~ 暑中お見舞い申し上げます 2010 ~
2010暑中見舞い

2010暑中見舞い2
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【2010/07/29 19:12】 | 徒然 | コメント(6)
床下の小人たち~『借りぐらしのアリエッティ』
借りぐらしのアリエッティ

 心臓病を患う少年・翔は、田舎にある母親の実家へ避暑にやって来る。広大な
敷地に建つ屋敷の床下には、小人の一家が住んでいた。翔は偶然、その一家の
娘、14歳のアリエッティを庭で見かけるのだったが・・・。

 スタジオジブリによるファンタジーアニメ。宮崎駿は企画・脚本を担当し、監督
は初メガホンとなる米林宏昌死の影を恐れ、無気力に生きる少年。絶滅寸前
の種族
でありながら「何としても生き延びる」と堅く誓う少女。人間に怯えながら
好奇心を抑えきれず、近づいてゆく少女のほのかなと、宿命的な別れ。そ
束の間の交流は、少年にとっても生きる力を呼び覚ます時間だった。が溢
れ、色とりどりの花が咲く、小人たちが暮らす床下の家、ドールハウス。思わ
感嘆の声を上げてしまいそうになるほど、美術と色彩設計は相変わらず、素
晴らしい。日本に、ジブリの夏がやってきた!

借りぐらしのアリエッティ2

 意志的な瞳を持つアリエッティの横顔を観た瞬間、この物語がスタジオジブリ
によって映像化された理由が腑に落ちる。快活で魅力的な少女が、持ち前の
義感と勇気
を持って困難に立ち向かう。宮崎駿が好きなヒロイン像だな、と思う。
たとえ体長10センチの小人でも、アリエッティには不思議な生命力がみなぎって
いる。「借り」をしながら家族3人だけで暮らす彼女には、「生き延びる」ということ
だけが、人生で大切なことの全てだったのだ。

 心配性な母と、無口だけれど逞しく勤勉な父。「借り」に出かけるときの父の創
意工夫には感心してしまう。父の姿に、胸の前で小さく拍手するアリエッティが
かわいい。野生児スピラーには、どこかで会ったことがあるような・・・、そうだ!
コナンの盟友、ジムシーにそっくり。

 何かと話題になるジブリ作品の声優起用も、今回はドンピシャ、ハマっていた
と思う。竹下景子、大竹しのぶ、三浦友和、樹木希林ら「大御所」たちはもちろん、
ジブリの常連神木隆之介は翔の不安定な心身を巧く表現していたと思うし、藤原
竜也
の声が意外と野性的なことにも気付かされた。そして一番の成功は、アリエ
ッティを演じた志田未来。これ以上ないキャスティングだったのではないだろうか。

 ただ、残念だったのはエンドロールの余韻のなさ。もう少しだけ、この美しい
光溢れた世界に浸っていたいと思ったのは、私だけだろうか。観終わって少し、
不完全燃焼感が残ってしまった。

借りぐらしのアリエッティ3

 住み慣れた家と、ほのかな初恋の思い出から遠ざかってゆくアリエッティ。物
思いに沈んでしまいそうな彼女に、スピラーが赤いワイルドベリーを差し出す。
アリエッティが好んで身に付けた赤、新しい物語の予感。次なる場所でも、彼女
はきっと、強く、たくましく、しなやかに生き抜いてゆくのだろう

 ( 『借りぐらしのアリエッティ』 監督:米林宏昌/2010・日本)

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【2010/07/26 20:00】 | 映画 | トラックバック(53) | コメント(10)
いつか、きっと~『シュアリー・サムデイ』
シュアリー・サムデイ

 爆破事件を起こし、高校を退学処分となった巧(小出恵介)、京平(勝地涼)、
秀人(綾野剛)、和生(鈴木亮平)、雄喜(ムロツヨシ)
の5人組。「バカで最強」だっ
た自分たちを取り戻そうと3年ぶりに顔を合わせた彼らは、ある事件に巻き込まれ
てしまう。

