おやすみの日、のキホン。

遂に初ドラン。
初グザヴィエ・ドラン☆

ビスケットサンド、うまぁぁ~~@DRUNK BEARS ~NU chayamachi~

これ最高♪
映画はやっぱり、私の元気の素だと思う休日なのだった。
(おいしいランチがいただけると、さらによろし^^)
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愛おしい映画について~『アバウト・タイム~愛おしい時間について』

ABOUT TIME
英国南西部、コーンウォール。海岸沿いの家に家族と暮らす冴えない青年ティ
ム(ドーナル・グリーソン)は、21歳を迎えた時、父(ビル・ナイ)からある事実を知
らされる。それは、彼の家系の男子に代々伝わる特殊能力、タイムトラベルにつ
いて・・・。
ティムは弁護士として働くために単身ロンドンに越し、そこで運命の女性・メアリ
ー(レイチェル・マクアダムス)と出逢う。
今年初めて、「もう一度観に行きたい!」 と思った作品。名脚本家リチャード
・カーティスの、三本目の監督作品。『ラブ・アクチュアリー』 はDVDとサントラ、
『パイレーツ・ロック』 はサントラを購入しているが、本作も早速サントラをゲット。
DVDも、絶対に欲しい。2014年のベスト・オブ・ベストは、これで決まりかも。心
から大好きな映画。
コーンウォールの光と風と海、ティムの家族たち、メアリーの切り過ぎた前髪、
赤いウェディングドレス。温かく、親しい場所として映し出される大都会ロンドン。
全てのシーンが印象的な音楽と相まり、思い出しただけで、涙が出てくる・・・。

リチャード・カーティスの描くものは、基本的に 「愛すべきグダグダ」 だと
思う。人生を常に肯定的に捉え、愛の力を信じ、社会性や政治色はことごと
く、意図的に排除されている。彼の手にかかると、英国首相ですら 「ロマコ
メの帝王」 となるのだから。
論理的に観れば、否定されてしまう物語だろう。しかし私はただの映画好
きとして、これはとにかく大好きな作品、と断言できる。ティムとメアリーが同
居を始め、毎朝の通勤時、地下鉄で右と左に別れる。ストリート・ミュージシ
ャンの歌声とともに繰り返されるこのシークエンスで、涙が溢れて止まらない。
どうして涙が出るのか、説明はできないけれど。
私の一番好きな女優、レイチェル・マクアダムスのかわいさは筆舌に尽く
し難い。英国人キャストたちや、ドーナル・グリーソンとのケミストリーも申し
分ない。そして、本作ではエキセントリックな役どころではなく、普通の父親
を演じたビル・ナイがまた、素晴らしい!!! 自分の葬儀に、ニック・ケイ
ヴの音楽を所望する高等遊民。素敵過ぎるではないか。

残念ながら、監督業は本作で引退するとリチャード・カーティスは明言して
いる。しかし、脚本家としてはまだまだ、活躍してくれると信じたい。マット・デ
イモンの下り、最高でした。
( 『アバウト・タイム~愛おしい時間について』 監督・脚本:リチャード・カーティス/
主演:ドーナル・グリーソン、レイチェル・マクアダムス、ビル・ナイ/2013・UK)
木曜日は谷口カレー(ちょい辛がオススメ)

大阪・谷町にある無添加・自然食のピンポン食堂さん。
木曜日はかの有名な宿借り系カレー、谷口カレーの日ですよ♪

ちょい辛がオススメ・・・。残念ながらアタクシ、辛い物が苦手でして(汗)。
おとなしく 「ふつう」 でよろしくです。
ちなみに谷口カレーとは、谷口さんが作ってるからなんだとか。まんまやん^^;

どどーん。キターーーーー! で、でかっっ!
辛い、、マジ辛い、、、やばい。

ごちそうさまでした。また来るねー。

至福のカルテット~『ジャージー・ボーイズ』

JERSEY BOYS
1951年、ニュージャージー。床屋で見習い修行中のフランキー(ジョン・ロイ
ド・ヤング)は、その美声をトミー(ヴィンセント・ピアッツァ)に見込まれ、彼の
バンドのボーカルとして歌い始める。彼の歌声は地元マフィアの実力者ジップ
(クリストファー・ウォーケン)をも魅了し・・・。
クリント・イーストウッドがブロードウェイ・ミュージカルを映画化。登場人物
が随所でこちらに話しかけてくる手法で、ミュージカルというよりは音楽映画
と呼びたい作品。全編、心地良く観られる。しかし外れなしの巨人・イースト
ウッド監督作であるにも関わらず、本国アメリカではさほど評判にもならず、
興行成績もパッとしなかったというから驚き(TOMATOMETERも54%)。
誰もが一度ならず耳にしたことがあるであろう 『シェリー』 や 『君の瞳
に恋してる』 をバックに、ゲイのプロデューサー、デビュー、成功後のパー
ティ、内紛や確執、脱退といった 「お約束」 を散りばめながら、フォー・シ
ーズンズという伝説的グループの 「春夏秋冬」 が描かれる。

