![]() |
![]() 『父親たちの星条旗』に続く、クリント・イーストウッド監督による「硫黄島」二部作 の第二作。太平洋戦争における日本軍の最重要拠点であった硫黄島での激戦を、 日本側からの視点で描いている。『父親たち〜』のラストカットと繋がる始まり方と、 当然ながら対になるシーンが多々あること以外は、全くの独立した作品となっている。 タイトルが『硫黄島からの手紙』と日本語で出ることにまず驚いた。全編ほぼ日本語、 抑えた色彩の画面はまぎれもなく「日本映画」そのもの。美術や台詞にも不自然な部分 はほとんど無く、それだけでもイーストウッドがいかにこの激戦を戦い抜き、命を 落とした日本兵の方々に敬意を払っているかがわかる。勿論、体罰や自決など、目 をつぶりたくなるような負の部分もキチンと描いていたし、下手に美化したり繕っ たりすることなく、「公平」に徹しようとしているのがよくわかる。 さらに驚いたのが、この映画がアメリカで非常に高く評価されていること。既にナショ ナル・ボード・オブ・レビュー、ロサンゼルス映画批評家協会賞の作品賞に選ばれ、 今後も主要映画賞の中核を担うことは確実。『父親たち〜』のような、アメリカでポピュ ラーな題材であるわけでもなく、先に述べたように全編日本語、千人針や憲兵など、 正直「アメリカ人に理解できるのか?」と心配してしまうほどディテールがリアルだった だけに、これはうれしい驚きだった。この映画の持つ普遍的なメッセージ「敵も味方も ない、ただ同じ人間である」これがアメリカ人にも正しく伝わっているのは、戦争反対 と声高に叫ぶことなく、手紙という「個人」が個人に送る言葉を通して、静かに観る者へ と真実を提示しているからにほかならないだろう。 栗林中将を演じた渡辺謙はそのキャリアからして当然としても、西郷役の二宮和也、 清水役の加瀬亮ら、同じ日本人として(なんて言うと国粋主義者みたいだけど)、誇らし くなるほどの熱演だったと思う。彼らの演技を引き出したイーストウッドの演出に、 感謝の気持ちすら湧いてくる。 一体、戦争映画がこれほど繰り返し作られ、尽きることがないのはどうしてだろう。 私たちが戦争映画を観る意義とは、何なのか。戦争映画はもう観たくもないと思って いた。怖いし、涙が出るし、重いし。それでも、どんなに打ちのめされ、心が砕かれ たように感じようと、自分たちはこの史実を記憶に留めねばならない、目を背けては ならないのだと思わせてくれる映画がある。考え続けなければならないのだと教えて くれる映画がある。本当に力のある映画だけが観る者の心の奥深くで静かに共鳴し、 シンパシーを得ることができる。私にとって、そういう作品とは『麦の穂をゆらす風』 であり、この『硫黄島』二部作だった。 「忘れない」ことが、死者にとって一番正しい弔いだという。どうか忘れず憶えておこう、 表立って「生きて帰ってくる」と言えなかった時代があったことを。死ぬことが、生きる ことより尊いとされていた時代があったことを。どんなに生きたくてもそれは許され ず、「来世で会おう」としか言えなかった多くの若者がいたことを。語り継いでいこう、 絶対に忘れないために。 (『硫黄島からの手紙』監督:クリント・イーストウッド/主演:渡辺謙、 二宮和也、伊原剛志、加瀬亮、中村獅童/2006・USA) ![]() |
