結婚の理想と現実
「がむしゃらに押しました」@松ケン。 う、うらやまし過ぎるぞ、小雪・・・。
あ、ご結婚おめでとうございます。
閑話休題。
いつもは岡田く~ん、旬く~ん、と騒いでいる私ですが、実はお姿を拝見す
る度に「まさに理想の男性! 結婚するならこの人!」 と思う方がいます。

周防正行さん。
ご存知、奥様の草刈民代さんと二人三脚で創り上げた『ダンシング・チャップ
リン』 が現在絶賛上映中の映画監督さんです。やさしそうで、インテリジェン
スがあって才能に溢れていて、絶対に育ちが良さそうで(お坊ちゃんに見えま
すよね)。メガネ男子でタッパもあるし。長身痩躯、と言ってよろしいでしょうか?
そしてもちろん、パートナーを尊重し、深い愛情を注いでいる。
映画のプロモーションで奥様と一緒に出演された番組をいくつか観ましたが、
本当に強い愛情と信頼関係で結ばれたご夫婦だなって感じます。
『ダンシング・チャップリン』、物凄く評判が良いですね~。是非是非観たい
のですが。。テアトルさん、GW明けまで上映してね。帰りにスタンダード・ブ
ックストア茶屋町店に寄って帰ろうっと♪
あ、ご結婚おめでとうございます。
閑話休題。
いつもは岡田く~ん、旬く~ん、と騒いでいる私ですが、実はお姿を拝見す
る度に「まさに理想の男性! 結婚するならこの人!」 と思う方がいます。

周防正行さん。
ご存知、奥様の草刈民代さんと二人三脚で創り上げた『ダンシング・チャップ
リン』 が現在絶賛上映中の映画監督さんです。やさしそうで、インテリジェン
スがあって才能に溢れていて、絶対に育ちが良さそうで(お坊ちゃんに見えま
すよね)。メガネ男子でタッパもあるし。長身痩躯、と言ってよろしいでしょうか?
そしてもちろん、パートナーを尊重し、深い愛情を注いでいる。
映画のプロモーションで奥様と一緒に出演された番組をいくつか観ましたが、
本当に強い愛情と信頼関係で結ばれたご夫婦だなって感じます。
『ダンシング・チャップリン』、物凄く評判が良いですね~。是非是非観たい
のですが。。テアトルさん、GW明けまで上映してね。帰りにスタンダード・ブ
ックストア茶屋町店に寄って帰ろうっと♪
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私の応援歌 ~ Story ~
愛だろ、愛。~『まほろ駅前多田便利軒』

まほろ市駅前で便利屋稼業を営む多田(瑛太)は、中学の同級生、行天春彦
(松田龍平)と再会する。多田は中学時代の負い目から、「今夜一晩泊めてくれ」
という行天の頼みを聞き入れてしまう。その日から、男二人の共同生活が始まった。
直木賞を受賞した三浦しをんの同名小説の映画化。「ワケあり」な二人の独身男
の、奇妙な一年間の同居生活を描く。原作は未読だけれど、瑛太&松田龍平とい
う『アヒルと鴨のコインロッカー』ふたたび、な主演コンビで、非常に楽しみにしてい
た作品。初日に鑑賞。いや~、最高に面白かった! これは今年の邦画のマイベ
ストに入りそう。オススメです♪
「何じゃこりゃ~~~!」 「・・・誰? 全然似てない」 爆笑。最高。

基本的には男二人の友情(愛情?)物語。コメディの要素が強いけれど、ドッ
カ~ン、と受ける笑いではなく、クスリと微苦笑が漏れる、という感じの微妙~な
トーン、空気感がいいのです。しかし微妙な空気だからといって決してテンポが
タルいわけでもなく、淡々と巡る季節にいくつかのエピソードが巧く絡まり合って、
二時間強を全く飽きさせず。これは原作が素晴らしいのだろうけれど、脚本も
担当した監督の手腕が冴えているのではないだろうか。
しかし改めて、瑛太っていい役者さんですね。。多田が苦しみ続けている過去
を語るシーン、ちょっとつっかえたところが目茶苦茶生々しくて、リアルだったな。
飄々とした雰囲気を醸し出す松田龍平も、「受け」の芝居に徹していてとてもよ
かった。この二人の主演コンビに尽きる、と言いたいところなのだけれど、実は
この映画、主演以外のキャストも凄いんです。片岡礼子に岸部一徳、松尾スズ
キに鈴木杏という、百戦錬磨の芸達者たち。大森南朋と麿赤兒も参戦していて、
「家族総出」的な盛り上げてやるぜ感もあり。個人的に本上まなみさんがあまり
好きではないので、凪子の登場場面だけは少し長く感じたかな。