 俳優・小栗旬の初監督作として話題の青春映画。個人的に小栗旬くんを応援し
ていますので、「私が初日に駆け付けなくて誰がこの映画を観るのよ?!」くらい
の勢いで観て参りました(笑)。3割くらいの入りのシアターには、カップルがチラ
ホラと。私は結構、声を挙げて笑ったところもあったのですが、皆さん静かに鑑賞
していました。

シュアリー・サムデイ2

 やや暴走気味ではありますが、主要キャスト、特に勝地涼の好演は見所だった
と思います。ダサダサだった10代を引きずっている、未だ迷える20代男子の友情
と純情
を、恥ずかしいくらい熱く、ストレートに描いています。小栗旬は原案にも
関わっているらしいので、この世界観は間違いなく彼そのもの、と受け取っていい
でしょう。驚くほどの豪華ゲスト陣は、全て旬くんの人脈なのでしょうか?
明らかに「友情出演」と思われる花男組、ブッキー、岡村(祈・カムバック!!)たち
以外にも、大竹しのぶ(あの役をこの大女優に演らせるか~)、遠藤憲一、本当に
一瞬しか登場しない津田寛治などなど、贅沢でした。

 小栗旬自身もチョイ役で登場しますが、しかし、キャストの誰よりも監督がカッコ
イイ、ってどうなんでしょうね
(笑)。本作のプロモーションであらゆる媒体に出ずっ
ぱりの感があった旬くん、「許されるなら監督だけやっていきたい」ってオイオイ、
君はショーン・ペンか?!(爆) スクリーンや舞台で、もっともっと小栗旬のエネル
ギーが観たいよ~、お願いだからね。

シュアリー・サムデイ3

 残念だったのは、いろんな要素を詰め込み過ぎで、中盤以降ストーリーがやや
グダグダになってしまったこと。あの噴水広場のシーンは、ちょっとやり過ぎです
ね。もっとシンプルな脚本で勝負して欲しかったと思います。性転換装置っていう
のもあまり効いていないし、エンドロール後のアレは何ですか? まさか続編? 
違うよね? そして音楽もイマイチだったような。。

 何はともあれ、記念すべき小栗旬の初監督作です。『踊る』の公開直後、『アリ
エッティ』
の初日とかぶったのはマイナス材料かもしれないけれど、たくさんの人
に観てもらえるといいね。

 ( 『シュアリー・サムデイ』 監督:小栗旬/2010・日本/
      主演:小出恵介、勝地涼、綾野剛、鈴木亮平、ムロツヨシ、小西真奈美

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【2010/07/24 00:00】 | 映画 | トラックバック(18) | コメント(4)
人生の選択とは~『私という運命について』
私という運命について









 all about my destiny


 大手メーカーに勤務する冬木亜紀は、男女雇用機会均等法第一期生のキャリ
アウーマン
。同じ会社に勤める元恋人のは亜紀の後輩と婚約し、亜紀はその
結婚披露宴に招待されていた。

 一人の自立した女性の、29歳から40歳までを描いた長編小説。恋愛、結婚、
離婚、別離、再会、出産、死別
。誰もが直面する人生の節目を通じて、女性に
とっての運命、または人生の選択とは何なのか、幸福とは如何にしてもたらさ
れるものなのか
を問いかける。

 久々に、大泣きしながら一気に読みました。この小説の何がいいって、タイ
トルが素晴らしい
ですね。人生に悩むアラサー、アラフォー、オバフォー女性
は、必読ではないでしょうか。

 白石一文さんの著書を読むのは二作目。直木賞を受賞したほかならぬ人へ
もよかったけれど、個人的には本作の方がさらに好きです。主人公の亜紀は自分
より少しお姉さん世代ではありますが、「相変わらずせっかちな人」 「そうやって
すぐムッとする」
 という人物評には共感度大(笑)。90年代から00年代の風俗
や事件
を巧く物語に取り入れてあり、近過去を懐かしみながら読み進みました。
実は白石さんって、結構ミーハーなんじゃないかと思ったりもします(笑)。

 とは言っても、本作中の「未出産=非幸福」という意見には賛否が分かれると
ころでしょう。私もこの説には全く同意できないし、一歩間違えればとても危険
な、時代錯誤なアナクロ思考だと思います。

