My Policeman(僕の巡査)

教職を引退したマリオンは夫のトムと暮らす海辺の家に要介護者となった旧友パトリックを迎え入れる
ハリー・スタイルズがクローゼットの警察官を演じるらしいと知り楽しみに待っていた作品
同名ベストセラー小説の映画化です
ほぼ全世界独占配信の AmazonPrimeVideo にて鑑賞
(大々的に劇場公開されると思っていたので配信スルーはちょっと驚き)
1957年に出会った3人の男女
それは同性愛者が刑罰の対象だった時代
愛し合いながらも共に生きることは許されなかったトムとパトリック
トムを真っ直ぐに愛し結ばれたのも束の間、夫の背信を知り衝動のままに取り戻そうとするマリオン
40年の後、三人三様に傷つき、破壊された人生にそれぞれが向き合います
3人の主人公のうち、誰に寄り添って観るかで印象は変わってくるのかもしれません
私は3人それぞれに感情移入しながら観ていました
誰も悪くないし、自分が彼らだったら同じことをしたと思う
マリオンでも、トムでもパトリックでも
彼らは悪い人間じゃない
悪い時代に生まれただけ
40年後のトムを演じたライナス・ローチ、ハリスタに比べちょっと印象が弱いのでは? と思いながら観ていたのですが
ラスト直前のあのシーンのためだったのですね
もう、嗚咽するほど泣いてしまった、、、
そりゃトム=ハリスタじゃないとね
(トムは 「ハンサム」 と言われていましたけど、ハリスタはファニーフェイスだと思う)
彼らの人生を思うと辛くてたまらなくなる
街で幸せそうなゲイカップルを見かけ涙するトム
刑務所を出た後、パトリックはどんな暮らしをしていたのだろう?
しかし冷静に考えると、一番虚しいのはマリオンですよね
憧れの街ヴェニスに旅立った二人に置き去りにされ、新婚間もない身でどれほどの屈辱だったことか!
それでも彼女は自分のしたことを悔やんでいる
独り去る彼女の何とも言えない表情――泣いても笑ってもいない、吹っ切れたようでいて心をどこかに置いてきたような――が印象的でした
ハリスタは初主演作にこの役を選ぶとか、、さすが過ぎる
これからも音楽活動と並行して俳優業もやっていくのかな?
話題作りにもなるしオファーはひっきりなしでしょうねきっと
エマ・コリンはリリー・ジェームズの代役だそうですが 『ザ・クラウン』 のダイアナと同じ傾向の役
だからこそキャストされたのかもしれないけど、個人的にはリリー・ジェームズより全然いい(好き)と思います
そして40年後のマリオンを演じた女優さん
どこかで観た、、、どこかで、、、と思っていたら 『ひかりのまち』 のヒロイン(ジーナ・マッキー)じゃない!
Time flies...しばし遠い目
ルパート・エヴェレットも歳取ったなぁ
しかし 『僕の巡査』 って邦題はどーよ?
アマプラで配信されると知り 「マイ・ポリスマン」 で検索しても出てこなくて焦りましたよ
カタカナ邦題でよくない? 十分意味は通るでしょう
てか 「僕の」 巡査でいいのか? ダメでしょう! マリオンの立場は??
ちょっと許しがたい
と、結局は妻の立場で観ている私なのでした
( 『僕の巡査』 原題:My Policeman/監督:マイケル・グランデージ/
主演:ハリー・スタイルズ、エマ・コリン、デヴィッド・ドーソン/2022・UK、US)
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