午前十時の映画祭13 『ミツバチのささやき』

「午前十時の映画祭13」 のラインナップが先日発表されました
『ミツバチのささやき』 ふたたび...! また映画館でアナに会える!!
ヴィクトル・エリセは 『ミツバチ~』 が驚きの長編デビュー作なのですよね
寡作にもほどがある映像作家ですが、何と今新作がポスプロ中ってご存じでした奥さん?!
2023年スペイン公開予定なので、カンヌかヴェネチアでお披露目ですかね?
アナ・トレントも出演していますよ~
56歳になったアナ
楽しみですね♪
一時期ほどは頻繁に足を運ばなくなった午前十時の映画祭ですが、やはり年に数本は 「これだけは!」 という作品を上映してくれる
本当にありがたい存在です
そして今回はあの 『エクソシスト/ディレクターズカット版』 もラインナップ
遂にこの超怖がりの私も 「史上一番怖い映画」 を映画館で観る日がやって来るのでしょうか!?!?
スポンサーサイト
「この愛おしさを どうしたら伝えられるだろう」

『チェリまほ THE MOVIE』 がアマプラに来たぞーー!!
あ、どうも。藤崎です^^ (皆さん殴らないでください)
ドラマ版をビンジ視聴したとき、U-NEXTでの配信が数日で終了するタイミングでした
「気づくのが遅かった。。」 とひとり悲しがっていたのですが、、、
チェリまほドラマ版、Netflixにもあります! 安心してください!!
そしてやっとやっとサブスクに来たよ~、映画版が♡
ああ~、映画館で観たかった。。
( 『チェリまほ THE MOVIE ~30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい~』
監督:風間太樹/主演:赤楚衛二、町田啓太/2022)
2023-03-10 :
BD/DVD/WOWOW/Streaming :
コメント : 0 :
少女漫画はつよい~『思い、思われ、ふり、ふられ』

同級生の朱里(浜辺美波)と理央(北村匠海)は互いの親が再婚し、義理の姉弟となる
彼らが引っ越したマンションには由奈(福本莉子)と和臣(赤楚衛二)が住んでおり、4人は同じ高校に通う
朝ドラ 『舞いあがれ!』 にハマっております、お察しください、、、、
『チェリまほ』(ドラマ)は一日でビンジ視聴しました(当然)(最高)
本作は所謂 「少女漫画原作」 ものの青春恋愛映画
観るのをかなり躊躇しました、が、、、
そんな自分を殴りたい!(グーで)
三木孝浩監督、参りました! アオハルの巨匠と呼ばせてください!!
U-NEXTにて鑑賞
私のオールタイムベストムービーが2本、劇中で言及されます
そのうち1本は、4人の中のふたりを結びつける重要なキーアイテムとなる
「今日からこれが、俺の一番好きな映画になった」
殺し文句が過ぎるぜ、、、
しかし赤楚衛二を目当てに観たのに、北村匠海のヤバさに焦りました
色気が半端ない、、、
劇場鑑賞していたら我を忘れていたかも(自宅鑑賞でも感電しそうやったもん)
浜辺美波の尋常でない美しさにも驚愕
この二人、巷間 「キミスイ」 コンビと呼ばれているのですね
『君の膵臓を食べたい』 は(主に小栗旬が目当てで)劇場鑑賞しましたがふたりとも成長著しくて素晴らしい!
特に北村匠海は子役(『重力ピエロ』)の頃から知っているので感慨深いです
赤楚衛二はご存じ朝ドラ 「貴司くん」 で全国区やし、福本莉子はTOHOシネマズのシネマナビゲーターですっかりお馴染み
4人とも出世したねぇ
ただ、浜辺美波も福本莉子も華奢過ぎるのが気になります(骨密度、大丈夫?)
思えば、『少年の君』 もTwitterでは 「文脈が少女漫画」 と言われていました
その時は 「だから最強なんです! 少女漫画はつよい!」 とリプライした私なのに、自分の中に 「少女漫画原作映画」 を軽視する傾向があったことに改めて恥じ入る気持ちです
すみませんでした、、、(土下座)
映像美も音楽も素晴らしい作品です
特に劇伴はフィリップ・グラスかと思った()
ロケ地が神戸なのも熱々ポイント(神戸高校!)
三木孝浩監督の映画はこれからも要チェック、なるべく観ていきたいと自分に誓ったのでした
( 『思い、思われ、ふり、ふられ』 監督・共同脚本:三木孝浩/
主演:浜辺美波、北村匠海、福本莉子、赤楚衛二/2020)
Almost famous! ポール・メスカル