![]() 太平洋戦争の激戦地だった「硫黄島」を、日米双方の視点から描いた2部作の第一作。 硫黄島、擂鉢山の山頂に兵士たちが星条旗を掲げる一枚の写真。長引く戦争に疲弊し ていたアメリカ国民の戦意を高揚したこの写真の裏側にある、英雄として祭り上げら れ、戦時国債キャンペーンに利用される兵士たちの苦悩を描く物語。原作は、主人公 ドクの息子であるジェイムズ・ブラッドリーが著した『硫黄島の星条旗』(文春文庫)。 製作はスティーブン・スピルバーグ、脚本はポール・ハギスとウィリアム・ブロイレスJr.。 クリント・イーストウッドは製作・監督・音楽を手がけている。 ジョー・ローゼンタールの撮影した『硫黄島での国旗掲揚』は、ロバート・キャパの 『崩れ落ちる兵士』、沢田教一の『自由への逃避』などと並ぶ、世界で最も有名な戦争 報道写真の一つだ。ジェイク・ジレンホールの『遠い空の向こうに』にも、ジェイク演 じる主人公ホーマーとその仲間が自分たちのロケット製造地に旗を立てる、この写真 の構図とそっくりな場面がある。アメリカでは知らぬ者のないだろう有名な写真だ。 ![]() その写真に写り込んでしまったばかりに、自ら望んだわけではない「英雄」という立場 に投げ込まれてしまった若者たち。衛生兵であったドク(ライアン・フィリップ)は、 戸惑いつつ淡々と「英雄」としての任務をこなしながらも、死者の呼び声を聞き、戦地 で見失ってしまった戦友イギー(ジェイミー=ビリー・エリオット=ベル)を探し続け る。伝令係であったレイニー(ジェシー・ブラッドフォード)は嬉々として全米を廻る が、戦争が終われば過去の人であり、一介のブルーワーカーとしてその人生を閉じる。 ネイティブ・アメリカンであるアイラ(アダム・ビーチ)は、人々の表面的な賛辞の裏 に在り続ける「インディアン」への差別に傷つき、アルコールに溺れて行き倒れる。 戦地の記憶がフラッシュバックする、時間軸をバラバラにした手法が彼らの苦悩を 鮮明に浮かび上がらせていく。 原題は『FLAGS OF OUR FATHERS』。写真の中で翻る星条旗は一枚なのに、 FLAGSと複数形になっている理由も明らかになる。偶然の重なりで生まれた写真、 そこに在る風景は真実であるけれども、写真から生まれるものは必ずしも真実とは限ら ない。それは戦争における「英雄」であり、「勝利」だ。 どんなに悲惨な場面を描こうと、クリント・イーストウッドの作品からは品の良さが 感じられるのはどうしてだろう? 音楽も手がけるこの巨匠の映画への情熱は、果てる ことがないかのようだ。戦場には決して英雄はいない、ただ戦友がいるのみだという メッセージ。ドクが生涯心に留めた、海で戯れる戦友たちの無邪気な姿を切り取った ラストシーンが悲しく、そこだけ美しい。 主演のライアン・フィリップは、抑えた演出に抑えた演技で応え、ドクの苦悩と悲し みを十分に表現していたと思う。部下思いの「最高の海兵隊員」マイク軍曹を演じたバリー ・ペッパーも印象的。「もうイヤだ」という一瞬の感傷が生死を分ける戦争の惨い現実。 地味ながら決して目を背けるべきでない、語り継ぐべき真実を描いた秀作。2部作の もう一方『硫黄島からの手紙』も是非観たいと思う。 (『父親たちの星条旗』監督:クリント・イーストウッド/主演:ライアン・フィリップ、 ジェシー・ブラッドフォード、アダム・ビーチ/2006・USA) ![]() |
![]() 1972年9月、バレスチナゲリラ「ブラック・セプテンバー(黒い9月)」によって、 ドイツ・ミュンヘンオリンピックに参加していたイスラエル選手団11人が殺害された。 イスラエル政府は報復として、諜報機関モサドから暗殺チームを結成し、事件の指導 者11人を殺害してゆく。史実に基づく事件を題材にし、フィクションの形をとった 本作は、実行犯自らが著したという『標的(ターゲット)は11人 モサド暗殺チームの 記録』(新潮文庫刊)を参考図書とし、自らもユダヤ系アメリカ人であるスティーヴン ・スピルバーグがメガホンを取った問題作だ。 163分という長尺に「ありえない長さ」だと思って尻込みしていたのだが、観始める と引き込まれ、長さは全く苦にならなかった。国家(土地)を守りたいイスラエルと、 取り戻したいパレスチナ。両者の血で血を洗う報復合戦、殺戮場面は悲惨の極みだ が、不思議と映像から嫌悪感は受けなかった。