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映画が大好きです。いつまでも青臭い映画好きでいたい。 記事は基本的にネタバレありです by 真紅   ★劇場鑑賞した映画はインスタにアップしています@ruby_red66

劇場鑑賞記 〜 God's own county 『ゴッズ・オウン・カントリー』#11

GOC#11

 2018年12月9日、日曜日。ついにこの日が来てしまいました。のむコレ@シネマート心斎橋、泣いても笑ってもこれ1回限りの上映です。

 シアターのキャパが東京の1/3なこともあるのか、チケットは発売開始直後に完売でした。まさに秒殺ですよ。のむコレのチケット入手方法を尋ね、心配する私に 「どんな人気作品でも、発売直後に売り切れることはないですよ〜」 とのんきに言ったチケットカウンターのお兄さん、聞いてますか〜?!

 もちろん木曜日の23時30分にはPC前にスタンバイ。ここ数週間落ち着かなかったのですが、緊張と不安がMAXでしたよ・・・。午前0時から10分くらいトライ&エラーが続き、これは当日券並ぶしかないか?と一瞬弱気になりましたが、気持ちを立て直してなんとかプラチナチケットをゲットしました! その後すぐネット販売分は完売になったので、本当にラッキーだったと思います。

 US版ブルーレイで何度も観ていますが、スクリーンで、日本語字幕で観るのはもちろんこれが初めて。場内は立ち見の方含め超満員です。

 上映前、大阪満席の報を受けて急遽駆けつけてくださったfilmott代表・村井さんの挨拶がありました(村井さん、ゲオルゲと色違いっぽいセーター着てはった)。いよいよ映画が始まります・・・! ドキドキ。

 まず、聴こえる音が全然違うことに驚きました。自然の音、小川のせせらぎ、鳥のさえずり、特に風の音が凄くて・・・。これもBBMと同じく 「風の歌を聴く」 映画なのだと。もう、始まって3分くらいで涙腺が…。ヤバい。

 字幕も簡潔でとてもよかった。一箇所、自分の解釈とは訳が違っていたのですが、やはり日本語字幕はありがたいですね。字幕担当は今井祥子さんという方。おばあちゃんの 「BEST tea towel」 の訳が 「布巾」 だったのがうれしかったな。先に英語字幕で観ていた分、内容がより理解しやすかったように思います。全く難解な映画ではないのですが。

 しかし大きなスクリーンだと絡みのシーンが凄かったです、生々しくて(いやマジで)。自宅で観ているとそんな風には感じなかったのですが、やはりこれは 「ゲイ映画」 なんだな〜、としみじみ。当たり前ですが。

 惜しむらくはエンディングの名曲 『The Days』 に字幕が付いていなかったこと。ブルーレイの英語字幕にはあるのですが、でもこれは著作権の関係でNGなのかな?

 上映後、拍手が起こりました。もう、もう胸がいっぱい・・・。私ももちろん全力でしたさ! 劇場ロビーにいらした村井さんと野村さんに直接お礼を伝えられたこともよかった。何度言っても感謝し切れないのですが、本当にありがとうございました。

 上映が後2回、東京のみというのは本当に残念ですね・・・。大阪が完売になった後、チケットが取れなかった、という嘆きのツイートをたくさん見ました。せめて日本語字幕付きで円盤化されたらいいのに、と思います。残りの上映は12月17日と19日。一人でも多くの方が観られますように。

 個人的には、この映画はゲームクリエイターの小島秀夫監督に観ていただきたいですね。「自分の70%は映画で出来ている」 と公言され、『君の名前で僕を呼んで』 CMBYNを2018年のベスト映画のひとつにあげてくださっている監督なら、きっとこの映画の素晴らしさをわかっていただけるのではないかと・・・。世界中に60万以上のフォロワーを持つ方ですし、影響力は半端ないと思います。

 改めて、キャストの演技、映像、脚本と構成、などなど全てが素晴らしい作品だと思いました。「人は変わることができる」 という希望を感じさせてくれる。観終わって、心が温かくなる。本当に小さな映画ですが、与えてくれるものは本当に大きい。こういう映画って、なかなか無いですよ。だからこんな風に、熱烈に支持されているのでしょうね。

 本当に夢のような、幸せなひとときでした。そう、夢だけど、夢じゃなかった。夢って叶うんだなぁと思いながら、やっと冬が始まった御堂筋を歩いて帰ったのでした。

 「もう今年は映画観なくていいかな」 なんて思いながら。

GOC#11-2
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2018-12-11 : GOD’S OWN COUNTRY : コメント : 0 : トラックバック : 0
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いよいよ初日。〜 God's own county 『ゴッズ・オウン・カントリー』#10

     GOC日本版

 (日本版ポスター、予告編も解禁されました!)