一番印象的だったのは、ボブ・ゴーディオ(エリック・バーゲン)が書きあげ
たばかりの新曲を、彼らが初見でハーモニーを響かせるシーン。高校も出
ていない、ニュージャージーの最貧地区出身の彼らが見せる音楽的才能に
撃たれる。トミーが積み重ねてきた莫大な借金を、グループで背負うと言い
切ったフランキーの男気にも。彼はアメリカ中、大ホールから場末のレストラ
ンまでドサ周りして、自分を見出し、拾ってくれたトミーの 「恩」 に報いるの
だ。自分の家族を犠牲にしながら・・・。
クリストファー・ウォーケンはおいしい役どころだけれど、涙ぐむシーンで
はちょっと樹木希林入ってて、笑ってしまった。まぁ、エンディングで機嫌良
く踊っているので許しましょう。イーストウッドが自ら、若い日の姿でカメオ
出演しているのも御愛嬌。個人的には、リンゴ・スターのポジションでも十
分、おいしいと思うけれど。

( 『ジャージー・ボーイズ』 監督・製作:クリント・イーストウッド/2014・USA/
主演:ジョン・ロイド・ヤング、ヴィンセント・ピアッツァ、クリストファー・ウォーケン)
溶鉱炉の街で~『ファーナス/訣別の朝』

OUT OF THE FURNACE
溶鉱炉=ファーナスが立ち並ぶ、アメリカ北東部の街。製鉄所で働くラッセル
(クリスチャン・ベイル)は、恋人リナ(ゾーイ・サルダナ)の元で幸せに暮らして
いた。しかし実家で寝たきりの父と、定職に就かず、賭け事に明け暮れるイラ
ク帰還兵の弟ロドニー(ケイシー・アフレック)を気にかける毎日でもあった。
この映画も、予告編がとてもよく出来ていた。主演のクリスチャン・ベイルを
はじめ、錚々たるキャストが紡ぎ出すであろうドラマとともに、髙橋一生のナレ
ーションにも心惹かれた。こういう作品を観逃すわけにはいかない。『ディア・
ハンター』 を彷彿させるとはいえ、大人の鑑賞に値する重厚なドラマだった。
クリスチャン・ベイルが、(いつもながら)素晴らしい。

ラッセルが製鉄所で働く姿や、実家のダイニングに佇む姿が、何度か映し出
される。セリフもなく、ただ 「そこにいるだけ」。その彼が、ラッセル・ベイズとい
う人物そのもの、に見えるのは何故なのだろう? 「中の人」 という言葉が
ある。外見はクリスチャン・ベイルだが、ここで 「中」 にいるのは間違いなく
ラッセル・ベイズだ。
クリスチャン・ベイルは英国出身であり、大富豪やセレブリティを演じること
も多いが、何故だかこの人には、ブルーカラーのアメリカン、が一番ハマる気
がする。貧しいながらも堅実に、家族を思いやりながら生きる、しかし穏やか
さの中に狂気を秘めたような男が。
永遠の弟キャラ、ケイシー・アフレックもいい。戦地で心が壊れてしまった、
やさしくてタフなロドニー。互いを気遣う、この兄弟の愛情が美しく、哀しい。
度重なる戦争の影、新興国中国の台頭による鉄鋼不況。リナは、刑務所
に面会すら来ないばかりか、復縁を乞うラッセルに 「妊娠してるの」 と告
げる。街も、人も、変わってしまう。誰にも、どうすることもできない現実に、
ただ涙が溢れる。

惜しむらくは冒頭、ドライブインシアターのシーン。あまりにも凄惨で不快
で、映画全体の印象がマイナスから始まってしまったことが残念。ハーラン
(ウディ・ハレルソン)の怪物ぶりは随所で描写されているのだから、大事な
ファースト・シーンはラッセルを登場させてもよかったのでは?
しかし、こんなにもエンディング曲が映画とシンクロするのも珍しいほど。
Pearl Jamによる“Release”の叫びが、今も耳に残る。
( 『ファーナス/訣別の朝』 監督・共同脚本:スコット・クーパー/
主演:クリスチャン・ベイル、ウディ・ハレルソン、ケイシー・アフレック/2013・USA)
嵐の中へ~『イントゥ・ザ・ストーム』

