「ギンギラギン」 な愛の詩~『恋するリベラーチェ』

BEHIND THE CANDELABRA
1977年。ドッグトレーナーの青年、スコット・ソーソン(マット・デイモン)は、
豪華絢爛なショーで大人気を博していたピアニスト、リベラーチェ(マイケル・
ダグラス)に見初められる。彼の大邸宅に、住み込みの秘書として同居する
ことになったスコットだったが・・・。
エイズで亡くなった名ピアニストの最後の10年間を、彼の恋人で、個人秘書
だった男性の回想録を基に映像化した作品。スティーブン・ソダーバーグ最後
の監督作品、という触れ込みだけれど、何故かテレビ映画。劇場公開するには
過激だということでそうなったという話もあるようだけど、劇場にかけられないも
のがどうしてテレビ放映できるのか? 謎。よくわかりません(笑)。

リベラーチェという人物のことは全く知らなかったのですが、アカデミー賞授
賞式で演奏するくらい、メジャーな有名人だったのですね。彼がまた、なんとも
濃ゆ~い、強烈キャラ。無理やり例えるなら、美川憲一の1000倍くらい濃い。
観終わって、「Liberace」 で思わずYou Tube検索、そしてビックリ。マイケ
ル・ダグラス、本物そっくり! 激似!! これは凄い。
「ヴァージン・フォックスよぉ~」 とかオネエ全開なのに、この方死ぬまで
クローゼットだったそうで・・・。嘘八百な自叙伝まで出して、必死でカムフラ
ージュして。泣ける。カミングアウトなんて、とてもできる時代じゃなかったの
でしょうね。
マイケル・ダグラスは。本作でエミー賞の主演男優賞を受賞しているらしい
のですが、それも納得の演技。そう言えば、昔オスカーももらってたよね。い
や~、役者魂見せていただきました。
実は、キャストとプロットを知ったとき、正直あり得ないミスキャストだと思っ
た私(懺悔)。特に、マット・デイモン。。「ハリウッドの質実剛健」 キャラの
彼が?? マイケル・ダグラスと恋人に?! あり得ん!! ロン毛とメイク
が致命的に似合わないマットなのに・・・。でも、怪しげなダイエットで痩せて
整形を施してからの彼は、なんとあの、亡きパトリック・スウェイジそっくりだ
ったという・・・。後半は、キャスティングの意図も理解できたかな。

