皆様、こんにちは。明日から早くも6月に突入です。いかがお過ごしでしょうか?
さて。本日はSiteのsumisuさまより、バトンを頂きました。sumisuさま、尊敬 しております。いつもお世話になり、ありがとうございます! お題は「頂きましたバトン」。久々のバトン、早速スタート! 1.ときめく○○な人は? やっぱりいい男・・、と言いたいところですが、ある俳優さんが(男性でも女性 でも)役にドンピシャはまり、素晴らしい作品が生み出されたときにときめきます。 その作品を創造した監督さんにもときめきますし・・。 あと、ブログで素敵な文章を書かれる方にもときめいたりします。フフフ。これ も男女関係なく。 そんな、「ときめくはまり役な人」は・・。 ![]() Gael Garcia Bernal 『LA SCIENCE DES REVES』 監督はこちら。 ![]() Michel Gondry 赤いパーカーがお似合い♪ 2.きらいな○○な人は? 悪意を持って接してくる人がきらい。というか、恐ろしいです・・。 3.お金をかけられるものは? 映画代。もったいないと思ったことはないですが、まぁ大した金額ではないです ね(汗)。 4.好きなもの3つ 映画、本(というか、雑誌や新聞や、活字ですね)、甘いもの 5.欲しいもの3つ 一眼レフ(ライカ、とは言いません・・)、新しい携帯、語学力 6.バトンを回す人 ★YUKAの気ままな有閑日記★の由香さま。よろしければ受け取って下さいませ。 7.その人を色に例えたら やはり、ブログのスキン(テンプレ?)の色のイメージって大きいですね。 由香さまはピンクです♪ やさしいピンク、ベビーピンクかな? 女の子ら しさを失わない、かわいい女性のイメージです。 8.近づきたいから 真似してみる。素敵・・と思ったら取り敢えずカタチから入ります(笑) 9.嬉しくて 叫ぶ、跳ねる。「キャ〜〜!やった〜〜♪ ニッポンゴ〜ル!(または阪神逆転!)」 10.可愛いくて 抱き締める。嫌がられますけど(泣) 11.愛おしくて 涙がでてくる。 12.恥ずかしくて 穴があったら、入りたい・・。 13.もどかしくて イライラしてしまう、反省・・。 14.会いたくて ・・・ せめて風に姿をかえて あなたのもとへ せめて星のかけらになって あなたの髪に 以上です。なんか面白いこと書けなくて、すみません(いつもか・・)。 sumisuさま、こんなもんでよろしいでしょうか? では、由香さまにバトンを♪ −−−−−−−−−−−−> コピペ用 <−−−−−−−−−−−−−−−− 「頂きましたバトン」 1. ときめく○○な人は? 2. きらいな○○な人は? 3. お金をかけられるものは? 4. 好きなもの3つ 5. 欲しいもの3つ 6. バトンを回す人 7. その人を色に例えたら 8. 近づきたいから 9. 嬉しくて 10.可愛くて 11.愛おしくて 12.恥ずかしくて 13.もどかしくて 14.会いたくて −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ![]() |
![]() LA SCIENCE DES REVES 踊りましょう 夢の中へ 行ってみたいと思いませんか・・ 父の死後、メキシコから母の住むパリに戻ったステファン(ガエル・ガルシア・ベル ナル)は、6歳の頃から「夢と現実が逆転している」青年。彼は隣室に引っ越してきた ステファニー(シャルロット・ゲンズブール)に恋するが、彼の日常は夢に侵食され、 次第に現実と妄想の境目が曖昧になる。ステファンの恋の行方は?? ほとんど「信者」かもしれないほど大好きな『エターナル・サンシャイン』のミシェル ・ゴンドリーが監督、さらに初めて脚本まで手がけた自伝的要素の濃い作品と聞いて、 かなり前から楽しみにしていた本作。なのに上映時間の関係で近場で観ることが叶わ ず、神戸まで行って鑑賞。神戸って、レディースディが火曜なんですね(大阪は水曜)。 三ノ宮の駅で久々に降りました。 期待通りのゴンドリー節、ラブリー炸裂の素敵な映画。あ〜、もう一回観たい〜。。 ![]() オクテでオタクで妄想癖のある孤独な青年(というより男の子!)が恋をして、彼の 脳内妄想がスクリーンいっぱいに展開している恋愛映画なのですが、彼の夢(妄想)の 映像がとにかく凄いんです!高度なCG技術を駆使しているのは当然なのですが、 そのハンドメイド感たるや、針と糸とフェルトとダンボールとセロファンで作られ た、夢の世界そのものなんです。観てるだけで何故か懐かしく、幸せ気分でいっぱ いになります。 ![]() 監督の分身でもあるステファンを演じたガエル・ガルシア・ベルナルが、その おもちゃの国みたいな世界の住人として、ドンピシャはまって見えるんですよね。 彼は小柄なので、大人なんだけど心の中は少年のまま、っていう役柄に無理がない んです。ダンボールの車とか、赤いニット帽とか、似合い過ぎ!自分は現実世界と 馴染めないストレンジャーなんだ、っていう彼の意識は、メキシコからパリにやっ てきて言葉もうまくしゃべれない彼の状況とマッチしている。