ジェーン・オースティン原作『
高慢と偏見』の映画化。
18世紀のイギリス中流家庭を舞台に、5人の姉妹が繰り広げる、
恋と結婚の顛末。製作は「
作る映画に外れナシ」
ご存知
ワーキング・タイトル。
ちなみに、私古典ドラマとかコスチュームものって苦手なはずだったのですが、観
始めてからそのことを思い出しました。でも何の違和感もなく物語に入って行けたし、
すごい
既視感。ああ、これは『
いつか晴れた日に』の世界なんだ・・、原作者が同じね、
と気付きました。女ばかりの中流家庭、手紙を書き、姉妹が寝室で恋のおしゃべりに花
を咲かせ、来客が来れば大慌てで自然な態度を装い、プロポーズに泣く・・。
全く同じ
世界です。
エマ・トンプソンにはエンドロールで
Special Thanksが!
★以下ネタバレします★ 18世紀、イギリス中流家庭の女性って、つくづく大変だったのですね。
相続権はな
く、働くなど論外、生きる術は結婚が全て。
家柄と財産で値踏みされ、舞踏会で血眼
になっていい男を捜す。
悲惨な境遇ですが、お金持ちやかっこいい将校たちにキャア
キャア言っている彼女たちを観ていると、現代の女性も精神的にはそう変わらないな
と思ってしまいます。「
医者、弁護士、ヤンエグ(
死語)」「
高学歴、高収入、高身長」
男性にこんな
理想を求めている時代が、ちょっと前にもありました(今もかな?)。
ヒロインは
キーラ・ナイトレイ嬢扮する
エリザベス(リジー)・ベネット。勝気で
行動的、あの時代でも自分の意志と理想を持った、当時としては
新進の気質ある女性です。キーラは『パイレーツ』シリーズでも役名エリザベス、今がまさしく
旬の女優
さんとして、
光り輝く美貌と演技を魅せてくれました。
そのリジーの恋のお相手となる
Mr.ダーシーは
マシュー・マクファディン。この方
は初見ですが・・。う〜ん、「
どうしてこんなにいつも眉間に皺寄せて、苦しそうな表情
なんだろう?」と思って観ていたのですが、あれは彼の「
高慢さ」を表現していたのです
ね、全然気付きませんでした(笑)。朝靄の中、歩いてくる彼のシャツがはだけて、胸毛
が見えるのにはすぐ気付いたのですが。
他のキャストも、
娘の結婚しか頭に無い、ちょっと品が無さ過ぎる母親を
ブレンダ・
ブレッシン、そんな妻と年頃の娘たちに囲まれて引き気味の、それでも
愛情深く見守
る父親を
ドナルド・サザーランド。ベネット家の末娘で、一番先に結婚していく
リディアを
ジェナ・マローン、という安心して観られる役者さんが揃っています。特にドナルド・
サザーランドの、リジーへの思いが溢れ出す
ラストシーンの演技は素晴らしい。思わ
ずもらい泣きしてしまいました。
しかし、一番印象に残った役者はというと・・。
ディム・ジュディ・デンチ様。

一言いいですか?
キャサリン夫人、怖過ぎ(笑)。夜中、アポ無しで訪問して来るその
傍若無人ぶり。リジーに甥のダーシーと付き合うなと迫る(脅す?)その様は
鬼の形相、
というか昔懐中電灯を顔の下から当てて「
お化け〜」と遊んだ日々が甦ります。並みの
女優なら、ちゃぶ台をひっくり返して
降板しそうなカットです(イギリスにちゃぶ台はない
と思いますが)。さすが、
爵位を持つ大女優!根性据わってます。
貫禄の演技でした。
リジーとダーシーは結ばれるわけですが、こんな
大姑がいたらリジーは苦労するなぁ、
といらぬ心配をしてしまうのでした。あんな
啖呵切ってるし、結婚しても絶対「ミセス・
ダーシー」とは呼んでくれなさそう、「ミス・エリザベス?」とか言われてそう、
嫌味
全開で(笑)。
同一原作で、1995年にBBC製作でドラマ化された『
高慢と偏見』は一大ブームを起こ
し、放送時間には女湯が空になるほどの人気だったそうです(イギリスに銭湯はないと
思いますが)。原作は当分未読だと思いますが、こちらは是非観たいと思っています。
コリン・ファースが観たいんですよ、早い話(笑)。
(『
プライドと偏見』監督:ジョー・ライト/主演:
キーラ・ナイトレイ、
マシュー・マクファディン、ジュディ・デンチ/2005・英)