 しかし、男性である著者が、ここまで女性の心理を描き切っていることには素直
に驚かされますし、称賛されるべきだと思います(主人公がバリキャリウーマン
なのに、決まって料理上手という設定には大いに鼻白むところではありますが)。
主人公の亜紀の辿る運命は過酷と言えるものですが、彼女は自分の人生の
選択に、寸分の後悔もない
でしょう。振り返って自分は、これまでの人生に悔い
はない、と言えるのだろうか・・・。自分がこうして生き、生かされていること、今
までとこれからの人生について、どうしようもなく思いを馳せてしまう作品でした。 

 ( 『私という運命について』 白石一文・著/角川書店・2005)

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【2010/07/23 08:31】 | 読書 | トラックバック(1) | コメント(6)
君はともだち~『トイ・ストーリー3』 【2D・吹き替え版】
トイ・ストーリー



 TOY STORY 3


 おもちゃのウッディ、バズ、ジェシーたちの持ち主アンディ17歳になり、大学
入学のために引っ越すことになった。大好きなアンディと遊ぶ機会もなくなった
おもちゃたちは、保育園に寄付されることになるのだが・・・。

 ディズニー/ピクサーによる、大人気シリーズ第三弾。しかし劇場鑑賞は初め
て。苦手な3Dメガネを避けて通常版で鑑賞したけれど、いやぁ、マジで最高でし
た! あまりの評判のよさrottentomatoes.comではなんと、99% Fresh 
という驚異的な高評価)に逆に不安になってしまうほどだったけれど、全くの
杞憂でした。これは3D体験してもよかったかも? CGアニメーションとしての
は当然のことながら、観る者を全く飽きさせず、104分間スクリーンに釘付
けにするストーリーが素晴らしい! 活き活きと躍動するおなじみのキャラクタ
ーたちに、笑って、泣いて、最後には心が温かくなるピクサー作品に外れなし
をまたしても証明してみせた大傑作。間違いなく今年のベスト作の一本です。
しかし毎年毎年、これほどハイグレードなアニメーション作品を世に出すピク
サーって。。恐るべき天才集団ですね。併映短編「デイ&ナイト」

トイ・ストーリー2

 終盤は涙、涙だったんだけど、いっぱい笑わせていただきました。バズ・スパ
ニッシュバージョン
も大笑いだったけど、なんと言ってもケン(尾藤イサオ似)
ですよ! 衣装オタクの憎めない奴。ビッグ・ベイビーも、不気味やら可笑しい
やら。。そしてやっぱりうれしかったのは「トトロ」の登場! 天下のピクサーが、
ここ日本のスタジオ・ジブリに敬意を表してくれたようで。。宮崎駿チルドレンの
一人として、感無量でありました。

 傍若無人の幼児たちと、いちごの匂いの独裁者ロッツォが支配する、恐怖の
ニーサイド保育園
。そこからの脱出劇は、ハラハラドキドキ、どんでん返しの面
白さ
。焼却場でのシークエンスは、最早これまで、絶対絶命か? と思わせて・・・。
伏線の張り方も、お見事でした。ウッディを演じた唐沢寿明って、いい役者なんだ
と改めて思ってしまった。

 お人形やぬいぐるみを使う「ごっこ遊び」って、想像力の源のような気がします。
自分の「宝物」であるウッディやバズたちをボニーに託し、最後に一緒に遊ぶアン
ディ。子どものままではいられない人間の宿命と、一緒に成長できないおもちゃ
たちの哀しみ
。それでも、彼らには「絆」がある。おもちゃにも、きっとがあるん
だろうなぁ。。と信じさせられてしまう、魔法のような冒険譚。友情、別れ、新たな
る旅立ち、これぞ映画の王道!
 何度も言いますが、本当に素晴らしい作品
した。ビデオやゲーム漬けの今の子どもたちに、是非、是非、観て欲しい

トイ・ストーリー3

 ( 『トイ・ストーリー3』 監督:リー・アンクリッチ/2010・USA)