ボーイズラブに造詣が深い原作者に敬意を表してか、「多田は行天ラブなのか?」
という隠しテーマ(?)を感じ取ってしまったのは私だけでしょうか? 山下(柄本佑)
と星(高良健吾)に追われる行天を探して走る多田。走りながら、彼は行天の思い出
を辿る。あまりに、あまりにベタな恋愛映画のような描き方に、思わず笑ってしまった
のだけれど・・・。由良公もかわいかった。もう一回、観てもいいな。
( 『まほろ駅前多田便利軒』 監督・脚本:大森立嗣/
原作:三浦しをん/主演:瑛太、松田龍平/2011・日本)
心は自由~『妄想気分』

作家・小川洋子氏による、様々な媒体に発表したエッセイをまとめ、書き下ろし
を加えたエッセイ集。
妄想;根拠のない想像。否定的な文脈で使われることの多い「妄想」という言葉
がタイトルに掲げられてはいるけれど、中身は至って小川洋子的、品行方正なエ
ッセイ集なのであった。
五章から成る本文中、私が一番衝撃的だったのは、小川さんが「私はくせ毛」と
語っていること・・・! エエーーッ、小川洋子といえば、あの「おかっぱ」がトレード
マークなのに! 真っ黒で、真っ直ぐな。。じゃあ、あれはもしかしてストパーなん
すか? ビックリです。。
と、この程度で「一番の衝撃」ですから(笑)。とっても読みやすいですよ♪
( 『妄想気分』 小川洋子・著/集英社・2011)
親愛なる天敵~『素晴らしい一日』

MY DEAR ENEMY
ある冬の土曜日。ヒス(チョン・ドヨン)は競馬場にやってくる。一年前、350万
ウォンを貸したまま別れた男、ビョンウン(ハ・ジョンウ)を探し、金を取り立てる
ために。
平安寿子の同名小説の映画化。韓国を代表する名女優チョン・ドヨンと、今一
番勢いのある若手俳優ハ・ジョンウの共演に、秘かに楽しみにしていた作品。
別れたカップルが共に過ごす、平凡な一日を描いた地味なお話なれど、これは
期待した以上によかったです。タイトルに偽りなし、の素晴らしい作品。主演二人
の演技が絶品。ハ・ジョンウは「ネクスト・ソン・ガンホ」ですね。

「ギスギスした性格」のヒスは、常に眉間に皺を寄せ、天敵を見るような眼でビョ
ンウンを睨みつける。四六時中喋りっぱなし、お調子者で口先男のビョンウンは、
ヒスが睨もうが怒ろうがお構いなし。鳴り止まない携帯で次々と女と連絡を取り、
ヒスからの借金を返すために、更なる借金を重ねてゆく。どこまでもマイペース
な男。
最初はヒス同様、どうしようもない男だと半ば呆れながらビョンウンを見ていた。
しかし時間が経つにつれ、ひょっとしてこの男、いい奴なのかも? と思えてくる。
素寒貧でホームレス状態なのに、どこまでもポジティブで性善説を信じていて、
皆が彼を好いている。彼を嫌う者は誰もいない。それが何故なのかは、ラスト近
くにあるシングルマザーの口から語られる。
「運が悪い」と度々口にするヒス。始終不機嫌な彼女が、ビョンウンとハンバー
ガーをかぶりつく時、ふとその表情がゆるむ。誰かと食事をともにする、ささやか
なささやかな幸せ。そして中学校の運動場で、ビョンウンに「走ろうか」と肩をぶつ
けられた時、彼女はこの日唯一の笑顔を見せる。

出ずっぱりの二人芝居、チョン・ドヨンとハ・ジョンウの演技が素晴らしい。一日
の終わり、車を走らせながらヒスが見せる、朝とは別人のような、穏やかでやわ
らかな表情。この落差が、名女優チョン・ドヨンの真骨頂。運が悪いと嘆いてい
た彼女は、ビョンウンと過ごした一日でゆるやかに再生した。軽く見えても情に
厚く、悪意の欠片もない男。「天敵」は実は、一番側にいて欲しい人、なのかも
しれない。
( 『素晴らしい一日』 監督・脚本:イ・ユンギ/
主演:チョン・ドヨン、ハ・ジョンウ/2008・韓国)
真っ白な灰になるまで~『やめないよ』

