今年は我らがジョニー!〜 The Sexiest Man Alive 2009
 ああ〜、今年も早、このリストを目にする時期ですね〜。。

 米People誌が選ぶ「最もセクシーな男」、今年はジョニー・デップ!

2009最もセクシーな男1

 う〜ん、やっぱりカッコイイ! キャプテン・ジャック・スパロウことジョニー・
デップ
は、日本でも最も有名な(そして人気のある)ハリウッドスターですから
ね♪

 「暴れん坊」だった彼も今や46歳、すっかり「良きパパ」幸せな家庭を築い
キャリアも順調、年末公開の『パブリック・エネミーズ』期待してますよん♪

 ジョニーの他にも、ライアン・レイノルズロバート・パティソンらが選ばれて
いますが、何といってもリストの三番目ジェイク・ジレンホールの名前(とフォ
ト)が出てきて、も〜お、ビックリ!!

 最近「熊」化したジェイクしか目にしてなかったので、なんか意外な気もしつ
つ、ファンとしてはうれしいな〜♪ 新作『Brothers』がようやく来月公開、
露出が増えることを願って。。

2009最もセクシーな男3

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【2009/11/20 20:12】 | 映画雑談 | トラックバック(0) | コメント(0)
子どもの時間〜『天然コケッコー』
天然コケッコー

 海に面した、島根県の小さな山間の村。小・中合わせて生徒が6人しかいない
学校に、東京から転校生がやってくる。

 「あ・・・イケメンさんじゃぁ〜」

 で、『天コケ』である。待望の。焦がれた。

 くらもちふさこの原作漫画を渡辺あやが脚本化し、山下敦弘が撮った瑞々しい
佳作。公開されるや絶賛され、各映画賞に輝いたのは記憶に新しい。

 山下監督は田舎を舞台に、ゆるい作風ながら人間関係の深淵を伺うような作品
を撮る若手、というイメージ。私の中では西川美和監督とタイプが被る。
 本作は、作品にファンタジックな要素を盛り込むのが巧い渡辺あやの脚本に、
監督が自分の作家性を抑え、忠実に応えている印象だった。う〜ん、これは映画
で観たかった。テレビサイズで体験するには惜しい、おおらかにやさしく、健や
かに流れる子どもたちの時間。青春にもまだ早い、思春期のフワフワした恋心。
淡く切なく消えゆく、至福のときよ・・・。

天然コケッコー2

 正直に言いますが、岡田将生くんが観たかったんです。そよ(夏帆)があんぐり
と口を開けて見つめる気持ちが120%わかるほど、この大沢くんはカッコイイ!

 飾り気のない率直さ、察しの良さ、強引ではないのに吸い寄せられてしまうよ
うな佇まい。今年になって岡田くんの主演作が5作も公開されていることも納得
の、銀幕に愛されるべき美しさ。一見して都会的な少年であっても、意外なほど
純朴な岡田くん自身に、大沢広海がダブって見える。

 しかしこの映画の主人公は、まぎれもなく夏帆なのだった。おさげ髪の健康的
美少女、そよ
。岡田くんが見たかった私なのに、気づくとそよを追っていた。この
映画から2年後の今年、二人が再共演したドラマでも変わらず瑞々しく、可憐
な夏帆は素晴らしい! 思春期太りで見るも無残な若手女優もいるのに、夏帆
ちゃんはエライ
、のだった。

天然コケッコー3

 「行って帰ります」 「何はぶてとるん?」 「おおきに」 「また来るけぇ」
 中国地方の方言が混じり合ったような田舎言葉は懐かしい響きだけれど、
少女が自らを「わし」と呼ぶことには軽い衝撃を覚えた。集落すべてが一つの
大きな家族のような環境なのに、この映画には過疎地特有の閉塞感や、
苦しさ
が微塵もない。恋につきものの嫉妬駆け引きも、疼きもない。そもそ
も、そよと大沢くんの間にたゆたう感情は、と呼ぶにはあまりにも、淡過ぎ
・・・。

 大沢くんの進学にまつわる展開は意外だった。ラストシーン、あのワンカット
のために坊主にした岡田くん、君もエライ! いつまでも、変わらないでいて
ね。

 (『天然コケッコー』 監督:山下敦弘/原作:くらもちふさこ
        主演:夏帆、岡田将生、夏川結衣、佐藤浩市/2007・日本)

