Lost Stars/音楽がいっぱい~『はじまりのうた』
はじまりのうた





 BEGIN AGAIN


 NYの小さなライヴハウス英国からやってきたシンガー・ソングライター
グレタ(キーラ・ナイトレイ)は、恋人に裏切られ、行き場のない自らの胸中
に託す。そこに偶然居合わせた音楽プロデューサーのダン(マーク・ラファ
ロ)
は、彼女の歌に一条の光を見る。彼もまた、家庭と職を失い、酒に溺れ
ていたのだった。

 大・大・大好きな映画ONCE ダブリンの街角で の監督、ジョン・カー
ニーの新作
。キーラ・ナイトレイとマーク・ラファロというビッグ・ネームを得
てもなお、監督の純粋でまっすぐな 「音楽へのまなざし」 は変わらない。
それはある種の 「信仰」 と言ってもいいかもしれない。

 音楽を信じ、音楽を愛し、そこに希望を見出す。私たちは音楽に救われ、
音楽に守られ、音楽は決して裏切らない。音楽が素晴らしいから、監督の
音楽を信じる心が全くぶれない
から、この映画は観るものの心を吸い込ん
で離さない。音楽がいっぱいで、胸がいっぱいで、、、。今年のベスト作の
一本


はじまりのうた2

 のっけから、ライブハウスでギターを抱えているのはポール・ポッツ(ジェー
ムズ・コーデン、役名はスティーヴ)
なのだもの。あれ、オペラじゃないの? 
という冗談はさて置き、異国の地で彼のような旧友に再会したら、心からうれ
しいと思う。本当にナイス・キャスティングワン チャンス 観ていてよかっ
た。

 そう、この映画キャスティングが意外やハマっている。キーラが歌えるなん
て知らなかったし、ムサくて苦手(すみません)なマーク・ラファロも、立ち直る
につれて素敵に見えてくる。この人、コンスタントにいい作品に出ていますね。

 グレタとダンの微妙な関係、信頼と同情と友情がない交ぜになって、きっか
けさえあれば一夜を共にもできたであろうに、、というギリギリ感がなんとも言
えず。そして一番のサプライズはヘイリー・スタインフェルドちゃん! まぁまぁ、
大きくなってべっぴんさんになってまぁ、おばさんうれしいよ。キャサリン・キー
ナー
は、美しく撮られなくても平気な人なんだろうな。

はじまりのうた3

 音楽が生まれる瞬間の、はじけるようなときめきとNYの街角。グレタがこの
物語にどう決着をつけるのか。「自分の楽しみと、猫のために」 音楽を作る
と語った彼女らしい、ウェブ配信時代のサクセスストーリーも清々しい。

 プレイリストを知ればその人の性格がわかるし、音楽は何気ない街の風景
を、かけがえのない思い出に変えることができる。音楽に思いを託したグレタ
は、音楽が変わらない分、人と、人を取り巻く環境が変わらざるを得ないこと
を悟る。たとえどんなに、「ばかみたいに(Like a fool)」 好きだった人でも。

 オリジナルミックス 『Lost Stars』 を歌うデイヴ(アダム・レヴィーン)、
彼を見つめるグレタ。このシーン、なしには観られない。何度もYoutube
で再生
して、迷わずポチったサントラも、間もなく我が家に届くだろう。

 『Lost Stars』 は、アカデミー賞歌曲賞にノミネートされている。授賞式で
のアダム・レヴィーンのパフォーマンス
が、今から楽しみです。

 ( 『はじまりのうた』 監督・脚本:ジョン・カーニー/2013・USA/
       主演:キーラ・ナイトレイ、マーク・ラファロ、アダム・レヴィーン
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【2015/02/15 23:41】 | 映画 | トラックバック(22) | コメント(4)
ちょび髭ジョニー~『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』
チャーリー・モルデカイ





 MORTDECAI


 英国貴族にして美術商を営むチャーリー・モルデカイ卿(ジョニー・デップ)
商談で世界を飛び回り、美しい妻ジョアンナ(グウィネス・パルトロー)とマナー
ハウスで優雅な暮らしを営む彼だったが、家計は火の車の破産寸前。泣く泣く
財産をオークションにかけることになった彼の元に、オックスフォードでの同窓
時代からジョアンナに横恋慕している警部補マートランド(ユアン・マクレガー)