だから就職して現実 世界と関わり合えば合うほど彼の妄想が肥大してきて、夢と現実の境目がますます 曖昧になる。それは観ている我々も同じで、どこまでがステファンの妄想で、どこ からが(映画の中での)現実なのか捉えられなくなってくる。 そこを心地良いと感じられるかどうかで、この映画に対する評価は違ってくると思 います。かく言う私も実は昔、夢遊病&寝言体質でしたから、ステファンの気持ち はわからない・・でもないかもしれない(笑)。 ![]() ステファンの「双子みたいな」似たもの同士の隣人、ステファニーを演じたシャル ロット・ゲンズブールが、独身主義者で色気のないパリジェンヌをほとんどすっ ぴんで演じているのがまたいいのです。彼女は『21g』ではショーン・ペンの妻役 だったのですが、本作では若い女の子。でも全く違和感はありません。棚いっぱ いにぬいぐるみがあったり、ステファンのへんてこな発明品(記憶伝達装置、一秒 タイムマシン)に付き合ってあげたり、いい意味でイノセンスを失っていない、 素敵な女性なんですね。 この二人、きっと年を重ねてもずっと現実とうまく折り合えなくて、不器用に お互いに恋してるような気がします。70歳になっても、きっといいカップルで 手作りウェディングなんてしてるんじゃないかな。 ミシェル・ゴンドリーって作家が、ますます大好きになってしまいました。今回 は監督のパーソナルな表現にここまで(ヘタレ全開、全裸あり!)付き合ってくれた ガエルくんにお礼を言いたいです。ありがとう&お疲れ様でした〜。 (『恋愛睡眠のすすめ』監督・脚本:ミシェル・ゴンドリー/2006・仏、伊/ 主演:ガエル・ガルシア・ベルナル、シャルロット・ゲンズブール) ![]() |
![]() AMORES PERROS 『バベル』のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の長編映画デビュー作。 同じく『バベル』に出演しているガエル・ガルシア・ベルナル(クレジットはガエル・ ガルシア)の長編映画デビュー作でもある。その他脚本・撮影・音楽も全て『バベル』 と同じメキシコ印。『バベル』でガエルの叔母役を演じたアドリアナ・バラッザも、 ガエルの母親役で出演している。東京国際映画祭はじめ、世界各国の数々の映画賞 を受賞した傑作。これは凄い。 兄嫁を愛し、「二人で逃げる」ために闘犬賭博にのめり込むオクタビオ(ガエル・ ガルシア・ベルナル)。売れっ子モデルと雑誌編集長、不倫カップルのバレリア(ゴヤ ・トレド)とダニエル。犬を連れてメキシコ・シティをさ迷うホームレス、エル・チー ボ(エミリオ・エチェバリア)。全く接点を持たない彼らを巡る3つの物語が交差点で 交錯し、時間軸をずらしながらそれぞれの過去、現在、そして未来が語られる。 過剰なまでの愛と流血、家族や恋人同士の衝突、伝わらない思い、変わってゆく 人生。それらの全てが手持ちカメラによる緊迫感あふれる映像と、荒削りだが骨太 で確かな演出によって描き出される。圧巻。 ![]() オクタビオとスサナ、バレリアとダニエル、エル・チーボとマル。3つの物語の 登場人物たちは、互いに、または一方的に愛しながらも思いは空回りし、破滅、崩壊、 離別の運命を辿る。彼らはそれぞれに「犬」を飼い、「犬への愛」を存分に表現する。 しかし、人間同士は分かり合えない。バレリアに与えられた運命は不倫の代償と してはあまりに惨いように思われるし、エル・チーボが娘に最も伝えたかった言葉 は記録に残らず、過ぎ去った日々を嘆いてもどうすることもできはしない。 驚くのはアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥにとって、これが長編映画デビュ ー作である、ということ。スピーディなカーチェイスで一瞬にして観る者を物語に 誘い、2時間半の長尺をものともしない圧倒的な力が、映画全体に漲っている。 そして同じように、ガエル・ガルシア・ベルナルにも驚かされた。映画デビュー作 にして、この演技、この存在感。若さと危うさが同居するオクタビオの報われない 熱情と、満たされない欲望を表現し切っている!彼がこの作品以降、瞬く間に世界的 大スターとなったのも納得。狂おしく美しい瞳が映し出す悲しみ、憎しみ、欲望全て を映像に焼きつけてくれた撮影監督、ロドリゴ・プリエトに感謝。 そんなガエル・ガルシア・ベルナルの圧倒的存在感で魅せるオクタビオのエピソード よりも強い印象を残すのが、初老の殺し屋エル・チーボ。かつて革命の志に燃えて家族 を捨て、夢破れ、世捨て人のような生活を送る彼の一挙手一投足から目が離せない。 この男は何を考えているのだ?何を望み、何をしようとしているのか。標的は簡単に 撃てても、たった一匹の犬の中に「殺し屋」である自分を見つけ、撃つことができない男。 その犬に名前を与え、道連れとして彼が荒野へ旅立つラストシーンは、崇高なまでに 美しい。 犬や人間の流す夥しい量の血のために、この映画が観る人によっては耐え難い内容 であることは想像に難くない。そのことを差し引いても、メキシコの輝ける才能たち が花開いた記念すべき作品であることは間違いないだろう。 (『アモーレス・ペロス』監督・製作:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ/ 脚本:ギジェルモ・アリアガ・ホルダン/撮影:ロドリゴ・プリエト/ 音楽:グスターボ・サンタオラヤ/主演:エミリオ・エチェバリア、 ガエル・ガルシア・ベルナル、ゴヤ・トレド/2000・メキシコ) テーマ:この映画がすごい!! - ジャンル:映画 ![]() |