 日付が変わって本日、シネマート新宿にて初日です。みなさん、チケットのスタンバイはOKですか? 本当に、本当に上映されるのですね。。。ドキドキします。落ち着きません。初見の方も多くいらっしゃると思います。楽しみですね。何度でも言いますが本当にたくさんの方に観ていただきたい作品です。

 のむコレの公式サイトに、この映画の上映に尽力してくださった村井卓実さんのインタビューが掲載されています。作品のクレジットは 「『ゴッズ・オウン・カントリー』 上映委員会」 ですが、これはイコール村井卓実さん個人なのだそう。なんと、お一人で私財を投じて上映されるそうなのです。5回しか上映されないことや、再上映やDVD発売の見込みもない理由がこれを読んで初めてわかりました。涙なしには読めないインタビューなのですが、是非一読していただきたいです。

 【のむコレ2018特集】宣伝担当&『ゴッズ・オウン・カントリー』上映委員会 村井さん インタビュー

 村井さんには本当に感謝しかありません。と言うか、こんなに素晴らしい方がこの世にいるんだ、という思いですね。希望を感じます。そして希望とは、この映画そのものでもあるのでした。

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2018-12-02 : GOD’S OWN COUNTRY : コメント : 0 :
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Alain Delon

 Joyeux anniversaire!

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     ◆◆◇     ◆◆◇     ◆◆◇
 
 アラン・ドロンは健在ですが、フランシス・レイが亡くなったのですね。。合掌。
 『男と女』 追悼上映しなくちゃだわ。

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2018-11-08 : YOU GUYS ARE KILLING ME : コメント : 2 :
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私ノトムハ "Tom Hardy"

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 『ヴェノム』 日本でも大ヒットスタートで一安心です。しかし 「ヴェノムかわいい」 ってナニ?  みなさん間違ってますから。かわいいのはトムハですから!

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 ↑↑↑ ヤバイ! このワンコ、シンビオートが寄生してるわ!! “We ARE Venom.”

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 HE is really killing me.

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2018-11-06 : YOU GUYS ARE KILLING ME : コメント : 0 :
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"She Used To Be Mine" ~ エイドリアン・シェリー

 Adrienne Shelly






 Adrienne Shelly


 今日、11月1日は彼女の命日だと知りました。エイドリアン・シェリー。亡くなって、もう12年も経つのだそうです。

 彼女の遺作  ウェイトレス  は大好きな映画。ブロードウェイで舞台化され、トニー賞にもノミネートされた名作です。WOWOWで放映された授賞式で、サラ・バレリス様(神!)やキャストのパフォーマンスを観て涙が止まらなかった。録画して何度も何度も観たなぁ。

 若過ぎたよね。でも絶対忘れないよ。合掌。  あと 『ウェイトレス』 未見の方は是非!

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2018-11-01 : 映画雑談 : コメント : 0 :
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改めて 「のむコレ」〜 God's own county 『ゴッズ・オウン・カントリー』#9

のむコレ2

 11月3日からいよいよ始まります、「のむコレ2018」。シネマート新宿&心斎橋にて。

 (信じたくはないですが) 「日本ではこれが最後の上映」 と言われている 『ゴッズ・オウン・カントリー』 を含め、全作品の上映スケジュールも発表されています。

 初日に上映とされていたのに 「12月になります」 とアナウンスされ、「本当に上映されるのか?」 と随分気を揉みましたが、日程が発表されたらされたでドキドキが止まりません。本当に行けるのかな〜、特に心斎橋は一回きりなので。

 あと一ヶ月。

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2018-11-01 : GOD’S OWN COUNTRY : コメント : 2 :
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『少年と少女のポルカ』

 藤野千夜さんの 『少年と少女のポルカ』 が、キノブックス(文庫)から復刊したそうです。めでたい。

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 1996年に単行本(カバーイラストはなんと岡崎京子!)、2000年に文庫が刊行されています。私が持っている  のはその文庫版。解説は斎藤美奈子氏。

