2013年3月に読んだ本/8冊 其の弐
安井かずみがいた時代

 続き。

 先日、『サワコの朝』 に作家の小川洋子さんが出演されてましたね。私は
小川さんのあまり熱心な読者ではないのですが、その 「書物への愛」 を語
る姿に感動しました。意外にも、小川さんの生まれたおうちは、『家庭の医学』 
くらいしか本がなかった
そうです。やっぱり人間って環境も大事だけれど、「持
って生まれたもの」
生まれ持った資質が大きいと感じます。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇  

 『B級恋愛グルメのすすめ』 島本理生・著 ★★★
 理生ちゃんのエッセイは、CHICAライフ 以来の2冊目。相変わらず、
リアスな小説作品
とは真逆な、どちらかと言えばトホホ方面、ラーメン小池的
な奔放生活
が綴られています。本作のハイライトは元夫との再会・再婚の過
程。ここに多くのページが割かれています。理生ちゃん、(今度こそ)お幸せ
に~



 『藝人春秋』 水道橋博士・著 ★★★★
 話題の本。やっと順番が回ってきました。評判に偽りなし
 一番驚いたのは、博士が甲本ヒロト中学の同級生だった、ということ。そ
して、朝日新聞に掲載され、私も衝撃を受けた稲川淳二さんの 「告白」 が、
博士の手によってとうの昔に文章化されていたとは・・・。
 笑いあり、涙あり。一気に読んでしまいました。「辛抱」って、「辛さを抱き
しめる」
 ことなんですね(感動)。しかし、、、この後に読んだ本の印象が、
あまりにも強く。


 『安井かずみがいた時代』 島崎今日子・著 ★★★★★
 ノンフィクションライター、島崎今日子さんの文章が好きで、著作を見つけ
ると必ず読みます。そして本作は、個人的に島崎さんの「最高傑作」では
ないかと。
 安井かずみ、愛称ZUZU「芸能界」 や 「歌謡曲」 が一般人の手の届
かない 「憧れ」であり、キラキラ輝いていた時代のフロントランナー。1939
年生まれといえば、私の母と同世代。こんなにも 「ブっ飛んでいた」 女性
がいたのですね。
 「安井かずみがいた時代」 というよりは、安井かずみという女性そのもの
もっと言えば 「ZUZUとトノバン」 安井かずみ&加藤和彦という元祖ワーキ
ング・カップルの真実
を、彼らを取り巻いていた綺羅星のごとき面々へのイン
タビュー
であぶり出してゆきます。それはまるで 小説 「藪の中」 のように
スリリングで痛ましく、謎めいて映る。果たして、彼女(たち)は幸せだったの
か?
 華々しくも時代を駆け抜けた 「寵児」 の、恍惚と苦悩がそこに在りま
す。
 「ZUZUはずっとジュリーに片思いしていた」 という証言に驚き。彼女の最も
有名な 「同志」、加賀まりこのインタビューがないことが「画竜点睛を欠く
では?」との思いも、無きにしも非ずです。しかし、語らないのもまた、加賀さ
んらしい
のかな、と。


 『安心毛布』 川上未映子・著 ★★★☆
 WEB連載をまとめた 「漢字4文字」 シリーズ完結編。川上さんのエッセイ
の中では、私はこのシリーズが一番好きです。発光地帯 買おうかなぁ。
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【2013/04/04 07:38】 | 読書 | トラックバック(0) | コメント(5)
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コメント
真紅さま こんにちは。
『安井かずみがいた時代』を私も読みました。
私もこの本に点数つけるとしたら★5つ!です。面白かった!
安井かずみと加藤和彦は今から30年くらい前、雑誌ノンノなどでよく「理想のカップル、憧れのライフスタイル」という感じで取り上げられていたのを思い出します。
親しかった人たちの、二人に対するそれぞれの証言が微妙にくい違うところが、まるでミステリー小説を読んでいるかのような感じでした。
吉田拓郎の証言が特に興味深かったです。
収録されている数々の写真もみんなステキでした。
【2013/04/04 20:53】 URL | メグ #emkpmF46[ 編集]
メグさん、おはようございます。コメントありがとうございます。
わ~い、この本読まれたのですね? うれしいなぁ~。
面白かったですねぇ・・・。早く続きが読みたくて、重たいハードカバーをバッグに入れて持ち歩くのが全く苦にならなかったです。
島崎さんがZUZUさんを神格化することなく、加藤さんのことも擁護派・批判派のバランスを取って描き切っていたのが印象的でした。
多分、全て真実なのでしょうね。人間、色んな顔があって当たり前だし、誰が何と言おうと、感じようと、二人がいい夫婦だったのは動かしようのない事実だと思います。
拓郎さんが証言していたの、結構私は驚きでした。
「俺をジュリーと間違えてるんじゃないか」 でしたっけ? フフフ。
そのジュリーのインタビューも、聞きたかったなぁ。。。
【2013/04/05 08:15】 URL | 真紅 #V5.g6cOI[ 編集]
このコメントは管理人のみ閲覧できます
【2013/04/05 14:14】 | #[ 編集]
「安井かずみがいた時代」
ちょっことだけ立ち読み。
どの写真でも手にタバコをもっているzuzuに、あ~~って思っちゃいましたよ。

でも、やはり加賀まり子さんが書かれていないことに???

zuzuは、生前エッセイ
「まり子が先に死んだらショックでお葬式なんてできないし、彼女にかわるものを見つけられそうにないし困る」
とボーイフレンドに告白、彼からは
「大丈夫、まり子はあの調子なら死にそうにないから、かずみの方が先だよ」
と返され、ほっとしたという一節がありました。

本当にzuzuのほうが(ずいぶん)先に逝ってしまったわけだけど、「安井かずみを語る」というくくりでまり子さんが顔を出すことはあまりないような・・

それだけ多くの想いがあるってことなんしょうかね?
【2013/04/07 09:35】 URL | anupam #Lm6A6Uz.[ 編集]
anupamさん、こんにちは! コメントありがとうございます。
立ち読みされたのですね♪ 写真、本当にどれも素敵でしたね~。

私は、以前加賀まり子さんのエッセイを読んだことがあるのですが(タイトルは失念)、
そこで加賀さんが、加藤・安井夫妻の生活スタイルをはっきりと批判していたのですよ。
特に、加藤さんを批判していました。
その本が、ZUZUさんの死後に書かれた本だったかも定かでないのですが、私はとにかくお二人を「理想の夫婦像」と思っていたので、加賀さんの批判に大変驚いたことを覚えています。
今、この「安井かずみのいた時代」を読んで、ZUZUさんの女友だちは少ながらず加藤さんに批判的だったと知りました。
夫婦の生活スタイルを何よりも優先し、友だちづきあいをしなくなったZUZUさん。
みんな寂しかったのでしょうね。
加賀さんは、加藤さんが亡くなった(しかも自死であった)ことで、口を噤んでいるのではないでしょうか?
数々の証言の端々に、加賀さんとZUZUさんの結びつきの強さ、絆を感じました。

いやはや、ホントこの本、面白かったですわ~。
【2013/04/07 21:42】 URL | 真紅 #V5.g6cOI[ 編集]
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