Paul Mescal
『aftersun/アフターサン』 で映画初主演にしてアカデミー賞主演男優賞にノミネート
ポール・メスカルの破竹っぷりが凄い!!
そもそもTVドラマデビュー作でエミー賞ノミネート、BAFTA受賞
今年度はオスカーノミニーに加えウエストエンドでの舞台 『欲望という名の電車』 でローレンス・オリヴィエ賞ノミネートって
まさに 「スター街道、ばく進中!(Almost famous)」
新作(待機作)も目白押しです
山田太一の 『異人たちとの夏』 をアンドリュー・ヘイがリメイクする作品
ジョシュ・オコナーとのW主演作
リドスコ先生の 『グラディエイター2』 の主役と 「これでもか」 状態
個人的にはシアーシャ・ローナンと夫婦役で共演するSF 『Foe』 に一番期待しているけど、これ原作が 『もう終わりにしよう。』(Netflix)の人で、、、う~ん、ちょっと難解かなぁ、という感じ
ちなみに1996年2月生まれ、27歳になったばかりのアイリッシュ
ティモシー・シャラメやアニャ・テイラー=ジョイ、トム・ホランドと同い年です(この年代本当に人材豊富ですね)
5月26日日本公開の 『aftersun/アフターサン』 は新人監督のデビュー作ですが各方面大絶賛
相当高く評価されている模様
試写で観た方が 「震撼した」 とTweetされており、一体どんな映画なんだ?! とワクワクが止まりません
文字通り 「震えて」 待ちます(笑)
おっと、その前にアカデミー賞授賞式だ! ライジングスターの雄姿を拝みましょう♪
2023-03-02 :
YOU GUYS ARE KILLING ME :
コメント : 2 :
「君は世界を守れ 俺は君を守る」
『少年の君』 がアマプラに来たぞーー!!
これは必見!

香港電影金像奨8冠
第 93 回アカデミー賞国際長編映画賞ノミネート
2021年 真紅のthinkingdays Best 10 第2位
エドガー・ライト(好き♡)も大絶賛
アマプラの民は是非! 見てください!! (U-NEXT にもあります♪)
( 『少年の君』 原題:少年的你/Better Days/監督:曾國祥デレク・ツァン/
主演:周冬雨チョウ・ドンユイ、易烊千璽イー・ヤンチェンシー/2019・香港)
テーマ : Amazonプライムビデオ
ジャンル : 映画
2023-02-02 :
BD/DVD/WOWOW/Streaming :
コメント : 6 :
『窓際のスパイ(Slow Horses)』 Season2

バスの中で突然死した元スパイの死の真相を探るため、「泥沼の家」 のエージェントたちが動き始める
ミック・ヘロン原作の同名スパイ小説 『死んだライオン(Dead Lions)』 を原作にApple TV+がドラマ化した 『窓際のスパイ(Slow Horses)』 シーズン2全6話
本作、2022年のベストドラマで間違いないでしょう!
RottenTomatoes でも(シーズン2は)批評家スコア100%、オーディエンススコア95%という高評価です
シーズン1も面白かったけど、シーズン2はラストが毎回クリフハンガーで数倍楽しめました
我が最推しジャクロ演じるエージェント・リバーはカッコいいのにドジっ子でかわいいのなんの
こんなキュートなスパイがかつていたでしょうか?!
「リバーが心配よ」
「リバーは囮なの?」
「リバーは無事?!」
わかる~あたしゃほとんどスタンディッシュに感情移入して観ていましたよ(笑)
なんだかんだボヤキつつ部下思いのジャクソン・ラム(ゲイリー・オールドマン)も、並みの男よりも握力の強いダイアナ(クリスティン・スコットトーマス)も最高
ダイアナがいつもワンピースなのも個人的には好感度大(ただ自分がワンピース好きというだけの理由ですが)
「新しい服」 が必要な暁にはおシャネルのスーツで登場か? と今からワクワクしております
Season3の予告を観る限り原作は 『放たれた虎(Real Tigers)』、誘拐されるのは我らがリバーのようですね、、、(泣)
その前にジョナサン・プライス(おじいちゃん)とジャクロのスピンオフが観たいわ
配信開始のアナウンス、首を長くして待っております♪
『母親になって後悔してる』~ それって本当に 「後悔」 なの?

「もし時間を巻き戻せたら、あなたは再び母になることを選びますか?」
この質問に 「ノー」 と答えた23人にイスラエルの社会学者がインタビューし、まとめた書
昨年の春頃、この本の存在を知って驚くと同時に 「読んでみたい」 と思った
もちろん一番に考えたのは 「自分は後悔しているのか?」 ということ
答えは100%NO、しかし子育てが辛かったり、孤独を感じたりしたことは数えきれないほどある
正直、自分は母親に向いていないダメ母だと思っているから
物凄く消耗する本だった
まず、書店でレジに持っていく時点でエネルギーを要する
「あ、この人、、、後悔してるんやな」 って思われるんじゃないかと(小心者なんです)
次に、買ったはいいけど息子がこの本を目にしたら嫌な気分になるんじゃないか? と心配になる
(息子は一人暮らしをしているのだけど、帰ってくると必ず私の本棚や机をチェックするのです)
「お母さんはな、100%後悔してないと断言できるからこの本買ったんやで」
「はいはい」
母の心配をよそに、息子は平熱の低いZ世代であった
読む前からそれらなんとも高い(?)ハードルを越え、やっと読み始める
疲れた、、、
23人の強烈なマイナス思考が行間に渦巻いて、呑み込まれてしまいそうな読書体験だった
後悔ってとてもネガティブな感情だから
母親になったら、二度と母親ではない自分に戻れない(わかる)
母親だという責任感に押し潰されそうになる(わかりみが深すぎる)
わかるけれど、しかしそれを 「後悔」 するという感覚は自分にはない
( 「仕方ない」 と諦めているだけなのかもしれないけど)
NHK 「クローズアップ現代」 でも本書は取り上げられ、様々な意見が紹介されていた
それらを読んで思ったのは、「それって本当に 「母親になった」 ことへの後悔なのかな?」 ということ
結婚したこと
今の夫を選んだこと
もっと言えば、女に生まれついてしまったこと
どちらかと言えばそういうことへの 「後悔」 なんじゃないかと思った
もしくは 「母親であることのしんどさ」 を大っぴらに口に出せないことへの 「不満」 なのでは?
意外だったのは、皆一様に 「子どものことは愛している」 と語っていること
読む前は 「そりゃ子どもとの関係が悪かったら後悔もするよな」 と考えていた
もし母親になったことを後悔することがあるとしたら、子どもとの関係が良くないときだけだと私は思う
いや、、、それでも、悲しくはなるけど 「後悔」 はしないのではないかな
私が常々感じているのは 「不公平」 だということ
生物学的に女体しか子どもを産めないこと
そのことが女性にもたらす負担の大きさ
母親「だけ」が背負わされる責任はどうよ?
思えば私の母も、「生まれ変わったら結婚しない」 と言っていたなぁ
専業主婦じゃなくて、働いて自分の力で生きてみたい、という思いが強かったのだろう
選ばなかった道
果たせなかった夢
それは誰にもあること
だからこそ後悔する人に 「自分が選んだこと」 だと突き放さない社会であってほしいと思う
そして 「母親になって後悔してる」 と口に出す前に、よく考えてみてほしいとも思う
それって本当に 「後悔」 なのか? と
新潮社のこちらのサイトで本書がわかりやすく(面白く)紹介されているので、興味ある方は是非行ってみてください
( 『母親になって後悔してる』 原題:Regretting Motherhood/オルナ・ドーナト:著/鹿田昌美:訳
/新潮社・2022 )
2022真紅のthinkingdays Best 10(+10) of the movie
2022年に劇場鑑賞した新作映画149本からベスト10(+10)を選びました。


