2007-04-06 21:20 : シネマ・ワンダーランド
ブロークン・フラワーズ
ジム・ジャームッシュの作品て実はあまり観ていない気が。予告編が面白そうだったのでDVDで観てみることに。カンヌ国際映画祭でグランプリを取っているというのがちょっと気がかり。カンヌと相性悪いのよね。。。( ^ _ ^;恋人に愛想を尽かされ去られてしまったドン
2007-10-15 03:08 : 映画、言いたい放題!
ブロークン・フラワーズ
 『人生は思いがけない驚きを運んでくる』  コチラの「ブロークン・フラワーズ」も「戦場のアリア」同様、4/29に公開になったばっかりなんですが、公開を楽しみにしていたので早速観て来ました~♪  テーマ・ソングのThe Greenhornesの「There Is An End」が流れる予...
2007-12-16 21:33 : ☆彡映画鑑賞日記☆彡
知らなすぎた男を見てみたよん
趣味は映画観賞でっす
2011-06-04 21:29 : さとみの映画大好き!
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非公開コメント

こんばんは♪
これも、近くのシネコンで上映されていたので、
喜んで観に行った1本でした。
独特の、間合いを外したユルさと、
それぞれの人生を生きてきた女たちの個性と、
相手によってお花の種類(というか、見た目のゴージャスさ)が変わるのが、
その相手に対する緊張の度合いの違いのようで、
次はどんなピンク?と思いながら観てました。

お隣さんの、ジェフリー・ライト。『楽園をください』では
とってもかっこいい役だったけれど、
もしDVDがレンタルできそうなら、『エンジェルス・イン・アメリカ』も、ちょっと長いけど、
1度ご覧になってみてください。
豪華キャストの競演は特に面白いし、
『オペラ座の怪人』のパトリック・ウィルソンが、
迫真の演技を観せてくれます。
2007-01-20 22:12 : 悠雅 URL : 編集
悠雅さま、こんにちは。コメントとTBをありがとうございます。
この映画もお近くで観られたのですね~、な、なんとうらやましい!
ビル・マーレイいいですよね。。私が昔の女なら、シャロン・ストーンの迎え方がいいです(笑)
『エンジェルス・イン・アメリカ』もレンタルでみつけてずっと気になっているのですが、結構貸し出し中のことが多いのです。
あれは映画でなく、TVのミニシリーズなのですよね。
エマとか、名優さんがたくさんご出演で・・。
機会を作って是非観たいと思います。
あ、それに私『オペラ座の怪人』も実は未見なんです・・。
悠雅さまが「あり得ないほどはまった作品」、早く観なければ~。。
ではでは、また遊びにいらして下さいませ!
2007-01-20 22:28 : 真紅 URL : 編集
真紅さま、TBとコメントいただきありがとうございました。
そうなんです、この映画、一瞬だけ意識が・・(笑)
エチオピアジャズを真面目にBGMにするビル・マーレイが可笑しくて。
シャロン・ストーンの迎え方、いいですねえ。この映画の彼女、ものすごく綺麗でハっとしました。
バスの中の若者、カールトンでしたか!!
2007-01-21 01:01 : 武田 URL : 編集
武田さま、こちらにもコメントとTB、ありがとうございます。
(『プルート~』にもTB、ありがとうございました)
私、シャロン・ストーン見たらつい「どのへん整形したんやろ・・」という疑惑のまなざしを送ってしまいます(ごめんよ~)。
カールトンはねぇ、もう私の中の男前感知センサーが黙ってない(笑)。
音楽もよかったですよね。確かに笑えました。
また旧宅のほうにもお邪魔させて下さいね。よろしくお願いします!
2007-01-21 17:49 : 真紅 URL : 編集
真紅さん、こんにちわです♪♪♪

えー、大量・長文のTB、ご免なさいです。
「しょの①」から「しょの③」までの三部構成のレビューなので、お暇な時にでも斜め読みしてくらさい。
むむ! 「しょの②」のTBがダブってしまった! 済みません。

>彼はこの時初めて、限りある人生や人との絆、失われていく時間について思いを馳せたのかもしれない。

ほぼ取り返しのつかない年になってからだと、相当強いショックであります。カゴメにも覚えがあるとですもん(涙) 。

色々と酷評もされているこの作品ですが、カゴメはとても楽しめて興味深く6回も観たですよ。
2007-03-16 18:22 : カゴメ URL : 編集
カゴメさま、こんにちは!コメントとTBをありがとうございます。
その3までアップされたらお邪魔しようと思ってたところでした。
レビュー、待ってましたよ~♪
若い頃は人生の限りなんて考えもせず、ある時突然取り返しがつかないことに気付くのですよね。
え~、この映画酷評されているのですか!まぁビル・マーレイのユルさで眠気を催した人もいるでしょうね(笑)
6回は凄い。でも本当にいい映画は、何度でも観たいですよね。
後ほどお伺いしますね、ではでは~。
2007-03-16 19:26 : 真紅 URL : 編集
こんばんは、この映画のビル・マーレイの存在感はすごかったですね。「ゴーストバスターズ」もよかったし、「コーヒー&シガレッツ」も感激しました。
あと、シャロン・ストーンが限りなく懐かしかったです。でも、ほんまにいい女優だと思います。
それでは、またよろしく」!!
2007-04-06 21:48 : David Gilmour URL : 編集
David Gilmourさま、こんにちは。コメントとTBをありがとうございます。
ビル・マーレイって大好きです。勝手に人間国宝指定してしまいました。
シャロン・ストーン、この映画ではとっても綺麗でしたね。
最近『ボビー』を観たらシワシワでビックリしてしまいました・・。
でも、それはそれでまた味わい深いです。
こちらこそ、またお邪魔させて下さいね。ではでは~。
2007-04-07 06:12 : 真紅 URL : 編集
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