大渡海~『舟を編む』
舟を編む

 大手出版社・玄武書房では、新しい辞書 『大渡海』 の編纂作業が本格的
に始まろうとしていた。営業部から辞書編集部へ転属となった馬締光也(松田
龍平)
は、「辞書とは、言葉という大海を渡るための舟である」 という監修者
松本(加藤剛)の言葉に感銘を受け、辞書製作にのめり込んでゆく。

 三浦しをんの同名小説(未読)にして、本屋大賞(第一位)受賞作の映画化。
面白かった! これはきっと原作が素晴らしいのでしょうね、、、なんて言うと
監督に失礼ですね。
 (満島ひかりと結婚して)気になる人物だった、石井裕也監督の作品は初め
て観ました。一見、奇をてらったところのない、極々オーソドックスな作りの映画
である印象
。しかしその裏では、133分という長さを感じさせない絶妙な仕掛け
が、綿密に施されている感じ。監督、丁寧な仕事してます! 拍手!!

舟を編む2

 実はこの映画、さほど期待していたわけでもないのです。原作は未読だし、キ
ャスティングを知った時は正直 「やれやれ、また宮崎あおいか」 と思ったし。
でも、オダギリジョーが出ているし、監督の作品にも興味があったし。

 そして観てみると意外にも、いい意味で予想が裏切られました。これはポスタ
ービジュアルで強調されている、松田龍平&宮崎あおいのラブストーリーではな
。この映画の主題は、辞書の編纂という気の遠くなるほど細かく、大量の、儲
からない、地味な作業に人生を賭けた仕事人たちの、15年に渡る 「プロジェクト
X」
 なのでした。私も言葉が好きで、本が好きな人間の端くれとして、辞書を引く
ことはかつて日常でした。でも、今はほとんどネットで調べて終わり。紙の材質
までこだわる馬締の姿を見て、久しぶりに辞書を引きたくなった

舟を編む3

 松田龍平は凄くカッコイイ人なのに、コミュニケーション能力に難ありの朴訥
青年
を好演。若奥様役が定着した感アリ宮崎あおいもよかった(人生って皮
肉なものですね)。八千草薫との 「良妻対決」 は五分かな? オダギリジョ
、彼もよかったなぁ。映画によっては全開の色気や、主役オーラのスイッチを
切って、一見チャラ男の情に厚い(そして実はダサイ)先輩をサラリと。ツワモノ
池脇千鶴を相手に、身体の使い方が本当に巧い。やっぱり好きです! しん
がりは黒木華。蒼井優に、強烈なライバル出現、という感じかな。ピース又
くんも出ています。オススメ♪

 ( 『舟を編む』 監督:石井裕也/原作:三浦しをん/2013・日本/
     主演:松田龍平、オダギリジョー、小林薫、加藤剛、宮崎あおい、伊佐山ひろ子
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[2013/04/16 07:17] | 映画 | トラックバック(39) | コメント(6) |
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コメント
真紅さ~ん、私ってば、うっかり、これ、真紅さんちでコメントとTBするの、抜けちゃってた!!!

そうなんだよね~、やれやれ・・また宮崎あおいか・・・って、私も思っちゃったよ(^^ゞ
(村上さんの新作、私も早くよみたーい!)

それと、ヒッチコックとサイコのところも読ませて頂いちゃったよ~^^
私も子供の頃、ヒッチコックといえば、鳥だったなー! 今も昔もやっぱり鳥。それだけ凄いインパクトがあった。

