よいお年をお迎え下さい

こちらはミシュラン一つ星☆、「まき埜」 さんのすだちそば。伺ったのは先月
なのですが、超美味ですよ♪
というわけで、いろいろあった2011年。そろそろ終わろうとしています。
今日(12月28日)は、今年最後の映画 『永遠の僕たち』 を観てきました。

素晴らしかったです。感想はまた年明けに。
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
今年もお付き合い下さった皆様、ありがとうございました。当ブログも丸6年
続き、先日7年目に入りました。ラッキー7☆という感じで、来年もボチボチ、
楽しく続けられたらな~、と思っています。どうぞよろしくお願いいたしますね。
恒例の年間ベストは年明けにアップします。それでは皆様、どうかよいお年
をお迎え下さい。

ムラングシャンティ
27/Dec/2011
なかたに亭にて
真紅拝
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2011-12-28 :
徒然 :
2012年がよい年でありますように・・・ ~『ニューイヤーズ・イブ』

NEW YEAR'S EVE
2011年、大晦日。ニューヨーク・タイムズスクエアでは、カウントダウンラ
イヴのために人々が集まり始めていた。来るべき新年への期待と願いを込
めて、ニューヨーカーたちそれぞれのカウントダウンが始まる。
ゲイリー・マーシャルによる 『バレンタインデー』 の続編的群像劇。LAか
らNYへ舞台を変え、大晦日の一日を描く。前作も好きでしたが、やっぱりこう
いう映画、好きです。理屈じゃなくて気分、って言うか、空気感なんですよね。
監督以外で続投しているのは、アシュトン・カッチャーとジェシカ・ビール。
一年の終わり、誰もがゆく年を振り返り、くる年に思いを馳せる。特に今年
は私たち日本人にとって、筆舌に尽くし難い災害に見舞われた年だった。未
だに悪夢の只中にいらっしゃる方もおられることでしょう。「どうか、2012年
はいい年になって欲しい」。スクリーンを見つめながら、そう願わずにはいら
れなかった。

豪華キャストの中でも、一番好きだったのが看護師を演じたハル・ベリー。
この人、本当に美しいと思います。大好きです。末期ガン患者をやさしく見守
るエイミー。心の中に確たる「愛」を持つ人は、強いな。
「美し過ぎる看護師」に見守られる患者を演じるは、ロバート・デ・ニーロ!
こういう映画に、デ・ニーロが出るなんて・・・。驚き。彼がニューヨーカーだか
らなのかな。
確かに「可愛げ」はあるけれども、ミシェル・ファイファー、痛かった・・・。
監督、もう少し綺麗に撮ってあげてよ(泣)。倍以上歳の離れたザッくんと、、
ってちょっと厳しいですね。私たち中年女性には希望の星ですが(笑)。そし
てザッくんとサラ・ジェシカが姉弟って、、歳が離れ過ぎダロ!
レコード会社の御曹司、サム(ジョシュ・デュアメル)の相手は誰なんだ?
もしかしてヒラリー・スワンク?! 「ヤメテー!!」と叫びそうになった(爆)。
違いましたけどね。。ホッ

この映画、本国アメリカではコケたんだそうです。エンドロールのNG集に
笑いながら、キャストの年齢層がちょっと高かったな、と感じた。私は無問題
だけど、若者にアピールするキャストってザック・エフロンくらい? 若手の
女優さんがいなかったな~。
( 『ニューイヤーズ・イブ』 監督・製作:ゲイリー・マーシャル/
主演:ハル・ベリー、ザック・エフロン、ミシェル・ファイファー/2011・USA)
小さな幸せ~『私だけのハッピー・エンディング』

A LITTLE BIT OF HEAVEN
シングル生活を謳歌する広告代理店のやり手社員・マーリー(ケイト・ハドソ
ン)は、ある日突然末期ガンを告知される。ボーイフレンドたちとのステディな
関係を避けて来た彼女は、主治医のジュリアン(ガエル・ガルシア・ベルナル)
と思いがけない恋に落ちてしまう。
余命わずかな女性が出逢った、運命の相手。テーマには惹かれるところは
なかったけれど、ガエルくんにシネコンでお会いできる機会って滅多にない気
がして、劇場へ。予想通り、映画自体はイマイチでした。まだこんなプロットの
映画があるんだ、、って逆にビックリしたくらい(笑)。しかも結構、豪華キャスト
だし。

主人公マーリーのキャラがダメだった。。ケイト・ハドソン、ああ私のペニー・
レインが(泣)。あの映画の彼女は、本当に輝いていた。フェアリーとしか言い
ようのない、少女から大人へと移り行く一瞬の煌めきが、あの映画には確かに
息づいていたのに。時の流れは残酷ですね。
7・3分けのガエルくん。あんなキュートなお医者様いない、って意見には一票。
しかし。。本作のような「LOVE」重視作品での彼には、何故かときめきが半減し
てしまうのだった。私の好きなガエルくんはねぇ、もうちょっと尖っていたり、逆
にヘタレくんだったり、アブナイ奴だったりするんだ。
遂に神様になってしまったウーピー。ジム・キャリーの映画ではモーガン・フ
リーマンが神様だったな。神様ってアフリカ系なんだ。。シラナカッタ