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【2009/11/19 11:59】 | DVD | トラックバック(6) | コメント(4)
マイケル、宇宙へ還る〜『ムーンウォーカー』
ムーンウォーカー



 MOONWALKER


 THIS IS ITを観て不満だったこと。「ビリー・ジーン」でマイケルがムーン
ウォーク
しなかったこと。「スムーズ・クリミナル」「斜め45度(ゼロ・グラヴィ
ティ)」
見せてくれなかったこと! う〜ん、残念。。と思っていたら、マイケルが
製作総指揮・原案・主演を務めた映画『ムーンウォーカー』劇場リバイバル
されるというではないか。。あの映画の中で、「スムーズ・クリミナル」超ド級
ダンスパフォーマンス
が観られるらしい!というのを思い出した。DLPでもいい
から大きなスクリーンで観たくて、劇場に駆け付ける。

ムーンウォーカー3





 ← これです


 『THIS IS IT』ラストシーン(黒のローファー、白く輝くレッグウォーマーの
アップ)
から映画は始まる。J5時代の映像やグラミー賞受賞時の映像など、こ
れはPVか? と思わせるような前半部。映画撮影中のマイケルがファンに囲
まれそうになり、バイクで逃げる・・・というクレイアニメと実写を融合した中盤。
この部分はかなりイタイ。マイケル、君は一体何がやりたかったの? と言い
たくなる(笑)。
 そして、3人の子どもたちを守るべく、マイケルがサイボーグ(?)に変身して
悪と闘う後半部分。ジョー・ペシ麻薬王に扮し、マイケルに魔の手が・・・と
いうストーリーの中に、「スムーズ・クリミナル」が挿入される。

ムーンウォーカー2

 Annie, are you okay? Are you okay? Are you okay, Annie?

 いや〜、ホントに凄いですね! 一番クラクラ来たのはあのターン。。両足を軸
に、流れるように回転するマイケル。機械のような精巧さというか、人間離れした
技術
というべきか・・・。いや、マイケルって、実は宇宙人だったんじゃない? 死
んだなんてウソで、実は宇宙に帰っただけなのかも、なんて妄想してみる。

 3人の子どもたち、男の子(ショーン・レノンなんだそうな!)、女の子、男の子
の3人が、マイケルの本当の子どもたち(プリンス、パリス、ブランケット)に見え
てきてしまう。マイケルって、根っから子どもが好きだったんだなぁ。。というか、
マイケル自身が精神的には子どものままだったのだろう。

 マイケル熱が高じて、『ライブ・イン・ブカレスト』DVDまで購入してしまった。
いいんです。人類の至宝、一家に一枚!

 (『ムーンウォーカー』 監督:ジェリー・クレイマー、コリン・シルヴァース
          製作総指揮・原案・主演:マイケル・ジャクソン/1988・USA)

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【2009/11/18 13:32】 | 映画 | トラックバック(0) | コメント(0)
マイケルは絶対にあきらめなかった〜『新しい「マイケル・ジャクソン」の教科書』
新しいマイケル・ジャクソンの教科書






 THE TEXTBOOK OF ”MICHAEL JACKSON”


 「彼はバッハやモーツァルトのように、未来の教科書に載るような、本当に偉大
 な音楽家なんです」 (著者あとがきより)


 ロック・バンド「ノーナ・リーヴス」の西寺郷太氏による、マイケル・ジャクソン
「ヒストリー」。題名に「教科書」と冠されているように、マイケルの誕生からその
までが丹念にドキュメントされています。特に『スリラー』以前のマイケルにつ
いては詳しく知らなかったので、興味深く読みました。語りかけてくるようなやさ
しい文体で、著者の「マイケル愛」の大きさが感じられる本です。

 中西部の工業都市で、ワーキング・クラスの子どもとして育ったマイケル。兄弟
で結成したジャクソン5。ソロデビュー、クインシー・ジョーンズとの出会い。彼に
とって、『スリラー』がいかに怪物的な成功だったか。ジーン・ケリーやフレッド・
アステアをも唸らせた『モータウン25』でのパフォーマンス。初めて披露された
ムーンウォーク。それは彼を育てたモータウン・レコードとの決別だったこと。
完璧主義が高じて周囲から孤立し、次第に長くなってゆくブランクマスコミ
彼にしたこと、彼から搾取しようと群がった人々。しかし恋愛や結婚、離婚など、
私生活についての記述よりもマイケルの音楽活動を中心に書かれているため、
ワイドショー的な興味からこの本を手にすると肩すかしを喰らうかもしれません。