そこには作り手の真摯なメッセージ がある。暴力を暴力で征する虚しさと、憎悪と怨恨が連鎖してゆく恐怖。 映画は暗殺チームの諜報員たちを鍛え上げられた不死身のスーパーマンとしてで なく、ごく普通の市井の人間として描いている。リーダーのアヴナー(エリック・バナ) は「リーダーに統率力がなさすぎる!」とメンバーから叱責される気弱と言ってもいい ほどの男だし、料理好きで妻子を愛するごく普通の男だ。その彼がテロリストとし て活動し、敵や仲間の死に接し、人間性を恐怖と猜疑心に蝕まれていく様からは目 が離せない。背が高すぎてネクタイが常に短めのエリック・バナは、その「普通」の雰囲気 をうまく醸し出していたと思う。他のメンバーたちもよかった。話題の人、「旬」のダニエル ・クレイグも、碧い瞳と「ザ・逆三」なカラダが印象的。彼のニュー・ボンドがますます 観たくなった。 黒い「9月」、11人の犠牲者、11人のターゲット、ラストシーンに映るマンハッタン のビル群が「9・11」を連想させることは言うまでもないだろう。30年を経てもなお終 わりなきテロと暴力。そこには勝利も敗北もなく、ただ犠牲者がいるだけだ。争いが 止み、心の傷が癒される日はいつのことだろう? このような政治的に繊細なテーマを扱った作品は、スピルバーグだからこそ撮れた のだとつくづく感じる。イスラエルとパレスチナの問題については生半可な知識しか 無い自分なのだけれど、イスラエルの報復を否定する映画を作ることはユダヤ系アメ リカ人である彼にとって、簡単な決断ではなかったはずだ。エンタメに徹しておけば いいとか、テーマを描ききれていないという批判も勿論あるだろう。それでも、財力 と名声とを得た今だからこそ、真実−暴力からは憎悪と恐怖しか生まれない−を描こ うとした事は称賛に値すると思うのだ。この作品がアカデミー作品賞を受賞していた としたら、私も多分、文句は言いつつあっさり引き下がっていたかもしれない。 『ブロークバック・マウンテン』が獲るべきだった、という気持ちは変わらないけれども。 (『ミュンヘン』監督:スティーヴン・スピルバーグ/主演:エリック・バナ、 ダニエル・クレイグ、ジェフリー・ラッシュ/2005・USA) ![]() |
![]() クリスマス間近の香港・台北・上海で、天使の計らいにより二組の男女が出逢い、 温かな愛が生まれるラブ・ファンタジー。3年前に製作・公開されたこの作品は日本 では劇場公開されず、2006年9月にDVDリリースされました。トニー・レオン 主演、王家衛ウォン・カーウァイ作品でおなじみのジェット・トーン澤東電影公司 製作、ということでずっと観たかった作品なのですが、クリスマスのお話ゆえ、その 雰囲気に浸りたくて。12月まで待っての鑑賞となりました。 香港で怪しげな結婚相談所を経営する何旭明(梁朝偉トニー・レオン)は、天使 (范植偉ファン・ジーウェイ)の計らいで目の不自由な海約(楊千樺ミリアム・ヨン)と 出逢います。ある日突然失明し、自暴自棄になった旭明は海約の助けを借りて立ち 直り、二人は恋人同士となります。しかし、天使にもらったキャンディを食べて光を 取り戻した旭明は海約に嘘をついてしまい、海約は去っていきますが・・。 一方、台北では内向的な青年鍾程(張震チャン・チェン)が2年間片思いしている相手 に送ったクリスマスカードが、これも天使のいたずらで上海に住む少女・董玲(董潔ドン ・ジェ)に届きます。董玲からの返信を受け取った鍾程は、彼女が自分と同じ悲しみ を抱えていると気付き、上海に向かいます。二人は地下鉄で出逢い、そして・・。 天使が出てくるところは、先日観た『ウィンター・ソング』を連想させますが、作品から 受ける印象は全く違います。男女の愛憎を描いた『ウィンター〜』に対し、こちらは純粋に 運命の相手を求める二組のカップルを温かくやさしく描いています。