1967年生まれ、44歳になった現役サッカー選手「キング・カズ」。2006年から
2010年まで日本経済新聞に掲載された彼のコラムを、新潮新書にまとめた本。
2011年3月29日、東日本大震災チャリティマッチにおけるカズのゴール、そし
てカズダンスに大感動、翌日書店にて購入(しかし私も単純ですね)。三浦知良
という人は、Jリーグ創設時から知っていた。派手な言動やパフォーマンスで鳴
らすカズだけれど、改めて彼の人間としての素晴らしさに感銘を受けた。名言・
至言の数々をちょこっとご紹介。
「上を向いている限り、絶対にいいことがあるんだ」
「失うものの大きさを常に意識していれば行動も変わってくるはずだ」
「人生は、いつの瞬間だって挑戦なんだ」
「今日もすぐに過去となる。明日をどんな一日にして、どう自分を高めるか。
僕はそれだけを考えていたい」
「遠回りしたことで得るものがある。一足飛びで成功しないでよかった、と
言える時もある。腐らず、未来を見つめる」
「学ばない者は人のせいにする。学びつつある者は自分のせいにする。
学ぶということを知っている者は誰のせいにもしない。僕は学び続ける
人間でいたい」
カズをここまで駆り立てるものは、ひょっとしたら1998年、フランスW杯に
行けなかった悔しさなのかもしれない。W杯に行くことが、カズの人生の目標
であり、夢だったことは周知の事実。彼は今でも、その夢を追っているのだろ
うな。
カズ、ありがとう。本当に励まされているよ。私もがんばろう!
( 『やめないよ』 三浦知良・著/2011・新潮社)
春風沈酔的晩上
過去と向き合うということ。~『マイ・バック・ページ ある60年代の物語』

評論家・川本三郎氏の、雑誌記者時代の回想録。映画化をきっかけに、1988
年に出版された本が復刊された。
川本三郎氏の文章--評論やエッセイ--が大好きで、そのリリカルな文体
にずっと惹かれてきた。穏やかで、「お坊ちゃん」風なイメージを勝手に抱いてい
たのだが、素顔の川本氏は実は血の気の多いウェットな方だということを、『いま
も、君を想う』を読んで初めて知った。そして、ある事件に関わって逮捕され、朝
日新聞社を解雇されたことも。
東大を卒業し、当時は珍しかった就職浪人までして入った朝日新聞社。雑誌
記者として駆け出しの時代、先輩や同僚と殴り合いのケンカをしていた川本氏
は、Kと名乗る学生運動家と出逢う。
ジャーナリストとしての「最低限のモラル」、ニュースソースの秘匿を守るた
めに、自衛官殺害事件を起こしたKを通報せず、川本氏は罪に問われる。
時代のムードもあったのだろう。「若気の至り」でもあったのだろう。私にはど
うしても、このKという人物が、川本氏が人生を賭してまで守るべきだった人間
だとは到底思えなかった。これは「思想犯の政治事件」などではなく、「殺人
事件」であることに疑いの余地はない。人はジャーナリストである前に、「生活
者」であるべきであり、その感覚を失ってしまっていた川本氏が逮捕・解雇さ
れたのも当然と言うほかないだろう。
しかし、私の敬愛する川本氏の文体--抑制された、静かな諦観が滲んで
いるような--が生まれた背景には、この消しようのない「過去」と常に向き合
いながら文章を紡ぐ、氏の「決意」があることに感銘を受ける。
5月28日公開予定の映画は、川本氏を妻夫木聡が、Kを松山ケンイチが演
じる。監督は山下敦弘。期待してます。

( 『マイ・バック・ページ ある60年代の物語』 川本三郎・著/平凡社・2010)
シャトー・マーモントホテル~『SOMEWHERE』

SOMEWHERE
ハリウッドの映画スター、ジョニー・マルコ(スティーヴン・ドーフ)は、LAの
ホテル「シャトー・マーモント」で暮らし、空虚な日々を過ごしていた。そこへ、
前妻と暮らす娘クレオ(エル・ファニング)が訪れる・・・。
ソフィア・コッポラ監督・製作・脚本による、いかにも、いかにも彼女らしい
作品。特にこれといった事件が起こるわけでもなく、主人公の姿を淡々とカ
メラが追い、心地よい音楽と優美な空気が映し出されるだけ。これは好き嫌
いが分かれるでしょう。私は、可もなく不可もなく、だと観た直後は思ってい
たのだけれど・・・。
これは不思議な映画です。観終わって、日が経つにつれて「いい映画だっ
た」っていう思いが強くなる。可憐な思春期の少女クレオを演じたエル・ファ
ニングには、5つ☆を進呈したい。スティーヴン・ドーフも素敵でした。ヴェネ
チア国際映画祭金獅子賞受賞作。