![]() AMERICAN DREAMZ アメリカで大人気の公開オーディション番組「アメリカン・アイドル」をモチーフに、 大統領やテロリストを笑い飛ばしたブラック・コメディ。監督・脚本は『アバウト・ア・ ボーイ』(と言うより『アメリカン・パイ』)のコメディ作家ポール・ワイツ。ヒュー・ グラント、デニス・クエイド、ウィレム・デフォーら豪華キャストながら日本では 未公開、DVDストレートとなった作品。音楽は『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』 で私の心をわしづかみにしてくれたスティーヴン・トラスク。 再選を果たしたアメリカ大統領(デニス・クエイド)が普段読まない新聞を読んで国際 情勢の真実を知り、落ち込み引きこもってしまう。大統領を影で操る首席補佐官(ウィ レム・デフォー)は大人気番組「アメリカン・ドリームズ」の決勝の審査員として大統領 を出演させることを思いつき、ホストのマーティン(ヒュー・グラント)に交渉。個性的 な出演者たちが集められ、「アメリカン・ドリームズ」の新しいシーズンが始まる・・。 ![]() かなり辛口なコメディなので観る人は選ぶと思うけれど、この映画が未公開だっ たのは残念。本国アメリカではヒットしたのだろうか? 元ネタになっている「アメリ カン・アイドル」と言えば『ドリームガールズ』のジェニファー・ハドソンが落選して 物議を醸したという話が有名で、日本でもかなりの人が知っていると思うし、観て いる人もいるのではないだろうか。予選の段階ではホストのマーティンに当落の決定 権があるけれど、決勝では視聴者の電話投票で優勝者が決まる、という設定がウケ ているのに納得。テレビの前でファイナリストたちの歌を固唾を呑んで聴き入り、 「投票スタート!」の声とともに一斉に携帯を握る人々が笑える。特に遥か中東のテロ リスト養成キャンプでも電話投票している姿には爆笑してしまった。 ![]() ★以下、ラストに言及しています★ リアリティショーと言えども、結局は視聴率ありきの演出がなされているという 人気番組の裏側を暴いているところも面白い。しかし視聴者が一番支持したのは演出 されていないイラク帰還兵ウィリアム(クリス・クライン)のリアルであり、「視聴率が 全て」のTV界にうんざりしつつホスト役をこなしていたマーティンが引きつけられ、 命も顧みず撮影したのもウィリアムだった、というところに真実がある。絶対的な 存在に思われたマーティン亡き後も、新しいホストで新しいシーズンが始まるとこ ろには、ショービズ界の厳しさと現実を感じてしまった。 「馬鹿でも大統領になれる」もろにブッシュ大統領をおちょくっていると完璧にわかる 描写も、ここまでやるのか〜、という感じ。アメリカって、懐の大きな国ですね。 (『アメリカン・ドリームズ』監督・脚本・製作:ポール・ワイツ/ 主演:ヒュー・グラント、デニス・クエイド、マンディ・ムーア/2006・USA) ![]() |
![]() PIRATES OF THE CARIBBEAN : AT WORLD'S END ご存知、ディズニーが誇るメガヒット・シリーズ三部作の完結編。前作で、海の 魔物クラーケンに飲み込まれたブラックパール号のキャプテン、ジャック・スパロ ウ(ジョニー・デップ)を救出すべく、ウィル(オーランド・ブルーム)とエリザベス (キーラ・ナイトレイ)は宿敵だったキャプテン・バルボッサ(ジェフリー・ラッシュ) と手を組む。世界の果てで新たな冒険が幕を開ける・・・。 前作(『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』)がかなり中途 半端で不完全燃焼気味だったため、この完結編は非常に楽しみに待ちわびていた。 前作を観終わった瞬間から完結編への期待は高まっていたわけで、とりあえず、観る 事ができただけで満足。でも一応感想など書いてみます。 この三部作、登場人物は多いし誰が誰と敵・味方なのかも把握し切れないくらい 複雑(というかわかりにくい、考えたくない)なのでストーリーは深く考えず突っ込み もせず、キャストとVFXに注目して鑑賞。今回、新しいキャラはチョウ・ユンファ 演じるサオ・フェンと、キース・リチャーズ演じるジャックの父!サオ・フェンが 重要な悪役キャラなのか?と期待していたのだが、早い時期に退場してしまうので 拍子抜け。アジア人の扱いってこんなもん?と一瞬キャプテン・カネダ@2057 イカロス2号を思い出してしまった。 一方のキース・リチャーズは、チョウ・ユンファよりも登場シーンは更に少ない にも関わらず、さすがの存在感!ギターを爪弾き、かなり美味しい役どころ。 ![]() オーリー&キーラは、鍛冶職人と総督のご令嬢だったことを全く感じさせないほ ど、もう海賊になりきっておりました。特にエリザベスは、ベトコンみたいな扮装 で登場して、意外にもおみ足はあまり美麗でないことを発見(失礼!)。この二人の恋 の行方は、雑誌でキーラが思いっきりネタバレしているのを読んでいたけれど、そ れでもあの船上のシーンはよかったなぁぁ。MTVのベストキス候補間違いなし? じゃないでしょうか。そしてジョニー・デップは、相変わらず本当に、楽しそうに キャプテン・ジャック・スパロウを演じている。彼の、あの走り方が大好き。もう、 名人芸ですね。ジョニーの持ちネタ、違う?(笑) その他デイヴィ・ジョーンズ(ビル・ナイ)、キャプテン・バルボッサ、ギブスや義眼 のラゲッティら、悪役も海賊たちも皆大好きなキャラ。彼らが大きなスクリーンで 動いているのを観るだけでもうれしい。特にビル・ナイが好きなので、デイヴィ・ ジョーンズの最期はかなり悲しかった・・。VFXは今回も凄かったけれど、前作、 前々作でもうすでに目いっぱい驚いているためか、特に目新しさは感じられない。 ティア・ダルマ(ナオミ・ハリス)の最期、あれサンドマン@蜘蛛男3かと思いました よ・・。うぉおおお〜〜〜って声まで同じだったような気が。 ストーリー的には、ウィル親子の物語と、ティア・ダルマとデイヴィ・ジョーンズ の悲恋?をもう少し深く描いて欲しかったと思った。その割に、ここはいらないん じゃないかな・・などと思わせるシーンがあったり。あのワンコは、火あぶりからど うやって逃げ出したんだろう?とか、クラーケンはあの後どうなったんだろう、とか、 ウィルはず〜っと老けないんだろうか・・などなど、謎も多い。しかし、もう欲深い ことは言うまい。ジャック・スパロウよ、大冒険活劇をありがとう。また帰ってくる のなら、そのときはまた映画館で会いましょう。 (『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』2007・USA/ 監督:ゴア・ヴァービンスキー/製作:ジェリー・ブラッカイマー/ 主演:ジョニー・デップ、オーランド・ブルーム、キーラ・ナイトレイ) テーマ:パイレーツ・オブ・カリビアン - ジャンル:映画 ![]() |
![]() Jack Sparrow Captain of the Black Pearl 行ってきました。久々の海賊たち、旧友に会ったようなうれしさ♪ 感想はまた改めて記事にします。 これから観に行かれる皆さま、楽しんで下さい! でも一つだけ・・。。 エンドロールの最後まで、決して席は立たないで下さいね。 テーマ:パイレーツ・オブ・カリビアン - ジャンル:映画 ![]() |
![]() 沢木耕太郎氏が雑誌『暮しの手帖』で連載していた「映画時評」をまとめた映画評論 集。誰でも知っているハリウッド大作から、アジアの小品まで、様々な国の様々な ジャンルの映画を論じた32編。「沢木節」全開で面白く読めるけれど、「ネタバレ」も 全開なので少し、注意深く読み進める必要があるかもしれない。 タイトルにもなっている『「愛」という言葉を口にできなかった二人のために』とい う文章では、成就できなかった愛を描いた何作かの映画が語られている。もちろん、 と言うべきなのか、『ブロークバック・マウンテン』もその語られるうちの一本で ある。沢木氏が朝日新聞の映画評に書いたという、BBMについての文章を読むこと は叶わなかったけれど、彼にとってBBMが「傑作というのではないにしても(中略)心 に残る作品のひとつ」であることがわかり、うれしく思った。 「雑誌がなくなるか、自分が映画を観られなくなるまで続けようかと半ば本気で考 えていた」。20年近く続いたという「映画時評」も、2007年4−5月号で打ち切ら れた。最後の映画評となったのは周防正行監督の『それでもボクはやってない』。 評の最終のページには、「残念」という単語を二度使った読者への挨拶が掲載されて いた。私自身は『暮しの手帖』の愛読者だったわけではなく、たまたま書店で手に取 って連載終了を知ったのだけれど、一つの名物連載が終わることはやはり「残念」に 思う。 (『「愛」という言葉を口にできなかった二人のために』/沢木耕太郎・著/ 幻冬舎・2007) ![]() |
![]() STRANGER THAN FICTION 国税局に勤めるハロルド・クリック(ウィル・フェレル)は、規則正しく毎日同じ生活 を繰り返して生きている真面目な青年。そんな彼が、ある日「声」を聞く。彼の生活を 文学的に描写するその声により、自分の人生があと僅かだと知らされたハロルド。そ のとき、彼が取った行動とは? アメリカの人気コメディアンであるウィル・フェレル の主演映画は初見。豪華なキャストと、毎回全く違った作風の作品で楽しませてくれる 監督のマーク・フォースターに惹かれて鑑賞。心温まる素敵な作品でした。あまり話題 になっていないようだけれど、見逃すともったいないかも?! 監督のマーク・フォースターによると、この映画は監督の前々作『ネバーランド』と前作 『ステイ』とで一種のトリロジーを成しているそう。