①トップガン:マーヴェリック
②アフター・ヤン
③ベルファスト
④川っぺりムコリッタ
⑤ニトラム
⑥PIG/ピッグ
⑦ギレルモ・デル・トロのピノッキオ
⑧ウエスト・サイド・ストーリー
⑨ミセス・ハリス、パリへ行く
⑩スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
11 RRR
12 リコリス・ピザ
13 WANDA/ワンダ
14 GAGARINE/ガガーリン
15 犬王
16 ファイブ・デビルズ
17 ライダーズ・オブ・ジャスティス
18 ゴヤの名画と優しい泥棒
19 スパークス・ブラザーズ
20 こちらあみ子
次点:アプローズ、アプローズ!囚人たちの大舞台、ドライビング・バニー、ちょっと思い出しただけ
2022年の新作映画劇場鑑賞は149本(前年比+6本)
内訳は洋画121本(81.2%)、邦画28本(18.8%)
旧作映画劇場鑑賞は19本で劇場鑑賞は168本でした
自宅鑑賞は76本(リピートは含めず)
劇場新作(149)、劇場旧作(19)、自宅(76)、全部で244本鑑賞(前年比+24本)
2022年はやっぱりトップガンの年でしたよね~
アカデミー賞ノミネートも堅いのではないでしょうか?
その他のランクイン作品は2022年の映画として記憶にとどめたいものを自分なりに選んだつもりです
しかし劇場公開なし、配信公開のみの新作をどう位置付けるかは悩ましいところ
旧作初見&Netflix新作映画編でベストを考えたりした年もあったのですが、うーむ
コロナ禍はまだまだ続いておりますが今年もなるべく映画館に足を運びたいと思っています
ぼちぼち更新になるとは思いますが引き続きお付き合いいただけたらうれしいです
コメント大歓迎☆どうぞよろしくお願い申し上げます!
真紅拝
#2022年映画ベスト10
(おまけ)ちなみに息子のベスト10+10


①トップガン:マーヴェリック
②アフター・ヤン
③ベルファスト
④川っぺりムコリッタ
⑤ニトラム
⑥PIG/ピッグ
⑦ギレルモ・デル・トロのピノッキオ
⑧ウエスト・サイド・ストーリー
⑨ミセス・ハリス、パリへ行く
⑩スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
11 RRR
12 リコリス・ピザ
13 WANDA/ワンダ
14 GAGARINE/ガガーリン
15 犬王
16 ファイブ・デビルズ
17 ライダーズ・オブ・ジャスティス
18 ゴヤの名画と優しい泥棒
19 スパークス・ブラザーズ
20 こちらあみ子
次点:アプローズ、アプローズ!囚人たちの大舞台、ドライビング・バニー、ちょっと思い出しただけ
2022年の新作映画劇場鑑賞は149本(前年比+6本)
内訳は洋画121本(81.2%)、邦画28本(18.8%)
旧作映画劇場鑑賞は19本で劇場鑑賞は168本でした
自宅鑑賞は76本(リピートは含めず)
劇場新作(149)、劇場旧作(19)、自宅(76)、全部で244本鑑賞(前年比+24本)
2022年はやっぱりトップガンの年でしたよね~
アカデミー賞ノミネートも堅いのではないでしょうか?
その他のランクイン作品は2022年の映画として記憶にとどめたいものを自分なりに選んだつもりです
しかし劇場公開なし、配信公開のみの新作をどう位置付けるかは悩ましいところ
旧作初見&Netflix新作映画編でベストを考えたりした年もあったのですが、うーむ
コロナ禍はまだまだ続いておりますが今年もなるべく映画館に足を運びたいと思っています
ぼちぼち更新になるとは思いますが引き続きお付き合いいただけたらうれしいです
コメント大歓迎☆どうぞよろしくお願い申し上げます!
真紅拝
#2022年映画ベスト10
(おまけ)ちなみに息子のベスト10+10
謹賀新年~2023
2023-01-03 :
徒然 :
2022(下半期) 真紅のthinkingdays Best 10 of the movie&年末のご挨拶