セレヴリティの孤独や、「酒とバラの日々」は私にはどうでもいいし、関係のな
いお話。しかし、11歳の娘とその父が過ごすキラキラした夏の日々には、どうし
たって惹かれてしまう。
気だるいプールサイド、水の中のパントマイム。真夜中のベッドで食べるジェ
ラート、カジノ、ロビーのソファでのうたた寝。親の庇護を必要とするギリギリの
年齢の娘と、男盛りの父親。朝食の席に無遠慮に同席するイタリア女優に礼儀
正しく接しながら、父には非難の眼差しを向ける娘。「ママはいつ戻ってくるんだ
ろう、パパは忙しいし・・・」 娘の孤独に初めて気付き、自らの「空虚」に向き合
う父。子どもの涙には、どうしても感応してしまう。私の子も、寂しい思いしてる
んじゃないか、って、いつも不安だから。

予告編でも流れていたThe Strokesの「I'll Try Anything Once」が心に
残る。相変わらず、音楽は素晴らしいです。サントラは発売予定なしとのこと、
勿体ないな。。この映画を観て以来、『ヴァージン・スーサイズ』のサントラをリ
ピートしている私。
ラストシーン、ジョニーは何処へ向かうのか・・・。「此処ではない、どこかへ」
( 『SOMEWHERE』 監督・製作・脚本:ソフィア・コッポラ/
主演:スティーヴン・ドーフ、エル・ファニング/2010・USA)
哀しき復讐者~『悪魔を見た』

I SAW THE DEVIL
国家情報員捜査官スヒョン(イ・ビョンホン)は、ある雪の夜、婚約者を惨殺され
る。彼は絶望の最中で、犯人に復讐を誓うのだった。
イ・ビョンホン×チェ・ミンシク、韓国の二大俳優初共演のサスペンス。R18+
指定も納得の、残虐極まりない(ほとんど悪趣味と言ってもいいほどの)衝撃作。
正視できない場面が何度もあった・・・。怖過ぎ。キム・ジウンってビョンホン大好
きですね。互いの相性がいいのでしょうか。
「どんどん残酷になる」

韓国映画はたくさん観ているほうだと思うのですが、「復讐」がキーワードの作品
は数多く、とにかくガチに「痛い」! 金槌でガン、アキレス腱をグサリ、舌をバサリ、
etc、etc・・・。「痛み」をとことんストレートに表現するこの過剰なエネルギーは、
一体どこから生まれるのでしょう。韓国映画を観始めてから、ずっとこの問いが私
の頭から離れません。これは一度韓国に渡って、実地調査するしかないですね(笑)。
イ・ビョンホンのアクションと、チェ・ミンシクの憎々しいまでの非道な表情が冴え
渡っています。婚約者の無念を晴らそうと、彼女が受けた苦痛を倍にして殺人鬼
ギョンチョル(チェ・ミンシク)に返そうとするスヒョン。しかし、痛めつければ痛めつ
けるほど凶悪にパワーアップし、不死身かと疑うほどの強靭さで逃避行と悪行を
重ねるギョンチョル。彼はまさに「悪魔」そのもの。そしてその悪魔に鉄槌を下そう
とするスヒョンの中にも、悪魔的な残虐さが芽生えてゆきます・・・。
そして、衝撃のラスト。

上映後、泣いてらっしゃる方もチラホラいらっしゃいました。思いを遂げたスヒョン
の胸に去来するものは、何だったのか? 彼の流した涙。贖罪、後悔、憐憫、怒り。
悪魔を討つために、自らも悪魔に魂を売った、哀しき復讐者。イ・ビョンホンには、
泣き顔がよく似合います。
( 『悪魔を見た』 監督:キム・ジウン/主演:イ・ビョンホン、チェ・ミンシク/2010・韓国)
生きる意味~『わたしを離さないで』