でも、サイコもその後見て、ギャー!!怖すぎる、なんだこれーって、衝撃だったよん。

ヒッチコックの映画の方は、知られざる事実や、夫婦愛?やらが描かれているみたいで、キャストも超豪華だし、是非見てみたいな!
まとめて書いちゃってごめんよー。

PS 私も同じ職場とか、何か役員とか一緒になった人とか、これも何かの縁って思って、なるべく仲良くしようって思う人だよー。
でも、そう思っても、なかなかうまく行かない事もあったりするー。
[2013/04/28 20:58] URL | latifa #SFo5/nok [ 編集 ]
latifaさん、おはようございます~。コメントありがとう!
村上さんの新作、面白かったよ、、すごく読み易かったよ。すぐ読める。
既読感が結構あったんだけど、やっぱり春樹さんは比喩の天才だと思った。
是非読んでみてね♪

ヒッチコックといえば、latifaさんもやっぱり『鳥』なのね?そうよね!
あれ怖過ぎたわ・・・。子ども心にトラウマが(笑)。
『サイコ』は、サスペンスとしての面白さもあって、これは名作だな~と思った。
『ヒッチコック』も是非観てみてね!

>でも、そう思っても、なかなかうまく行かない事もあったりするー。
そうなんだよね。。いい人だと思っていたのに、急にいけずされたり・・・。
難しいよね人間関係って。
今度の職場は、うまくいくといいんだけど・・・。頑張るわ♪
[2013/04/29 08:57] URL | 真紅 #V5.g6cOI [ 編集 ]
TB有難うございました。
松田龍平は『探偵はBARにいる』の高田や『多田便利軒』の行天系の
イメージが強いが、こういうキャラもイケますね。
[2013/05/01 01:29] URL | Hiro #27Yb112I [ 編集 ]
Hiroさん、こんにちは。こちらこそコメント&TBありがとうございます。
週刊文春のシネマチャートでも、この映画物凄く評価が高かったです。
評論家の皆さん、龍平を褒めてましたよ♪
[2013/05/01 20:42] URL | 真紅 #V5.g6cOI [ 編集 ]
GWに実家の母と映画を観ることにし、「相棒」あたりでお茶を濁すつもりが、満席でさてそれでは何を観ようかという時に、真紅さんのこちらの記事がちゃんと記憶に残っていました!
洋画の日本語字幕は目で追うのが疲れるからと邦画で年配者も楽しめそうなものがが大事なのですが、この作品は本当に観てよかったです。一緒に観た母にも喜んでもらったようで、最後は隣で涙をすすってました。「相棒」を観るよりもよかったねぇと二人でしみじみした。
若いカップル2組の恋の行方もいずれも微笑ましくハートウォーミングなのもよかったけれど、辞書編纂に関わった人たちの骨太のドラマを堪能しました。長い年月をかけて一つの仕事を成し遂げる姿に自分もそうありたいと目頭が熱くなりました。
TBもさせていただきました(^_^)
[2013/05/06 15:37] URL | ぴかちゅう #9I5CiGdQ [ 編集 ]
ぴかちゅうさん、こんにちは。コメント&TBありがとうございます。
記事、参考にしていただいたようで感謝です。
この映画、本当に評判いいですね~。
今年の邦画のベスト作の一本ではないでしょうか。

お母様と映画、いいですね~。
私は母とは遠く離れて暮らしているので一緒に映画、とはいきませんが、よく映画の話をします。
(自分が映画好きになったのは、間違いなく母の影響です)
この映画も、とってもよかったと申しておりました。
ずっと私の息子(母にとっては孫ですね)を思いながら馬締くんを観ていた、と言ってくれて涙が出ました。
髪がボサボサでメガネで背が高くって寡黙なウチの子と、マジメがかぶったのでしょうね(息子は彼ほど浮世離れはしていないですが、笑)。
親って本当にありがたいですよね。。
ぴかちゅうさん、お近くにお母様がいらしてうらやましいです。
いっぱい親孝行、なさって下さいね♪
[2013/05/07 20:52] URL | 真紅 #V5.g6cOI [ 編集 ]
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いつまでも青臭い映画好きでいたい。愛おしい映画と、忘れがたき本たち。ときどきカフェとか。 記事は基本的にネタバレあり。 どうぞご贔屓に♪

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