#2022年下半期映画ベスト10
①アフター・ヤン
②川っぺりムコリッタ
③PIG/ピッグ
④ギレルモ・デル・トロのピノッキオ
⑤ミセス・ハリス、パリへ行く
⑥RRR
⑦リコリス・ピザ
⑧WANDA/ワンダ
⑨ファイブ・デビルズ
⑩アプローズ、アプローズ!囚人たちの大舞台
今年もお世話になりました! ご訪問ありがとうございます。
取り急ぎ下半期ベスト10のみアップして今年最後の記事にしたいと思います。
年間ベストは年明けにアップ予定です。
個別にご挨拶できなくてすみません。
また年明けにお伺いしますね。
よいお年をお迎えください。
真紅拝
2022-12-31 :
年間ベスト :
『北氷洋』 The North Water

19世紀半ばのイングランド・ハル
元軍医のサムナー(ジャック・オコンネル)は北極海をめざす捕鯨船に船医として乗船する
2021年BBCで放送されたドラマシリーズ、全6話
監督・脚本はアンドリュー・ヘイ、ベストセラー小説が原作だそう
私のTLでは 「ヘイちゃん」 人気が凄いので話題のドラマでした
遅ればせながらU-NEXTにて鑑賞(ジャック・オコンネル目当てです)
いや~、これは凄いものを観ました
ビンジ視聴してしまうのもわかる~
怖い、寒い、止められないの三拍子(?)揃った傑作です
『レヴェナント』+『氷がすべてを隔てても』 という感じ
ジャック・オコンネルはトラウマとアヘン中毒を抱えた外科医サムナーに無茶苦茶ハマってます
彼って能天気なコメディとか全く想像つかない、、憂い顔というか苦悩する役が似合いますよね?
サムナーが対峙するのは曲者揃いの船員たち
その中でも後に 「悪魔」 と呼ばれるヘンリー・ドラッグス、演じるコリン・ファレルの役作りが凄過ぎてもう、、、人間じゃないよね?(人間です)
コリンは今年 『アフター・ヤン』 でその美しさに驚いた記憶も新しいだけにショックが大きかった
その他スティーヴン・グレアムやピーター・ミュラン様も登場します
特に忘れられないのは第5話、サムナ―(ジャック)の渾身の演技を観ていただきたい
個人的には恋愛要素がないのが好き
さすがはアンドリュー・ヘイ!と思いましたね
サムナーは若干アセクシャルな人物として描かれていると感じました
本作ノルウェー沖の北極海でロケしたらしく、キャスト・スタッフはなんと6週間もシャワーを浴びられなかったそう(ええぇ・・・)
もう見るからに寒そうで(当たり前)、ヒートテックの極暖を届けてあげたい、、、と思いました
今年もいくつかドラマシリーズを観ましたがどれも面白かった~
もうドラマは配信で観るのが当たり前になりましたね
( 『北氷洋』 原題:The North Water/監督・脚本:アンドリュー・ヘイ/
主演:ジャック・オコンネル、コリン・ファレル/2021・UK )
『チャタレイ夫人の恋人』

准男爵と結婚しチャタレイ夫人となったコニー(エマ・コリン)は館の森番オリバー(ジャック・オコンネル)と恋に落ちる
ご存じD・H・ロレンス原作小説の映画化
エマ・コリン&ジャック・オコンネルでNetflixが製作中と知りめちゃくちゃ楽しみにしておりました
配信初日に鑑賞(気合よ)
何度も映像化されている有名過ぎる作品ですが実は初めて観ました
原作も未読です(英米文学専攻だったという義妹に 「卒論は?」 と尋ねると 「D・H・ロレンスです」 と返ってきて慄いた記憶あり笑)
いやぁ~めっちゃよかったです!!
過去作を観たことがないので比較はできないのですが、最高では?
エマ・コリン、頑張るなぁ~
『僕の巡査(My Policeman)』 に続きまたまた三角関係のお話
露出はもちろん多いのですが、彼女とてもスレンダーで手足が長く 「いかり肩」 なのでセクシャル過剰ではない(そこは好みの問題ですが)
そしてジャック・オコンネルよ
もう、もう、超素敵!! 身分の差をものともせずコニーが惹かれるに十分過ぎる魅力を放っております
彼の現在の恋愛事情、即調べたもんね(おい笑)
今はシングルみたい、やったぜ(それでどうする気よ笑)
しかも彼、なんとまだ32歳でビックリ! ジャクロと同い年やん、、
『ベルファスト‘71』 でふたりは共演しているのですが、まさかそんなに若いとは
40過ぎてるかと思った(汗)
ちなみにエマ・コリンは27歳
チャタレイ夫人といえばドロドロしたイメージを勝手に抱いていましたがこのふたり、むしろ爽やかカップルですよ
全裸で雨の中をはしゃぎまわるシーンなんて、、、子どもみたいで微笑ましいくらいでした
結末を知らないので、「この先一体どーなるの???」 と最後までハラハラ
コニーの父が言う 「館は手放すな、好きな人は変わっても館は変わらない」 という 「大人」 な言葉に深く深く肯きつつも、愛を貫いた二人に安堵(涙)したのでした
男爵の介護人ミセス・ボルトンがね~、いい人なんですよ
むしろいい人過ぎる
彼女の亡き夫への愛、何よりも愛を尊いものとする考え方がコニーに与えた影響は小さくないですね
演じたジョエリー・リチャードソンは過去にコニーを演じたことがあるらしく、ナイスキャスティングだと思いました
性愛についての物語ではあるのですが、根底には不条理な身分(階級)制度への怒りが込められていると感じた
ちなみに監督は女性で、ロール・ドゥ・クレルモン=トネールというフランスのお方
『ムスタング』 というマティアス・スーナールツ主演映画の監督です
これも昨年Netflixで観たのですが、地味ながらとってもいい作品で今も胸に残っています
鑑賞後様々に思いを巡らせた記憶があるので、感想を残していない自分が凄く残念、、、
でも 「ああ、あの映画の監督か!」 と納得でしたね
エマ・コリンは 『ザ・クラウン』 のダイアナのイメージが強いし、
ジャック・オコンネルはキャリアがちょっと下降気味かな?と思っていたのですが
この作品でふたりとも評価されるといいな
映像もコスチュームも、英国の風景もとっても美しいです
スコットランドの農場であの後ふたりはどう生きたのか?
それはまた別の話として、若い彼らの幸せを祈りましょう
オススメ!
( 『チャタレイ夫人の恋人』 原題:LADY CHATTERLEY'S LOVER/
監督:ロール・ドゥ・クレルモン=トネール/主演:エマ・コリン、ジャック・オコンネル
/2022・UK、US/Netflix)
My Policeman(僕の巡査)