天使も、帽子に 羽の「天使印」が付いていたので今回はちゃんと理解できました(笑)。 クリスマス時期の香港が舞台なだけあって、イルミネーションやツリーが本当に綺麗 です。。今すぐ香港に飛んで行きたくなる(笑)。上海パートではほとんど地下鉄構内が 舞台なので煌びやかさはありません。香港パートが断然いいですね。 トニーとチャン・チェンくんのいい男ぶりは相変わらずです。トニー、赤いタートル ネックセーターがお似合い!女性陣もいいです。ミリアムは美人さんだし、演技も上手 ですね。ドン・ジェちゃんは基本的に幼いロリータ系美少女、という印象を持っていた のですが、角度によってはびっくりするくらい大人っぽくて、綺麗な子だなぁと再認識 しました。 ★以下、ちょっとネタバレ★ 旭明と海約が朗読を聴きながら手を繋ぐシーンや、クリスマスのカウントダウンと共 に旭明が海約の元へ駆けるシーンなんかは本当に心が温かくなり、ラストの「永遠に君の ものだ」っていう旭明のセリフなんかはもう胸がジーーンと・・(うるうる)。音楽もとっ てもいいんです、特にトニーとミリアムがデュエットしてる主題歌『星之破片』(違ってた らごめんなさい)は胸がいっぱいになります。ああ、広東語が理解したい!!歌詞の字幕 がなかったのが、ちょっと残念でした。 この作品、原作はなんと絵本で、幾米ジミーという台湾の人気絵本作家さんの作品で す。未見ですが金城武くんの主演映画『ターンレフト、ターンライト』の原作も彼の絵本な のだそうです。日本でも翻訳出版されているようなので、これは是非読んでみたい。 ![]() 本当に温かい気持ちになれる素敵な作品ですので、ちょっとダウナーな気分のときに はピッタリかもしれません。クリスマスを待つひととき、こんなラブファンタジーは いかがですか。 (『サウンド・オブ・カラー 地下鉄の恋』監督:馬偉豪ジョー・マ/主演: 梁朝偉トニー・レオン、楊千樺ミリアム・ヨン、張震チャン・チェン、董潔ドン・ジェ /2003・香港) ![]() |
皆さま、こんにちは。気がつけば2006年も残すところ僅かとなってまいりました。
何かと気忙しい師走の日々、如何お過ごしでしょうか? さて。今回、姫のお楽しみ袋のチュチュ姫さまより『バトンです(・∀・)』バトンなる ものをいただきました!姫はいつも遥かアメリカはミシガンより、はるばる拙宅へ お越し下さっています。姫、いつもありがとうございます。ミシガンは今頃雪かしら・・、 日本も冷え込んでいますね、ご自愛下さいませ。というわけで今回のバトンのルール です。 1.回ってきた質問の最後に「自分の考えた質問」を足して下さい。 2.終わったら必ず誰かにバトンタッチして下さい。 3.まとまりのないエンドレスバトンなので「どんな質問を加えてもOK」デス。 4.バトンのタイトルを変えないこと! 5.答えるのが面倒臭い問題は消してもよい。 6.ルールは必ず掲載しておいて下さい。 質問は以下です。では、早速スタート! ■最近ショックだったこと 朝日映画ベストテンの外国映画部門の1位が『グエムル−漢江の怪物−』だったこと。 新聞を見て思わず「え〜〜、まじでぇ〜〜?」と叫んでしまいました。 ちなみに2位が『クラッシュ』、『ブロークバック・マウンテン』は5位。 もう、大・ブーイング! 6位が『麦の穂をゆらす風』、9位が『グッドナイト&グッドラック』。 『カポーティ』はランク外でした。 日本映画ベストテンは残念ながら全て未見でした。え、全部ってことは・・。 そうなんです、『嫌われ松子の一生』がランク外なんですよ!ガーーン。。 1位の『ゆれる』を見逃したこともショックだったなぁ・・。 ■身長何cm? 162cm ■今食べたいものは何? チーズケーキ。今日食べても、明日も食べたい。 ■あなたの弱点は? 蜂といも虫(蝶の幼虫)が異様に怖いです。