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【2010/07/16 09:41】 | 映画 | トラックバック(53) | コメント(15)
西へ旅する者~『ザ・ウォーカー』
ザ・ウォーカー



 THE BOOK OF ELI


 近未来。戦争によって「空に穴」が開き、人類がほぼ滅亡した後の地球。一人
の男が、アメリカ大陸を西へ向かって歩き続けていた。彼が持っているのは、た
だ一冊だけ地球上に残った、ある「本」だった。

 デンゼル・ワシントン「神の声」を聞く“ウォーカー”に扮し、荒廃した大地と
滅亡した文明の中を、ただただ歩く。彼の目的、彼の持つ「本」とは、何なのか。
荒野に街を作り、独裁者として君臨するカーネギー(ゲイリー・オールドマン)
ある「本」を探し求め、“ウォーカー”こそがその本を持っていると知る。

 ほとんど色彩のない、「銀落とし」のような映像が印象的な近未来SF。ある「本」
が何であるかはすぐに察しがつくが、ラストには「あ!」っと驚く秘密が隠されて
いる。観終わって考えてみれば、あのシーンは、あのシーンも、、と伏線は多々
張られているのだが、とにかく驚きの一言。未見の方は是非、予備知識なしで鑑
賞されることをオススメします。

ザ・ウォーカー2

 世界観は、数ある近未来SFと変わらない。(おそらく)核戦争によって荒廃した
地球
、生き残った人類の間で行われる略奪、殺し合い。しかし、書物=宗教が諍
いの元になった、と名言しているのが本作の肝。たった一冊、残った本を持つ男
心の声に導かれ、ほとんど不死身でその目的を果たす。イーライ(デンゼル・
ワシントン)
がKマートの店員=ブルーカラーの労働者だったという設定は、大工
だったというJCになぞらえているのだろうか。

 トム・ウェイツ、ジェニファー・ビールス、マルコム・マクダウェルといった、スク
リーンに登場するだけで「おお~。。」と感嘆してしまうような、何気な豪華キャス
。ゲイリー・オールドマンは悪役を演じるとやっぱりハマる! そしてデンゼル
殺陣の見事なこと! 監督は「座頭市」にインスピレーションを得たのかも。
見応えありました。ちなみにデンゼルは主演・製作を兼ねているので、本作の
プロジェクトにはかなり入れ込んでいたのではないだろうか。

 原題を知ったとき、「ELI」を「エリ」と読んでしまった私(恥)。この「イーライ」
という名前
にも、ちゃんと意味があるのですね。絶海の孤島で文明は再び息
を吹き返し、口述された新・新訳聖書の、天染めされた鮮やかな「赤」。世界に
再び色彩が甦る瞬間
が、目に焼き付いたのでした。

ザ・ウォーカー3

 ( 『ザ・ウォーカー』 監督:アレン&アルバート・ヒューズ/2010・USA/
        主演:デンゼル・ワシントン、ゲイリー・オールドマン、ミラ・クニス

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【2010/07/12 18:25】 | 映画 | トラックバック(48) | コメント(4)
哀切の記~『いまも、君を想う』
いまも、君を想う

 2008年6月。評論家の川本三郎氏は、35年間連れ添った妻・恵子さんをガン
で亡くした。出逢い、結婚、三度の引っ越し、旅行、そして病。時系列でなくコラー
ジュ風に、妻との想い出を綴る回想記。川本さんらしい抑制された筆致が、伴侶
を喪った哀しみをくっきりと際立たせる。

 新聞の訃報欄で川本さんの奥様が亡くなったと知り、57歳という若さに驚いた
記憶がある。ファッション評論家だったということも初めて知り、何故か根拠も
なく「おしどり夫婦だったろうに、川本さんは大丈夫だろうか」と心配になったも
のだ。7歳年下で、「やせっぽちでクール」だった妻。悔やんでも悔やみきれない、
慟哭が伝わってくる。