 傑作とも名作とも佳作とも違う、でも私の心の中にずっとある小説です。それは私が 「いっつも川のほうを見ていた」 子どもだったからだと思うのですが。

 新文庫版の解説は山崎ナオコーラ氏。これは買わねばなりますまい。

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2018-10-10 : 読書 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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Claire Foy (IN THE SPIDER'S WEB)

 映画 『ブレス しあわせの呼吸』 (良作!) でアンドリュー・ガーフィールド演じる主人公の妻を演じ、超好印象だったクレア・フォイ。

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 この作品ではブロンドで、シャクレ(失礼)具合と芯の強さを感じさせる所作が、リース・キューティブロンド・ウィザースプーンを彷彿とさせる。私はこの映画で初めて彼女を観たのですが、Netfilixのドラマ 『ザ・クラウン』 ではエリザベス女王を演じ、ゴールデングローブやエミー賞を受賞、世界的に大ブレイクしたのだとか。

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 デイミアン・チャゼル×ライアン・ゴズリングの再タッグ作 『ファースト・マン』 でもゴズリンの妻を演じると知り、これは良妻賢母路線まっしぐら! かと思いきや・・・。

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 なんと次回作は リスベット とな!

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 このシリーズ、ルーニー・マーラ続投の目もあったらしいのですが、監督のフェデ・アルバレス(ドンブリの人)がクレア・フォイをご指名だったとか。う~ん、そのチャレンジ精神が素晴らしい! 『蜘蛛の巣を払う女』 楽しみですね♪


 ★☆ 余談 ☆★

 ネトフリの 『ザ・クラウン』、2019年放映予定のシーズン3はなんと、ジョシュ・オコナーがプリンス・チャールズを演じるのだとか! 次はジョシュが全世界で大ブレイクか??(嬉) しかし実在の、それもバリバリ存命で、しかも王室メンバーを演じるって英国人ほんま・・・。。個人的にはカミラ夫人を誰が演じるのかも興味津津であります(笑)。あ~、ネトフリ早く入らないと。その前にテレビ買い替えたいとか、WOWOW再加入とか。誰か私にボーナス下さい!

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2018-10-01 : 映画雑談 : コメント : 2 :
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『セインツ -約束の果て-』

セインツ1








 Ain't Them Bodies Saints


 テキサスの荒地。ボブ(ケイシー・アフレック)とルース(ルーニー・マーラ)は強盗に手を染めながら愛し合うカップルだったが、保安官を撃ってしまい捕えられる。妊娠中のルースをかばい、ボブは一人罪を受け入れ収監される。4年後、娘を育てながら暮らすルースの元に、ボブが脱獄したとの知らせがもたらされ・・・。

 デヴィッド・ロウリー監督の 『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』 が11月に公開される。待って、待って、待ち続けていたので、とてもとてもうれしい。公開決定記念に、観逃していた本作を鑑賞。監督が、同じ主演ふたりで撮った2013年の作品。銃やならず者が登場する暴力的な描写が少なくないにもかかわらず、静謐で繊細で美しく、“Fragile” という言葉がしっくりくる。映像はテレンス・マリックばり、と言ったら褒め過ぎだろうか?

 毀誉褒貶あるケイシー・アフレックだが、私はこの人がどうしても嫌いになれない。兄ベンとは似ていないな、といつも思うのだけれど、今回初めて似ていると感じるショットがあった。彼と、どの作品でもこの世のものとは思えない儚さを醸し出すルーニー・マーラとのケミストリーは抜群。罪を犯してきたふたりだけれど、互いへの想い(一つの魂の片割れ)だけは純粋で迷いがない。しかし娘が生まれたことで、二人の未来へのまなざしはすれ違う。愛だけを信じ続ける男と、娘を育てること、娘の人生を担わねばならない女。それは子どもをもうけたどんな男女にでも起こりがちなこと。それでも、少しだけ開いた扉に全てを察したルースに、涙、涙・・・。

 11月が待ち遠しい。

セインツ2


追記 ★★★ ネタバレ ★★★
    (この映画、ワンシーンだけフレディ・マーキュリーが出てきます。ビックリ)

 ( 『セインツ -約束の果て-』  監督・脚本:デヴィッド・ロウリー/
                  主演:ケイシー・アフレック、ルーニー・マーラ/2013・USA)

