変わらない、心のありよう ~『高山ふとんシネマ』

『帰ってから、お腹がすいてもいいようにと思ったのだ。』 ではまだ「さなぎ」
だった高山さんは51歳になり、ホットフラッシュを疑い、娘さんは母になり、孫
が生まれた。
しかし広島弁の「夫」との二人暮らしの日々、仕事をして散歩に出て、映画を
観たり本を読んだり。そんな生活は変わらない。
そしてなにより、高山さんの心のありよう--「感情の芯」は変わらずそこに
ある。倍賞千恵子の声に涙し、逝ってしまった「フィッシュマンズ」 の佐藤君
に焦がれ、よしもとばななを「同じ部族の長老」として崇める。青臭いままで。
空を飛ぶ夢は、もう見ないのですか?
「私は、いつまで私なんだろう」。 死ぬ瞬間まで、そんな風に思えたらいい
な。
( 『高山ふとんシネマ』 高山なおみ・著/2011・幻冬舎)
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