キャシー・ベイツはさすがに巧いし、スクエアなキャラ担当でこのところ大活
躍のローズマリー・デウィットも素敵な役どころ。しかし、ジュリアンのジョーク
ほどのかわいらしさも、魅力も感じられない作品だったな。。「限られた命」を
精一杯、全て受け入れながら生きること。それって、もう少し心抉られるような
葛藤が感じられるものだと思うのだけれど。
う~ん、もしかしたら。 『エンディングノート』 を観ていない私だったら、この
映画にも感動していたのかもしれない。
( 『私だけのハッピー・エンディング』 監督:ニコール・カッセル/
主演:ケイト・ハドソン、ガエル・ガルシア・ベルナル/2011・USA)
なかたに亭
激動の2011年も、残すところあと2週間。皆さま如何お過ごしでしょうか。
今年は上本町に出向くことが多かった私。で、度々お邪魔したのがこちら。
大阪ベストスイーツの常連、言わずと知れた名店 『なかたに亭』。

YUFURAのすぐ南に位置するこのお店。初めて来たのはもう15年くらい
前じゃないかなぁ。。今年の夏前に改装オープンしてからは、3回目かな。


窓が出来て、店内は明るい雰囲気に。ケーキはもちろんですが、私はこ
ちらのランチメニューにあるタルトサレーが大好きなんです♪

「本日のタルトサレー」(3種類)の中から、サーモンとプチトマトとインゲ
ン豆をチョイス。グリーンサラダと、付け合わせにカリフラワーのグラタン、
パンドカンパーニュが付いてきます。超おいしいんだから・・・。ムフフ
そして、こちらはシェフの中谷哲哉氏がとっても素敵な方なのですよ(惚)。
ひそかにファンです。
今回はゆっくりできる時間がなかったので、ケーキはお預け。
また来ます♪
今年は上本町に出向くことが多かった私。で、度々お邪魔したのがこちら。
大阪ベストスイーツの常連、言わずと知れた名店 『なかたに亭』。

