我的青春~『あの頃、君を追いかけた』
あの頃、君を追いかけた





 那些年,我們一起追的女孩

 YOU ARE THE APPLE OF MY EYE


 1994年、台湾・彰化。私立の中高一貫校に通う16歳柯景騰コー・チントン
(柯震東クー・チェンドン)
は、勉強そっちのけで友人と悪ふざけばかり。見かね
た担当教師は、学年一の優等生にしてクラスのマドンナ的存在、沈佳宜シェン
・チアイー(陳妍希ミシェル・チェン)
の前の席に彼を座らせ、チアイーに指導役
を命じる。

 台湾、香港で記録的メガヒットとなった青春映画九月に降る風 を思い
出しただけでも泣けてくる私にとって、公開を知ったからには何をおいても観
たい作品
だった。まさしく万難を排して、劇場に駆け付ける。

 ・・・。爆笑、のち涙、涙。観てよかった、本当に。

 白いシャツの背中に、思いの数だけついた、青い点「あの頃」 を通り過ぎ
た、全ての男女に観て欲しい。「台湾発の青春映画に外れなし」 このジンクス
は生きている。「どんな物語にも、デブキャラが一人はいる」 けだし名言では
ないか(笑)。ノスタルジーをかき立てる、主役ふたりの立ち姿。今年のマイベ
スト作の一本


あの頃、君を追いかけた2

 「どうして勉強しないの?」  「ケガするのに、どうしてケンカするの?」
嗚呼、男と女はつくづく分かり合えない、違う種類の生き物なのだなぁ。でも、
いやだからこそ惹かれ合う。女はいつも、男より少し早く成長し、男は女の気
持ちに気付けない。

 どんなに思いが強くても、タイミングやほんの少しのすれ違いで、叶わない
がある。それは青春と呼ばれる時代の必須アイテムであり、大人になるた
めに誰もが経験すべき、イニシエーションなのかもしれない。

 しかしこの映画の素晴らしい点は、その恋を叶わなかったままで終わらせ
ないところ。「もしも、あの時、ああしていたら・・・」 誰もが一度は夢想する
であろう 「もうひとつの未来」 を、監督はパラレルワールドに託し、観る者
に提示する。その手法は決してスマートとは言えないけれど、だからこそ
臭く
、私の涙腺を刺し貫く

 コー! 幼稚でバカなやつ。どうしてチアイーの着てるTシャツに気付かな
いんだ? チアイーは怖かったんだね、コーの思いが強過ぎて、成就した瞬
間に恋が壊れる
ことが。同じ月を見ている二人彼らが死ぬほど愛おしい
そんな私も、多世界解釈を信じる一人だ。

あの頃、君を追いかけた3

 監督は、原作も書き、初めて長編映画を撮ったという九把刀ギデンズ・コー
「自分がいたら、世界が少し変わるような人間になりたい」。コーは、監督の
分身
なのだな。「3年2組、周杰倫ジェイ・チョウさん、職員室まで」 という
校内放送にはビックリ! 監督、ジェイと同窓だったの? と色めきたったが、
あれはお遊びのようですね。

 日本と同じ文化を共有し、よく似た制服を着た、よく似た顔つきの男女が演
じる、普遍的な青春の1ページ。なのになぜ、台湾映画には独特の清々しさ、
瑞々しさ、青臭さ
を感じてしまうのだろう。「台湾映画のピュアネス」 につい
て。誰か教えて下さい。

 ( 『あの頃、君を追いかけた』 監督・原作・脚本:九把刀ギデンズ・コー
       主演:柯震東クー・チェンドン、陳妍希ミシェル・チェン/2011・台湾)
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【2013/10/27 18:05】 | 映画 | トラックバック(14) | コメント(6)
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コメント
真紅さん、こんばんは。
「台湾発の青春映画に外れなし」本当ですよねぇ。
「どんな物語にも、デブキャラが一人はいる」これもまた全くもって信実ですが。(笑)
チアイーの気持ちがいまひとつつかめなかった単純で頭が男子構造の私でした。
そうか・・・チアイーはコートンの思いの強さが怖かったのか・・・。
「今」を考えて突っ走る男子とその先を見据えてしまって慎重になってしまう
女子の差だったのかしら。
おっしゃるとおりもう1つの未来を提示する描き方は秀逸でしたね。
どうしてコートンはランタンに書かれたチアイーの思いを確かめなかったのでしょう。バカバカッ。
台湾の学生の制服のブラウスに刺繍された自分の名前が何とも言えず好きな私ですー。
【2013/10/27 22:31】 URL | sabunori #JalddpaA[ 編集]
sabunoriさん、おはようございます。コメント&TBありがとうございます。
本当に、素晴らしい青春映画でした。
チアイーは、あまりにコーの思いが強いので、自分が美化されているのでは?と恐れていたのですね。
本当の自分を知られると、嫌われてしまうのではないか、と・・・。
私も、そんな女ゴコロは全く理解できません(笑)。
「好き」なんて言われた日にゃ~、大喜びで尻尾振ってついて行くわ~(爆)。
結局、二人とも自分に自信がなかったのでしょうね。それは有りがちです。
しかし、毎晩電話をしてクリスマスには台北デート、なのに付き合ったことになってないって、、、謎だわ~。

