Brexit--英国EU離脱
2016-06-27 :
徒然 :
【業務連絡】 少しお休みします。
こんにちは。真紅です^^
今月は一回しか更新できていなくて今更なのですが、ブログ更新を少しお休み
することにしました。映画は変わらず観ているのですが・・・。
再開時期は未定ですが、また近いうちにお会いしましょう♪ 再見。

今月は一回しか更新できていなくて今更なのですが、ブログ更新を少しお休み
することにしました。映画は変わらず観ているのですが・・・。
再開時期は未定ですが、また近いうちにお会いしましょう♪ 再見。

2016-06-18 :
徒然 :
破壊の申し子~『ディストラクション・ベイビーズ』

松山市西部の港町・三津浜。そこでケンカに明け暮れていた泰良(柳楽優弥)
は、ある日突然姿を消す。弟の将太(村上虹郎)は兄を探して、松山の繁華街へ
と向かう。
「楽しければええけん」
街を彷徨い、とり憑かれたように殴り殴られ、血を流しても、倒れても何度で
も喧嘩を吹っ掛ける。そこには大義名分どころか、言葉も理由もない。ただ殴り、
ただ殴られるだけ。そんな怪物のような男と、その男に魅入られた少年。理解を
超えた 「暴力」 の凄まじさと、人間の業について否応なく考えさせられる作品。
過激で不気味な主人公を、ほとんどセリフのない柳楽優弥が怪演し、その主人
公の威を借って粗暴な行動をエスカレートさせてゆく高校生・裕也を菅田将暉が
演じている。彼らの犯罪に巻き込まれるキャバ嬢・那奈を小松菜奈。女優開眼
かな。身寄りのない兄弟を引き取り、住まわせていた男を演じたでんでんも貫禄
たっぷり。他に池松壮亮の顔も。豪華キャストを束ねた監督は真利子哲也。
「あんた、スゲエな! 俺と面白いことしようや」

不協和音とともに始まるオープニングは、不快で不穏な物語を予感させる。
『ブラタモリ』 にも登場した渡しが今も残る、田舎の小さな港町。松山は、四国
の中でも瀬戸内側の温暖な風土で、太平洋に面した高知や徳島よりも穏やか
な印象がある。どちらかと言えば、小説 『坊ちゃん』 や 『坂の上の雲』、俳句
甲子園など、文学的なイメージが強い。その街で、真利子監督が強烈なバイオ
レンスを感じ取り、この映画を全編オールロケで撮った、というのはとても興味
深い。もしかしたら、私が感じている 「イメージ」 とは、対外的に 「造られた」
ものなのかもしれない。
本作を語る評の多くが、「衝動」 という言葉を使っていることに、私は違和感
を覚える。衝動? 登場人物たちは、全くの本能のみで動いているように見え
た。理解不能な、破壊の申し子たち。彼らを肯定はできないけれど、この映画
を否定することはできない。

むき出しの暴力を描きながら、性的な暴力表現は避けているところに、監督
の青さや善性があるようで、私は好感する。観る人を選ぶ映画ではあるけれど、
観る価値のある映画だと、私は思う。
( 『ディストラクション・ベイビーズ』 監督・共同脚本:真利子哲也/
主演:柳楽優弥、菅田将暉、小松菜奈、村上虹郎/2016・日本)
テーマ : この映画がすごい!!
ジャンル : 映画