が訪れる。

 久々に、「時間とお金の無駄だった」 と思う映画を観た。正確に言うと、昨年
の ルパン三世 以来。本国アメリカでの大コケだとか、前評判の悪さは知
ってはいた。まぁ、豪華キャストを観に行きましょう、くらいの軽い気持ちだった
けれど、その予想の(斜め)上を行くつまらなさ。ビックリするほどつまらない

チャーリー・モルデカイ2

 と言うか、テンポが悪いんですよね。つまらないのは役者のせいではなく、
督とプロデューサーが悪い
のだと思います。あ、ジョニーって製作も兼ねている
んですね。。

 一応は英国貴族の話なのに、アメリカ映画ってところがよくないのかな。ジョ
ニーはヴァネッサ・パラディと別れてから、あんまり素敵じゃなくなった気がす
る。このまま残念な人になってしまうのかなぁ(泣)。

 従者キャラがハマるポール・ベタニーと、ルックスが全然変わらないユアン・
マクレガー
はよかったですよ。そしてこの映画最大の見どころ(?)は、グウィ
ネス・パルトローですよ奥さん!


 グウィネス、美しくてビックリ・・・。オスカー獲ったり、ブラピと婚約していた
頃のこの方、私正直大嫌いでした。まったく美しいとも思わず。しかし、トニ
ー・スタークの秘書
を始めた辺りから 「ん? 綺麗かも??」 と思い始め、
本作ではまぁ~スタイルのいいこと! 顔も美人度が増した感じで。40過ぎ、
二児の母にしてこの進化し続けるルック
。あやかりたいものです。

チャーリー・モルデカイ3

 ( 『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』 監督:デヴィッド・コープ
     主演:ジョニー・デップ、グウィネス・パルトロー、ユアン・マクレガー/2015・USA)

テーマ:ジョニー・デップ - ジャンル:映画

【2015/02/14 17:18】 | 映画 | トラックバック(17) | コメント(2)
レブレッソ LeBRESSO
 鶴橋においしい食パン専門店ができたらしい、イートインもあるよ、と聞いて、
ずっと行ってみたいと思っていました。

レブレッソ

 おいしいパンとコーヒーはこちら。

レブレッソ2

 レンガの外壁は温かみがあります。

 イートインはカウンターのみ。一番シンプルなコーヒーと、バタートーストを
オーダー。

 映画もめちゃくちゃよかったし、いい休日でした^^

レブレッソ3

テーマ:関西の美味しいお店 - ジャンル:グルメ

【2015/02/12 00:39】 | パンとか、カフェとか。 | トラックバック(0) | コメント(0)
NYの子ども~『ANNIE/アニー』
アニー





  ANNIE


 ニューヨーク。孤児のアニー(クヮヴェンジャネ・ウォレス)は、里親ハニガ
ン(キャメロン・ディアス)
の下で暮らしていたが、いつの日かまだ見ぬ両親
に会えると夢見ていた。ある日アニーは、市長選を目指すセレブリティであ
スタックス(ジェイミー・フォックス)と出逢う。

 アニーと言えば、観たことはなくとも誰もがその名を聞いたことはあるだろ
ミュージカル巻き毛に、赤いジャンスカの少女が目に浮かぶ。本作は、そ
の少女を 「アニー・B」 として、アフリカ系に設定している。

 とても疲れてはいたけれど、映画の日の日曜日、家で寝ているわけにはい
かないでしょう。何も考えず、頭をカラッポにして気楽に観られる映画はと・・・。
予告で耳にした 『Tomorrow』 がとてもよかったので、こちらをチョイス。

アニー2

 ミュージカル版を観たことがないので、当然ストーリーも知らず。「よくある
話」
 は大団円のハッピーエンドを迎えるのだけれど、私はやっぱり 「アニ
ーの本当の両親は何処に?」 
というのが気になってしまった、最後まで。

 しかし 『Tomorrow』、いいですね。特にクヮヴェンジャネ・ウォレスの歌
彼女の声がいい! 沁みるが出ました。だからこそ、平井堅の歌がダ
メ!
 吹替え版も上映されているけれど、劇中歌も吹替えなのだろうか?