 マイケル・ジャクソンとは、何だったのか・・・。それはTHIS IS ITを観れ
ばわかること。彼がいかに優れたミュージシャンであり、パフォーマーであり、
愛に溢れた謙虚な人物だったか。映像は雄弁です。そしてあの映画を観て
彼についてもう少し知りたい、彼が人生の節目に誰と出会い、どんな音楽を
生み、世界を変えて行ったのか
を知りたいと思ったとき、少しでも多くの方に
この本を手にとっていただけたら、と思います。

新しいマイケル・ジャクソンの教科書2

 (『新しい「マイケル・ジャクソン」の教科書』 西寺郷太・著/ビジネス社・2009)

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【2009/11/14 13:58】 | 読書 | トラックバック(1) | コメント(6)
好きだよ〜『僕の初恋をキミに捧ぐ』
僕の初恋をキミに捧ぐ3

 心臓に重い病を抱えた少年・逞(岡田将生)は、20歳まで生きられないと宣告さ
れていた。彼は恋人・繭(井上真央)のために、別れる決心をするのだったが・・・。

 ベストセラー少女コミックの映画化。余命僅かな少年と、彼を一途に恋する少女
純愛ラブストーリー、と聞けば「サブイボが出る」と毛嫌いされる方も多いと思う。
実は私も、観に行くかどうしようか、随分迷った。しかし、岡田将生くんの魅力には
抗えず・・・。中学生と思しき男女で満席の中、観てきました。

 内容は確かに少女漫画だけど、これ結構いい映画ですよ。眠気が一瞬も襲って
こなかったし、時間を忘れた。逞の一挙手一投足を見つめながら、私は繭になり、
逞の母(森口瑤子)になり、昂(細田よしひこ)の母になり・・・。その度には溢れ
まくったのだった。観てよかった! 本当に。。

僕の初恋をキミに捧ぐ2

 リミットがあると最初から知りながら、こんなにもお互いを思い合えるなんて。。
純粋に、逞と繭の関係は奇跡だと思う。一生懸命で、一途過ぎる繭の思いが切
な過ぎるよ・・・。井上真央ちゃんは制服姿もそろそろリミットか? と思いつつ、
気丈で真っ直ぐな役どころがピッタリなのだった。

 そんな繭に土下座されても、あの場面で「YES」と言えない昂の母の気持ちも、
痛いほどわかる。繭の頬を打つ逞の母の気持ちもわかる。しかし最後に、彼女
が繭に「ありがとう」と言ってくれて、本当によかったと思うのだった。

 学園の王子「昂サマ」を演じた細田よしひこは初見。ミッチーキャラで憎めない
男の子だけれど、豹柄に紫の靴下だけはありえないと思ってしまった・・・。

岡田将生2

 そして、岡田将生くん。もう、言葉がありません。彼がこの現実世界に存在し
ていることが信じられない。彼の周りの人たちは、彼がそばにいて平常心を保
てるのだろうか? 塀を乗り越えようとしながら「繭も行く?」と言った彼は、私
の心の引き出しに永久保存されるだろう。

 ラストの繭のモノローグは長過ぎたような気もするけれど、本物の涙で演じ切
った井上真央をほめたい。エンディングで流れる平井堅の歌声は、繭へ捧げる
逞のアンサーソング。涙、涙、涙・・・。

 さよなら ありがとう 好きだよ 好きだよ
 さよなら 笑ってよ 泣くなよ バカだな
 伝えたい言葉は止めどなく溢れる
 何度も、何度でも 僕は君に恋をする

 さよなら また会おう ごめんね 好きだよ
 さよなら 笑ってよ 怒んなよ バカだな
 恋しい 苦しい 愛しいじゃ足りない
 何度も 何度でも叫ぶよ
 好きだよ
 さよなら


 (『僕の初恋をキミに捧ぐ』 監督:新城毅彦/2009・日本/
      主演:井上真央、岡田将生/主題歌:平井堅『僕は君に恋をする』

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【2009/11/13 11:38】 | 映画 | トラックバック(10) | コメント(2)
神様のしるし〜『ヘヴン』
ヘヴン