INTO THE STORM
アメリカ中西部の街。地元の高校では卒業式が行われようとしていたが、天候
が不安視されていた。かつては起こり得なかった、巨大な竜巻の発生が懸念さ
れていたのだ。そんな中、「タイタス」 と名付けられた特装車を駆り、ストームチ
ェイサーと呼ばれる人々が街にやってくる。
普段、本作のようなパニック・ディザスター系は優先順位が低いのだが、週刊
文春のシネマチャートで芝山幹郎氏が4つ★を付けているとの情報が・・・! そ
れは一見の価値あり、ということですね? 面白かった。短いし(89分)、シネコン
は近いし。映画欲が束の間満たされる感じ、でも長続きはしない、的な。

冒頭で 「怪物」 の姿を小出しにして、主人公たちが登場する。「25年後の自
分へ向けたビデオレター」 の撮影を見せられることで、自然に彼らに感情移入
し、物語に入り込むという作りが巧い。
出てくる俳優さんは皆知らぬ顔、でもどこかで見た誰かに似ている。特に、スト
ームチェイサーチームのリーダー、ピートが 「キング・オブ・ザ・ワールド」 こと
ジェームズ・キャメロンそっくり(笑)。鑑賞後調べたら、監督は 『タイタニック』
や 『アバター』 で第二監督を務めた方らしく。なるほどね。次男くんはノンスタ
井上みたいだったな~、ナルなところも含めて。
超巨大竜巻による嵐の描写は凄い、の一言。これは劇場で体感するのとしな
いのとでは、映画全体の印象がかなり違ってくるだろうな。

子どもの頃、竜巻が怖くてたまらなかった。でもそれは 『オズの魔法使い』 の
中のことで、日本では起こらないもの、と信じていた。でも、今はそうじゃない。
映画の中でも、「これまでは考えられなかった場所で、竜巻が起こっている」 とい
うセリフがあった。気楽そうに見えて、決して他人事ではない。そういう映画でもあ
るのだった。
( 『イントゥ・ザ・ストーム』 監督:スティーヴン・クエイル/2014・USA/
主演:リチャード・アーミティッジ、サラ・ウェイン・キャリーズ、マット・ウォルシュ)
テーマ : この映画がすごい!!
ジャンル : 映画
この映画、、誰得?~『ルパン三世』

恐らくは負け戦とわかっていて引き受けざるを得なかったのだろうし、自ら
難しい生き方を選んでいるように見えて仕方がない小栗旬という俳優を応援
したい気持ちがあった。公開前に 「100点満点中3点」 という衝撃的な映画
批評が報じられていたし。「私が観に行ってあげなくちゃ」 みたいな(笑)。
結果・・・。心底ガッカリ。何この安っぽさは(唖然)。なのに休日のシアター
はほぼ満席で、そもそもこの映画結構ヒットしているらしく。何なん(爆)。
日本人キャストは皆、結構ハマっていたとは思う。しかし、タイトルロール
は小栗ルパンのはずなのに、これ、不二子(黒木メイサ)とマイケル(ジェリ
ー・イェン)の話じゃない? ルパンが全然目立ってない。吹替えの口も合っ
てないし、小うるさい音楽がずーーーーーーっと鳴りっ放しで、ストーリーに
全く集中できない。あれ、むしろ集中させないためなんですかね? クレオ
パトラのルビーも全然高価に見えない。ああいうの100均で売ってそう。
酷い。
そして一番の興醒めは、山田優のCA。小栗旬くん、君にはガッカリだよ・・・。
そういうのカッコ悪いと思わないの? あたしゃドン引きしたさ。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
しかし、この映画の中で唯一私が色めきたったのが、今年一番の怪作
『オンリー・ゴッド』 の 「神」 ことヴィタヤ・パンスリンガムの登場!!
うっそーーー! もう、いつナタを振り下ろすか、カラオケ始めるか、気が
気じゃなかった(嘘です)。
まぁ、今年のワーストですね。3点つけたくなる気持ちも、わからないで
もないなぁ。
( 『ルパン三世』 監督:北村龍平/主演:小栗旬、黒木メイサ/2014・日本)
進化した猿たち~『猿の惑星:新世紀(ライジング)』