見たら叫びます、確実に。 ■自分が映画に出演することになったら(既存のストーリーで)何の映画で、何の役 がいい? 『花様年華』のマギー・チャン。トニーと二人芝居よぉ(照)。。 ![]() ■好きな歌を三曲ほど挙げてください。 『God only knows』 The Beach Boys 『I'm not in Love』 10cc 『The Wings』 これは歌、ではないのですが・・。 ■あなたの今のケータイの待ち受け画面は何? ![]() ■あなたの好きな(もしくはよく行く)映画館は? ガーデンシネマ、シネ・リーブル。スクリーンは小さいし、立地も不便なのですが。 よく行くのはMOVIX。 ■あなたがこれから公開される映画で観たいトップ3教えて! 『Zodiac』 ご存知、ジェイクの新作! 『善き人のためのソナタ』 先日、ヨーロッパ映画祭で作品賞受賞。Must映画との評です。 『ディパーテッド』 無間道のリメイクですから・・。マーク・ウォールバーグを要チェック! ■あなたが今まで観た映画の中で一番の感動作は? 『ブロークバック・マウンテン』 理屈じゃないんです。心を持っていかれました。 ■あなたが、一番使用している便利なPCアプリは? PCアプリってソフトの事ですか? 特になし。 ■あなたが新しいステレオを買うとしたら、どういう点に重点を置きますか? また、今 持っているステレオで、あなたが好きな点、嫌いな点は? コンパクトなことが一番重要です。 数年前ステレオを処分して、今は暫定的に無印○品のCD付きラジオを使ってます。 悲しいです。早く買い替えたいよ〜。 ■真紅の考えた質問:ブログ始めてどれくらい経ちましたか?止めたいと思ったこと ありますか? 以上です。今回は割とスッキリ? このバトン、他のブログさんでも見かけたのですが、質問がかなり違ってきていて 面白いですね。チュチュ姫さま、こんな感じでよろしいでしょうか? 次に廻す方は、終日暖気の武田さまにお願いします。師走でお忙しい毎日だと思い ますが、気分転換にいかがでしょう? 他にも受け取っていただける方がおられまし たらどうぞご自由にお持ち帰り下さいませ。 −−<<コピペ用>>−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ■最近ショックだったこと ■身長何cm? ■今食べたいものは何? ■あなたの弱点は? ■自分が映画に出演することになったら(既存のストーリーで)何の映画で、何の役 がいい? ■好きな歌を三曲ほど挙げてください。 ■あなたの今のケータイの待ち受け画面は何? ■あなたの好きな(もしくはよく行く)映画館は? ■あなたがこれから公開される映画で観たいトップ3教えて! ■あなたが今まで観た映画の中で一番の感動作は? ■あなたが、一番使用している便利なPCアプリは? ■あなたが新しいステレオを買うとしたら、どういう点に重点を置きますか? また、今 持っているステレオで、あなたが好きな点、嫌いな点は? ■ブログ始めてどれくらい経ちましたか?止めたいと思ったことありますか? さて、このバトンを回す際のルールは以下の通りです。 [ルール!] 1.回ってきた質問の最後に「自分の考えた質問」を足して下さい。 2.終わったら必ず誰かにバトンタッチして下さい。 3.まとまりのないエンドレスバトンなので「どんな質問を加えてもOK」デス。 4.バトンのタイトルを変えないこと! 5.答えるのが面倒臭い問題は消してもよい。 6.ルールは必ず掲載しておいて下さい。 ![]() |