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2018-09-26 : DVD/WOWOW : コメント : 2 : トラックバック : 1
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Xデー~『ゴッズ・オウン・カントリー』#8

 先日シネマートに行くと、「のむコレ2018」 の告知が掲示されていました。

※ 追記 : 上映日はその後変更されました。11月3日に上映はありません ※

のむコレ01

 心斎橋での上映は11月3日(土)、一度きりです。前日からオールナイト上映もあるらしいのですが、そちらに含まれるのか? は不明です。スケジュール発表は10月20日(土)だそう。待ち遠しいですね、、、てか落ち着かないですね~。

 これから11月まで、↑の告知がシネマートにあると思うとソワソワします。新宿は4回上映されるらしいので、大阪よりはたくさんの方が観られますね! 7月のレインボー・リール映画祭で観逃した方も、是非是非。

 この映画が少しでも多くの人々に届きますように! ↓キャスト一同お待ちしております(笑)。

のむコレ02

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2018-09-24 : GOD’S OWN COUNTRY : コメント : 0 :
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映画界のストラディバリウス~『アラン・ドロン ラストメッセージ』

  パトリス・ルコント曰く。 「アラン・ドロンは映画界のストラディバリウスだ」

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 NHKBSで放映された 『アラン・ドロン ラストメッセージ ~映画 人生 そして孤独』 を観ました。

 御歳82、俳優業引退を表明した稀代の美男子、ラストインタビューと銘打たれた番組。さすがにおじいちゃんにはなっているけれど、その碧い瞳の美しさは変わらない。

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 4歳の時に両親が離婚して里子に出されたとか、家を出たくて志願してインドシナ戦線に従軍したとか。帰還後はパリで暮らし 「私は女性にモテまくった」 はい、人類誰一人として否定はいたしません(笑)。

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 9月最終週はアラン・ドロン主演作が5日連続で放映されます! 録画、録画~♪ でも アラン・ドロン自身が一番好きだと言う 『サムライ』 はやらないのね。。

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2018-09-23 : TV : コメント : 4 :
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人は変わることができる~『ゴッズ・オウン・カントリー』#7

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 ★ 全面的にネタバレしています ★

 これは監督フランシス・リーのフェティシズムだと思うのだけれど、この映画は手のクローズアップが多用されている。ジョニーの大きくて、少し汚れていたりする手。牛の背を撫で、煙草を吸い、干し草を握りしめる手。ジョシュ・オコナーのキャスティングには、この手が大きな意味を持ったのではないかと想像する。ジョニーが完全に恋に堕ちる瞬間も、その 「手」 がきっかけの名場面だ。

 物語の始まりと終わりで、主人公ジョニーは別人のように変化するが、ゲオルゲと出会い、共に酪農仕事をする中で、ジョニーが決定的に変わる瞬間がある。母のいない子羊に、ゲオルゲがジャケットを着せ、「里子」 に出すシーン(初見時、このシーンは結構な衝撃だった)。母のいないジョニーは、この子羊に自分を重ねていたのかもしれない。ここで彼は、劇中初めての笑顔を見せるのだ。食事のテーブルを整え、感情的になるジョニーをいさめ、無言のまま仕事をする背中を見せるゲオルゲは、母性と父性を同時に持ち合わせた、包容力の塊のような人物。そしてベッドでの作法までジョニーに教え導くのだから、どれだけ有能な人材だよ、と思う。ジョニーでなくとも惚れるしかないではないか。

 この映画は 「ヨークシャーのブロークバック・マウンテン」 とか 「英国版ブロークバック・マウンテン」 とか、「ハッピーエンドのブロークバック・マウンテン」 などと呼ばれている。何回観ても飽きないのは、映像やストーリー、演技の素晴らしさはもちろん、ハッピー・エンディングであることが大きいと思う。脚本も書いているフランシス・リーは 「ゲイが悲しい思いをする物語は、もう観たくなかった」 とどこかで語っていた。確かに、私たちは今までどれほど、ゲイの主人公たちが置かれた悲惨な状況に涙してきただろう? 周囲の無理解、拒絶、暴力、そして 「死」。個人的にはとても大切な映画だけれど、『ブロークバック・マウンテン』 のDVDを取り出して観ようという気持ちにはなかなかなれない。あの映画の悲劇は、ヒース・レジャーの夭折という悲し過ぎる現実とリンクしてしまい、いまだに向き合うことが難しい。

