いちばん大切なものは手に入らない~『恋愛小説』
恋愛小説

 岡見美緒には、猫田健太郎という申し分のない恋人がいる。しかし、元同僚の
犬童早介(サスケ)と、美緒はどうしようもなく気が合うのだった。

 椰月美智子さんという小説家のことは、今まで全く知らなかった。たまたま手
にした小学館『きらら』というPR誌(中村佑介の表紙イラストが目印)に、この
小説の紹介のような著者インタビューが載っていて。それを読んだらもう、居て
も立ってもいられなくなった。

 「すぐに読みたい! これは「あたしの小説」 だ」 と。
 
 美緒とサスケ、それぞれのプロローグ。最初から、二人は別れたことが明示さ
れている。恋愛の、はじまりから終わり。陳腐といえば陳腐な、バカバカしくも愛
おしい、若気の至り
。思い出すくらいはいいだろう。もう昔の話だ。いちばんだっ
た恋


 この小説を読んで、恋は「二人で」落ちるもので、片思いのうちは恋愛してるこ
とにはならないんだな、ってつくづく思った。一人で誰かを思ってたって、宙ぶら
りんのままなんだ、って。

 こんなにも狂気をまとった、ぎりぎりの恋をしたことがあるわけじゃない。それ
でも、読み終わって本を閉じた瞬間、いろんな想いが溢れて。。声を挙げて号泣
してしまった私なのだった。

 「誰もいない無人島で、二人きりだったらよかったね」

 ( 『恋愛小説』 椰月美智子・著/2010・講談社)
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テーマ:恋愛小説 - ジャンル:小説・文学

[2011/02/24 20:16] | 読書 | トラックバック(1) | コメント(2) |
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コメント
こんばんは。
お返事が遅くなってごめんなさい。
 「誰もいない無人島で、二人きりだったらよかったね」
この言葉は印象的でしたね。
読んだ後、心がザワザワとする物語でした。
[2011/02/28 21:59] URL | なな #- [ 編集 ]
ななさん、こんばんは。コメント&TBありがとうございます。
誰にでも、大なり小なり思い当るところのある物語だと思います。
ある意味、普遍的な恋愛小説ですね。
何度も、パラパラと読み返しています。なかなか、この小説世界から現実に戻れない私です。
[2011/03/01 21:58] URL | 真紅 #V5.g6cOI [ 編集 ]
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「恋愛小説」椰月美智子
JUGEMテーマ:読書 好意、愛情、執着、秘密、嫉妬…恋愛の全て美緒とサスケは、憎いほどに、殺したいほどに、愛し合っている。人を好きになる気持ち、好きでいる気持ち、恋愛の感覚全てが書きとめられた、恋愛小説の真骨頂。 手にしてビックリするくらい分厚い本な
[2011/02/28 22:00] ナナメモ
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いつまでも青臭い映画好きでいたい。愛おしい映画と、忘れがたき本たち。ときどきカフェとか。 記事は基本的にネタバレあり。 どうぞご贔屓に♪

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