![]() 2005年度のカンヌ映画祭で最優秀男優賞、最優秀脚本賞を受賞した、トミー・ リー・ジョーンズの初監督作品。脚本は『21グラム』のギジェルモ・アリアガ。 テキサス州、メキシコ国境の町。カウボーイのピート(トミー・リー・ジョーンズ) とメキシコからの不法移民のメルキアデス(フリオ・セサール・セディージョ)は、 固い友情で結びついていた。「俺が死んだら、故郷ヒメネスに埋めてくれ」ピートは 彼の生前の言葉を叶えるため、国境警備員のマイク(バリー・ペッパー)を道連れに、 川の向こう、国境の南を目指す・・。 ★以下ネタバレします★ テキサスの、荒涼とした風景が美しい。乾いた、果てしなく広大な大地。さらに 大きく広がる青い空。そこには国境付近の厳しい現実と、男同士の友情があった。 時間軸をバラバラにして物語を語っていくのは『21グラム』と同じ。最初は混乱する けれど、徐々に物語の輪郭がつかめてくる。カウボーイ・ピートと不法移民メルキ アデスの出逢い、国境警備員マイクとルー・アン(ジャニュアリー・ジョーンズ、 『ラブ・アクチュアリー』のアメリカン・ガールズのひとり)夫妻の境遇、ピートや 保安官ベルモント(ドワイト・ヨーカム)と情事を重ねるウェイトレス・レイチェル (メリッサ・レオ)の生き方。それぞれが現実の生活に折り合いをつけながら、なん とか毎日をやり過ごしている。一発の銃弾が全てを変えてしまうまでは。 親友を殺めた男を拉致し、死体を掘り起こし、腐らせながらもひたすら親友の 願いを叶えようとヒメナスを目指すピートの行動は、友情からと言うよりは狂気と 紙一重に感じられる。マイクを引き摺り回して同行させるピートは一見暴力的では あるけれど、しかし彼が決してマイクを「殺さない」であろうことは、観ているこちら にはすぐに伝わってくる。それが確信に変わるのが、盲目の老人の頼みを「神には背 けない」と断るシーンだ。愚かな若者を導き、罪を償わせ、許しを乞わせる。そ れが人の生きるべき道であり、ピートがマイクに知らず知らず教えていたことな のだろう。ラストシーンでのマイクは、明らかに以前の彼ではない。 全編が美しい映画だが、特に心に残るのがメキシコのカフェでピートがレイチェル に電話をするシーン。夕暮れに染まる景色、調律の悪いピアノの音、ピートのプロポ ーズ。「結婚してくれ」「俺だけを愛していると言っただろう?」「あんたにはわからない」 流れているのはショパンの『別れの曲』。なんとも切なく、美しいシーンだ。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ![]() トミー・リー・ジョーンズといえば、強面の「ちょい悪オヤジ」な風貌ですが、意外や この人、ハーヴァード卒のインテリなんですね・・。初監督作とは思えない素晴らしい 作品ですが、ちょっと照れ屋さんなのかな?とも思いました。自ら演じるピートとレイ チェルの「肉体」関係を示唆するような具体的なシーンがないんです。「事後」のシーン 一つでも入れればいいのに、と思ってしまいました、おせっかいですが(笑) この作品で一番大変だったのはバリー・ペッパーでしょう。裸足で走らされるわ、 首に投げ縄されて川に引きずり込まれるわ・・。もう、大変。ご苦労様でした。でも 苦労の甲斐はありましたね、大熱演でした。。他のキャスト、メリッサ・レオや「ザ・南部 人」ドワイト・ヨーカムらもぴったりハマっていました。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 多くを説明する映画ではない。カウボーイであること以外、ピートについては語られ ないし、結局メルキアデスが何者であったのか、ルー・アンが何処に去っていったのか も明らかにはされない。「美しさに心が張り裂けそうになる」とメルキアデスが語った故郷 ヒメノスとは、結局は川の向こう、国境の南のメキシコそのものを指していたのではな いかと思った。メルキアデスを始めとするメキシコの人々のやさしさ、純粋さは、監督 のメキシコへの思いが投影されているかのようだ。ブラックな笑いも散りばめられた、 カンヌでのスタンディング・オベーションも納得の秀作。映画館で観たかった。 (『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』監督・主演:トミー・リー・ジョーンズ /バリー・ペッパー、ドワイト・ヨーカム/2005/米・仏) ![]() |