ええ〜、全然作風が違うのに!と思い きや、現実と作家の作り出すファンタジー(空想)が融合した寓話的な作品であるところは 『ネバーランド』と共通しているし、空間の使い方や格子状の窓、壁、鏡が効果的に多用さ れているところ、大学に主人公が出没し、救いを求めるところは『ステイ』と共通している。 そして「死」、もしくは「生と死」が重要なファクターであるところは三作に共通している。 ちなみにプロダクション・デザインは『ステイ』と同じケヴィン・トンプソン。「死」に傾 きつつある作家カレン・アイフル(エマ・トンプソン)やハロルドの部屋は無機質で冷たい ビジネスホテルのような空間に、「生」の象徴であるアナ(マギー・ジレンホール)の部屋 やベーカリーはカラフルで温かみのある空間である対比が効いていた。 ![]() キャストが皆いい。神経症的な孤高の作家を演じたエマ・トンプソンは、ほとんど スッピンでパジャマのような着たっきり、悲劇作家の憂鬱を体現してくれている。ハロ ルドにアドバイスする大学教授のダスティン・ホフマンも、コーヒーを飲みまくる様 も面白可笑しく、さすがの演技。ジェイクのお姉さまマギー・ジレンホールに至っては、 今まで観てきた彼女の出演作の中で一番素敵に見えた。初めて彼女を「綺麗」だと思った (ごめんなさい)!「疲れ果てた一日の終わりには、ママのクッキーが一番」この場面に は思わず涙。主演のウィル・フェレルは、抑えた演技でギターを弾く姿がいいと思っ たけれど、やはりビジュアルがちょっと苦手かも。ジム・キャリーが演じたらどんな 感じだったかな・・などとちょっとだけ思ってしまった。 ![]() ★以下、ラストに言及しています★ 人気作家のもとへは、しばしば「私のことをどうして知っているんですか?どうして私の ことを書いたのですか?」という手紙が送られてくるらしい。この映画はそんな手紙を逆手 にとったような、フィクションとノンフクションの境目が作家の手によって描かれ、主人 公の人生を左右するという突飛な発想がうまい。平凡な毎日を送っていたハロルドは「死」 の影を感じて初めて自分の人生に能動的になり、愛を知り、それでも芸術のために死を 受け入れようとする。一方、作家であるカレンも創作と言えど殺人を犯しているという 痛みに蝕まれ、10年も新作を書けないでいる。やっとひらめいた結末を、傑作よりも 作家としての名声よりも、人間としての良心に従い変更するラストに安堵した。 自転車に乗る少年と求職中の黒人女性が鍵になって、小説のラストに繋がる設定にも なるほど、という感じ。温かく、人生と人間をどこまでも肯定しようとする、希望に満 ちたラストに大満足でした。『男と女』もチラっと、ね。 (『主人公は僕だった』監督:マーク・フォースター/ 主演:ウィル・フェレル、エマ・トンプソン、ダスティン・ホフマン、 マギー・ジレンホール/2006・USA) ![]() |
![]() 詩人である著者の、脳梗塞になった母の(著者の兄による)介護記録と、子どもたち との日々を綴った日記風エッセイ。私は昔著者の詩写真にハマり、著書は30冊近く 持っている。特に年一回刊行される『つれづれノート』シリーズが大好きで、2005年 の14冊目で終了してしまった時は本当に寂しかった。最後のほうは読むのが辛い 内容も多かったのだけれど、毎年楽しみにしていたのだ。『つれづれ』が終わってから の体験記やメール本などは買う気になれず、チラっと立ち読みするくらいだった。 しかし、今年こうした形で、『つれづれ』という名前こそ付いてはいないものの、銀色 さんのエッセイが読めて、彼女の家族、カンチ、さく、せっせ、しげちゃんらに 再会できたことがとってもうれしい。特にカンチやさくは、彼らが銀色さんのお腹 の中にいるときから知っている(?)だけに、ほとんど親戚の子のような気持ちを抱い ているから。 作詞家だった銀色さんを見出し、世に出した編集者・見城徹氏によれば、彼女 の著書は出せば100万部は必ず売れていたのだという。全て著者の手による詩と 美しい写真、文庫という手軽な媒体であったことも功を奏したのだろうけれど、 読者の心にそのまま響く彼女の言葉は、今でも多くの人の記憶の片隅に息づいて いると思う。 本作でも「銀色節」全開。彼女にとっては子どもも、家も、庭に降る雨も、生活の 全てが作品なのだとつくづく思う。色々あった『つれづれ』最後の頃より、今は随分 と落ち着いた印象を受けた。ただ一つ、BBMを観て「笑った」という箇所だけは、 かなりショックを受けてしまったが。 来年以降もこの「銀色夏生と愉快な仲間」シリーズは続きそうなので、やっぱり 読み続けてしまいそうな私なのだった。 (『ばらとおむつ』銀色夏生・著/角川書店・2007) ![]() |