YUFURAのすぐ南に位置するこのお店。初めて来たのはもう15年くらい
前じゃないかなぁ。。今年の夏前に改装オープンしてからは、3回目かな。


窓が出来て、店内は明るい雰囲気に。ケーキはもちろんですが、私はこ
ちらのランチメニューにあるタルトサレーが大好きなんです♪

「本日のタルトサレー」(3種類)の中から、サーモンとプチトマトとインゲ
ン豆をチョイス。グリーンサラダと、付け合わせにカリフラワーのグラタン、
パンドカンパーニュが付いてきます。超おいしいんだから・・・。ムフフ
そして、こちらはシェフの中谷哲哉氏がとっても素敵な方なのですよ(惚)。
ひそかにファンです。
今回はゆっくりできる時間がなかったので、ケーキはお預け。
また来ます♪
読書INDEX 【 著者名50音順 】
読書INDEX 【 著者名50音順 】 ※ 【 タイトル50音順 】はコチラ⇒
【あ 行】
【青山七恵】
わたしの彼氏
【赤染晶子】
乙女の密告
【阿川佐和子】
うから はらから
スープ・オペラ
【アゴタ・クリストフ】
悪童日記
ふたりの証拠
文盲 アゴタ・クリストフ自伝
【阿部和重】
和子の部屋 小説家のための人生相談
【安部司】
食品の裏側:みんな大好きな食品添加物
【新井敏記】
SWITCH STORIES -彼らがいた場所-
【有川浩】
植物図鑑
三匹のおっさん
ストーリー・セラー
阪急電車
フリーター、家を買う。
【アルベール・ラモリス】
The Red Balloon
【イアン・マキューアン】
最初の恋、最後の儀式
【飯島奈美】
シネマ食堂
【石川三千花】
石川三千花の勝手にオスカー
石川三千花の勝手にシネマ・フィーバー
スクスクの掟
【泉谷しげる・加奈崎芳太郎】
ぼくの好きなキヨシロー
【磯崎憲一郎】
終の住処
【絲山秋子】
妻の超然
ばかもの
【イハレアカラ・ヒューレン】
たった4つの言葉で幸せになれる! 心が楽になるホ・オポノポノの教え
ハワイに伝わる癒しの秘法 みんなが幸せになるホ・オポノポノ 神聖なる知能が導く、
心の平和のための苦悩の手放し方
【今村夏子】
こちらあみ子
【上野千鶴子】
女ぎらい ニッポンのミソジニー
【内澤旬子】
身体のいいなり
【内田樹】
嘘みたいな本当の話
うほほいシネクラブ/街場の映画論
態度が悪くてすみません-内なる「他者」との出会い
【江國香織】
がらくた
金米糖の降るところ
左岸
抱擁、あるいはライスには塩を
真昼なのに昏い部屋
やわらかなレタス
【エリカ・アンギャル】
世界一の美女になるダイエット
【大崎善生】
傘の自由化は可能か
スワンソング
タペストリーホワイト
ディスカスの飼い方
優しい子よ
【大島弓子】
大島弓子セレクション セブンストーリーズ
【大竹しのぶ】
私一人
【太田直子】
字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ
【岡田芳郎】
世界一の映画館と日本一のフランス料理店を山形県酒田につくった男はなぜ忘れ去られた
のか
【小川糸】
食堂かたつむり
【小川洋子】
カラーひよことコーヒー豆
妄想気分
【奥田英朗】
ガール
我が家の問題
【小倉千加子】
結婚の才能
宙飛ぶ教室
【小達スエ】
ふたりの「雅子」
【か 行】
【カズオ・イシグロ】
夜想曲集:音楽と夕暮れをめぐる五つの物語
わたしを離さないで
わたしを離さないで/文庫版
【片桐はいり】
グアテマラの弟
もぎりよ今夜も有難う
わたしのマトカ
【桂雀々】
必死のパッチ
【加藤久仁生/平田研也】
つみきのいえ
【角田光代】
ひそやかな花園
森に眠る魚
八日目の蝉
【金井美恵子】
目白雑録〈ひびのあれこれ〉2
【金城一紀】
映画篇
レヴォリューションNo.0
【神蔵美子】
たまもの
【香山リカ】
しがみつかない生き方
【川上未映子】
すべて真夜中の恋人たち
世界クッキー
先端で、さすわ さされるわ そらええわ
そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります
乳と卵
発光地帯
ヘヴン
魔法飛行
六つの星星 川上未映子対話集
わたくし率イン歯ー、または世界
【川本三郎】
いまも、君を想う
映画を見ればわかること 2
マイ・バック・ページ ある60年代の物語
【菊地成孔】
ユングのサウンドトラック 菊地成孔の映画と映画音楽の本
【北村道子】
衣裳術
【木村元彦】
オシムの言葉
【桐野夏生】
残虐記
【銀色夏生】
決めないことに決めた つれづれノート16
今日、カレーとシチューどっちがいい? つれづれノート18
きれいな水のつめたい流れ つれづれノート17
銀色夏生の視点
子どもとの暮らしと会話
珊瑚の島で千鳥足 続「ばらとおむつ」
自選詩集 僕が守る
第3の人生の始まり つれづれノート15
テレビの中で光るもの
ばらとおむつ
【窪美澄】
ふがいない僕は空を見た
【黒柳徹子】
小さいころに置いてきたもの
【見城徹】
編集者という病
【小泉今日子】
小泉今日子の半径100m
原宿百景
【後藤正治】
清冽 詩人茨木のり子の肖像
【M.B.ゴフスタイン】
私の船長さん
【さ 行】
【西原理恵子】
この世でいちばん大事な「カネ」の話
【酒井雄哉】
一日一生
【佐川光晴】
おれたちの青空
おれのおばさん
【佐野洋子】
シズコさん
【沢木耕太郎】
「愛」という言葉を口にできなかった二人のために
旅する力 深夜特急ノート
凍
【ジェームズ・ボールドウィン】
ジョヴァンニの部屋
もう一つの国
【ジェイ・ルービン】
ハルキ・ムラカミと言葉の音楽
【重松清】
青い鳥
きみの友だち
【柴崎友香】
見とれていたい わたしのアイドルたち
【柴田元幸】
A Wild Haruki Chase 世界は村上春樹をどう読むか
代表質問 16のインタビュー
【芝山幹郎】
映画は遊んでくれる
【島崎今日子】
〈わたし〉を生きる-女たちの肖像
【島本理生】
あなたの呼吸が止まるまで
あられもない祈り
アンダスタンド・メイビー
君が降る日
CHICAライフ
波打ち際の蛍
ナラタージュ
真綿荘の住人たち
【ジャン=ドミニック・ボービー】
潜水服は蝶の夢を見る
【ジョン・アーヴィング】
未亡人の一年
【白石一文】
砂の上のあなた
翼
ほかならぬ人へ
私という運命について
【周防正行】
周防正行のバレエ入門
【菅広文】
京大芸人
京大少年
【鈴木敏夫】
仕事道楽―スタジオジブリの現場
【瀬尾まいこ】
戸村飯店青春100連発
【た 行】
【代島治彦】
ミニシアター巡礼
【高橋源一郎】
嘘みたいな本当の話
【高山なおみ】
帰ってから、お腹がすいてもいいようにと思ったのだ。
高山ふとんシネマ
【立川談春】
赤めだか
【田中慎弥】
共喰い
【田辺聖子】
言い寄る
苺をつぶしながら
私的生活
【辻仁成】
右岸
【椿姫彩菜】
わたし、男子校出身です。
【寺脇研】
韓国映画ベスト100~「JSA」から「グエムル」まで
【天童荒太】
悼む人
【戸田奈津子】
スクリーンの向こう側
【トマス・H・クック】
緋色の迷宮
【豊島ミホ】
リテイク・シックスティーン
やさぐれるには、まだ早い!
【鳥居りんこ】
これが中学受験ザマス! 偏差値30からの中学受験合格奮闘記
【トルーマン・カポーティ】
ティファニーで朝食を
冷血
【な 行】
【中島京子】
小さいおうち
【中村光】
聖☆おにいさん①②
【中村佑介】
Blue
【梨木香歩】
西の魔女が死んだ
【夏川草介】
神様のカルテ
【西加奈子】
こうふく あかの
こうふく みどりの
【西川美和】
きのうの神様
【西寺郷太】
新しい「マイケル・ジャクソン」の教科書
マイケル・ジャクソン
【西村賢太】
暗渠の宿
【蜷川実花】
蜷川妄想劇場
【は 行】
【萩原健一】
ショーケン
【橋口亮輔】
無限の荒野で君と出会う日
【蓮池薫】
半島へ、ふたたび
【蓮見圭一】
八月十五日の夜会
別れの時まで
【服部みれい】
ストロベリー・ジュース・フォーエバー
【浜野佐知】
女が映画を作るとき
【林真理子】
RURIKO
【原田マハ】
キネマの神様
【東野圭吾】
悪意
カッコウの卵は誰のもの
幻夜
さまよう刃
聖女の救済
ダイイング・アイ
手紙
白夜行
容疑者Xの献身
流星の絆
【平子理沙】
Little Secret
【福岡伸一】
動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか
【藤代冥砂】
もう、家に帰ろう 田辺あゆみ
【藤野千夜】
願い
【伏見憲明】
団地の女学生
【北京同志】
北京故事 藍宇
【星野智幸】
俺俺
植物診断室
【ま 行】
【マイケル・カニンガム】
この世の果ての家
星々の生まれるところ
マイケル・カニンガム/インタビュー
【万城目学】
かのこちゃんとマドレーヌ夫人
鴨川ホルモー
ザ・万歩計
ザ・万遊記
鹿男あをによし
プリンセス・トヨトミ
