『Little Women』

『レディ・バード』 のグレタ・ガーウィグ×シアーシャ・ローナン×ティモシー・シャラメのリユニオン、それが世界的ベストセラー 『若草物語』 の映画化だと知ってから、もう楽しみで楽しみで、早く観たくて観たくて。
ファーストルックから何枚かスチールはリリースされたけれどティーザーは未だ。全米公開は12月、待ち切れなくて落ち着かないので100年ぶり(?)くらいに原作を読み返すことにした。
何度も映画化されたこの古典を、才人グレタがどう現代にアップデートしてみせてくれるのか興味津々。エマ・ワトソンのメグ、シァーシャ・ローナンのジョー、フローレンス・ピューのエミリーに 「彼女たちはもうリトルじゃない」 という批判があるのはごもっとも。「りっぱな男の人に愛され、妻として選ばれるということは、女としていちばんしあわせなうれしいことなのです」 というマーチ夫人の価値観は錆びついているし、“I could never love anyone as I love my sisters.” という原作者ルイザ・メイ・オルコットの言葉も今や骨董品のように感じてしまう。ハードルは相当、高いだろう。
しかし黒い瞳に巻き毛の、フランス語を話しピアノを弾く少年ローリーは、150年前に 「当て書き」 されたと感じるほどティモシー・シャラメそのもの。いや、ティミーというか(call me by your nameにおける)エリオなのだ。
「世界中を旅して音楽家になりたい」 というローリーの夢は、エリオが叶えているだろう。「あなたは世界中で一番幸福な少年よ」 というジョーの言葉は、 “You’re the luckiest kid in the world.” とエリオに言ったオリヴァーのセリフと同じ。アンドレ・アシマン、、、まさかね(笑)。
最速レビューを横目で見ると、シァーシャは4度目のアカデミー賞ノミニーをロックオン、とあった。『ブルックリン』 以来、彼女は一番好きな女優さんの一人。ジョーが髪を切る場面、わかっているのにどうしても泣いてしまうあの場面を彼女がどう表現するのか。期待しています。
そして願わくば、タイトルは 『若草物語』 でなく 『Little Women』 のままであってほしい。新しい時代の、新しい映画として。

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