![]() ミュージカル映画に出演するため、俳優林見東(金城武)は香港から上海へやって きた。無名時代を過ごした北京で恋仲だった、自分を捨てたトップ女優・孫納(周迅 ジョウ・シュン)と共演するために。今は彼女の恋人である監督の聶文(張學友ジャッ キー・チュン)と彼らの愛が、劇中劇である映画の中で交錯する。香港の名匠ピーター ・チャンが描く、絢爛豪華でありながら切なく悲しい愛の物語です。 香港映画を劇場で観るのは『インファナル・アフェア』以来。『恋する惑星』の頃 は金城武くんの大ファンだった私ですが、彼の映画も久々でした。 ★以下ネタバレします★ 予備知識ゼロで観たもので、いきなり始まるミュージカルシーンには驚きました。 しかもなかなか主役が出てこない(笑)。お目当ての金城武くんは顔や雰囲気が変わ らないですね。。もちろんそれなりに大人にはなったと思いますが、いい意味で変わ っていないと思います。歌声も素敵でした。 しかし、彼の演じた林見東という人には共感できなかったですね。一人の女性を思 って思って思い詰めて、不眠症になったり復讐を画策したり。若い頃の恋愛の思い出 と裏切りに身をやつす気持ちはわかるのですが、あまりにも重過ぎる。観ているこち らまで息苦しくなってしまうほどでした。 彼にそれほどまで思われる女性、孫納。彼女は結局、林見東のことを愛してはい なかったのだと思います。若き日々、映画という同じ世界に憧れ、同じ方向で夢を 観ていられた相手に過ぎなかったのではないでしょうか。「自分が一番可愛いのよ」と いう言葉を残す彼女ですが、彼女が全く愛のない人間だとも思いません。映画製作 のパートナーであった監督の聶文(張學友ジャッキー・チュン)のことは、心から愛 していたのではないでしょうか? 孫納を演じたのは周迅ジョウ・シュン。章子怡 チャン・ツィイーのようなわかりやすい可愛らしさではないけれど、そのスタイル のよさ、顔と頭の小ささは驚異的でした。コートやカーディガンなど、赤い衣装が 印象的です。「永作ちゃんに似ているなぁ(時々千秋にも見える)」と思いながら観て いたのですが、終盤は鞏俐コン・リーにも見えてきます。まさに大女優の貫禄。 彼女は今後、凄いことになるかもしれません?! 一方の聶文。彼も自分の才能の限界と、ハリウッドへ羽ばたこうとしている恋人 の孫納への思いとで苦しんでいます。そこへやってきた彼女の昔の恋人・林見東。 劇中劇が過去の恋に重なり、新たな苦しみと嫉妬が芽生えていくんですね・・。 聶文を演じた張學友ジャッキー・チュン、歌が素晴らしい!そりゃ監督だけしとく のはもったいないでしょう、自分も唄いたいって(笑)。 この作品、劇中劇の中にまた劇中劇があるという少し入り組んだ作りになってい るため、主人公たちの回想かと思って観ていると劇中劇だった、というシーンがあ ったりします。観ていて混乱することはないのですが。 ミュージカルシーンの衣装や美術は凝っていて、映像も美しく楽しめます。しか し唯一わからなかったのがチ・ジニ演じる天使。映画の冒頭とラストに登場するの は彼なのですが、彼が天使であるということも、公式サイトに行ってみて初めてわ かる始末。彼の役割は狂言回し、語り部だと思うのですが、ストーリーの中でそれ ほど効いているとは思えません、というか必要あったのでしょうか。しかし冒頭の 彼のセリフ「娘は母親の人生の主役だけれど、娘が大人になったとき、母の登場す る場面はあるのだろうか」これはグっと来ましたね・・。 