そして何と言っても、この映画の印象を決定付けたのはロブ・ロウですよ~。
怪し過ぎる、美容整形外科医のセンセイ。もう、、もう、、爆笑! 何あの声?
何あの顔!! ああ~、昔ちょっとファンだったのに。。黒歴史か。
観る人によっては、切ない悲恋物語だったり、記念すべきソダーバーグ最後
の作品として刻まれたりするのだろうな。私の印象はもう、コメディ映画です。
ぜんぶ、ロブ・ロウのせいで。
( 『恋するリベラーチェ』 監督:スティーブン・ソダーバーグ/
主演:マイケル・ダグラス、マット・デイモン/2013・USA)
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この愛すべき大奇人!
50年代から80年代にかけて、ド派手なパフォーマンスで大人気を博したピアニスト、リベラーチェの物語を、彼の晩年の“恋人”であったスコット・ソーソンの自叙伝を元に、スティーブン・ソダーバーグ監督が描く。
本来は米HBO製作のテレビ映画だが、本国以外では劇場公開される。
ソダーバーグは監督引退を宣言し、一応今年相次いで公開された三本が最後らしいのだけど仕上がりで言...
2013-11-25 20:53 :
ノラネコの呑んで観るシネマ
死霊館に引き続きこちらの試写会へ。時間ギリギリだったし焦った〜。
『オーシャンズ』シリーズなどのスティーヴン・ソダーバーグが監督を務め、かつて世界で最も稼ぐエンターテイナーと呼ばれたスターの私生活を描いた伝記ドラマ。主人公リベラーチェが一人の男と出会い...
2013-11-25 22:09 :
はるみのひとり言
1950〜70年代アメリカで派手な衣装やパフォーマンスで一世を風靡し、同性愛者でもあった実在の天才ピアニスト、リベラーチェの晩年を、マイケル・ダグラス&マット・デイモン主演、スティーブン・ソダーバーグ監督で映画化した。
1977年夏、ラスベガスで出会ったリベラー...
2013-11-26 11:12 :
パピとママ映画のblog
正直、あまりみたくないテーマの映画なのだが、ソダーバーグ最後の作品と言われると見逃せなくなる。
その内容は...
テレビで有名なピアニスト、リベラーチェの最後の10年。
彼は生前隠し通していたが、ゲイ。で彼の恋人スコット・ソーソンとの愛欲生活!が物語の...
2013-11-28 12:32 :
日々 是 変化ナリ 〜 DAYS OF STRUGGLE 〜
Behind the Candelabra (2013)
うわー、もうマイケル・ダグラスとマット・デイモンの熱演、怪演にただただ拍手、というか、すげえなおい!というのが正直な印象でした!
恋すれば「あばたもえくぼ」。嫌いになれば「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」。お互いの、こってりな愛情が憎しみに変わったその瞬間から、すさまじい執着心や嫉妬心に変身。愛していれば愛している...
2013-11-28 19:58 :
cinemaholic
原題: Behind the Candelabra
監督: スティーブン・ソダーバーグ
出演: マイケル・ダグラス 、マット・デイモン 、ダン・エイクロイド 、スコット・バクラ 、ロブ・ロウ
観賞劇場: チネチッタ
映画『恋するリベラーチェ』公式サイトはこちら。
1950〜70年...
2013-12-08 13:22 :
Nice One!! @goo
1977年。
ピアノ演奏と派手なパフォーマンスで人気を誇るエンターテイナー、リベラーチェ(マイケル・ダグラス)は、スコット(マット・デイモン)と出会い恋に落ちる。
住み込みの秘書となったスコットは、彼の豪邸で愛を育んでいくのだったが…。
世界で最も稼ぐエンターテイナーと呼ばれたリベラーチェが、一人の男と出会い、死を迎える晩年の10年間をつづる。
2013年 11/...
2013-12-08 23:33 :
心のままに映画の風景
コメントの投稿
今晩は。もう一回コメントし直しますね。
この作品をアメリカで放映したHBOは、視聴制限がかけられるチャンネル?か何かで、けっこうきわどい作品も放映できます。
というのは、何年も前に、ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」を見たとき、えー、アメリカではこんなシーンをお茶の間で流しちゃっていいのぅ!?とびっくりしたら、そんなような事情で放映できる、とその時知りました。すいません、あいまいな情報で。
私はちょっと方向が違うのですが、アメリカでゲイゲイしすぎて映画館で上映できなかったものが、日本じゃ堂々と映画館で流せるってすごいなぁ、と思ったんですよ。もちろん年齢制限つきですが。
余談ですが、私がこの映画を観に行った映画館。チケットを買って、上映階に行くためエレベータに乗らないといけないのですが、箱に入ってドアが閉まると、エレベータのドアの内側に、この映画のマイケル・ダグラスとマット・デイモンがばーんと出てくる仕様になってまして。そして背景はきらっきらに加工してあってですね。もう、エレベータに乗り合わせた人全員無言でした…というか、絶句?(笑)
すいません、どうでもいいネタばかりのコメントで。
この作品をアメリカで放映したHBOは、視聴制限がかけられるチャンネル?か何かで、けっこうきわどい作品も放映できます。
というのは、何年も前に、ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」を見たとき、えー、アメリカではこんなシーンをお茶の間で流しちゃっていいのぅ!?とびっくりしたら、そんなような事情で放映できる、とその時知りました。すいません、あいまいな情報で。
私はちょっと方向が違うのですが、アメリカでゲイゲイしすぎて映画館で上映できなかったものが、日本じゃ堂々と映画館で流せるってすごいなぁ、と思ったんですよ。もちろん年齢制限つきですが。
余談ですが、私がこの映画を観に行った映画館。チケットを買って、上映階に行くためエレベータに乗らないといけないのですが、箱に入ってドアが閉まると、エレベータのドアの内側に、この映画のマイケル・ダグラスとマット・デイモンがばーんと出てくる仕様になってまして。そして背景はきらっきらに加工してあってですね。もう、エレベータに乗り合わせた人全員無言でした…というか、絶句?(笑)
すいません、どうでもいいネタばかりのコメントで。
2013-11-28 19:54 :
トリみどり URL :
編集
トリみどりさん、おはようございます。コメント&TBありがとうございます。
>HBOは、視聴制限がかけられるチャンネル?
そうなんですね。。でも、私この映画ってそんなにゲイゲイしくもなく、際どいところも全然なかったと思うのですよ。無問題。
なんか、もっと問題アリの映画って、いっぱいあるような気がするんだけどなぁ。
私もこの映画観に行った時、地下鉄の改札上がったら、通路の柱にズラ~っとマイケル・ダグラスのキンキラキンのポスターが貼ってあって、唖然としました(笑)。
壮観でしたわ。。ここまでするか、と思った(爆)。
写真を撮りそびれたことが悔やまれます。
エレベータの内扉に画やポスターを描く、っていい宣伝ですね。
数秒だけど、結構手持無沙汰だもんね、あの中って。
>HBOは、視聴制限がかけられるチャンネル?
そうなんですね。。でも、私この映画ってそんなにゲイゲイしくもなく、際どいところも全然なかったと思うのですよ。無問題。
なんか、もっと問題アリの映画って、いっぱいあるような気がするんだけどなぁ。
私もこの映画観に行った時、地下鉄の改札上がったら、通路の柱にズラ~っとマイケル・ダグラスのキンキラキンのポスターが貼ってあって、唖然としました(笑)。
壮観でしたわ。。ここまでするか、と思った(爆)。
写真を撮りそびれたことが悔やまれます。
エレベータの内扉に画やポスターを描く、っていい宣伝ですね。
数秒だけど、結構手持無沙汰だもんね、あの中って。