DAWN OF THE PLANET OF THE APES
猿インフルエンザの世界的大流行により、人間社会は機能不全に陥り、人口
は激減していた。一方、言葉や手話を操るようになった類人猿は、シーザー(ア
ンディ・サーキス)をリーダーとするコミュニティを形成していた。そこに、マルコ
ム(ジェイソン・クラーク)ら、生き残った人間たちがやってくる。彼らは電力を確
保するため、森の奥のダムに向かおうとしていた。
『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』 の続編。知能が発達した猿たちと、人間
は共存できるのか? 前作と同等かそれ以上に、「進化した猿たち」 の造詣
が素晴らしい。猿 vs.人間のシーンは緊張を孕み、常に導火線に着火寸前、
という雰囲気。非常によくできた映画だと思う。

とにかく、シーザーのカリスマ性が凄い。群れで行動する猿たちの長として、
彼らを統率していく力量が全身にみなぎっている。立ち姿ひとつで画になる、ア
ンディ・サーキスが見事。エンドロールでは彼の名前が最初にクレジットされて、
思わずじ~ん、としてしまった。
対立と共存、武器を取るのか、捨てるのか。人間を人間たらしめるもの、人間
を万物の霊長たらしめるものは何なのか。武力なのか、知恵なのか。シーザー
は、「動く前に考えろ」 と息子に言う。自分の頭で考えること、衝動に動かされた
り、盲目的に誰かに従うのではなく。それこそが、恩讐や種を超え、人間と平和
的に共存共栄できる唯一の道だと知っていたかのように。

大好きな女優、ケリー・ラッセルの出演がうれしい。そして 『モールス』 の
孤独少年、コディ・スミット=マクフィーくんが成長していて驚き。少年、老い
易く。しかし、醸し出す繊細な雰囲気は少しも変わっていない。
「ブライト・アイズ」 のアップで、本作はひとまず、幕を閉じる。次はいよいよ、
オリジナルに繋がる展開を見せてくれて、この新シリーズも完結するのか?
楽しみですね。
( 『猿の惑星:新世紀(ライジング)』 監督:マット・リーヴス/2014・USA/
主演:アンディ・サーキス、ジェイソン・クラーク、ケリー・ラッセル)
銀河の守護者たち(笑)~『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』

GUARDIANS OF THE GALAXY
母が死んだ日、少年だったピーター(クリス・プラット)は宇宙船に連れ去ら
れる。26年後、成長したピーターは 「スター・ロード」 と自称する宇宙のトレ
ジャーハンターとなっていたが、「70年代最強ミックス」 が入った母の形見
のカセットテープと、ウォークマンを大切にしていた。しかし、26年も聴き続け
ていたら、絶対にテープが伸びてると思うのだが、、などと突っ込み出すとキ
リがないですよ。
10CCの 「アイム・ノット・イン・ラブ」 に始まり、ジャクソン5の 「I Want
You Back(帰ってほしいの)」 に終わるこの映画、マーベル作品にして、
本国アメリカで今年最大のメガヒットと知り、興味津津。アライグマが登場す
るTVスポットにちょっと引きつつも、オープニングで心つかまれました。面白
かった。「ものすごくお金をかけて作ったB級映画」 という感じ。公開後3日
間は中高生500円が功を奏したのか、シアターは若い子でいっぱい。でも、
彼らって70年代の洋楽とか映画とか、わかるのかなぁ??

しかし、↑↑ この並び凄いよね。。何故にアライグマ&木(笑)。しかも、この
アライグマラスカルじゃなくてロケットの声、ブラッドリー・クーパーが当ててるっ
て。。全く気付かなかった。観終わって初めて知って、大ショック。がーん
ライアン・ゴズりんなら絶対わかったのにー、と負け惜しみ。
そのブラッドリーの元カノ、ゾーイ・サルダナがセルフパロディしていて笑え
る。「アバター語」 しゃべってた気がするのは気のせいですかね。ケヴィン・
ベーコンリスペクトなのも好感。『フットルース』 って、銀河系的にもレジェンド
なんですね、知らなかった。とにかくあの 「ダンスバトル」 のシーン、爆笑
必至ですよ。。

母に最後に手渡された包みをずっと開けていなかったピーターは、26年間、
母の死を受け入れられなかったのだろうな。次作では、間違いなく彼の父が
登場すると思うけれど、誰が演じるのだろう? もしかしてケヴィン・ベーコン?
楽しみー。帰りがけ、「キャプテン・アメリカのキューブも出てきたよな!」 って
連れに興奮して語ってた子がいた。君、よく観てるね^^
( 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』 監督・共同脚本:ジェームズ・ガン/
主演:クリス・プラット、ゾーイ・サルダナ、ジャイモン・フンスー/2014・米、英)
地獄で待つ/侍たちに敬礼を~『るろうに剣心/伝説の最期編』