 クラスでいじめの標的となっている14歳の「僕」は、ある日短い手紙を受け取
る。 「わたしたちは仲間です」
 それは「僕」と同じようにクラスで疎外され、虐げられているコジマからのメッ
セージだった。

 乳と卵芥川賞を受賞した、川上未映子の受賞後第一作。90年代初め
地方都市の中学校を舞台に、陰惨で絶望的ないじめの渦中で育まれる友情
思春期の戸惑い、別離の「向こう側」にある希望が描かれる。吐き気を催すほ
どの壮絶ないじめの描写に嫌悪感を覚え、しながらも、本を閉じることがで
きなかった。

 読み進みながら、この小説の中に「村上春樹」的な何かを感じていた。彼の
唯一のリアリズム小説『ノルウェイの森』に似たものを。
 孤独で内向的な、一人称で語る「僕」。何故かカタカナの「キズキ」と「コジマ」。
「僕」がコジマといるときの心の揺れワタナベくんと直子の逢瀬を思い出させ
るし、百瀬の詭弁としか思えない言葉の数々は、永沢が語る「システム」のよう
だ。そして、直子とワタナベくんも「文通」をしていたのだった。

 私の中学時代は校内暴力の嵐が吹き荒れていたけれども、その暴力の矛先
は自分たちの「外側」教師や、学校そのものであって、ここに書かれているよ
うな「同級生」たちへの内にこもるいじめは存在しなかった(と思う)。今は大人に
なった90年代の中学生たちにとって、この小説は悪夢のような記憶を呼び覚ま
す忌まわしきもの、なのかもしれない。

 女子のほうが精神的に大人で、男子はリードされる側、という思春期の男女の
立ち位置
が巧く描かれている。苛めに苦しみ、追い詰められながらも、コジマから
の手紙と共に過ごすひとときに微かな光明を見出す「僕」。悶々としながらも彼が
コジマを想う心は、間違いなく純粋な「恋」だったのだと思う。

 しかし、「僕」よりも少し大人びたコジマの言葉は、やや独善的に聞こえる。
の目がすきだよ・・・。わたしにとってのいちばんは、君なんだよ・・・。
そのささや
きは「僕」の心の中に波紋を描くけれど、「美しい弱さ」という言葉には自己陶酔
の匂いがする。コジマは確かに強く、やさしく、弱い存在だ。「僕」が傷つける側
に回ろうとしたとき、彼女は身を挺して「僕」を守ったのだと思う。それでも、彼女
は「僕」が変わろうとする気持ちを変えることはできないんだ。私は「僕」が逃げ
たのでも、負けたのでもない
と思う。私は信じている、彼はそうすべきだったのだ
と。その「世界」の美しさが、束の間の幻影だったとしても。。人間は、天国にはいら
れないんだよ


 「僕」を巡る大人たち、「母さん」と総合病院の先生が強く印象に残る。思春期
の子どもたちには、「親」でない大人の存在が必要なんだと。痛みや悲しみをくぐ
り抜け、生き延びている「大人」が。コジマにも、そんな誰かがいてくれればよか
ったのに。。。

 川上未映子さんは、映画女優になれるくらい美人で、歌手でもあり、(もう結婚
はされているけれども)望めばどんな玉の輿にだって乗れただろう。セレブタレン
トになって、奥様雑誌の表紙を飾ることだってできたと思う。しかし彼女は華やか
さとは対極にあるような「文学」の道を選び、(恐らく)苦しんで苦しみぬいて、こん
なにも私の心を揺さぶる「つくりもの」を産み出した。「僕」を苛めぬく主犯・二ノ宮
は、小説を「正真正銘の嘘」で「圧倒的につまらない」と言い放つ。しかし、小説が
「本物の魔法」になり得ることを、本作は証明している。この力強い傑作「作家」
川上未映子
に、私は拍手とエールを送りたい。

 (『ヘヴン』 川上未映子・著/講談社・2009)

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【2009/11/11 13:39】 | 読書 | トラックバック(2) | コメント(6)
地獄への呪文〜『スペル』
スペル



 DRAG ME TO HELL


 銀行で融資係として働くクリス(アリソン・ローマン)は、ある日ローンを滞納
した老婆(ローナ・レイヴァー)から支払い延期を懇願される。自らの昇進のた
めに、老婆の申請を拒絶したクリスだったが・・・。

