ヒール履かなきゃ女じゃない!~『プラダを着た悪魔』
20061213215425.jpg

 ジャーナリストを目指してNYにやってきた新卒のアンディアン・ハサウェイ)は、
幸運にも世界的ファッション誌ランウェイ』の編集長ミランダメリル・ストリープ
のセカンド・アシスタント(要は使い走り)に採用されます。ファッションに興味が
ない、ダサくて太目の女の子だったアンディが、ファッション業界の魑魅魍魎たち
の中で成長してゆく物語。

★ネタバレ全開ですよ~★

 スタイル抜群の女性たちがランジェリーを身につけ、ドレスアップしていくオー
プニング
から引き込まれます。ぼっさぼさのロングに伸びたセーターのアンディは、
可愛さ以外は自分を見ているよう(笑)。右も左もわからない彼女が「精一杯努力して
るのに認めてくれない
」と、やさしいファッションディレクターのナイジェルスタン
リー・トゥッチ
)に泣きつくところも身につまされました・・。そこで慰めてくれ
ると思いきや、「甘い!君は努力してない」そう、そうなのよ~、アンディは一生懸命
なんだけど、やっぱりまだ社会の厳しさがわかってないんだよね。その後、ナイジェル
の協力を得て、彼女は自分を磨き始めます。頑張れアンディ!

 アン・ハサウェイファッション七変化は観ていてワクワクするような楽しさ。
通勤する彼女の衣装が次々と変化していく様は本当に巧い撮り方です。内面の美し
さが一番大切、でも日々身にまとうファッションには芸術以上の価値がある
、とい
うナイジェルのセリフも納得

 一方、「悪魔」こと伝説の鬼編集長、ミランダを演じるメリル・ストリープ。オスカー
ノミニー最多を誇る、ハリウッド一の大女優であるメリルにとってはセルフパロディ
のような役どころですが、意外にも軽めに、あっさりと演じていることに少し驚き
ました。仕事にはあくまで厳しく、でも家族、とりわけ娘たちへの思いもチラリと
覗かせたりして、アンディの「彼女が男だったら、『有能な人だ』と皆言うわ」という
セリフには滅茶苦茶説得力があります。無理難題を押し付け、公私混同しているよ
うに見えても、それは彼女流の教育なのですよね。女が業界で生きていくために、
どれだけの犠牲を払わねばならないか。加えて女性は妊娠・出産という役目も負わ
されています。並大抵の覚悟じゃやっていけないのよ、ということを身をもって
アンディに教えているのです。"That's all."のキメ台詞、いいなぁ~。。

20061213215454.jpg

 だからこそ、アンディがミランダの下を去り、別れた彼とよりを戻す展開はちょ
っと「え??」でした。夜討ち朝駆け(古!)のマスコミ業界で生きていくなら、残業
や誕生日をすっぽかされたくらいで拗ねる彼氏
とは、どの道うまくいかないと思う
んだけどなぁぁ。。
社会人だったら、仕事を優先するのが当たり前でしょ。彼女が
輝いていくのも認められず、しかもNY-ボストンの遠距離そりゃ結局別れるって、
絶対
!(笑)

 原作者は『ヴォーグ』誌のアシスタントだったそうです。春あたり、月9か木10で
ドラマ化されそうな題材
ですね。NYやパリ、都会の風景の美しさにもうっとりです。
ああ、自分はもうアンディの頃には戻れないけど、せめてもうちょっとおしゃれ
て街を歩かねば!と思わせてくれる素敵な映画でした。大満足音楽もいいんです!

♪Suddenly I see(Suddenly I See),
            This is what I wanna be!


(『プラダを着た悪魔』監督:デヴィッド・フランケル/
      主演:メリル・ストリープ、アン・ハサウェイ/2006・USA)
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テーマ:プラダを着た悪魔 - ジャンル:映画

[2006/12/13 22:10] | 映画 | トラックバック(8) | コメント(15) |
<<戦争映画を観る意義~『硫黄島からの手紙』 | ホーム | 戦争が生んだ苦悩~『父親たちの星条旗』>>
コメント
こんばんは。ごぶさたしてます~。
トラバがエラーになってしまうので取り急ぎ
コメントだけさせていただきますね。