 自らを取り巻くままならない状況にいら立ち、何もかもを諦めて心を閉ざしていた主人公が、もしかしたら自分は 「幸せ」 になれるのかもしれない、そう望んでもいいのかもしれない、と思い始める。その思いは厳格だった父と祖母を変え、自らも大きく変わってゆく姿は感動的で、何度観ても涙が流れる。もちろん、それは簡単な道ではない。主人公は(結果的に)幸運すぎると思う方もいるかもしれない。しかし、それでもいいじゃないか。21世紀なのだ。もう、幸せになってもいいよ。少しの勇気を出して。堂々と。

 この映画を必要としている人は、きっとたくさんいると思う。東京と大阪だけじゃなくて、日本のいくつもの片隅に、本当にたくさんいると思う。一人でも多くの人に、この希望に満ちた力強い映画が届いてほしいと願う。「人は変わることができる」。監督の故郷・ヨークシャーへの愛に溢れたエンドロールも含め、是非その目と心に刻んでほしい。

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2018-09-20 : GOD’S OWN COUNTRY : コメント : 0 :
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最上のわざ

 
 この世の最上のわざは何?
 楽しい心で年をとり、
 働きたいけれども休み、
 しゃべりたいけれども黙り、
 失望しそうなときに希望し、
 従順に、平静に、おのれの十字架をになう。

 若者が元気いっぱいで神の道を歩むのを見ても、ねたまず、
 人のために働くよりも、
 謙虚に人の世話になり、
 弱って、もはや人のために役だたずとも、
 親切で柔和であること。

 老いの重荷は神の賜物。
 古びた心に、これで最後のみがきをかける。
 まことのふるさとへ行くために。


=================================

 この詩は映画 ツナグ で樹木希林さんが朗読されていたものです。
エンドロールに流れた主題歌 『ありがとう』 とともに、忘れられない言葉です。
聞きながら涙が止まらなかった。

 希林さん、もう 「まことのふるさと」 へは着かれましたか?

 偉大なる女優、樹木希林さんのご冥福をお祈りします。

キキキリン

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2018-09-17 : 映画雑談 : コメント : 0 :
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のむコレ2018@シネマート新宿/心斎橋 フライヤー~『ゴッズ・オウン・カントリー』#6

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 土曜日、仕事終わりにシネマートに走って行ってフライヤー貰って来ました!

 心斎橋では一回限りの上映だそうで・・・。チケット取れるかな〜って心配するアタシにカウンターのお兄さんは どんな人気作品でも、発売直後に売り切れることはないですよ〜 って。ホンマ? ホンマに? 瞬殺やったらどーしてくれるん? と思いつつ。

 しかしこの 日本で観られるのは、これで最後! って文字が悲し過ぎる・・・。
 
 どうして 一般公開もDVD発売もない とされているんだろう? それはあくまで 予定 ではないの? 今後、大逆転のウルトラCで全国公開されたりしないのかな? う~ん、配給の仕組みがわからないけど、諦め切れないな〜。

 とにかく死ぬ気でチケット取らねば!

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2018-09-16 : GOD’S OWN COUNTRY : コメント : 0 : トラックバック : 0
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祝☆劇場公開決定!~『ゴッズ・オウン・カントリー』#5

公開決定1

 映画 『ゴッズ・オウン・カントリー』 が11月に劇場公開されます!!(拍手!!) 

 新宿/心斎橋のシネマートで開催される 「のむコレ2018」 にて上映されることが正式発表されました! 詳細は下記サイトをご覧下さい。

 公式サイト
 映画.com作品ページ

 この映画、何度も書いていますが本当に素晴らしい作品です。新人監督の小さな映画なので、オスカーなど大きな映画賞には無縁です。しかしそれは単にプロモーションの問題であり、インディペンデント映画祭では数々受賞、Rottentomatoes など批評サイトでも高く評価されています。日本で配給がつかなかったのが謎で、本当に残念で歯がゆくてたまらないのですが、なんと有志の方が 「 『ゴッズ・オウン・カントリー』 上映委員会」 を立ち上げ、権利を買い付けてくださって上映に至ったそうです。感動ですね・・・。委員会の方々には、本当に感謝しかありません。ありがとうございます。

 東京と大阪だけ、というのが個人的には心苦しいのですが、是非足を運んでいただけたらと思います。・・・って関係者みたいな発言ですが(笑)。詳しい上映スケジュールなどは今週末以降に発表になるようです。約1ヶ月の開催期間中に何度か上映されると信じたいですね。野村さん、どうかよろしくお願いします!!