教職を引退したマリオンは夫のトムと暮らす海辺の家に要介護者となった旧友パトリックを迎え入れる
ハリー・スタイルズがクローゼットの警察官を演じるらしいと知り楽しみに待っていた作品
同名ベストセラー小説の映画化です
ほぼ全世界独占配信の AmazonPrimeVideo にて鑑賞
(大々的に劇場公開されると思っていたので配信スルーはちょっと驚き)
1957年に出会った3人の男女
それは同性愛者が刑罰の対象だった時代
愛し合いながらも共に生きることは許されなかったトムとパトリック
トムを真っ直ぐに愛し結ばれたのも束の間、夫の背信を知り衝動のままに取り戻そうとするマリオン
40年の後、三人三様に傷つき、破壊された人生にそれぞれが向き合います
3人の主人公のうち、誰に寄り添って観るかで印象は変わってくるのかもしれません
私は3人それぞれに感情移入しながら観ていました
誰も悪くないし、自分が彼らだったら同じことをしたと思う
マリオンでも、トムでもパトリックでも
彼らは悪い人間じゃない
悪い時代に生まれただけ
40年後のトムを演じたライナス・ローチ、ハリスタに比べちょっと印象が弱いのでは? と思いながら観ていたのですが
ラスト直前のあのシーンのためだったのですね
もう、嗚咽するほど泣いてしまった、、、
そりゃトム=ハリスタじゃないとね
(トムは 「ハンサム」 と言われていましたけど、ハリスタはファニーフェイスだと思う)
彼らの人生を思うと辛くてたまらなくなる
街で幸せそうなゲイカップルを見かけ涙するトム
刑務所を出た後、パトリックはどんな暮らしをしていたのだろう?
しかし冷静に考えると、一番虚しいのはマリオンですよね
憧れの街ヴェニスに旅立った二人に置き去りにされ、新婚間もない身でどれほどの屈辱だったことか!
それでも彼女は自分のしたことを悔やんでいる
独り去る彼女の何とも言えない表情――泣いても笑ってもいない、吹っ切れたようでいて心をどこかに置いてきたような――が印象的でした
ハリスタは初主演作にこの役を選ぶとか、、さすが過ぎる
これからも音楽活動と並行して俳優業もやっていくのかな?
話題作りにもなるしオファーはひっきりなしでしょうねきっと
エマ・コリンはリリー・ジェームズの代役だそうですが 『ザ・クラウン』 のダイアナと同じ傾向の役
だからこそキャストされたのかもしれないけど、個人的にはリリー・ジェームズより全然いい(好き)と思います
そして40年後のマリオンを演じた女優さん
どこかで観た、、、どこかで、、、と思っていたら 『ひかりのまち』 のヒロイン(ジーナ・マッキー)じゃない!
Time flies...しばし遠い目
ルパート・エヴェレットも歳取ったなぁ
しかし 『僕の巡査』 って邦題はどーよ?
アマプラで配信されると知り 「マイ・ポリスマン」 で検索しても出てこなくて焦りましたよ
カタカナ邦題でよくない? 十分意味は通るでしょう
てか 「僕の」 巡査でいいのか? ダメでしょう! マリオンの立場は??
ちょっと許しがたい
と、結局は妻の立場で観ている私なのでした
( 『僕の巡査』 原題:My Policeman/監督:マイケル・グランデージ/
主演:ハリー・スタイルズ、エマ・コリン、デヴィッド・ドーソン/2022・UK、US)
シアーシャ・ローナン映画祭