 そして、この映画ちょっとキャメロン・ディアスの扱いが酷過ぎませんか(笑)。
少々トウは立ってきたけれど結婚もしたことだし、彼女にはもうひと花、咲か
せてほしいな。

アニー3

 ( 『ANNIE/アニー』 監督:製作:共同脚本:ウィル・グラック/2014・USA/
      主演:ジェイミー・フォックス、クヮヴェンジャネ・ウォレス、キャメロン・ディアス

テーマ:アメリカ映画 - ジャンル:映画

【2015/02/10 10:20】 | 映画 | トラックバック(6) | コメント(0)
一球入魂~『KANO ~1931海の向こうの甲子園~』
KANO.jpg

 1931年、台湾南部の街・嘉義市。愛媛・松山出身の近藤兵太郎(永瀬正敏)
は、嘉義農林学校野球部(嘉農=KANO)監督として着任する。彼は高校野
球の名門・松山商業甲子園出場経験もある人物だったが、KANOは未だ一
勝もしたことがない弱小チームだった。

 昨年の大阪アジアン映画祭で話題になっていた台湾映画。一年待ちました!
やっと日本公開され、遂に観ることが叶った。日本統治下の台湾で、日本人・
漢人・台湾原住民の混成チーム
甲子園に出場し、準優勝した実話の映画化
上映時間は185分という長尺だけれど、引きこまれて長さを感じない。ひたむき
に白球を追う球児たちと、海の向こうから来て彼らを見守り、導く監督の物語
嗚咽を堪え切れない感動作

 台湾代表がかつて甲子園に出場していたことを、正直全く知らなかった。私
の両親さえ生まれていない時代に、国境の南でこんな物語が生まれていたと
は。。国や民族の垣根を越えて、成し遂げられた偉業。一人でも多くの人に、
知っていただきたいと願う。

KANO2.jpg

 野球経験者を集めて撮影したというだけに、ピッチャーのアキラ役の少年
(ツァオ・ヨウニン)
を始め、皆野球する姿に違和感がない。そのアキラと、従
妹の少女との淡い初恋のエピソードも、台湾発の青春映画らしい瑞々しさ。
八田興一(大沢たかお)という人物についても全く知らなかったので、彼が為
したダム建設の描写には少し、唐突感もあった。しかし、野球部員の一人の
父がダム工事現場で働いているという設定により、なんとか上手く繋いだな、
という印象。

 甲子園での決勝戦の顛末ももちろん素晴らしい展開なのだが、私が一番
心を打たれたのは、近藤監督が部員のことを 「子どもたち」 と呼んでいた
こと。身体は最早成長しきっているが、まだ学生である彼らをそう呼ぶことが、
寡黙で厳格な指導者・近藤監督の不器用な愛情表現なのだ。 「お前たち、
本当によくやってくれたな」
。 このセリフに心が震えた。このシーンの永瀬
正敏
は、演技を超えて映画の中に存在する。

 そしてこの映画を更なる高みへと押し上げていると思うのが音楽。佐藤直
紀氏のスコア
は、「郷愁」 という言葉がピタリとはまる。風を感じるし、大陸
的なおおらかさ
もある。この劇伴あっての映画だとすら思える。

KANO3.jpg

 この映画を作ってくれた、台湾の製作陣に感謝と敬意を表したい。国と国と
の歴史には、暗い負の側面もあるとは思う。しかしこの映画のように、明るく
希望に満ちた側面
を知ることも、悪いことではないんじゃないかな。

 ( 『KANO ~1931海の向こうの甲子園~』 監督・マー・ジーシアン
      主演:永瀬正敏、ツァオ・ヨウニン曹佑寧、坂井真紀/2014・台湾)