緋村剣心(佐藤健)は、目覚めると師匠・比古清十郎(福山雅治)の邸にいた。
志々雄(藤原竜也)との死闘に決着をつけるため、師に奥義を乞う剣心だった
が・・・。
『るろうに剣心』 『るろうに剣心/京都大火編』 と続いてきた三部作の完結
編。期待値MAXでの鑑賞でも、更に上を行く満足度。息もつかせぬアクションの
連続、命を燃やして闘うサムライたちに、目頭が熱くなるほど。素晴らしい作品
でした。135分もあったなんて全然感じない。有終の美。
女子よりも整った愛嬌のある顔、長い赤毛、次第に光を帯びる瞳。少年のよ
うに華奢な身体つき、踊るように、舞うようにくり出す剣。ニッポンに、佐藤健が
いてよかった。

もちろん、佐藤健だけでなく、キャストは皆役柄に馴染み、一作目より格段に
説得力があった。正直、武井咲が綺麗だと初めて思った。蒼井優って、あんな
ドスの効いた声出せるんだな。青木崇高はますます左之助になっていたし、滝
藤賢一の顔芸も堪能した。江口洋介も、相変わらず耳が尖っていてステキ。
そしてやっぱり志々雄ですよ。。。ファイアーしながらの、1対4のバトルは鳥肌
もの。覆面状態で表情は全く伺えないのに、藤原竜也ってやっぱり巧いと感心し
てしまった。彼の全身から、志々雄の怒りや恨み、哀しみや諦めが伝わってくる
のだから。この三部作は、もしかしたら志々雄が主人公だったのでは? と思っ
てしまうほど、彼の存在感は大きかった。

もちろん、惜しい部分もある。神木隆之介は演技も殺陣も素晴らしいのに、彼
が演じる瀬田宗次郎の背景は 「虐待の限りを尽くされ、笑いながら家族全員を
惨殺した」 と語られるのみ。もう少し掘り下げて欲しかった気持もあるけれど、
それは今後のお楽しみなのかもしれない。
前作の観了後にも書いたけれど、邦画がここまでのクオリティを持てるという
ことが、うれしくてたまらない。この国に、侍のスピリッツをアクションで表現でき
る映画人がまだ存在していることを、世界中に知らしめて欲しいと願う。
( 『るろうに剣心/伝説の最期編』 監督・共同脚本:大友啓史/
主演:佐藤健、藤原竜也、青木崇高、神木隆之介、武井咲、福山雅治/2014・日本)
テーマ : この映画がすごい!!
ジャンル : 映画
空中の密室~『フライト・ゲーム』

NON-STOP
航空保安官のビル(リーアム・ニーソン)は、一般の乗客に紛れてNY発ロンド
ン行きの航空機に搭乗する。真夜中、彼の携帯に 「1億5000万ドルを送金せ
よ。さもなくば20分ごとに人が死ぬ」 というメッセージが入る。
リーアム・ニーソンは、アクション俳優として定着した感がある。身体が大き
くていかにも強そう、しかも出演作はいつも安定の面白さ。というわけでイソイ
ソと観に行ったわけですが、う~ん、期待し過ぎたかな。もちろん、悪くはない
し、鑑賞中は釘付け状態ではあったのですが・・・。ちょっと、消化不良(理解
力不足ともいう)の部分が納得行かなかったのです。てか、これも劇場予告が
よくできてたなぁ、と。

犯人は誰だ? というのが最大のミステリーで、赤毛や医者やCAや副操縦
士、果ては主人公までが怪しい! 怪し過ぎて考えるのを放棄してしまった。
しかし、ジュリアン・ムーア思わせぶりだったけどなぁ。。あの、老婦人の後に
バスルーム使用、って何だったんだろう? 彼女の職業も、結局明かされなか
ったし。
真犯人の計画も杜撰すぎるような気が、、、彼らは本当に飛び降りる気でい
たのか? 世界中の何処に着陸するかも人任せなのに。
と、突っ込んでも仕方ないとわかっちゃいるけど言いたくなるのよ。ちなみ
に本作最大のサプライズは、オスカー女優ルピタ・ニョンゴが超チョイ役で出
ていたこと。びっくり。

( 『フライト・ゲーム』 監督:ジャウマ・コレット=セラ/
主演:リーアム・ニーソン、ジュリアン・ムーア/2014・英、仏、米、加)