紳士の真摯な眼差し~『高慢と偏見』BBC版
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 1995年、イギリスはBBCで製作されたこのTV映画、放映されるや大人気を博し、
Mr.ダーシー役のコリン・ファースは大ブレイク、放映時間には街から人が消えた、
という逸話が残るほどの作品なんです。『プライドと偏見』を観て「このダーシーは
違う!
」と思ったものだから、観たい思いは募れどDVDは高値の花。何年も前にNHK
でも放映されたらしいけれど、後の祭り。ああ、再放送してくれぇ。。などと思って
いたところ、なんと貸して下さる方がいらっしゃったのです!その方のご好意に甘えさ
せていただいて鑑賞いたしました。ありがとうございます

 『プライドと偏見』も、2時間少々という尺の中で巧くまとまっていましたし、キーラ
・ナイトレイ
嬢の好演とオールロケによる田園風景が美しい素晴らしい作品ではあり
ました。しかし、どうしてもマシュー・マクファディン演じるMr.ダーシーに不満だ
ったんですね・・。私は『ブリジット・ジョーンズ』のMr.ダーシー=コリン・ファース
が大好きですから。
 実際に鑑賞してみて、『ブリジョ』の原作者ヘレン・フィールディングの気持ちが
よ~くわかりました。このTV映画の放映時、翌日のオフィスではOLさんたちがランチ
ルームや給湯室で「Mr.ダーシー素敵よぉ~」「リディア最悪ムカツク!」なんておしゃ
べりしてたんでしょうね。そしてヘレン・フィールディングも、そんな女の子の一人
だったのでしょう。

 300分という長尺のこのTV映画は、原作の世界観を忠実に再現することを目的に
製作されたそうです。確かに、映画版と比べると個々のエピソードや人物描写が非常
に丁寧で、わかりやすい
。ベネット家の面々やピングリー、ウィッカム、コリンズら、
皆キャラクターが立っていてそれぞれに魅力的です。相変わらずベネット夫人は強烈
キャラだし、優等生タイプでかわいげのないメアリー、世間知らずで我がままな「英国
一のバカ娘」キティとリディアという、妹たちの性格もよくわかります。皆18世紀的
面立ち、というかクラシックな顔立ちで、キャスティングが素晴らしい。
 リジー役のジェニファー・エール分別があって賢明であるけれども、偏見にしばら
れがちな性格でもある勝気な女性
を好演していると思いました。まぁ外見は好みがあ
ると思いますが・・(笑)。そしてお目当てのMr.ダーシー=コリン・ファース
彼の存在なしにはこの作品は成立しないと思わせるほど、滅茶苦茶はまってます。最初
はいかにもお金持ちの鼻持ちならない高慢男、なのですが、中盤以降徐々に彼本来の
内に秘めた情熱や愛情を表すようになるんですね、言葉ではなくその瞳、眼差しで
これはもう必見です、私も放映当時に戻って、給湯室でイギリスのOLさん方と盛り上
がりたい(笑)。ただ、映画版に負けていると感じたのは(キャサリン)デ・バーグ令夫人
これはディム・ジュディ・デンチの迫力には敵いませんでしたね。いや~、あれは強烈
過ぎましたから・・。それと、ジェーンがピングリーにようやく求婚されるという待ち
に待った場面が無い
!それまで散々悲しい思いをしてきた心優しきジェーンの晴れ舞台
ですから、せめて「彼がひざまずいた!」(by『いつか晴れた日に』)くらいの演出はして
欲しかったな、と・・。「家族に幸せを与えられるのね!」という、どこまでも純粋で
人を疑うことを知らず、家族思いなジェーンのセリフにジ~ンと来ました(涙)。あと、
キスシーンにエンドロール被せるの、止めてくれる?(笑)

 そしてこの作品へのオマージュは『ブリジョ』にとどまらず、あの名作『ラブ・アク
チュアリー
』にもあるのでは?と思いました。コリン・ファース演じる作家のジェイミー
が、湖に飛び込むシーン。イギリスの皆さんはこの場面でニヤリとしたのではないでし
ょうか? 本当に完成度の高い、観る価値は十二分にある作品だと思います。『プライド
と偏見
』お好きな方には是非オススメしたい。『ブリジョ』や『ラブ・アクチュアリー
再見したくなりました

(『高慢と偏見』監督:サイモン・ラントン/原作:ジェーン・オースティン
     主演:コリン・ファース、ジェニファー・エール/1995・英BBC)
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[2006/11/30 10:02] | DVD/WOWOW | トラックバック(2) | コメント(8) |
<<姐さん、事件です~『ブリジット・ジョーンズの日記』第三作?! | ホーム | 愛の崩壊、家族の再生~『パリ、テキサス』>>
コメント
真紅さん、こんにちは。今日はお昼にお邪魔できました。
ご覧になれtげよかった♪
わたしね、このMr.ダーシーを初めて観た時は
真紅さんのようにあれこれ考えられなくて、必死で感想を書いたものの、
頭の中も胸の中も、瞼の裏もMr.ダーシー1色になってしまって、
あのまなざしに見つめられた錯覚を起こして、
しばらくの日々を呆然と暮らしておりました。
彼のラストの台詞がまた素晴らしい。あんな言葉で表現するなんて!!