 私の今年のベストワンは多分この作品になると思います。と言うか、生涯ベストワンかもしれません。

公開決定2

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『静かなる叫び』

静かなる叫び

 1989年12月6日、カナダ・モントリオール理工大学で起きた女子学生銃殺事件。モノクロームの映像で、事件の当事者たちを描く。衝撃的な史実に基づいた物語。監督・脚本はドゥニ・ヴィルヌーヴ。2009年の作品。

 この映画を観て、初めてこの事件のことを知った。あまりにも悲惨な事件で、犯人が許せなくて、頭がおかしくなりそうだった。

 私は女だけれど、フェミニズムという言葉が好きではない。マイオールタイムベストの一作 マッドマックス 怒りのデス・ロード はフェミニズムの映画と言われていたが、私自身は感想にフェミニズムという言葉は使いたくなかった。だから敢えて 「ヒューマニズム」 と書いた。どうして好きではないのか、うまく説明はできないのだけれど・・・。この映画の犯人のように、フェミニズム自体に反対していたり、嫌悪しているわけではない。むしろ自分はフェミニストだと思っている。何だか矛盾しているようだけど。

 この世界で女であること。それは 「産む性」 を担うということ。

 男の子なら愛を教え、女の子なら世界に羽ばたけと教える

 人間が、ただ人間としてフラットに、差別することもされることもなく公平に生きていける世界ならいいのに。男であろうと、女であろうと。そういう世界になれた時、「フェミニズム」 という言葉は消えてなくなっているのかもしれない。

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2018-09-09 : DVD/WOWOW : コメント : 2 : トラックバック : 1
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Keanu and River

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2018-09-04 : YOU GUYS ARE KILLING ME : コメント : 2 :
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『婚約者の友人』

婚約者の友人

 1919年、ドイツの田舎町。戦争で婚約者フランツを亡くしたアンナ(パウラ・ベーア)は、墓地でフランス人青年アドリアン(ピエール・ニネ)と出逢う。フランスが好きだったフランツは生前パリに留学しており、アドリアンはそこでフランツと知り合ったと言う。失意の中にいたアンナは、そんなアドリアンに心を開いてゆくのだったが・・・。

 監督・脚本はフランソワ・オゾン。私は彼の良き鑑賞者ではない。映画館で観た彼の作品は 『17歳』 だけ。というのも、そもそも彼の作品はミニシアター系と呼ばれ、関西では茶屋町の某劇場で公開されることが多い。個人的にあの劇場、苦手なのです・・・。おっと、それはまた別の話。今上映中の 『2重螺旋の恋人』 も、観逃し案件。多分。

 だからついついオゾン作品は自宅鑑賞となるのだが、 「あー、これは映画館で観たかった!」 と思うことが多い。この作品も例に漏れず。映像、ストーリーテリング、コスチュームやプロダクションデザイン、全てが間違いなく一級品。唸りました。

 オゾンにしては珍しく政治的なメッセージが込められている本作は、「嘘」 がテーマなのかなと思った。アンナの嘘、アドリアンの嘘。邦題もある意味嘘であるし、原題の 「FRANTZ」、亡くなったフランツも結果的に嘘をついている。けれど人は嘘なしには生きられない。何故なら、嘘は時に、真実よりも人を救うから。

 アンナはその嘘ゆえに傷つき、今は居場所をなくしたように映る。しかし生きてさえいれば、また新しい嘘から人生をやり直すこともできるはず。自分は死ではなく、生を選ぶ。ラストシーンの彼女の瞳には、光が宿って見えた。

    ( 『婚約者の友人』 監督・脚本:フランソワ・オゾン/
                              主演:パウラ・ベーア、ピエール・ニネ/2016・仏、独)

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2018-09-02 : DVD/WOWOW : コメント : 6 : トラックバック : 4
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We had the stars, you and I. ~『君の名前で僕を呼んで』#11