大阪にも「SEIFU」とか「Salesian  School」とシャツに刺繍してある私立校があります。
さすがに名前はないですが、、制服っていいな~、と思いながら見てしまいます。
【2013/10/28 08:55】 URL | 真紅 #V5.g6cOI[ 編集]
真紅さーん、やっと見たよー!
この映画、良かったねぇ・・・しみじみ・・・
さっき見終わったばかりなんだけど、最後はボロ泣きしてしまったよ。

ところで、いまだに、まだ「九月に降る風」見てなかったことに気がついたよ。
近所にはおいてないんだよね。
今度宅配のやつで探してみるわ!

でさ、理想化されていることへの恐れと、いざ付き合ってしまったら、冷めちゃうんじゃないか・・・って事、私もそうなのかな・・・って思いながら見てたけどさ、でも、あれ充分付き合ってるっしょ??って、真紅さんと同じく思ったんだよね。
あれで、付き合ってないって言われましても・・・。

台湾のクリスマスデートって、あんな感じなのね。寒いっていっても、あまり寒くない感じなのかー。台湾の人が雪の降るところにあこがれるのも少々解るかもしれないな・・・。
【2014/07/09 11:15】 URL | latifa #SFo5/nok[ 編集]
latifaさん、こんにちは~。コメント&TBありがとうございます。
久しぶりだね~、実は、ちょっと心配していたのよ。
でも来てくれてよかった~、ありがとうね。

で、この映画ですが。。。私、昨年度のベスト1にしたんだよね^^
台湾発の青春映画って大好きで、すごい思い入れが強くてね。
>最後はボロ泣き
わかる、わかるよ~!!
私も、もう映画館でやばかった^^;

この二人の関係って、「高校生あるある」よね。
グループで仲良くて、好き同志なんだけどなかなかそれ以上発展しない、、って。
まぁ、外から見れば十分付き合ってるみたいだけど^^

私、台湾は憧れるだけでまだ行けてないんだよね。。
その分、台湾発の映画に焦がれるのかもしれない。
あ、『九月に降る風』も是非♪
あれはこの映画より少し、「青い」作品です。
【2014/07/10 13:21】 URL | 真紅 #V5.g6cOI[ 編集]
お邪魔します~~
私もlatifaさんと同じタイミングで観たよ。
台湾映画久々~~~で、青春時代に
タイムスリップした感じ。
優等生で性格も良くってちょっと
出来すぎな女の子だったけれど、可愛いから許しちゃうよ・・・笑
<、普遍的な青春の1ページ。なのになぜ、台湾映画には独特の清々しさ>

うんうん・・・そうだよね・・観るだけで
心が洗われるようだわ・・・
これを機会に台湾もみてみるね・・
そうそう、新作レビューも台湾映画だけど
劇場公開すっごく少ないね・・・・
あ~~DVDかな。
【2014/07/10 16:31】 URL | みみこ #mQop/nM.[ 編集]
みみこさん、こんにちは~。コメント&TBありがとうございます。
そうね、みみこさんはどちらかというとヨーロッパ映画のイメージだから、アジア映画のレビューって少ないよね?
台湾や香港の映画、私もそんなに観てないんだけど(そもそもあまり入ってこない?)、観ると好きな作品が多いですわ。
特に台湾映画は日本の文化と近しいものを感じて、うれしくなることが多い。
『GF*BF』は映画祭で上映されて、公開を待ち望んでいた作品です。
私は映画祭ってハードル高くて参加したことないんだけど、これだけは行きたい!って思ったわ。
映画祭って参加してみたいよね。。カンヌとは言わないけど、釜山とか行ってみたい。
てかまずは地元大阪の映画祭に行かねば(笑)。
と、話がずれたけど、『GF*BF』もDVDになったら是非!
オススメします♪
【2014/07/11 10:16】 URL | 真紅 #V5.g6cOI[ 編集]
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