大好きな女優シアーシャ・ローナンの出演作をコンプリートすべく、ひとり 「シアーシャ・ローナン映画祭」
開催
未見の作品を製作年の新しいものから過去作を遡る形で、主に配信(U-NEXT、Netflix、AmazonPrimeVideo、WOWOW)で観ていきました
これでシアーシャ・ローナン出演作はほぼコンプリート(アニメやゲスト出演作を除く)
以下、鑑賞メモ
◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆
『かもめ』
アネット・ベニング×シアーシャ・ローナン×エリザベス・モス√チエホフ
嫉妬と名声、それぞれの人生で得られなかったものごと
面白かった! やはり原作がいいのかな
コンスタンチンが 『追想』 の昏い瞳の彼だった
『ストックホルム・ペンシルベニア』
幼い頃に誘拐され、長年監禁されていた少女が救出されて実家に戻るも家族とは馴染めず、、、
という悲しいお話
誘拐犯がジェイソン・アイザックスでちょっと美化され過ぎでは? と思うなど
『ロスト・リバー』
ライアン・ゴズリングの監督デビュー作
レフンの映画のパチもんみたいな作風だった、、、こりゃあかんわ(暴言)
ごめんごずりん
シアーシャは才能の無駄遣い感はありますが、「Tell Me」 の歌唱はなかなか聴かせます
『わたしは生きていける』
実は本作、一番観たくて期待もしていたのですが(シアーシャとトムホ&ジョージ・マッケイの共演作だし!)
う~ん、いまいち。。
シアーシャのお父様ポール・ローナン氏との共演作なのですね
『ザ・ホスト 美しき侵略者』
う~ん、これもイマイチ。。監督はアンドリュー・ニコルなんですけどね?
ダイアン・クルーガー様が美しい!
『ビザンチウム』
ニール・ジョーダンのヴァンパイアもの!
スクエアなイメージのジェマ・アータートンがこんなセクシー路線な役を演じていたことに驚き
シアーシャが女性教師と対峙する場面、本当に200年生きているかのようで痺れました
改めてすごい演技力だと思いましたね
ケイレブ・ランドリー・ジョーンズくんとのケミストリーも素晴らしいです
またいつか共演してほしいな
『天使の処刑人 バイオレット&デイジー』
バイオレット&デイジーがひたすらかわいい
『ベイビー・わるきゅーれ』 のもしかしてネタ元?と思った
『ウェイバック -脱出6500km-』
ピーター・ウイアー監督作品ですが全く知らない映画でした
ジム・スタージェス、エド・ハリス、コリン・ファレルら豪華キャストの競演作
驚きの実話の映画化です
面白かった。。。シアーシャは本作の撮影中に16歳の誕生日を迎えたらしいのですが物凄く幼い印象
演技力はもちろん言う事なしです
『エンバー 失われた光の物語』
アニメ作品の実写版と言った趣の近未来もの
スチームパンクな世界観が好きです
本作もあまり知られていない作品だと思いますがティム・ロビンスやビル・マーレイもご出演
地下の街並みを駆けるシアーシャがかわいい!
『奇術師フーディーニ ~妖しき幻想~』
シアーシャの映画デビュー作、なのかな?
日本では未公開の作品です
シアーシャはキャサリン・ゼタ=ジョーンズの娘役
主演のガイ・ピアーズから 「シアーシャ・ローナンっていう子役が凄い!」 という電話を受けたエージェントはダブリンに飛び、空港でシアーシャと契約を結んだとか
わかる~ガイ・ピアーズの気持ちもエージェント氏の焦る気持ちもわかるわ~
『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』 で10年以上ぶりに共演して(しかも舞台は同じくエディンバラ)、
ガイ・ピアーズはどう感じたのでしょうね?
◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆
現在28歳のシアーシャはもう20年近いキャリアなのですね
幼い頃から学校にも行かずに(行けずに?)仕事してねぇ。。涙
最近のインタビューで本人もちょっとそのことに言及しておりましたが
まぁこれだけの才能ですから私生活の犠牲もある程度は仕方ないのかな
将来は監督を目指したいのだとか、、、個人的にはずっと女優も続けてほしいな
主演も兼ねた初プロデュース作品 『The Outrun』 は撮影終了
インディペンド映画のようですが公開規模が気になるところ
現在欧米で公開中なのは 『See How They Run』
サム・ロックウェルとW主演のマーダー・ミステリー・コメディです
こちらの日本公開はいつなんでしょう?
誰か教えてください!
『ピーキー・ブラインダーズ』

第一次大戦直後の英国・バーミンガム
帰還兵であるトーマス(トミー)・シェルビーは 「ピーキー・ブラインダーズ」 と名乗るギャング団のトップとして裏社会でのし上がってゆく
キリアン・マーフィー主演、英国ではBBC、英国以外ではNetflixが独占配信する全6シーズンのドラマ
第5シーズンまで観終わり、第6シーズンを楽しみに待っていたところにもたられされたヘレン・マックロリーの訃報
彼女が演じたポリーはシェルビー家の要でしたから(トミーが唯一頭が上がらないのがポリーだった)、ショックで観られず数ヶ月放置していましたがやっと、やっと観了
ああ。。。本当に観ごたえのあるドラマでした。。。(半端ないやり遂げた感)
このドラマ、とにかくキャストが豪華すぎる!!
キリアンはじめ トム・ハーディ(!)、ポール・アンダーソン、サム・ニール、アナベル・ウォーリス、ジョー&フィン・コール、ジョシュ・オコナー(!)、シャーロット・ライリー、エイドリアン・ブロディ、パディ・コンシダイン、エイダン・ギレン、サム・クラフリン(!)、アニャ・テイラー=ジョイ(!)、スティーヴン・グレアム、アナイリン・バーナード(!) (これでもほんの一部ですよ)
どんだけ(笑)
長いドラマなのでさすがに途中若干の間伸びは感じましたが、第5シーズンでトミー・シェルビー最大の敵・モーズリー(サム・クラフリン)が登場してからは俄然面白くなりました
やっぱり悪役って大事、物語の肝だなぁと思うなど
好きだったのはトミーとソロモンズさん(トム・ハーディ)の関係
この二人、仲がいいのか悪いのか、敵なのか味方なのか最後までよくわからない
てかトミーってソロモンズさんだけには自分の気持ち(本音)をスラスラと話すんですよね~
長年別居してる腐れ縁の夫婦みたい(笑)
本作を観るまで、NEXT BOND 候補にキリアンの名前が挙がるのが不思議だったのですが観れば納得
ガッチガチにハードボイルドな役柄はキリアンも新境地だったのではないかな
そしてこれが意外にハマっている!
アイリッシュの彼を主役にするとか、これは(クリエイターの)スティーヴン・ナイトの慧眼ですね
シーズン6配信後、英国では現在コンテンポラリーダンス劇として上演され大評判らしい
そしてシーズン7は映画になるそう
もう楽しみスギル! 生きる!!
そしてこれでもう心置きなく 『ザ・クラウン』 シーズン5が観られるわ~
配信スタートは11月9日! ワクワク♪
『ナルコの神』