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【益田ミリ】
言えないコトバ
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【町山智浩】
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【松浦理英子】
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【松田美智子】
越境者 松田優作
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珊瑚の島で千鳥足 続「ばらとおむつ」
自選詩集 僕が守る
第3の人生の始まり つれづれノート15
テレビの中で光るもの
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【窪美澄】
ふがいない僕は空を見た
【黒柳徹子】
小さいころに置いてきたもの
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編集者という病
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小泉今日子の半径100m
原宿百景
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清冽 詩人茨木のり子の肖像
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私の船長さん
【さ 行】
【西原理恵子】
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一日一生
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おれたちの青空
おれのおばさん
【佐野洋子】
シズコさん
【沢木耕太郎】
「愛」という言葉を口にできなかった二人のために
旅する力 深夜特急ノート
凍
【ジェームズ・ボールドウィン】
ジョヴァンニの部屋
もう一つの国
【ジェイ・ルービン】
ハルキ・ムラカミと言葉の音楽
【重松清】
青い鳥
きみの友だち
【柴崎友香】
見とれていたい わたしのアイドルたち
【柴田元幸】
A Wild Haruki Chase 世界は村上春樹をどう読むか
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【芝山幹郎】
映画は遊んでくれる
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〈わたし〉を生きる-女たちの肖像
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あられもない祈り
アンダスタンド・メイビー
君が降る日
CHICAライフ
波打ち際の蛍
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潜水服は蝶の夢を見る
【ジョン・アーヴィング】
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砂の上のあなた
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ほかならぬ人へ
私という運命について
【周防正行】
周防正行のバレエ入門
【菅広文】
京大芸人
京大少年
【鈴木敏夫】
仕事道楽―スタジオジブリの現場
【瀬尾まいこ】
戸村飯店青春100連発
【た 行】
【代島治彦】
ミニシアター巡礼
【高橋源一郎】
嘘みたいな本当の話
【高山なおみ】
帰ってから、お腹がすいてもいいようにと思ったのだ。
高山ふとんシネマ
【立川談春】
赤めだか
【田中慎弥】
共喰い
【田辺聖子】
言い寄る
苺をつぶしながら
私的生活
【辻仁成】
右岸
【椿姫彩菜】
わたし、男子校出身です。
【寺脇研】
韓国映画ベスト100~「JSA」から「グエムル」まで
【天童荒太】
悼む人
【戸田奈津子】
スクリーンの向こう側
【トマス・H・クック】
緋色の迷宮
【豊島ミホ】
リテイク・シックスティーン
やさぐれるには、まだ早い!
【鳥居りんこ】
これが中学受験ザマス! 偏差値30からの中学受験合格奮闘記
【トルーマン・カポーティ】
ティファニーで朝食を
冷血
【な 行】
【中島京子】
小さいおうち
【中村光】
聖☆おにいさん①②
【中村佑介】
Blue
【梨木香歩】
西の魔女が死んだ
【夏川草介】
神様のカルテ
【西加奈子】
こうふく あかの
こうふく みどりの
【西川美和】
きのうの神様
【西寺郷太】
新しい「マイケル・ジャクソン」の教科書
マイケル・ジャクソン
【西村賢太】
暗渠の宿
【蜷川実花】
蜷川妄想劇場
【は 行】
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ショーケン
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無限の荒野で君と出会う日
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半島へ、ふたたび
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キネマの神様
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幻夜
さまよう刃
聖女の救済
ダイイング・アイ
手紙
白夜行
容疑者Xの献身
流星の絆
【平子理沙】
Little Secret
【福岡伸一】
動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか
【藤代冥砂】
もう、家に帰ろう 田辺あゆみ
【藤野千夜】
願い
【伏見憲明】
団地の女学生
【北京同志】
北京故事 藍宇
【星野智幸】
俺俺
植物診断室
【ま 行】
【マイケル・カニンガム】
この世の果ての家
星々の生まれるところ
マイケル・カニンガム/インタビュー
【万城目学】
かのこちゃんとマドレーヌ夫人
鴨川ホルモー
ザ・万歩計
ザ・万遊記
鹿男あをによし
プリンセス・トヨトミ
ホルモー六景
【益田ミリ】
言えないコトバ
お母さんという女
すーちゃん
【町山智浩】
アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない
【松浦理英子】
犬身
【松田美智子】
越境者 松田優作
【マルジャン・サトラピ】
ペルセポリスⅠ イランの少女マルジ
ペルセポリスⅡ マルジ、故郷に帰る
【三浦綾子】
母
【三浦知良】
やめないよ
【みうらじゅん】
さよなら私
【三浦しをん】
神去なあなあ日常
【道尾秀介】
月と蟹
【宮崎駿】
折り返し点 1997~2008
【宮本輝】
骸骨ビルの庭
慈雨の音 -流転の海 第六部-
花の回廊-流転の海・第五部
【村上春樹】
1Q84 【BOOK1】【BOOK2】
1Q84 【BOOK3】
おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2
これだけは、村上さんに言っておこう
ねむり
走ることについて語るときに僕の語ること
村上かるた うさぎおいしーフランス人
村上ソングズ
村上春樹 雑文集
夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです 村上春樹インタビュー集1997-2009
【村上龍】
心はあなたのもとに
【望月昭・細川貂々】
こんなツレでゴメンナサイ。
【森見登美彦】
美女と竹林
【や 行】
【椰月美智子】
恋愛小説
【山崎ナオコーラ】
浮世でランチ
男と点と線
男友だちを作ろう
カツラ美容室別室
ここに消えない会話がある
この世は二人組ではできあがらない
手
ニキの屈辱
人のセックスを笑うな
モサ
論理と感性は相反しない
【楊逸】
ワンちゃん
【梁石日】
シネマ、シネマ、シネマ
夜に目醒めよ
【柳美里】
ファミリー・シークレット
【吉田修一】
悪人
パーク・ライフ
横道世之介
【吉田玲雄】
ホノカアボーイ
【吉野弘】
吉野弘 詩集
【吉本由美】
するめ映画館
【四方田犬彦】
パレスチナ・ナウ/戦争・映画・人間
【ら 行】
【リリー・フランキー】
東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン
【レイモンド・チャンドラー】
ロング・グッドバイ
【わ 行】
【綿矢りさ】
勝手にふるえてろ
夢を与える
2011-12-16 :
未分類 :
シュトーレン
真の絆~『リアル・スティール』