![]() 『FEVER PITCH』 ボストンに住むキャリア・ウーマンのリンジー(ドリュー・バリモア)は、生徒たち と彼女の会社へ社会見学に来た数学教師のベン(ジミー・ファロン)と恋に落ちる。 やさしく誠実なベンに心惹かれるリンジーだったが、実は彼、地元ボストンの球団 レッドソックスの熱狂的なファンだったのだ。野球シーズン開幕が近づき、ベンは 気もそぞろ。二人の恋の行方は・・? 映画化もされたイギリスの人気作家ニック・ホーンビィのデビュー作『ぼくのプレミア・ ライフ』の舞台をアメリカ・メジャーリーグに置き換え、リメイクした本作は、我ら が日本の怪物・松坂大輔がレッドソックスに移籍したことでグッと身近になった街、 ボストンが舞台。監督は『メリーに首ったけ』で大いに笑わせてくれたファレリー兄弟。 主演のドリュー・バリモアは本作の製作も手がけている。彼女の主演作はどれも文句 なしに楽しめる王道ラブコメだけれど、本作も期待通り、笑って、泣けて、温かい気 持ちになれる最高の作品に仕上がっている。ドリューの主演作にハズレなし!の自信 が確信に変わりました(笑)。原題は『FEVER PITCH(熱狂)』。 ドリューは相変わらず最高にキュート!なのだけど、ソックス狂の教師ベンを演じ たジミー・ファロンもいい!待ちに待ったシーズン到来、シーズンチケットを届けて くれた宅配のおじさんに抱きつき、届いたチケットの匂いを嗅ぐところが最高にリア ルで笑える。彼の熱狂ぶり、レッドソックス愛の凄まじさ。野球の素晴らしさと感動 を語る彼に「ああ〜、いるいるこんな人!」と思いながら観てしまった。 傍から見れば微笑ましい熱狂も、それが恋人となると話は別。「パリに行きましょう!」 と提案しても「その日はホームゲームだから・・」なんて言われてはドン引きしてしまう リンジーの気持ちもわからないではない。「私とソックス、どっちが好き?」なんて口が 裂けても言いたくない、でもこのまま一生「2番目」でいられるの? ![]() 二人の恋に共感し、大笑いしながら、クライマックスでフェンウェイ・パークを走 り抜けるリンジーの姿にグッと来て、涙が止まらなくなる。レッドソックスとはデー トもできないし、愛してもくれない。どんなに応援しても、応えてくれないことの方 が多い。それでも、時々は大逆転勝利で喜ばせてくれる。86年ぶりに優勝だってして くれた!レッドソックスはただの球団じゃない、ファンにとってはかけがえのない「家族」 なんだ・・・。リンジーがその家族の一員になろうと疾走する姿は感動的で、見返りも 求めず、何かをただただ純粋に愛しぬくことの尊さを彼女が理解したことを全身で 表現していて泣けてくるのだ。う〜ん、これこそが「映画的感動」なんじゃないだろう か。 ただ一つ、この邦題だけはいただけない。ドリュー主演の『25年目のキス』、『50回目の ファースト・キス』と合わせたのだろうけど、この邦題ではこの作品の面白さ、素晴ら しさが伝わってこない、残念。私はこの映画、DVD買いたいくらい気に入りました。 エンドロールの最後の映像がまた、最高なんですよ・・。ラブコメって本当に、いい ですね〜。。 (『2番目のキス』監督:ボビー&ピーター・ファレリー/製作:ドリュー・バリモア/ 製作総指揮・原作:ニック・ホーンビィ/2005・USA/ 主演:ドリュー・バリモア、ジミー・ファロン) ![]() |
![]() BABEL *内容に触れています* 予告編が終わり、暗闇と静寂が戻ったスクリーンから風の音が聴こえてくる。 「あ!『ブロークバック・マウンテン』だ・・」 その次に聴こえるのはアコギの音では なく、乾いた足音。モロッコの砂漠、幼い兄弟が追うのは羊ではなく山羊、ライフル で狙うのはコヨーテでなくジャッカル。でもどこかで観たような映像、耳に馴染む音。 音楽がグスターボ・サンタオラヤ(オスカー受賞)だというのは知っていたけれど、撮影 がロドリゴ・プリエト、字幕翻訳が松浦美奈氏だというのは知らなかった。鑑賞前は 体調不良報道などで少し身構えていたのだが、この映画に対する信頼感のようなもの がこのオープニングで私の中に生まれ、映画の世界にすっぽりと入り込むことができ たような気がする。重苦しく、いくつかの瑕疵はあるけれども、素晴らしい作品だと 思う。 遠い昔、神に近づこうと天上高く塔を築いた人間は神の怒りに触れ、言語を分かた れた。旧約聖書の「バベルの塔」の末裔たちを描いたこの映画はカンヌをはじめ欧米で 絶賛され、無名の日本人女優菊池凛子が各国の賞レースを賑わし、物語の舞台の一つ である日本ではGWに満を持しての公開。監督は『21g』のアレハンドロ・ゴンサレス・ イニャリトゥ。脚本はギジェルモ・アリアガ。一発の銃弾が全てを変えるという設定、 アメリカ−メキシコ国境の抱える問題を描くところは彼の前作『メルキアデス・エスト ラーダの三度の埋葬』と重なっている。 映画は3つの国の3つの物語から成り、時間軸をずらし、舞台を交錯させながら、 一本のライフル、一発の銃弾がモロッコ、日本、メキシコ(アメリカ国境)でそれぞれ の登場人物に引き起こす悲運を描いてゆく。 ![]() モロッコ、日本、メキシコと、どのパートも親子の物語であり、子を思いやれな い親が描かれる。末息子を(おそらくSIDS、乳幼児突然死症候群によって)亡くし、 失われた夫婦の絆を取り戻すべくモロッコを旅するアメリカ人夫婦、リチャード(ブラッ ド・ピット)とスーザン(ケイト・ブランシェット)。ブラッド・ピットの老けメイクに 驚き、ケイトの相変わらずの演技力に感嘆しながらも、子どもを置いて仕事でもな く海外に出かける、という設定に納得できない。