Call Me by Your Name
2017-11-28 :
CALL ME BY YOUR NAME :
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フローズン・ショルダー
肩が痛い。
と言ってもビール瓶で殴ったり殴られたりしたわけではなく(当たり前)、いわゆる○十肩というヤツだ(○の数字は四か五です)。
英語ではFrozen Shoulder(凍結肩)と言うらしい、、、言い得て妙。だがちょっとコワイ。
痛みを感じ始めたのは先月かな。NHK大阪ホールで両手を上げたら、左が 「イタ!!」 テンションダダ下がり(笑)。 先日、同年代の女ばかり9人が集まったとき、2人は経験済、私ともう1人が現在進行形だった。「痛いよね~」 「イタ~い!」 こんな会話。トホホ。
どうしようもないよ、とか一年くらいでいつの間にか治るよ、と言われるのだけど、病院行った方がいいのかな~、と思案中。
そういえば、小さい頃はよく 「肩が抜ける」 子どもだった。アイロン台の上で寝ころんでふざけていると、祖母(このブログの最初の記事のおばあちゃん)に 「お行儀が悪い。起きなさい」 と左腕を引っ張られて抜けたことがある(笑)。
ブラブラの左腕をそ~っとコートに入れて、バスで接骨院に行って治してもらったのだった。
今、左腕を先に入れないとコートが着られない。かぶりのワンピースとか、脱ぐときに必死。これって、認めたくないけど 「老い」ってやつなんだなぁ。と、シミジミする霜月。
と言ってもビール瓶で殴ったり殴られたりしたわけではなく(当たり前)、いわゆる○十肩というヤツだ(○の数字は四か五です)。
英語ではFrozen Shoulder(凍結肩)と言うらしい、、、言い得て妙。だがちょっとコワイ。
痛みを感じ始めたのは先月かな。NHK大阪ホールで両手を上げたら、左が 「イタ!!」 テンションダダ下がり(笑)。 先日、同年代の女ばかり9人が集まったとき、2人は経験済、私ともう1人が現在進行形だった。「痛いよね~」 「イタ~い!」 こんな会話。トホホ。
どうしようもないよ、とか一年くらいでいつの間にか治るよ、と言われるのだけど、病院行った方がいいのかな~、と思案中。
そういえば、小さい頃はよく 「肩が抜ける」 子どもだった。アイロン台の上で寝ころんでふざけていると、祖母(このブログの最初の記事のおばあちゃん)に 「お行儀が悪い。起きなさい」 と左腕を引っ張られて抜けたことがある(笑)。
ブラブラの左腕をそ~っとコートに入れて、バスで接骨院に行って治してもらったのだった。
今、左腕を先に入れないとコートが着られない。かぶりのワンピースとか、脱ぐときに必死。これって、認めたくないけど 「老い」ってやつなんだなぁ。と、シミジミする霜月。
『南瓜とマヨネーズ』

ライブハウスで働くツチダ(臼田あさ美)は、売れないミュージシャンで無職のせいいち(太賀)と同棲中。ある日、彼女は昔の恋人ハギオ(オダギリジョー)と再会する。
年に一度くらい、全くノーマークだったのに劇場予告で 「これ、観たい! 絶対!」 と思う映画がある。何故かいつも邦画なのだけれど、今年はこの作品だった。冨永昌敬監督の作品は初見。初日に鑑賞。スチールが川島小鳥、っていうのがいいよね。特別感がある。そして原作を読んでみたいと思う。
音楽の夢に破れかけてくすぶる男と女。陳腐で小さい話で。男も女もどうしようもないんだけど、「女は過去の恋を引きずらない、なんてウソ。」 っていう惹句には共感できる。好き、っていう感情は、たったひとつじゃない。誰でも心の中に、無自覚にだけどたくさん持っているものだと思う。
臼田あさ美は好きな女優さん。オダジョーは言わずもがな、ほとんど悪魔。そして最後に、全部持っていく太賀。音楽を生業とする話なのに、劇伴がほとんどなく、とても静かな映画だったことも憶えておきたい。音楽は静寂から始まる、ってこと、監督はわかっているんだね。
ツチダは一度も音楽を聴かない。イヤホンを耳に差しもせず、彼女はずっと待っている。音楽が生まれるその時を。待って、待って、待ち続けて・・・。結局待てずに、恋は終わる。静寂の中にあるはずの音楽のカケラを、彼女は探し当てられなかった。
ツチダは泣いた。アタシも、泣いた。泣くしかなかった。
( 『南瓜とマヨネーズ』 監督・脚本:冨永昌敬/2017・日本/
主演:臼田あさ美、太賀、オダギリジョー)
『彼女がその名を知らない鳥たち』

自堕落な生活を送る十和子(蒼井優)は、15歳年上の陣治(阿部サダヲ)を不潔で下品だと毛嫌いしながらも同居していた。十和子には、8年前に別れた黒崎(竹野内豊)という忘れられない人がいたのだ。ある日、クレームの電話をした百貨店の担当・水島(松坂桃李)と会った十和子は、彼に黒崎の面影を見る。
究極の愛を観た。これは 『あゝ、荒野』 と並んで今年の邦画のベストではないだろうか? 昨年のマイベスト映画 『湯を沸かすほどの熱い愛』 を観た後と、少し似た感覚。『凶悪』 の白石和彌監督、大傑作を撮りましたね。必見!
※以下、ややネタバレ
原作は読んでいるはずなのだが、読み進むのが苦痛なほどの嫌悪感(主に陣治への)でいっぱいだった記憶しかない。しかし、その 「忘却」 にこそ意味があったとは・・・。常識的に観れば嫌な女で、人間のクズかもしれない十和子。そんな彼女に感情移入しまくり、あんな風になるのも仕方ないと思う自分は、原作を読み終わった瞬間から十和子に憑依していたのかもしれない。十和子が記憶を取り戻した辺りから、ラストまで涙滂沱、ほぼ嗚咽でもう、顔が大変なことになってしまった。暗転してからのあのセリフ・・・決め台詞というか、殺し文句というか・・・。間違いなく私は殺られてしまった。
十和子と陣治の関係を、「反抗期の子と親みたい」 と思いながら観ていた。不貞腐れて文句ばかり垂れ流す十和子、何を言われてもどんな態度を取られても、ひたすら十和子に 「美味いもの」 を食べさせようとする陣治。そしてどんな罵詈雑言を浴びせた後でも、一緒に食卓を囲む。二人の関係に在る、理屈や損得を超えた 「繋がり」。謎めいてさえ見えるそれが、陣治の最後のセリフで腑に落ちるのだ。
売れ過ぎの松坂桃李(同じく沼田まほかる原作 『ユリゴコロ』 にも出演していた)は、よく受けたと思うくらいの嫌な役。そして黒崎、この役に説得力がないとこの作品そのものが成り立たない重要な役、演じた竹野内豊が素晴らしい! 声、声よ~あの声! 黒崎に出会ったら、迷いなく私も、十和子と同じことをするだろう。
阪堺電車、近鉄の駅、夕陽ヶ丘、あべ地下、既視感ある商店街。ロケ地が自分の生活空間とリンクしていて、少しドキドキする。
それにしても、蒼井優は凄い女優だな~。肝の据わり方が違う。ラストシーンのクローズアップは、主演女優賞に値する表情だった。
( 『彼女がその名を知らない鳥たち』
監督:白石和彌/主演:蒼井優、阿部サダヲ、松坂桃李、竹野内豊/2017・日本)