REAL STEEL
2020年のアメリカ。ロボット同士が闘う格闘技「ロボット・ボクシング」が隆盛
を極める近未来。元ボクサーのチャーリー(ヒュー・ジャックマン)は、10年以上
会っていなかった11歳の息子マックス(ダコタ・ゴヨ)を、ひと夏の間預かること
になる。
有望なボクサーだったが、今は借金まみれの中年男と、母を亡くしたばかり
のゲームオタクの少年。断絶していた父と息子には、「ボクシング」という共通
語があった。
劇場予告を何度も観て、『チャンプ』 みたいな映画なんだろうな、と予想が
ついた。でもヒュー・ジャックマンは超カッコイイし、過剰な期待はしないと決め
て劇場へ。いや~、これは面白かった! ワクワク、ドキドキ、そしてホロリ。
最高のエンタメ作品じゃないだろうか。製作にスピルバーグやロバート・ゼメキ
スら、大御所が控えているのはダテじゃない。音楽は世紀の大天才、ダニー・
エルフマン。全ての世代にイチオシ映画、かも。

カントリー・ミュージックが流れる夜道。トラックが辿りついたのは、ネオン
煌めく移動遊園地。物憂げなチャーリーの横顔。掴みはOK!
考えてみれば、私は『ウルヴァリン』(X-MENシリーズね)を観ていないの
で、ヒュー・ジャックマンの単独主演作を観るのは初めてなのだった。確か
に、予想通りに、予想以上にヒューはカッコ良かった! シャドーボクシング
姿の様になること! しかし・・・。
この映画、子役(ダコタ・ゴヨ)が凄いんです!! さすがのヒュー様も、喰
われ気味かも?
演技とは信じられない、その真に迫った表情! 嬉しい、悲しい、楽しい、
切ない・・・。子ども特有の、むき身の(純粋な)感情表現が素晴らしい。ロボ
ットのATOMとのダンス、もう、最高♪ これは『チャンプ』 リッキー・シュロ
ーダーくんに勝るとも劣らない名演技ではないでしょうか。

「超悪男子」 には笑ったけど、「日本製が最高さ」 というセリフはやっぱり
ちょっとうれしい。ゴミ捨て場から拾った旧型のロボットと落ちこぼれの親子、
三人が頂点を目指すサクセスストーリーは既視感バリバリでも、定石通りに
感動してしまう。二時間以上の映画なのに、あっという間に終わった感じ。観
終わってから128分もあったと知って、ビックリしたくらい。
今年は『ザ・ファイター』 も観た(そして感動した)し、『あしたのジョー』 も
今年の映画だった。「ボクシング」 というスポーツには、人間の本能、原始の
記憶を呼び覚ますような、「何か」 があるのかもしれない。ラスト近くの「父さ
ん!」 「マックス!」 は、まんま「ロッキー!」 「エイドリア~~~ン!」 だ
ったけど(笑)。そう言えば、私の18歳時点でのベスト映画は『ロッキー』 だ
ったな。TVで、吹き替えで観たんだけど。懐かしい・・・。
( 『リアル・スティール』 監督:ショーン・レヴィ/
主演:ヒュー・ジャックマン、ダコタ・ゴヨ/2011・米、印)
「武」 をもって 「禅」 を修める~『新少林寺』