日本はナニーやベビーシッターに 子を預ける、という慣習がないため、どうしても違和感を拭えない。夫婦も傷つい てはいるだろう、でも子どもたちも同じくらいか、それ以上に深く傷ついていると 思う。弟と一緒でも、灯りを消しては眠れないほどに。そして彼らを「自分の子同然」に 育てた責任感の強い乳母アメリア(アドリアナ・バラーザ)の不運から、彼らは更 に辛い体験をすることになる。 聾唖の娘チエコ(菊地凛子)との溝に孤独を深めるヤスジロー(役所広司)は「どうし て喧嘩したがる?」と娘に問う。彼もまた妻の自殺によって傷ついているのは理解で きる、しかしそれ以上に行き場を失っている娘を、この父はどうして受け止めるこ とができないのだろう? チエコの奔放な行動は理解を超えている、という意見も あるだろうことは想像に難くない、しかし彼女は予め音を奪われ、更には母という 居場所を失い、誰かに抱き締められたいという願望を性衝動と混同し、混乱してい るのだと思う。彼女はなぜ、いつもイラついているのか。それは「まだヤッてない」か らではなく、母の死後、一度も泣いていないからではないだろうか。 ライフルを与えられ、山羊飼いを命じられる兄弟にも悪意はなく、発砲はほんの いたずら心からだった。もちろん許されることではない、しかし学校に行き、習い 事に通い、甘やかされ可愛がられる日本の子どもたちと違い、労働力として当然と 見なされる彼らが辿る運命が痛々しい。 「我が子同然」のマイクとデビー(エル・ファニング)を連れ、国境を越えるアメリア は、暴走気味の甥サンチャゴ(ガエル・ガルシア・ベルナル)と飲酒運転で国境を越え ることの危険を量れず、結局は全てを失う。「悪い事をしたわけじゃない、運が悪かっ ただけ」。アメリアのこのセリフが強い印象を残す。職を得て16年もアメリカで生活 しながら、不法就労で強制送還されてしまうという矛盾。このエピソードには監督 と脚本家の、アメリカに対する強い怒りを感じる。 菊池凛子の熱演が評価されたのは喜ばしいことだと思う(私にはどうしても高校生 には見えなかったけれど)。エル・ファニングがすっかりおしゃまに、そして実姉よ りも土屋アンナに似て見えてしまったのは私だけか。その他、国境警備警察官役で マイケル・ペーニャとクリフトン・コリンズ・Jrが出演していたのも密かにうれし かった。 血の赤、アメリアのドレスの赤、高層ビルに点滅する灯りの赤が心に残る。バベル の塔のようなタワーマンションのベランダで抱き合う親子は、絆を取り戻すことが できたのか。父の胸で、初めて泣くことができたチエコ。家族でさえも、触れ合う ことなしには分かり合えない。エンドクレジットで我が子にこの作品を捧げた監督 は、家族の間にさえ存在する孤独や溝や痛みを、言葉だけの愛でなく、触れ合い、 抱き締めあうことで癒そうと伝えたかったのだろうか。この壮大な物語、もう一度 観たいと思っている。 (『バベル』監督・製作:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ/ 脚本:ギジェルモ・アリアガ/撮影:ロドリゴ・プリエト/ 音楽:グスターボ・サンタオラヤ/2006・仏、米、メキシコ/ 主演:ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、菊池凛子) ![]() |
![]() THE ENGLISHMAN WHO WENT UP A HILL BUT CAME DOWN A MOUNTAIN 敬愛するブログ仲間(と勝手に思っている)の皆さまが、口を揃えて「大好き!」とおっ しゃる本作。ヒュー様のファンと言いつつ、皆さまの記事を読むまで恥ずかしながら この作品の存在を知らなかった。最近読んだ映画評論家・双葉十三郎氏の『外国映画ぼく のベストテン50年』にもこの作品はランクインしており、1996年の第8位であること を発見(ちなみに第2位はアン・リーの『いつか晴れた日に』)。いつか観たいと思って いた本作、『ラブソングができるまで』で先日「生涯一ラブコメ職人」に認定したヒュー・ グラントの若き日を観てみることにする。 1917年、第一次大戦で疲弊する英国はウェールズ地方の小さな村に、二人のイング ランド人がやってくる。二人は村の象徴である「フュノン・ガルウ」という山を測量し、 山と認定するには6メートル高さが足りないと言う。村の誇りである山を「丘」と言われ ては後世の恥とばかりに、村人たちは一致団結、「丘」を山にしようと奮起するが・・。 ![]() 長い長い原題「丘を登ったのに山を降りてきたイングランド人」の所以は、観てのお楽 しみ。先日観た『キンキー・ブーツ』や一連の英国映画同様、本作も「小さな映画」であり、 コミカルでありながら心温まる佳作に仕上がっている。正直、これほどの素晴らしい 作品がこれほどマイナーなのは、ひねりもウィットもない邦題に一因があるのではな いだろうかと思う。いや、「英国映画」と言ってしまうと「これはウェールズの映画だ!」 と村人たちに怒られてしまうだろう。 