NEVER LET ME GO
世間と隔絶された寄宿学校「ヘールシャム・ハウス」で育ったキャシー(キャリ
ー・マリガン)は、自他共に認める優秀な介護士。彼女には、共に成長した二人
の親友、トミー(アンドリュー・ガーフィールド)とルース(キーラ・ナイトレイ)がい
た。
日系英国人作家、カズオ・イシグロのベストセラー小説の映画化。原作を読ん
で感銘を受け、「映画化して欲しい」と願ったのは、もう5年も前のこと。映画化さ
れるというニュースを知り、狂喜してからずっと、公開を心待ちにしていた。
原作にあまりにも思い入れがあるために、映画が始まってすぐに涙腺決壊状態。
観終わった頃にはお化粧は取れ、顔が変形するほど泣いてしまったのだった。

今をときめく若手英国人俳優のキャスティングはドンぴしゃり。キャシー、ル
ース、トミー、三人三様の個性が、それぞれ演じる俳優と絶妙にマッチしていた
ように思う。子役たちが青年期を演じた俳優に、とても似ていたのも驚き。校長
先生役のシャーロット・ランプリングも、冷徹な雰囲気がハマっていた。
本作は、原作に忠実に映像化されていたと思う。この物語独特の、浮世離れ
した雰囲気や、抑制された感情の表現において。しかし多分に「文学的」である
が故に、原作を未読だったり、読んでいたとしても全く思い入れがない方にとっ
ては、盛り上がりに欠ける、退屈な映画だと受け取られてしまったかもしれない。
この物語の根底にある設定、あるいは「謎」があまりにもデリケートな問題で
あるが故に、そのこと自体に拒絶反応を起こしたり、消化できないままに観終
わってしまう人もいるかもしれない。私自身も、ルーシー先生(サリー・ホーキ
ンス)の「宣告」はあまりにも衝撃的で、思いやりがないと憤りを感じてしまった。

横恋慕したルースの「孤独」への不安や悲しみも、今なら理解できる。しかし、
キャシーとトミーの幼い愛--、幼いが故に、それが「たったひとつの真実の愛」
だと気付けず、遠回りしてしまった二人に泣いた。しかし、トミーが最後に観たも
のが、ガラス越しのキャシーの姿だったことは(これは原作とは違う部分だけれ
ど)救いかもしれない。
彼らは私たちと同じ「魂」を持つ存在だった。それ故に、彼らの「与えられた人生」
が、ただ不幸なだけの、「使命」を全うするためだけの時間だったとは思いたくない。
それを証明するに十分な「ノーフォークの午後」、キャシーとトミーがカセットテープ
を探すエピソード--が描かれていなかったことが、残念で堪らない。
( 『わたしを離さないで』 監督:マーク・ロマネク/2010・UK、USA/
主演:キャリー・マリガン、アンドリュー・ガーフィールド、キーラ・ナイトレイ)
僕たちの革命が始まる~『レヴォリューションNo.0』

合格偏差値42、落ちこぼれ男子校に入学した「僕たち」。ハイパー暴力教師
・猿島(マンキー)らによる、団体訓練と称した粛清が、彼らを待っていた。
「生物の進化は常に危険とともにある」
『SP』の脚本でもお馴染み、金城一紀さんの「ザ・ゾンビーズ」シリーズ最新
作。「No.0」である本作は、「ギョーザ大好き!」ゾンビーズ結成前夜の物語。
ファンとしては、舜臣や山下や萱野やアギーら、懐かしい面々の物語が読め
ただけでも満足。
「君たち、世界を変えてみたくはないか?」
金城さん、また「ガツン」とくる長編、待ってますよ!
( 『レヴォリューションNo.0』 金城一紀・著/2011・角川書店)
(もうちょっとで) シアター独り占め

今日はエイプリル・フールですが、これは本当の話です(笑)。
先日、『塔の上のラプンツェル』を観に劇場へ行くと・・・。なんと、私以外誰も
いないじゃありませんか!
「えーー!! アタシ一人のために映写機回してくれんの?! どうしよう?!
?!」 と意味不明に慌てふためき、友だちにメールしようとしたら、、。
上映時間ギリギリで3人入って来られました(爆)。
ちなみに、今までの最少記録(?)は劇場に3人です。1人で観たことある方っ
ていらっしゃるでしょうか? 一度は経験してみたいなぁ。
そして今日は映画の日でもあるんですよね。観た映画の感想はまた後日。

映画の後はいつものカフェへ。
今日は何を注文したのかな?

スコーンです。午後3時半。
おいしゅうございました♪