 リリカルで穏やかな評論が印象的な筆者の、意外な一面も知った。取材源を
守ろうとして警察に逮捕され、朝日新聞社を辞めざるを得なかったこと。酒の席
で妻にセクハラする男が許せず、殴ってしまったこと。妻を自宅介護しているとき、
電車で中年女性を怒鳴りつけてしまったこと。そして一番驚いたのは、若い頃は
匿名で、批判的な映画評論を書いていた、ということ。そんな筆者を恵子さんは
「匿名で人の悪口を書くなんてよくない」とたしなめ、それ以来、気に入った映画
や、好きな映画のことしか書かなくなった
のだという。

 恵子さんがどんなにまっすぐで堅実で、才能溢れる美しい女性だったか。そし
て筆者がどんなに妻を愛し、必要としていたか。猫を持て余し、自炊に苦戦し、
欠けていく仲間を悼みながら、それでも生きていかねばならない人間の、根源的
かなしみ。慎み深いこの小さな本に、愛と死の本質が詰まっている。そしてそ
れは、限りなく重いのだった。

 ( 『いまも、君を想う』 川本三郎・著/新潮社・2010)

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【2010/07/09 08:26】 | 読書 | トラックバック(1) | コメント(6)
記憶の中で~『瞬 -またたき-』
瞬

 札幌に住む泉美(北川景子)は、バイク事故で恋人の淳一(岡田将生)を喪う。
同乗していたのに、何故自分だけ助かったのか? 泉美は、事故当時の記憶
失くしていた・・・。

 ★ ネタバレ注意です!! (いつものことですが) ★

 恋人を亡くした一人の女性が、胸の奥深くに閉じ込めた悲惨な事故の記憶
辿り、自分が「生きる」ことの意味と、愛の真実を知るドラマ。岡田くん主演、とい
う触れ込みに惹かれて楽しみにしていた作品ですが、なんと映画冒頭から岡田
くんは既に「死」んでいるんです。。(涙)。よって、彼の出演は全て回想シーン
トータルの出演時間もかなり短いですが、岡田将生の魅力は十分感じ取ること
ができると思います。しかし、これはファンが「岡田くん目当て」で観る作品にして
は、少々物足りない出来かも?しれません。以下、映画の感想というよりは、気
になったことをいくつか。

瞬2

 出雲に住む淳一の母を、永島暎子さんが演じていました! 顔を観てもわから
なかったのですが、あのでわかりましたよ~。久々に拝見しましたが、懐かし
かったです。泉美とともに事故の真実を探る弁護士、真希子大塚寧々が演じ
ていましたが、、ファンの方ごめんなさい、私この人は演技が巧いと思ったことな
いんです。棒読み、と言うか、セリフを読んでいるようにしか聞こえないんですよ
ね。。しかし、大塚寧々ってTVドラマでもよく見かけるような気がするし、この世代
の女優さんの中では売れていますよね? う~ん、。泉美がずっと白い靴下
履いていたのも、妙に気になってしまいました。あと、清水美沙さんって漢字変わ
ったんですね。昔は確か「美砂」さんだった記憶が・・・。

 私自身は恋人を喪うという経験はありませんが、もし、自分だったら、、と考え
ずにはいられませんでした。ショックの余り、記憶を失ってしまうかどうかはわか
りませんが、泉美の最後のセリフ「さよなら」には違和感がありました。

 「さよなら」を言うのが、泉美のためにも、淳一のためにも「いいこと」なので
しょうか? 私がもし愛する人を喪ったなら、ずっとずっと、自分の命が尽きる
時まで「さよなら」は言いたくない
です。「ありがとう」って感謝しながら、ずっと
愛した人を胸に秘めて生きて行きたいな。。別の誰かと出逢って恋に落ちたり、
結婚したりしたとしても。過去、自分が誰かを愛し、愛されたという記憶は、ど
んな時も心を温めてくれると思うから。

瞬3



 今年も、たくさんの映画に

 出演している岡田くん


 『悪人』  『雷桜』 

 楽しみに待っていますよ♪


 ( 『瞬 -またたき-』 監督・脚本:磯村一路
              主演:北川景子、岡田将生、大塚寧々/2010・日本)