SHAOLIN
1912年、辛亥革命後の中国。各地で騒乱が起こり、登封市にある少林寺
では、僧侶たちが修行の日々の中、難民を受け入れ世話をしていた。ある日、
かつて少林寺で粗暴な振る舞いをした将軍・侯杰(アンディ・ラウ)が、部下の
曹蛮(ニコラス・ツェー)に裏切られ、寺に逃げ込んで来るのだが・・・。
アンディ・ラウ、ニコラス・ツェー、ジャッキー・チェンら、中華圏オールスタ
ーキャスト出演のアクション大作。その名を知らない人はいないであろうカン
フー映画の金字塔 『少林寺』 の名を冠するにふさわしい、素晴らしい作品。
面白かったです。

まず、↑このシーンでもう心を鷲掴みにされましたね。棒のてっぺんでY字
バランス、ってどんだけ、、。お坊さんたちの身体能力、凄過ぎ!! 浄能さ
ま、浄海さま、浄空さま、皆さん本当に素敵♪
本作を観た方の多くはニコくんを絶賛しておられますが、個人的にはやっぱ
りアンディの演技が好きでした。極悪非道の将軍から、悟りを開いた僧侶へ。
彼の心の軌跡が一番の観どころだと思います。
そして香港が生んだ世紀のアクションスター、ジャッキー・チェン。今回彼
は武術をたしなまない料理人・悟道という役どころ。 「俺に武術なんか無理
だ!」 というセリフには、観客全員が突っ込みを入れたことでしょう(笑)。
厨房拳、とでも名付けたいような、コミカルでいてツボを押さえた鋭いアクシ
ョン、さすが世界のジャッキー!!
白状いたしますと、そのジャッキーに「野菜炒めを思い出せ!」と叫んでい
た小坊主さんたち、彼らに一番萌えてしまった私です(照)。かわいい、あの
子たち無茶苦茶かわいいよ~~!!

本作を観ている間、私がずっと考えていたのは、精神修養のためにはやは
り、武道をたしなむべきなのか。。ということでした。「武」 をもって 「禅」 を
修める、研ぎ澄まされたストイックな肉体にのみ、高潔な精神は宿るのか?
厳しい修行によってのみ邪念は去り、煩悩や私利私欲は消え、悟りを開くこ
とができるのでしょうか。
エンディングでアンディの唄う主題歌の歌詞が、また素晴らしいのです。な
んと作詞もアンディによるらしく、タイトルはそのものズバリ 「悟」。派手なア
クションだけで翌日には内容を忘れ去ってしまいそうな大作とは、明らかに一
線を画す内容の映画でした。
( 『新少林寺』 監督・製作:ベニー・チャン陳木勝/2011・香港、中国/
主演:アンディ・ラウ劉徳華、ニコラス・ツェー謝霆鋒、ジャッキー・チェン成龍)
テーマ : この映画がすごい!!
ジャンル : 映画
ブエノスアイレス・アフェア~『金米糖の降るところ』

アルゼンチンで日系移民二世として生まれた、佐和子とミカエラ。姉の佐和子
は留学した東京で結婚し、妹のミカエラは一人娘のアンジェラと故郷で暮らして
いた。
ボーイフレンドを「共有する」ことをルールとして育った美しい姉妹。佐和子が
達哉と出逢い、ミカエラとの「共有」 を初めて拒否した日から、姉妹の関係は
微妙に揺らぎ始めていた。そして、20年の後--。
「一番好きな作家は?」 と訊かれたら、迷わず「村上春樹」 と答える。じゃ
あ、次に好きな 「今ハマっている作家」 は? 村上龍だったり、山田詠美だ
ったり、島本理生だったり。今は川上未映子だけど、江國香織だったときもあ
った。彼女の作品には、江國ワールドとでも呼べそうな独特の世界が、ページ
を開くといつもそこにある。危うくて儚げだけれど、悪意と冷淡さも潜めている、
大人のための童話の国のような。
本作の主人公、佐和子とミカエラ姉妹も、そんな不思議の国の住人だ。その
精神構造は理解不能で、あり得なくて、身勝手過ぎて開いた口が塞がらない。
それでも、一刻も早くページをめくろうと指は勝手に動き、目は続きを追うこと
を止められない。江國香織は、読書を「幸福な避難場所」 と呼んだ。とことん
共感できない主人公たちにどれほど反感を抱こうと、私にとってかけがえのな
い「至福の時」 を与えてくれるのが、江國香織という作家なのだった。
( 『金米糖の降るところ』 江國香織・著/小学館・2011)
アドベンチャー・ワールド~『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』 【2D・吹き替え版】

THE ADVENTURES OF TINTIN:
THE SECRET OF THE UNICORN
少年記者のタンタンは、ある日蚤の市で帆船ユニコーン号の模型を手に入れ
る。その日から、彼の周囲には不穏な影が現れ・・・。
スティーヴン・スピルバーグが初めて製作した、3DCGアニメーション。しか
も登場人物の動きはパフォーマンス・キャプチャー技術を採用し、最早実写と
区別がつかない、いやむしろ実写以上と言いたいくらいの超高画質。迷ったけ
れど3Dは苦手なので2Dを選択。影絵風のオープニングから、既にワクワクは
始まっています。音楽はあのジョン・ウィリアムズなんですね、鉄板。う~ん、
これは字幕版で観たかった・・・。