この映画、真紅さんも楽しまれたようですね!
わたしもこれ、大満足でした。
しかし最近の自分のオンナ捨て気味の服装
(ファッションともいえないような…)について
再考を促されまして、
で、もうちょっとオシャレしよう、と思ったら
この寒さでそれどころではなくなってしまいました…。
仕事がんばろうっって思ったのは一応続いてますけど
それって、当然と言えば当然ですね。
[2006/12/13 22:22] URL | mambotaxi #sqP2p4pA [ 編集 ]
mambotaxiさま、こんにちは。コメントありがとうございます。
よかったですよね~、封切りから4週間くらいですが、まだまだ劇場は盛況でした。
私も帰りに寄ったWCで、自分のダサさに改めてショックを受けました。
やっぱ、お洒落はモノトーンなんでしょうか?
昔から「黒は似合わない」と言われ続け、敬遠してるのですが・・。
女は喪服が一番美しい、と言いますよね。どうすりゃいいの~(涙)
なんだかファッション談義みたいになってしまいました。
またお話しましょうね、ありがとうございました!
[2006/12/13 23:07] URL | 真紅 #V5.g6cOI [ 編集 ]
真紅さん★うわぁ~、「ネタばれ全開」を読んでしまいましたっ(爆)!
えっ、えっ、え~~っ!この映画ってこういう話だったのですか?!ヒロインは偉大なキャリアガールに変貌してゆくのではなくて、最後は仕事をやめて(?)男と縁りを戻すぅ~?(汗)
う~ん。どこかの雑誌のこの映画の評で「10年前に作られていたら結末は違っていただろう」と書いていた映画評論家がいたけれど。こういうことだったとは。
そっか・・・今は仕事より「男」なのね(昔からそう?)。
「プラダ」、皆さんどんどんご覧になっているので私も今週末にでも見に行こうと思っていたのですが、やっぱり後回しにして、「硫黄島」か「星条旗」にしようかな。他にも気になる映画あるし(笑)。
あ、でもでも、これは真紅さんのせいではありませんから~、気になさらないでね。真紅さんもアンディが選択した結論を暗に批判していらっしゃるようだし。真紅さんのアンディに対する“つっこみ”を読んで思わずニッコリした私でした。
でも・・・やっぱりメリルの“怪演(?)”とアンの愛らしさは一見の価値あり、のようですね。ありがとうございました★
[2006/12/14 15:02] URL | メグ #- [ 編集 ]
こんにちは。お邪魔するのがまたまた遅くなってごめんなさい。
ここまで完璧なファッションはとてもできないけれど、
「着るものは一切構わない」とも言いたくない。
押しも押されもしない関西のおばちゃんを自認しながらも、
微妙な位置で何とか女であり続けたいと願っている自分を再発見した映画でした。

ラストは、わたしは全く予想通りだったんです。
きっとそういう選択になるだろうと初めから思ってたから、かえって「こんな普通な終わり方でいいの?」(笑)

彼氏が怒ったのは、単に誕生日をすっぽかしたことではなくて、
彼女が納得して自分の目指す道を行っているとは思わないこと。
それに彼女が気付いてないことへの失望だったと思うのです。
だから、最後に彼女は、自分が本当に目指していた、自分のための自分の道を選んだのだと思うの。
だからその選択をミランダはあのように見送れたのだと…

時と場合によって変化する未来を肯定的に捉えても勿論いいのだけれど、
アンディの場合は、ファッション業界のトップで働くことが、いずれ自分の違和感となる選択であると、
彼氏が教えてくれたんじゃないかしら・・・
などと思って観てたのでした。
[2006/12/14 16:07] URL | 悠雅 #- [ 編集 ]
メグさま、悠雅さま、こんにちは。コメントありがとうございます。レスをまとめさせて下さいね。

☆メグさま
うわぁ~、まだご覧になってなかったのですね!ネタバレすみません・・。
いや、アンディは偉大(?)なキャリアガールへの道を歩むのですけど、選んだ男が気に入らないんです、私が(笑)。
そんなこと書いてる評論家の方がいらっしゃるのですね、私って10年前から思考停止してるのか?(汗)
でもすっごく楽しい、オススメ映画ですよ!是非ご覧になって下さいませ~。
それから硫黄島二部作ですが、両方観ようとお考えならやはり『父親たち~』を先に鑑賞されることをオススメします。
またお話しましょう、ありがとうございました!