南米の小国スリナムで親友と起業したカン・イング(ハ・ジョンウ)は韓国教会の牧師・チョン(ファン・ジョンミン)に窮地を救われるが、麻薬密輸の疑いで逮捕されてしまう
Netflixオリジナルドラマシリーズ、1シーズン全6話
ウリオッパファン・ジョンミン、2年半ぶりに活動再開したハ・ジョンウに加え、台湾から張震くんまでご出演
これは俺得しかない!
驚きの実話に基づくドラマです(しかしどこまでが本当にあったことなのかは定かではない)
一般人のはずのハ・ジョンウができる人すぎるのはご愛敬
チャイニーズ・マフィアのドンを演じた張震くんは 「見るからに人相が悪い」とか言われてませんでしたっけ? 失礼な(笑)
そして我らがファン・ジョンミンよ、、、間違いなくアジア最高の役者の一人ですね
朴訥な青年から闇の帝王まで何でもござれの神演技
最高! Netflixありがとう
これ一作で一ヶ月分の料金は余裕で元が取れます(笑)
アラン・パーカー 『バーディ』 『ミッドナイト・エクスプレス』

『君の心に刻んだ名前』 を観て以来ずっと探していた 『バーディ』
U-NEXTにて鑑賞
アラン・パーカーの映画は結構観ていると思っていたのに、本作はすっぽりと抜け落ちていました
Netflixも気を利かせて 『君の心に刻んだ名前』 と同時に配信してくれたらいいのにね~
カンヌ映画祭審査員特別グランプリ受賞、1984年の作品
ヴェトナム戦争で顔面損傷のケガを負ったアルは、同じくヴェトナムで従軍した高校時代の親友バーディが精神科病棟にいることを知る
物言わぬまま虚空を見つめ続けるバーディの心を開こうと、二人の思い出を一心に語りかけるアルだったが・・・
いやぁ~、マシュー・モディーンもニコラス・ケイジも若い!
そして語り継がれるに足る素晴らしい作品でした
反戦映画であり、青春映画であり、クィアな映画でもある
アルとバーディの関係をブロマンスとして位置付けている方も多そうですが、アルはストレート、バーディはアセクシャルだと感じました
ただ、1980年代に「アセクシャル」という概念があったのか?
それはわかりません
ふたりが(特にアルが)お互いを大好きで必要としているのは痛いほど伝わってきます
しかしこの二人の間に性愛が入り込むことはないし、互いが恋愛対象になることはないと感じた
風変わりなバーディを最初は 「ちょっと変わった面白いヤツ」 と思っていたアル
次第に 「コイツやるな」 と思い始め無二の親友となってゆく過程は微笑ましい
私自身、バーディの無垢な瞳や正義感、他人に同調しない個性にとても惹かれました
しかしバーディの 「鳥」 への執着心は募るばかり
遂にアルはキレてしまう(わかる)
高校を卒業し、海の向こうの戦争へ向かうふたり(涙)
初めての海(「濃い空気の中を飛んでいるみたい!」、「ワンミシシッピ、ツーミシシッピ・・・」)
バーディのやさしいお父さん、アルの粗野なお父さん
カナリアのパータ、献身的なナースのハンナ
そして驚きのラストシーン
もしこの映画を公開時に観ることができていたら、きっと「我が心の1本」になっていたのではないかな
今観ても、大好きな映画となりました
◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆
アラン・パーカーのフィルモグラフィを眺めていると、『ミッドナイト・エクスプレス』 がある・・・?!
オリバー・ストーンがアカデミー賞脚色賞を受賞しているので、彼の監督作だとばかり思っていました
U-NEXTで探すともちろんあった! 早速鑑賞
1970年10月6日、アメリカ人旅行者ビリー・ヘイズはイスタンブール空港で麻薬不法所持の現行犯で逮捕される
収監され4年の刑を宣告されたビリーだったが、それは地獄の日々のほんの入り口に過ぎなかった
1978年アカデミー賞6部門ノミネート、2部門受賞の名作
驚きの実話の映画化です
いや~、面白かった。。。
脱獄モノに外れなし、しかし本作の肝は刑務所内の人間模様かもしれません
特にビリーの囚人仲間のマックスを演じたジョン・ハートが素晴らしい!
撮影当時は30代半ばかな、、でも枯れた感じの印象は晩年とほとんど変わらないですね(もちろん役作りもあるかとは思いますが)
本作の演技でアカデミー賞助演男優賞にもノミネートされています
(ちなみに受賞は『ディア・ハンター』クリストファー・ウォーケン。この年のラインナップ、凄い!)
アラン・パーカーは2020年に亡くなったのですね。。
たくさんの素晴らしい映画をありがとうございました
ご冥福を、そしてこれからも映画で偲びたいと思います
( 『バーディ』 監督・アラン・パーカー/主演:マシュー・モディーン、ニコラス・ケイジ/1984・US)
( 『ミッドナイト・エクスプレス』監督・アラン・パーカー/主演:ブラッド・デイヴィス/1978・UK、US)
ガス・ヴァン・サント 『エレファント』
究極の「女優」映画〜『イヴの総て』 『サンセット大通り』