タンタンというキャラクターは知っていますが、正直、原作は一度も読んだ
ことがありません。タンタンを演じているのはジェイミー・ベルだそうですが、
彼のせいかどうか(?)、タンタンというキャラ自体はあまり魅力的ではないか
も・・・。その代り、と言ってはナンですが、タンタンの相棒、犬のスノーウィの
愛らしいこと! 人間の言葉を解す賢犬。タンタンの手柄の半分くらいは、こ
のスノーウィが負っているのでは? ミニチュア・シュナウザーかなと思った
のですが、犬種はワイアーヘアード・フォックステリア(ホワイト・フォックステ
リア)なんだそうです。かわいい~♪
既視感のある冒険活劇 (海賊シーンはまんまパイレーツ、モロッコらしき
追跡劇はジェイソン・ボーン) を前のめりで観ながら、私が感じていたのは
スピルバーグの「しつこさ」でした(決して貶しているわけではありませんよ)。
これでもか、これでどうだ参ったか、と言わんばかりのアクションの応酬。
昔取った杵柄(インディ・ジョーンズ)で、これしきの演出は彼にしたらお手
のものでしょう。初のアニメ映画ということでか、その気合はハンパないです。

To be continued な幕切れ、続編は何年後かな? 期待してますよ!
( 『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』
監督・製作:スティーヴン・スピルバーグ/2011・米、ニュージーランド)
同じ空の下で~『おれたちの青空』

中学生ばかり14人が暮らす、札幌の児童養護施設・魴鮄舎。父親が逮捕され、
東京からやってきた陽介。陽介の伯母で、施設を一人で切り盛りする恵子おばさ
ん。バレーボール部で活躍する、長身の卓也。高校受験を控え、それぞれが節目
のときを迎えていた。
第26回坪田譲治文学賞受賞作 『おれのおばさん』 の続編。卓也、恵子、陽介、
それぞれの視点から描かれた3編が収録された、連作短編集となっている。
個人的には、前作のラストで「また芝居をやる。劇団を作る」 と宣言した恵子の
その後が気になっていたから、恵子視点の「あたしのいい人」 が一番、読み応え
があった。一年ごとに成長し、巣立ってゆく中学生たち。毎年毎年、そんな彼らを
送り出し、何十年も同じ思いを抱えて生きる恵子。日常が即ち劇場であり、生きて
ゆくことがイコール芝居なのだと彼女が悟るラストシーンは、舞台劇を観ているよ
うな感動に包まれる。
それぞれの道を歩いても、みんな同じ空の下で生きていくんだな。大切な誰か
を思いながら。
( 『おれたちの青空』 佐川光晴・著/集英社・2011)
チャラ男が恋に落ちたのは、、~『ラブ&ドラッグ』

LOVE AND OTHER DRUGS
いわゆる「チャラ男」のジェイミー(ジェイク・ジレンホール)は、世界最大の
製薬会社ファイザーのMRに採用される。顧客開拓に病院を回る日々、ジェ
イミーは若く美しい女性マギー(アン・ハサウェイ)と出逢うが、彼女は若年性
パーキンソン病を患う身だった。
『ブロークバック・マウンテン』 で夫婦役を演じた、ジェイク・ジレンホール
&アン・ハサウェイ主演作。本作では、二人揃ってゴールデン・グローブ賞
にノミネートされている。公開されてよかったです。全裸やベッド・インのシー
ンも多いけれど、いやらしさは全くない。逆に、R15+指定はちょっとキツいの
では? と感じた。ステディな関係を避けたい男女の恋模様を描いていると
ころは『ステイ・フレンズ』 系だけれど、そこに「難病」 というハードルを置い
たところが本作の特徴。監督はエドワード・ズウィック、意外にも(笑)。

冒頭からノリノリ、ジェイクの魅力が炸裂した作品です。女性なら誰でも、
いくつでもOK! なジェイミーは、軽い見かけとは正反対の屈託を抱えてい
る。医師の父親に倣って医学部に入学したものの、退学したことがずっと心
に引っかかっているのだ。MRとしてバイ○グラを担当し、売りに売って本社
への栄転が決まるも、マギーと出逢って真実の愛を知ってしまったジェイミ
ー。悩み、紆余曲折を経た彼は新たな人生のスタートを切る、という物語。
お茶目でファニー・フェイスのジェイクが、笑ったり、困ったり、戸惑ったり。
表情豊かな百面相を堪能できます。
対して、相手役のアン。その美しさや演技は申し分ないのだけれど、難病
に侵されているという設定だけで、キャラクターに深みがなかったのが残念。
ジェイミーのように家族や生い立ちが語られることはないし、何より病魔に怯
える彼女を支えるのが彼氏だけ、というのがなんとも寂しく、不自然。ジェイミ
ーと別れた直後に新しい彼氏が、というのも腑に落ちない。同じく主人公が難
病という設定の 『50/50 フィフティ・フィフティ』 を観た直後だから、そう感
じてしまったのかもしれないけれど。

コメディリリーフだったジェイミーの弟ジョシュ(ジョシュ・ギャッド)、この
兄弟あまりにも似てなくない?(笑) 私は女で、ジェイクファンだから、ジ
ェイク素敵だったな~、って感想だけど、男性はきっとアンに釘付けなの
でしょうね。主演の二人が、本当にキラキラ輝いていた作品でした。
( 『ラブ&ドラッグ』 監督・製作・共同脚本:エドワード・ズウィック/
主演:ジェイク・ジレンホール、アン・ハサウェイ/2010・USA)
五分五分だけど、君となら ~『50/50 フィフティ・フィフティ』