 サム・ライミ監督によるホラー・コメディ。滅多に観ないジャンルだけれど、「笑
える」「最高!(タランティーノ談)」
という評判を聞き、初日に鑑賞。←楽しみにして
たんか・・・。

 ホラーにA級があるのかどうかわからないけれど、B級テイストたっぷりの作品。
セットは書き割りみたいだし、胡散臭い呪術師は出てくるし・・・。そして残念なが
ら、ホラー慣れしていない私はそれほど笑えなかった。怖くて(泣)。

スペル2

 しかし、ひっさびさにケチを付けまくりたくなる邦題ですねコレ。「スペル」って
「呪文」っていう意味らしいけど、日本でスペルって言ったら普通「綴り」でしょ!?
わざわざ原題と全く異なるカタカナ邦題にする意味がわかりません・・・。って言
うか、『スペル』なら『呪文』でいいんじゃない? 普通に。漢字で。

 農家の娘で、昔太っていたことがコンプレックスなクリスは、老婆に恥をかか
せたことで逆恨みされてしまう。一筋縄では解けない悪魔的な呪いをかけられ
るも、命懸けで身を守ろうと奮闘。飼っていた子猫は生け贄にするわ、墓は掘
り起こすわ、かなり根性据わった娘です(笑)。アリソン・ローマンが体当たりで
大熱演
。鼻血ブーだわ、泥まみれだわ、顔が変形してるわ。。監督もやりたい
放題
ですね。
 良家のお坊っちゃんで、若き心理学者の彼氏、クレイ(ジャスティン・ロング)
いい味出してるんだけど、、無力でしたね。。。無念。

 クリスに呪いをかけるおばあちゃんがもう、最強なんですよ。。神出鬼没だし。
滅茶苦茶汚いし。わけわからない物体を吐きまくるし。観てるこっちが吐き気
そう。死ぬまでクリスに付きまとうと思いきや、あっけなく逝ってしまうし・・・。
「人を呪わば穴ふたつ」ですかね。

スペル3

 この映画の教訓「封筒の中身は確認しよう!」 伏線が生きてましたね。普通
は中身だけ突っ込みそうな気もしますが・・・(笑)。

 (『スペル』 監督・脚本:サム・ライミ/2009・USA/
     主演:アリソン・ローマン、ジャスティン・ロング、ローナ・レイヴァー)

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【2009/11/10 00:00】 | 映画 | トラックバック(31) | コメント(10)
狂気は回る〜『母なる証明』
母なる証明



 MOTHER


 韓国の田舎町で小さな漢方薬局を営む母(キム・ヘジャ)は、殺人事件の容疑
となった最愛の一人息子・トジュン(ウォンビン)を救うべく奔走する。

 韓国の若き天才、ポン・ジュノ監督の長編第4作。濃厚過ぎる母と子の愛情
断ち難い、狂気をまとう母性を描くサスペンス。兵役を経たウォンビン映画
復帰作
でもあり、ウォンビンは「コンミナム返上」とばかりに、難しい役柄に挑戦
している。

 監督の演出には、観る者に対してこの親子に対する安易な感情移入を許さな
い、複雑さと厳しさを感じる。母と子のストレートな愛情を描いた凡百の映画とは
一線を画す、一瞬たりとも目が離せない秀作不気味で不穏なオープニング
ら、息をするのも忘れてしまうほど引き込まれた。涙も出ない。

母なる証明2

 細く暗い路地を行く少女の白いふくらはぎに、傑作『殺人の追憶』がダブる。こ
の作品もまた、血と暴力、狂気と紙一重のほとばしる激情を描く、韓国映画の王
を往く作品だと言える。しかし、敢えて自分の代表作と似た背景を持つ題材を
選んだ、監督の意図はどこにあるのだろう。
 
 その答えは、タイトルロールであるを演じたキム・ヘジャの表情に、見開かれ
た大きなに宿っている。過去に自分が犯した罪への呵責から、息子に対して
盲目的な愛情を捧げる母。「血を分ける」などという生易しい表現では到底、表し
ようがないほど、この母の息子への思いは狂気に苛まれている。血の巡りが悪
い息子・トジュンは、5歳の時に自ら成長を止めてしまったかのような青年。彼の
ことを「純粋」だとか「無垢」だとか、私は表現したくない。彼は「パポ野郎」と言わ
れることが何よりも嫌いな、プライドを持った一人の人間なのだ。