昨日、『いつか晴れた日に』の廉価版DVDをGET!
コメンタリを聞きながら、この作品を思い出していたところでした。
あああ、またあのまなざしを思い出してしまった・・・
悠雅、今朝はコリンの話題で壊れております・・・
[2006/11/30 11:00] URL | 悠雅 #- [ 編集 ]
悠雅さま、こちらにもコメント、ありがとうございます!
この作品、本当によくできていますね。もうこれは「原作を読むしかない」とまで思わせてくれました。
ああ、リジーがうらやましい(泣)。Mr.ダーシーにねぇ、あんな風に見つめられて・・。
しかも地域一番の大金持ちってアナタ・・。出来過ぎ(笑)
『いつか晴れた日に』GETされましたか~。私はエレノアよりもマリアンヌに感情移入した方なのですが(ケイト・ウィンスレットキャラなんです←自分で言うな!)、エドワードが実は・・って話し始めてエレノアが初めて感情を爆発させるところ、泣けますね~。。シミジミ
どうか浸って下さいませ。私も最後のMr.ダーシーのところは、何回も巻き戻しました。
ではでは、また遊びにいらして下さいませ。ありがとうございました~。
[2006/11/30 16:28] URL | 真紅 #V5.g6cOI [ 編集 ]
はじめまして!
ミスター・ダーシー、いいですよねぇ。
てか、このコリン・ファース大好き!
ようやく原作読み終わったので、もう一回見ようかなって感じです。
私も、イギリスの女性みたく、キャーキャー言ってそう。
[2007/01/09 00:09] URL | raum18 #YK3S2YpI [ 編集 ]
raum18さま、初めまして。拙ブログへようこそお越し下さいました。コメントありがとうございます。
この作品が元になって『ブリジット』が生まれたわけで、本当に当時のイギリスでは大人気だったのでしょうね。
確かに、コリン=Mr.ダーシー=ファースは最高です。
原作読まれたのですね、私も読みたいのですがいつのことやら、という感じです。
また是非遊びにいらして下さい。ありがとうございました。
[2007/01/09 06:24] URL | 真紅 #V5.g6cOI [ 編集 ]
こんにちは、わたしもBBCのプライトと偏見見ました、すごく良かったです。Googleで偶然ここに来ました、外国人なんだから、日本語下手なんてすから、大目に見てねw
そうだ、私も流星の絆を読んだ、この本また翻訳されてないので、日本語のを読んで、難しいなww
[2008/10/14 22:59] URL | iyoweya #- [ 編集 ]
iyoweyaさま、初めましてこんにちは!拙ブログへようこそ~。
コメントありがとうございます。
外国の方なのですね。日本語お上手ですよ~。
この作品、いいですよね。本国でも大人気だったとか。
よろしければまたお立ち寄り下さいませ♪ ではでは~。
[2008/10/15 23:06] URL | 真紅 #V5.g6cOI [ 編集 ]
真紅さま
こんにちは!
ホントに長丁場!をサラッと観てしまう面白さ♪
三時間という長さもTV ドラマならではですよね
真紅さんのレヴュー「うんうん、そうそう」と読ませて頂きました
ローレンス・O卿の映画、ジェインが〈草葉の陰で泣いちゃう〉んですねー笑
このレヴューも面白く読ませて戴きました
50年という歳月は製作環境も社会環境も変わってしまいますからね
私達は納得の作品観れて良かったです
[2011/04/16 09:43] URL | Maria #3m4C9JA6 [ 編集 ]
Mariaさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
このドラマ、本国では大変なブームになったそうですね。
コリン・ファースがステキだったこと以外あまり憶えていないのですが(汗)。
ローレンス・オリビエのヴァージョンはもう、忘れてしまいました(爆)。
コリンは先日観た『英国王のスピーチ』もそうですが、ノーブルな雰囲気がとっても似合います。
今やオスカー俳優ですからね。。
これからもいい作品に出続けて欲しいです。
[2011/04/17 20:03] URL | 真紅 #LMFo1rJ. [ 編集 ]
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Dearest , loveliest&nbsp; Elizabeth!Mr.ダーシーあなたのまなざしに恋をする・・・&nbsp;
[2006/11/30 10:54] 悠雅的生活
『高慢と偏見』disc1
「映画っていいもんですねぇ~」 とかいう淀川さんの言葉が『英国王のスピーチ』を観て以来、諸々ですさんでしまった心には沁みるなぁという日々です。 今、気になる映画がたくさん! 『アメイジング・グレイス』 『SOMEWHERE』 『ブルーバレンタイン』 etc ...
[2011/04/30 22:49] My Pace, My Self
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いつまでも青臭い映画好きでいたい。愛おしい映画と、忘れがたき本たち。ときどきカフェとか。 記事は基本的にネタバレあり。 どうぞご贔屓に♪

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