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【2010/07/08 20:30】 | 映画 | トラックバック(19) | コメント(5)
まだ深い水の中~『今日、カレーとシチューどっちがいい? つれづれノート18』
今日、カレーとシチュー

 毎回楽しみにしている「つれづれノート」シリーズ第18弾。2009年9月1日か
ら、2010年2月1日まで。銀色さんの精神状態は前回と変わらず、まだ深い落
ち込みの中
。ソウルパートナーとの出逢いを心待ちにしながら、さくのいる宮崎
カーカのいる東京を、行ったり来たりの日々。

 最近、銀色さんはツイッターを始め、新刊のPRで朝日新聞に顔写真入りで
登場
したりして、かなり変化が感じられる。だからこのつれづれ18はその変化
の前の期間に当たるわけで、やっぱりタイムラグを感じてしまった。

 読者からの感想も紹介されていたりするけど、なんだか銀色さんを崇拝して
いるような方ばっかりで少々違和感。私自身も20年以上の読者で、詩集から入
ったファンだけれど、今読んでいるのはつれづれだけ。詩集は読まない。もう、
つれづれは人生の一部というか、めったに会えない友だちの話をまとめて聞く
感覚かな。だから、共感したり、それはないやろ~って突っ込みを入れたりして、
気軽に読んでいる。

 さくちゃんのこと、「かわいそう」って言われるのが一番こたえる、と書いてある
けど、まだ10歳の子どもなんだから「かわいそう」と思うのが普通の感覚だと、
私は思う。セッセに押し付けてた、と銀色さん自身も書いているけど、いくら身内
でも誰かの負荷が大きいと、やっぱり歪みは出てくるでしょう。ただ単にセッセが
「病的」なだけではないと思う。子育ては親の責任、それが当然では?

 虫くんとのメールも、読んでいて苦痛だった。銀色さん、愛に飢えてるのかな
ぁ。。などとぼんやり思いながら、9月にでる19、やっぱり楽しみにしている私
なのだった。

『今日、カレーとシチューどっちがいい? つれづれノート18』 銀色夏生・著/角川書店・2010)

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【2010/07/07 21:22】 | 読書 | トラックバック(0) | コメント(0)
砕けた心に~『クレイジー・ハート』
クレイジー・ハート



 CRAZY HEART


 元カントリー界のスターで、今はドサ回りのミュージシャン、バッド・ブレイク
(ジェフ・ブリッジス)、57歳
。何年も新曲を書けず、アルコールに溺れる彼は、
地方巡業の地サンタフェでシングルマザーのジーン(マギー・ジレンホール)
出逢う。

 製作総指揮も兼ねたジェフ・ブリッジスアカデミー賞主演男優賞に輝いた、
大人の人間ドラマ。アメリカ南部を舞台に、孤独な人生を送る落ちぶれたカント
リーシンガーの再生を描く。過剰な演出も派手なCGもないけれど、心に沁み渡
音楽が全編を彩る感動作。大人の映画です。R35+に指定したい。

クレイジー・ハート2

 アルコール依存症で身体はボロボロ、場末のボウリング場で唄うバッドは、
「あの人は今」 「昔の名前で出ています」的な存在。それでも、ステージに
立つこと、演奏すること、歌うことは彼の矜持であり、人生そのもの。だから
恥じることは何もないし、胸を張って生きればいい。しかしそれはやはり建前
であって、本音は自分が育てた後輩のスター、トミー・スウィートへのライバル
意識と嫉妬で、バッドの自尊心は崩壊寸前だった。 「ボウリングなら何度でも
やっていい」というセリフに、『ビッグ・リボウスキ』を思い出して笑ってしまう。

 金のため、生活のために、トミーの前座のオファーを受けるバッド。そんな
彼にインスピレーションを与えたのは、ジーンと彼女の4歳の息子、バディだ
った。しかし孤独な生活の中で得た束の間の安らぎも、結局はアルコールの
誘惑
に敗れ、掌からこぼれ落ちてしまう。友人の助けを借りて断酒の会に参加
したバッドが、取り戻したものは・・・。