先月加入したU-NEXTのコンテンツの充実ぶりに驚いています
おかげで何年、何十年ものの 「宿題」 をたくさん片付けることができました
まずはブログ「匂いのいい花束。」管理人ブノワ。様ご推奨、究極の「女優」映画二本
『サンセット大通り』
ハリウッドの売れない脚本家がサイレント時代の大女優に愛され、悲劇を迎えるノワール
まず、コメディ畑の人だとばかり思っていたビリー・ワイルダーがこんなシニカルなサスペンスを撮っていることに驚きました
本作で人気が爆発したというウィリアム・ホールデンと、知性を感じさせる(少しバーグマンの面影あり)ナンシー・オルソンも好演しています
セシル・B・デミルやバスター・キートンが本人役で出演しているのも凄い
しかしやはりこの映画はほとんど「本人」役のグロリア・スワンソン、彼女に尽きる!
いや〜、こんな女優さんがいたのですね、、、強烈としか言いようがない
ラストシーンの迫力たるやもう、唖然、呆然、トラウマレベルですよ
執事の存在理由といい、もはや妄執と狂気の世界
天晴れとしか言いようがない作品でございました
『イヴの総て』
新人女優イヴは演劇界の最高賞を得る
そんな彼女を複雑な思いで見つめる者たちがいた
アカデミー賞ノミネートの話題で必ず名前が上がるこの作品
め・ちゃ・く・ちゃ面白かったです
マーゴを演じたベティ・デイヴィスのド迫力
対してイヴのアン・バクスターは抑えた演技ながらジワジワと邪悪な本性を現してお見事すぎる
本作も息を呑むラストシーンが忘れがたい
アン・バクスターが途中からフローレンス・ピューに見えて 「イヴをピューちゃんでリメイクしてくれ〜」 と思いながら観ていた
(当然何度もリメイクされているようで、2019年にはジリアン・アンダーソン×リリー・ジェームズで舞台化もされています)
個人的にマーゴはケイト・ウィンスレットでお願いしたい
そしてこのふたりの女優を見つめ続けるカレン役が実は重要な役どころではないかと思いました
そこはクレア・フォイにお願いして英国人キャストでまとめ、舞台はロンドン・ウエストエンドでいかがでしょう
マリリン・モンローの役は誰がいいかな?
この2作品、邦題はどちらも直訳、女優のバックステージものであること、ラストシークエンスを冒頭に明示し、そこへ向かって物語る手法など共通点も多いですね
どちらも同年公開されアカデミー賞を争った、というのもスゴい話
あり得ないハイレベルな争いです
しかしベティ・デイヴィスもアン・バクスターも、グロリア・スワンソンさえも受賞ならずだったという
作品賞は 『イヴの総て』 に軍配が上がったようですが、どちらも後世に残る作品であることは間違いないでしょう
不朽の名作とはこのことですね
「女優」 という職業、いや 「女優」 という生き物、あるいは宿命について大いに考えさせられる
必見の2作品ですね!
( 『イヴの総て』 原題:ALL ABOUT EVE/監督:ジョセフ・L・マンキウィッツ/
主演:ベティ・デイヴィス、アン・バクスター/1950・USA)
( 『サンセット大通り』 原題:SUNSET BOULEVARD/監督:ビリー・ワイルダー/
主演:グロリア・スワンソン、ウィリアム・ホールデン/1950・USA)
戦争と女の顔


「 『戦争は女の顔をしていない』 っていう本、読んだことある?」
「あ~、それね。『同志少女よ、敵を撃て!』 ってめっちゃ面白いらしい本の著者が 「精神的原作」 って言ってるのがその本でね。先に買って読もうと思ってたらその本が原案になってる 『戦争と女の顔』 ってロシア映画がちょうど公開されて、それ先に観て結構ショックやったからまだ買ってない」(我ながら説明が長すぎる)
「...全く同じ思考で、映画観た帰りに買った」
「えっっ(...負けた)(←勝ち負けではない)そうなん? もう読んだ?」
「いや、まだ。積んでる」
というわけで負けじと()買った岩波現代文庫 『戦争は女の顔をしていない』
著者はノーベル文学賞受賞作家スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ
第二次世界大戦時、独ソ戦に従軍したロシア女性たちの聞き取りがまとめられたノンフィクションです
(昨年NHKの 『100分de名著』 に取り上げられ、コミカライズもされたのでご存じの方も多いと思いますが)
少しづつ読んでいます
予想通り重い内容ですが、「読まれるべき本」 だと思うから
映画の感想はこちら ⇒