イングランド人測量技師アンソンを演じたヒュー・グラントがいい。この映画の彼 は、気弱で人のいい、実直な英国紳士。2・8分けの髪型が少し微妙だけれど、村人 たちの企みを察しながら、気付かぬ素振りで成り行きを楽しんでいる様子を、抑えた 演技で微笑ましくみせてくれる。奮闘する村人たちもそれぞれ個性的で愉しい。好色 モーガン(コルム・ミーニイ)をはじめ、この映画の真の主役は彼らと、彼らが愛した山 「フュノン・ガルウ」であるだろう。 そしてこの映画は、極々控えめではあるけれども反戦映画でもあると思う。「どうして 戦争に行かないの?」というベティ(タラ・フィッツジェラルド)の問いに対するアンソン の答え。心を病んだ帰還兵ジョニー(イアン・ハート)。「戦争から帰れぬ若者たちの魂 に山を捧げよう」と敬虔な村人たちを鼓舞する牧師の説教には涙が溢れる。ウェールズ人 としての誇りを持ち、故郷とその土地を愛する素朴な人々。黙々と土を運び、再測量 の結果に喜ぶ彼らに、観ているこちらも胸がいっぱいになる。 緑溢れるウェールズの村の美しい風景、とりわけフュノン・ガルウ山の夕景が息を 呑むほど素晴らしい。弔いの炎、山の朝焼け、耳に残る音楽とともに、忘れられない 作品となった。紹介していただいた方々に感謝します。 (『ウェールズの山』監督・脚本:クリストファー・マンガー/主演:ヒュー・グラント、 タラ・フィッツジェラルド、コルム・ミーニイ/1995・UK) ![]() |
![]() パート1から5年、パート2から3年。サム・ライミ監督による人気アメコミシリーズ 『スパイダーマン』パート3はなんと、世界最速で日本公開! 本国アメリカの方々 より早く観ていいのか? と思いつつ、初日の第一回上映に行ってきました。 パート2まではDVDでの鑑賞だったので、完結編である(はずの)本作はどうしても 映画館の大きなスクリーンで観たかったのです。GW、映画の日ということもあり、 シネコンは長蛇の列。蜘蛛の巣をモチーフにしたお馴染みのタイトルバック、待って ました〜! スパイダーマンはNYの街ですっかり人気者となり、ピーター・パーカー(トビー・ マグワイア)は学業も順調、恋人MJ(キルステン・ダンスト)はブロードウェイで初の 主演舞台に出演と、幸せな日々を送っていた。そんなある日、隕石から発生した謎の 黒いアメーバ状の生命体がピーターのスパイディ・スーツに付着し、スパイダーマン は更にパワーアップした黒いスパイダーマンとなる。黒=ダークサイド、内面の攻撃 性やネガティブな資質を強める生命体に支配されたスパイダーマンの、新たな3人の 敵と自分自身との闘いを描いた超絶アクション。 ![]() パート1、2はエンターテインメントとして最高に面白い仕上がりだったので、 当然3への期待は思いっきり膨らんでいたのですが、やはり「詰め込み過ぎ」感は否 めません。何しろ2時間少々の尺の中で3人もの新たな敵が登場するのですから。 しかし決してダレることなく、エンドロールまでスクリーンに集中することができ ました。力を持つことは責任を伴うこと、というテーマだった1、正義の味方であ る自分と「本当の自分」との落差に悩んだ2、そして3では「復讐」するために闘いを 挑んでくる敵と、更には自らの心の闇とスパイダーマンが闘うことになります。 スパーダーマンがマンハッタンのビル群を飛び回るシーンの疾走感や、サンドマン やヴェノムの造形、VFXはさすが!の一言。前半の見せ場であるニュー・ゴブリン とスパイダーマンの対決場面、サンドマンが砂嵐となって去来する場面は必見です! これは絶対、観て損はない!と言うか、DVDで観て欲しくない!! 一体、どうやっ て撮影したんだろう? なんだかサム・ライミの「やりたいことは全部やる! いくら かかってもやる!!」って叫びが聴こえてきそうなくらい、気合入った映像のオンパレ ード。これらの特撮場面の出来が素晴らしいだけに、肝心のドラマの部分が散漫に なってしまった印象なのが惜しい・・。MJの苦悩やピーターの前髪の変化よりも、 サンドマンのストーリーをもう少しメインに持ってくればよかったのに、と思って しまいました。『サイドウェイ』でオスカー候補になったトーマス・ヘイデン・チャーチ は演技らしい演技の見せ場もなく、もったいなかった! ★以下、ラストについてネタバレしております。未見の方はご注意下さい!★ ![]() しかも・・、しかも!あのラストは納得いかないなぁぁ〜〜。どーしてサンドマンが 死なずに、ハリー・オズボーン(ジェームズ・フランコ)が死ぬわけ?(号泣)。 サンドマンはあの後、どこへ行って何をするのか・・。彼が生き残ったのは次回作へ の伏線なのか? じゃあハリーはもう回想場面以外では登場しない、ということ? 寂しいなぁぁぁ。このシリーズのジェームズ・フランコ、よかったですよね。 監督のサム・ライミは6作までやる気満々、というような話もあるようですが、どう なるのでしょうね? 次回もあるならやっぱり絶対、観に行ってしまいそうです。 ((『スパイダーマン3』監督:サム・ライミ/主演:トビー・マグワイア、 キルステン・ダンスト、ジェームズ・フランコ/2007・USA) ![]() |