 映画冒頭からキーワードのように連発される「トミー・スウィート」は、なか
なか画面に姿を現さない。演じるは、なんとアイリッシュのコリン・ファレル!
コリンもジェフ・ブリッジスも、ボーカルコーチがクレジットされていたから、
吹き替えなしで実際に唄っているのだろう。耳に静かに降り積もるような歌声
が素晴らしい。エンドロールが上がり切っても、ずっとずっと、聴いていたい
ような。。まさにソウル・ミュージック。そういえばこの映画、アカデミー賞で
は歌曲賞も受賞
していたのだった。

クレイジー・ハート3

 ほとんど「手作り」とさえ言えそうな(ONCE ダブリンの街角でを少し、
思い出してしまうような)小さな映画。けれどもラストシーンの雲と空、あの
雄大な景色はどうだろう。ほんの少し苦い後味の、ハッピー・エンディング
心残りがないとは言えない。でも、これが人生、なんだよね。

 ( 『クレイジー・ハート』 監督・製作・脚本:スコット・クーパー
    主演:ジェフ・ブリッジス、マギー・ジレンホール、コリン・ファレル/2009・USA)

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【2010/07/06 00:00】 | 映画 | トラックバック(27) | コメント(6)
残念無念~『マイケル・ジャクソン キング・オブ・ポップの素顔』
キング・オブ・ポップの素顔



 Michael Jackson Commemorated


 2009年6月25日、キング・オブ・ポップ、マイケル・ジャクソンが亡くなった。
突然の死から数ヶ月後、死の直前まで行われていたコンサートリハーサル
の映像を編集
したTHIS IS ITが公開され、空前の「MJブーム」が起こる。
 そして死の一年後、『マイケル・ジャクソン キング・オブ・ポップの素顔』
題されたドキュメンタリー映画が公開された。

 『THIS IS IT』は、個人的に昨年の年間ベスト1に選んでしまったほど、素晴
らしい作品
だったと思う。マイケルの歌唱力やダンス、プロデューサーとしての
構成力などだけでなく、愛にあふれたマイケルの人間性を写し取った、希有な
ドキュメンタリーだったと思う。ケニー・オルテガの、マイケルへの深い愛情と
敬意
が生み出した、奇跡のような映画だったと。

 しかし、本作には本当に、心の底からガッカリした。インディアナ州ゲイリー、
マイケルの故郷への帰還から、ネバーランド、ファンを集めたバースディイベン
トなどが、ホームビデオ風の粗い映像で映し出される。そこには、確かにマイケ
ルがいる。しかし、この映像が「素顔」のマイケルだとは、私には到底思えない
叫びながら押し寄せる人々、車に体当たりし、入り込んでくるファン。そんな彼
らに、どんな時も声を荒立てず、やさしい声で応じるマイケルは、恐怖や身の
危険を感じていなかったのだろうか? 四六時中、パパラッチやストーカーの
ようなファンに囲まれていた彼は、自己防衛本能が麻痺してしまっていたとしか
思えない。そんなマイケルが、ただただ悲しかった。

 マイケルを称賛するファンのコメントも、同じ人物の映像が何度も何度も繰り
返し流され、食傷した。輝かしい受賞歴がクレジットされるばかりで、マイケル
の歌も、ダンスも流されることはない。不自然にボカシが入る映像は、映画とし
て公開される以前に、クリアされるべき問題がクリアされていないのでは? と
疑念を抱かせる。初日に駆け付けたのに、こんなにも観たことを後悔させられ
た映画は初めてだ。
いや、こんなの映画じゃない! 初日特典のポスターに釣
られた自分を、正直、恥じている。

キング・オブ・ポップの素顔2

 ( 『マイケル・ジャクソン キング・オブ・ポップの素顔』

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【2010/07/05 20:21】 | 映画 | トラックバック(5) | コメント(0)
闇の中の闇~『ファミリー・シークレット』
ファミリー・シークレット