観ている間、登場人物たちが何語をしゃべっているのかがとても気になりました。 香港映画だけど、舞台が上海・北京だからやっぱり広東語じゃなくて北京語なんだ ろうな、とか。エンドロールでクリストファー・ドイルの名前を見つけたのはうれし かったです。香港映画、また観たくなりました。 (『ウィンター・ソング』監督:陳可辛ピーター・チャン/ 主演:金城武、周迅ジョウ・シュン、張學友ジャッキー・チュン/2005・香港) テーマ:☆.。.:*・゚中国・香港・台湾映画゚・*:.。.☆ - ジャンル:映画 ![]() |
![]() ジェーン・オースティン原作の小説『高慢と偏見』最初の映画化作品。今から60年 以上前の作品です。『プライドと偏見』、『高慢と偏見・BBC製作版』と観てきていよ いよ三作目。この作品でローレンス・オリヴィエ演じるMr.ダーシーが余りに印象深 くイメージが強すぎ、BBC版でコリン・ファースが演じるまで誰も追い抜くことがで きなかったと言われているそうです。ふ〜ん、そうなんだ・・。 原作が同じですから基本的なストーリーや登場人物はもちろん同じですが、映画全体 の雰囲気は随分異なります。どちらかと言うとシリアスなラブロマンス、という印象が あった『プライド〜』、BBC版に比べて、随分コメディ色が強い。一番驚いたのは(キャ サリン)デ・バーグ令夫人のキャラクター設定です。なんと、ラストで彼女がMr.ダー シーとエリザベスの恋の仲立ちをするという驚くべき展開!思わずソファから転がり落 ちそうになりました。これじゃまるで違うお話になってしまいます。この作品が、いく らローレンス・オリヴィエ卿の魅力が大であったとしても、何十年もスタンダードであ ったとは・・。ジェーン・オースティンも草葉の陰で泣いていたのではないでしょうか (笑)。もちろん、95年以降は安眠できていると思いますが、それにしても50年以上、 長いです。 古い映画はあまり観ていないので、ローレンス・オリヴィエといえば『リトル・ロマンス』 のおじいさん役、というイメージしかありません。この作品でのオリヴィエ卿、立ち姿 の上品さはさすが、なのでしょうが、Mr.ダーシーの高慢で尊大なキャラクターではな いです。よくしゃべるし、リジーにもすごく積極的にアタックしてるように見える。私 は断然コリン=Mr.ダーシー=ファースに軍配を上げたいです。 一方のグリア・ガーソン演じるリジーですが、彼女こそ「高慢」キャラです。リジーは、 女性に自立の道がなかったあの時代においても、勝気で行動的で、先進の気質を持った 女性に描かれている「はず」なのですが、このリジーではツンと取り澄ました高慢なお嬢 さんにしか見えません。確かに美しいですし気の強さは十分伝わってきますが、残念な がら分別ある魅力的な女性だとは思えませんでした。 三作品において、ベネット夫妻の描き方だけは大差ありません。特にベネット夫人の 自己中で品のない振る舞いはどの作品においても誇張され、笑いどころとなっています。 5人姉妹の結婚をめぐる騒動、『渡る世間は鬼ばかり』の元ネタって、実は『高慢と偏見』 だったのね・・、などと思ってしまいました、違う?(笑)。 同じ原作の三作品を観ることができて、すっごく楽しかったです。さぁ、ここまで来 たら残るは原作を読むだけ、ですね。 (『高慢と偏見』監督:ロバート・Z・レオナード/ 主演:グリア・ガーソン、ローレンス・オリヴィエ/1940・USA) ![]() |
| 真紅のthinkingdays |
★コメント・TB・拍手大歓迎です!★コメント・TBともに管理人の承認後、表示されます。記事は基本的にネタバレありです。作品Indexもご活用下さい。どうぞご贔屓に♪
|
Categories
|
|
|
|
|
|
Archives
|
|
|