50/50
アダム(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)はシアトルに住む27歳。前衛画家
のレイチェル(ブライス・ダラス・ハワード)と付き合い、高校時代からの親友
にして公営ラジオ局の同僚、カイル(セス・ローゲン)と楽しく過ごす日々。
そんなある日、腰に痛みを覚えたアダムは、医師から5年後生存率50%の
悪性腫瘍だと宣告されてしまう。
本作の脚本家、ウィル・ライザーの実体験を基にしたドラマ。主人公の親友
を演じ、実生活でも彼の友人であるセス・ローゲンが製作にも携わっている。
12月1日、初日は映画の日。平日昼間の上映回にも関わらず、ほぼ満席だ
ったのではないかな? 男性のお一人様が多かったのが印象的。作品の前
評判の高さ(Rotten Tomatoesにて93%のFresh!評価)と、主演の
ジョセフ・ゴードン=レヴィット人気でしょうか。評判通りの、素晴らしい作品
でした。地味な小品とも言えるけれど、観終わった瞬間の心の波紋が、実に
心地よい。

ファン目線であることは認めつつ、敢えて言わせていただきます。この作品、
ジョセフ・ゴードン=レヴィット(ジョーくん)の魅力に尽きる! アダムは煙草
も酒も嗜まず、誰もいない赤信号も決して無視しないような生真面目な青年。
ジョーくんの当たり役 『(500)日のサマー』 のトムを、更に更に几帳面に、
草食化させたような。人生に大志も抱かない代わりに、平凡な毎日を愛し慈
しんでいる彼に、突然の病が襲う・・・。アダムが抱えることになる複雑な内面
を、ジョーくんは実に静かに丁寧に、細やかな表情で体現してくれます。
車の免許も持っていないアダムを支えるのは、カイルや両親、そして新米
セラピストのキャサリン(アナ・ケンドリック)。この「かわい過ぎるセラピスト」
との出逢いが、少しづつアダムを希望へと導いてゆく。その歩みは、本当に、
本当にゆっくりだけれど。アナ・ケンドリック、相変わらずいいキャラしてます。
しかしまぁ、自分よりセラピストが若いってヤダよねぇ。
アダムの母を演じるは、「濃ゆい」女優代表・アンジェリカ・ヒューストン。こ
のママからどうしてこんな大人しい息子が生まれるのよ? と思わなくもない
けれど(笑)、このお母さん、自分かと思いました。共感しまくり。「過保護なの
は、誰よりも愛しているからよ」 そう、そうなのよ! もう、息子をほっとけない
の、母という生き物は! 手術室に向かう息子を抱き締める母。決して涙を見
せない、母は強し。

シアトルに住んでいるのに、「カナダにも行ってない」ってセリフには「どんだけ
出無精やねん」と突っ込みを入れたくなりましたが、「愛する人に愛を告げること
もなく(死んでしまうのか)」という叫びには、涙、涙・・・。「ヤルか、ヤレないか」
しか考えてないようなカイルのセリフには辟易しないでもなかったけれど、彼は
誰よりもアダムを愛し、大切に考え、必要としていたのですね。。
少し伸びたアダムの髪、少し胸の開いたドレスを着たキャサリン。Happy ever
after、を予感させるラストショット。アダムの笑顔、最高でした。
( 『50/50 フィフティ・フィフティ』 監督:ジョナサン・レヴィン/
主演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、セス・ローゲン/2011・USA)
狂犬グー ~『ハードロマンチッカー』

関門海峡を望む、山口県下関市。一匹狼の在日青年グー(松田翔太)は、馴染
みの組員・庄司(真木蔵人)から、コインロッカーの鍵を預かる。周囲で様々な事
件が起きる中、グーは小倉のクラブでマネージャーとして働き始めるのだが・・・。
CMディレクター、グ・スーヨンの同名小説を、原作者自ら監督したバイオレンス
映画。劇場予告を観たとき、これはかなり来るな? と思った。案の定、本編は
予想以上にキテました。

とにかく、暴力描写がハンパないです。あれ、絶対ホントに殴ってるよね~、
というシーンのオンパレード。松田翔太はかなり役に入り込んでいる印象で、狂
犬ぶりが板についています。細身のパンツにブーツがカッコイイ! 方言(下関
弁)も堂に行っている。
その翔太はもちろん、役者が全員いいです。下手な役者は一人もいないと思
った。「ばーちゃん」 淡路恵子。渡部篤郎はいつも通りだけどいつも通りに巧い。
久々に観た真木蔵人は素敵な中年オヤジになっていて、ちょっと驚き。また出て
る金子ノブアキ。性格俳優としての地位を、着々と確立しつつある柄本時生。芦
名星も、性格の悪い夜の女を好演。そして一番の驚きは中村獅童! この人、
こんな演技できるんだ。。巧いじゃん。
しかし、この映画の原作って「監督の半自伝的小説」 ってマジですか? グ・
スーヨンって人は、こんなにもハードでロマンチッカーな十代を送っていたの?
エンドロールのキャプションは、さすがにフィクションですよね?

ブルーがかった映像はなんとも言えない雰囲気があるし、役者もいい。しか
し、登場人物たちの暴力衝動、その内側にあるものが見えてこない映画だった。
ちょっと残念。
( 『ハードロマンチッカー』 監督・原作:グ・スーヨン/
主演:松田翔太、柄本時生、淡路恵子、中村獅童、渡部篤郎/2011・日本)