☆悠雅さま
TBもありがとうございました。
う~ん、私も「頼むからその服で西武に行くのは止めて」と家族に言われないようにしようと思いました(笑)
そうですね、アンディがあのままファッション界でキャリアアップしても、いつまでも違和感は消えないのでしょうね。
でも私はあの彼氏くんがダメなんです!せめて髭をそってくれよ~。。
アンディにとって、ミランダの下を去ることが正しい選択だったとしても、あの男だけは・・←しつこい
それにしても、ラストを予想されていたとは凄いです!
私の希望のラストは、面接を受けた帰りにミラー社の若い記者とぶつかって、新しい恋の予感、みたいな・・←妄想
ホント、楽しい映画でしたね。またおしゃべりに伺います。ありがとうございました。
[2006/12/14 16:48] URL | 真紅 #V5.g6cOI [ 編集 ]
TBありがとう
こちらからもTBしたいのですが、URLをコピー出来ません。
メリルはさすが貫禄ですね。あの銀髪も似合っていました。
[2006/12/14 20:58] URL | ケント #neBEUUqk [ 編集 ]
ケントさま、こんにちは。コメントありがとうございます。TBの件、お手数かけてすみません。
メリルがいろんなファッションを着こなせていたのは、あの髪の色のおかげかも、と私も思いました。
かっこよかったですね~。アンも活き活きしてました。
またお伺いします、ありがとうございました。
[2006/12/14 22:21] URL | 真紅 #V5.g6cOI [ 編集 ]
というワケでコチラにも失礼致します。
この映画はやっぱり女性ウケがいいようですね。
究極の業界モノとは言え、
働いてる人なら共感できる部分多しの映画だと思います。
着せ替え人形のようなハサウェイはホントに可愛かった!
それだけで満足でしたよ♪
[2006/12/14 22:44] URL | 栗本 東樹 #NozZD2n6 [ 編集 ]
栗本さま、こちらにもコメントとTB、ありがとうございます。
やっぱり女子憧れのファッション業界のお話ですから・・。
女なら誰でも共感できるところがある映画でした。
アンは本当にチャーミングでしたね!スタイルいいな~と思いました。背が高いですよね。
こういう誰とでも盛り上がれる映画って、いいですね。
ではでは、またお伺いしますね。ありがとうございました!
[2006/12/14 23:58] URL | 真紅 #V5.g6cOI [ 編集 ]
本日は、拙記事にコメントありがとうございました。
こちらからひとまず、TBさせていただきました。
もしよろしければ、再度トライしていただけますか? ウチは承認制ではないので届くはずなんですが。。

時々ブログ拝見しています。DVDと映画とカテゴリーを分けられているところに、映画への愛がうかがえます。精力的に鑑賞されていますね。
また、よろしくお願いします。
[2007/01/12 23:33] URL | シャケ #- [ 編集 ]
シャケさま、初めまして!拙ブログへようこそ。コメントとTBをありがとうございます。
TBは再度トライしましたら成功しました。よかったです。。TBがうまくやり取りできないブログさんが多いんです。
(同じFC2間でもうまくいかないことがあります)
映画とDVDでカテゴリを分けたのは、やっぱり劇場の大きなスクリーンで観るのと、自宅で観るのとでは同じ作品でも何かが違うと思うからなんですよね・・。
その思いって愛なのかな(照)、フフフ。
こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。
[2007/01/13 05:30] URL | 真紅 #V5.g6cOI [ 編集 ]
真紅さま~こんにちは!
同感!!あのカップルは、この後別れちゃったと思うわー。
ラストはハッピーエンドの様で、ハッピーエンドじゃないというか、なんというか、、、
でも、そういう部分とか、引っかかる処がありつつも、見終わった後には、面白くて好きな映画だった、もう一回見ても良いな、って思える映画でした☆
[2007/06/11 15:39] URL | latifa #SFo5/nok [ 編集 ]
latifaさま、こんにちは~。コメント&TBありがとうございます。
でしょ~!この映画、女性陣はみな魅力的だったのだけど、カッコイイ男子が出て来なかったことがマイナス点!
あの彼氏、私はダメでしたわ・・。
私は劇場で観たのですが、DVDが出たらまた観たいって思いました。音楽もよかったですね~。
ではでは、またお伺いします♪
[2007/06/11 19:03] URL | 真紅 #V5.g6cOI [ 編集 ]
真紅さん 今晩は。
僕もね、アンディは転職した時に彼氏も変えるべきだったと思いますよ。だいたいあのひげ面が何とも貧相だ。途中でしゃしゃり出てきた二人目の男もにやけすぎて好かん!まともな男はナイジェルだけ(役得ですな)。
女性が元気な映画です。ファッションに疎い僕でもアンディの変身ぶりにはびっくりしましたよ。女性は着る物で別人になれる。女性の体の線を美しく見せる、ありとあらゆるファッションが考え出されてきたのでしょうね。総ネズミ色の男のスーツを革命的に変える奴が誰か現れないものかねえ。
[2007/06/27 22:20] URL | ゴブリン #2YYP0Fkg [ 編集 ]
ゴブリンさま、こんにちは~。コメント&TBありがとうございます。
この映画は女性が輝く映画だとは思うのですが、いい男が登場しなかったのが何とも残念でございました。。
まるで引き立て役のような彼氏でした・・。
私もファッションにはそんなに詳しくないのですが、この映画は観ていて本当に楽しかったです。
次から次へとファッションショーのようで、女優さんたちも楽しかったのではないかと想像します。
男性のスーツも、ちょっとした工夫で素敵に着こなせるとは思うのですが、基本的なスタイルを変えるのは難しいかもしれないですね。
先日佐藤可士和さんがスーツのデザインをしている番組を観たのですが、彼をもってしても普通のスーツでした。細かい工夫はなされておりましたが。
ゴブリンさまもおしゃれなさって下さいませ!
ではでは、後ほどお伺いします~。
[2007/06/28 08:31] URL | 真紅 #V5.g6cOI [ 編集 ]
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