 2008年2月5日。鎌倉にある柳美里の自宅に、児童相談所から児童福祉司
やってきた。柳美里のブログ記述を読み、全国から通報があったという。

 「なぜわたしは 愛するわが子を叩くのか」。

 作家・柳美里が、カウンセラー・長谷川博一と出会い、自らの生い立ち、過去
の傷、家族との関係に向き合ったノンフィクション
。実は柳美里の息子・タケハ
ルくんと、私の息子は同学年に当たる。柳美里と私も同世代であるので、彼女
『命』四部作は興味深く読んでいた。

 柳美里の生き方や子育てに、決して共感できるわけではない。しかし「他人事
ではない」
という思いは私にもある。上辺はどんなに幸福そうに見える家庭でも、
それぞれ、何らかの「身内の問題」を抱えているだろう。私が育ったのも、そんな
「普通の」家庭だった。

 自分の子は、愛情深く、全身全霊を捧げて子育てしたいと思っていた。もちろ
ん、手を挙げるなんて言語道断。しかし、「子どもは叩いて躾るべき」という考え
方も、残念ながら根強い。「三歳までは動物と一緒だから、叩かれないとわから
ない」
という意見に対して、私は「自分がしてほしくないことは、子どもにもしたく
ない」
と反論するしかなかった。何故、子どもを叩いてはいけないのか? その
ことを感覚ではなく理論的に考えてみたいと思っていたとき、森田ゆりさんの
『しつけと体罰』という本に出会い、随分支えられた思い出がある。

 子育ては本当に難しく、時に苦しい。それは自らの生い立ちや、封印しておき
たい過去と向き合わざるを得ない
からでもある。この10年間、子育てとは、自ら
の幼児期を追体験すること
だと感じてきた。別人格でありながら、子の言動の
全責任は親にある
、というプレッシャーに、時に押し潰されそうになりながら。

 これは傷だらけで生きる一人の女性が、自らと息子との関係を再生するため
に、全存在をかけて過去と真摯に向き合った、まさに「渾身の」ノンフィクション
だと思う。この作品を書くことで、柳美里や読んだ者の人生が生きやすく、軽や
かになるわけでは、決してないだろう。しかし、どうしても書かずには生きていけ
なかった
--、この絶望的なまでの痛みが、ヒリヒリと伝わってくるのだった。

 ( 『ファミリー・シークレット』 柳美里・著/講談社・2010)

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【2010/07/04 11:55】 | 読書 | トラックバック(1) | コメント(2)
夢見ないことを~『あられもない祈り』
あられもない祈り

 長年のパートナーがいる「あなた」に、「付き合って下さい」と言われた「私」
一度は首を横に振ったはず、だったのに・・・。

 島本理生の新作は、既婚男性とOLとの、いわゆる「不倫」を「真っすぐに」描い
ている。未読だが全国紙でも特集が組まれたらしいし、作家や映画監督による、
読書欲を刺激する短評に、期待いっぱいで読み始めた。

 しかし。。これはがっかり、の一言ナラタージュ以来、ずっと島本理生を
応援し、読み続けてきただけに、落胆は大きかった。

 恋愛、誰かを好きになったり愛し合ったりすること、って、もっともっと、とき
めきや歓びや、高揚感があるものじゃないだろうか? たとえそれが「許され
ざる」もの
であったとしても。私には、この物語の登場人物たちが持つ「愛」、
もっと言えば「感情」が、全く伝わってこなかった。過去のトラウマや暴力は、
島本理生が一貫して描いているテーマ。だけれど本作では、それらがまるで
「自己憐憫の結晶」だとしか思えないのだ。

 島本理生は著者コメントとして、この物語を書いている間に自分が感じた
「熱」が読者にも伝われば、と語っている。そして残念ながら、その熱は全く、
私には伝わってこないのだった。

 ( 『あられもない祈り』 島本理生・著/河出書房新社・2010)

テーマ:文学・小説 - ジャンル:小説・文学

【2010/07/03 00:00】 | 読書 | トラックバック(1) | コメント(0)
真紅のthinkingdays


いつまでも青臭い映画好きでいたい。愛おしい映画と、忘れがたき本たち。ときどきカフェとか。 記事は基本的にネタバレあり。 どうぞご贔屓に♪

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