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 9月21日、いよいよ  『君の名前で僕を呼んで』  日本版DVD&BDが発売される。私は我慢出来ずにUS版を買ってしまったので、さほど飢餓感はなかったのだけれど・・・。各社の様々な特典を見比べて、やはりポストカードセットが欲しくなり予約してしまった。セリフや内容はもう頭に入っているけれど、コメンタリーに字幕が入るのがうれしい。レンタルも始まるのならば、劇場で観逃した方にも是非観ていただきたいと思う。

 大好きな映画ではあるけれど、観る度にイヤ〜な気分になるシーンがある。エリオが、遊びに来たマルシアと庭の小さなプールで遊ぶシーン。「そこはエリオとオリヴァーの、ふたりのプールなのに!」  と思ってしまうのだ。

 エリオの中では、マルシアと付き合うのもオリヴァーと愛し合うのも同時進行で何の屈託もなく、彼曰く 「パン屋と肉屋は競合しない」 のだそうである(原作より)。エリオ、上手いこと言うわ〜。座布団一枚! とか冗談を言っている場合ではないが、若さってそういうものなのかな? しかし映画では、明らかにエリオはオリヴァーへの当てつけでマルシアと付き合っているように見えるし、自分から電話しておいてマルシアの声もわからない(何て失礼なヤツだ)。オリヴァーからの電話は、別れて何ヶ月経ってもすぐにそれとわかるのに。

 ルカ・グァダニーノ監督と原作者のアンドレ・アシマンは、「真剣に」 続編を構想していると聞く。映画は原作の途中までしか描かれておらず、エリオがどうしようもない心の痛みを噛みしめるように終わり、ハッピー・エンドではない。あのラストシーンは映画史クラスの名場面と言われていて、もちろんそれを否定はしない。しかし、この物語で重要なのは、エリオがその後どう生きたか、にあるのではないかと私は思っている。生涯一度の夏が終わり、父パールマン教授から贈られた言葉を、どう解釈し生きたのか。20年後の髭もじゃのエリオ。私の想像の中で、その姿はケイシー・アフレックなのであるが(インターステラー?)。もちろん、キャストはアーミーとティミー以外考えられないけれど・・・。何年後でもいい、続編を観たい。ずっとずっと待っています。

 人生でたった一度、たった一つの星を見つけた二人は、肉体的に離れることはあっても、精神的に別れることはできない。エリオは、いやオリヴァーも、互いへの思いを胸に生涯を送るはず。この二人の関係を、「ソウルメイト」 という手垢のついた言葉で表現したくはない。それはどれほど稀有で、貴い関係であることか。この世界のどこかで、その人が生きている。その人を想う事ができる。その事実だけで、自分が生きている理由になる。そう考えると、この物語はバッドエンドになりようがないのだ。

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2018-08-29 : CALL ME BY YOUR NAME : コメント : 4 :
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サム・フラクリン考 ←(訂正)サム・クラフリン考

※ ご指摘をいただきました、訂正します。サム・クラフリンファンの方、ごめんなさい!! ※

サム・フラクリン1

 時折サム・フラクリンクラフリンについて考えている。最近考えているのはほぼ、ジョシュ・オコナーのことなのだが。

 初めて彼を観たのは 『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』。しかしほとんど印象がない(そしてあの映画自体、内容が全く記憶にない)。はっきりと 「カッコええ〜!」 と意識したのはリリー・コリンズ主演の 『あと1センチの恋』。キタの単館案件だったので自宅鑑賞だったけれど、これは大好きな映画。「ネクスト・ヒュー・グラント来たな!」 と、ちょっと興奮したのを覚えている。

 『世界一キライなあなたに』 『人生はシネマティック!』 は劇場鑑賞し、最近ジョシュとの共演作でもある 『ライオット・クラブ』 を観た。

サム・フラクリン2

サム・フラクリン3

 美形にありがちな神経質そうな顔立ちゆえ、気難しくプライド高く、屈折した役柄がハマる。エイサ・バターフィールドくんらと共演した戦争映画(日本では未公開)での演技をジョシュが絶賛ツイートしていたし、演技力も確かだとは思うのだけれど、親しみやすさが薄いのが玉に瑕。それ故に大ブレイクには至らないのかな、と思ったり。オスカーや三大映画祭に絡むような作品に出られたら、知名度もアップするのかな。既婚者で、一児の父でもあるらしい彼。待機作はたくさんありそうなので、一作でも多く劇場公開されますように。

サム・フラクリン4

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2018-08-27 : 映画雑談 : コメント : 4 :
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