テーマ:★おすすめ映画★ - ジャンル:映画

【2015/02/07 08:42】 | 映画 | トラックバック(19) | コメント(4)
もらとりあむタマ子
もらとりあむタマ子

 「少なくとも、今ではない」  面白かった~。劇場で観りゃよかった。

 ( 『もらとりあむタマ子』 監督:山下敦弘/主演:前田敦子、康すおん/2013・日本)

テーマ:邦画 - ジャンル:映画

【2015/02/03 21:59】 | DVD/WOWOW | トラックバック(4) | コメント(2)
ゴーストペインター~『ビッグ・アイズ』
ビッグアイズ





 BIG EYES


 1958年。専業主婦のマーガレット(エイミー・アダムス)は横暴な夫の下から
逃げ出し、一人娘ジェーンサンフランシスコで暮らし始める。似顔絵描き
始めたマーガレットは、ウォルター・キーン(クリストフ・ヴァルツ)という画家と
出逢い、結婚するのだが・・・。

 1960年代のアメリカで、アンディ・ウォーホールもその才能を認めていた画家、
キーン。しかしその画の全ては、脚光を浴び一躍時の人となった夫・ウォルター
ではなく、内気で口下手な妻・マーガレットが描いたものだった、、、という、なん
ともゴシップ的にタイムリー(一年遅れではありますが)な実話に基づく作品。
サムラゴーチなスキャンダルって、万国共通なのですね。監督は、自らもキーン
の画に影響されたというティム・バートン。ファンタジックな世界に、哀愁漂う彼
の作風は少し抑え気味に、マーガレットの苦悩と葛藤がリアルに描かれる。
くよかったです、オススメ!


ビッグアイズ2

 そのビッグ・アイズ悩めるアーティストを好演したエイミー・アダムスがゴー
ルデン・グローブ賞主演女優賞
を受賞しているけれど、やはりクリストフ・ヴァ
ルツ
、この人は本当に凄い! 悪魔的な怪演ぶりで場をさらう。脇役を演じさ
せたらこの人の右に出る俳優、いないんじゃないでしょうか。日本で言うと香川
照之ポジション
かな。顔芸(笑)。

 才能はあるのに自分に自信が持てず、横暴で嘘つきな夫・ウォルターの言い
なりになってしまうマーガレット
。自分一人で娘を育てられるのか、経済的な不
が拭えない彼女は、夫の支配から逃れられない。これは1960年代の実話だ
けれど、21世紀の今も、夫婦の実情ってあまり変わっていないと思う。ゴシップ
的にモラル・ハラスメントという言葉が注目された昨今、そういう意味でもタイム
リーな作品。

 この映画で学んだことは、弱い者が悪いのではなく、弱い者を利用し、傷つけ
る方が悪いのだ
、ということ。当たり前じゃないか、と思われるかもしれないけれ
ど、弱い者は自分の弱さを責めてしまうのです。こうなったのは全て私が悪いの
だ、私に経済力がないせいだ、母親失格だ、、、と。しかし、悪いのは弱さではな
く運なのだ
と、声を大にして言いたい。逆に、ウォルターだって悪気はないのだろ
う、彼は生まれつきの嘘つきで、狡猾でずる賢いだけなのだ。そしてそういう人間
は、悪いことをしたという自覚がない分、始末に悪い。

ビッグアイズ3

 裁判を起こし、勝訴したマーガレットが、90歳近い今も毎日画を描いている
んて本当に素敵。彼女のことも、彼女の画のことも知らなかった私だけれど、な
んだか勇気をもらった気分。2月から始まる 「ティム・バートンの世界展@大阪」
楽しみです。

 ( 『ビッグ・アイズ』 監督・製作:ティム・バートン
      主演:エイミー・アダムス、クリストフ・ヴァルツ/2014・米、加)

テーマ:★おすすめ映画★ - ジャンル:映画

【2015/02/02 18:30】 | 映画 | トラックバック(23) | コメント(4)
真紅のthinkingdays


いつまでも青臭い映画好きでいたい。愛おしい映画と、忘れがたき本たち。ときどきカフェとか。 記事は基本的にネタバレあり。 どうぞご贔屓に♪

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