母なる証明3

 何があっても子どもの無実を信じる−−これは母親であるならば、ごく当たり
前な感覚だろう。しかし彼女は行き過ぎてしまった。情動は極限を超え、新たな
悲劇を生む。母と子だけが知る真実、決して許されないが明かされるスリリン
グな展開
に、息を呑む。

 全て意味のある完璧なショットの数々は、もう一度観ればさらに深みを感じら
れそうな気がする。イ・ビョンウによる哀愁を帯びたギターがまた、素晴らしい。
踊る母の姿とともに、あのテーマ曲が耳に残って離れない。

 ただ、ポン・ジュノの過去作品は、傑作、良作と思いこそすれ「好きな映画」だ
とは思ったことがない
。本作も、まさに、まさしく、そういうタイプの作品だった、と
思うのだった。

 (『母なる証明』 監督・原案・脚本:ポン・ジュノ
             主演:キム・ヘジャ、ウォンビン/2009・韓国)

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【2009/11/07 00:00】 | 映画 | トラックバック(29) | コメント(6)
地域限定・正義の味方〜『三匹のおっさん』
三匹のおっさん

 幼馴染で、「アラ還」という年齢に差し掛かった今でも交流のあるおっさん三人
組が、秘密の自警団を結成する。キヨ、シゲ、ノリ。精神的にも経済的にもゆと
りある世代による「世直し」物語

 目下絶好調なライトノベル作家・有川浩さんの作品。いつもながら、有川さん
自身の真っ直ぐな性格がよく表れている作品だと思う。正義感の塊のようなおっ
さんたちはもちろん、キヨの孫・祐希とノリの娘・早苗の二人も、今日びこんな
清々しくて初々しい高校生いるんか?! と思ってしまうくらい純粋。読んで楽
しいお話ではある。

 しかし、ちょっと最近この劇画ちっくな「有川調」にも、飽きてきたかもな〜、
と思ったりして。。いやいや本当に面白いんですよ、サクサク読めるしね。有川
さんに、深刻で長大な作品なんて求めてないし。う〜ん、私がちょっと疲れてい
るだけなのかもしれない。潔くて気風がよくて、とことんまっしぐらな有川さんが、
ちょっと眩しい日もあるのだった。

 (『三匹のおっさん』 有川浩・著/文藝春秋・2009)

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【2009/11/06 10:14】 | 読書 | トラックバック(1) | コメント(2)
キング・オブ・ポップ〜『THIS IS IT』
THIS IS IT


 Michael Jackson's This Is It


 2009年6月25日、目前に控えたロンドン公演のリハーサルを重ねながら50歳
で逝った天才アーティスト、マイケル・ジャクソン。舞台演出を担当したケニー・オ
ルテガ
によってそのリハーサル映像が映画となり、2週間限定で公開されてい
る。チケット発売日に指定席はゲット。シネコンの一番大きいシアターは満席
感無量です。

 「怒ってないよ、愛”L-O-V-E”なんだ」

THIS IS IT2

 マイケルと踊るために世界中から集まった若いダンサーたちのコメントから、
もうウルウルモード。彼らが幼い日、歌い踊るマイケルを観てどれほどの衝撃
を受けたか。彼らはマイケルのファミリーであり、一番熱狂的なファンでもある
ことが、映像から強く深く伝わってくる。

 10年ぶりのツアー(リハーサル)でありながら、マイケルの歌とダンスが全く
錆びついてないことに驚かされる。フロアに吸いつきながら、柔らかく自在に
動く長い脚。軸がぶれない上半身、能弁な。一度観たら、決して忘れられ
ないそのパフォーマンス。凄い、凄過ぎる『ビリー・ジーン』で着る予定だった
という電飾の付いた衣装、見てみたかった。

 完璧主義者であり、挑戦者だったマイケル。そしてそれ以上に、謙虚さと思
いやり
に溢れていたマイケル。若いギタリストをサポートする、やさしいマイケ
ル。そして一番印象的だったのが、監督であるケニー・オルテガへ向けられ
愛と信頼だった。ケニー・オルテガはマイケルの死後「彼は天使だった」
語っている。

THIS IS IT3

 しかし、10年というのは決して短いブランクでないこともまた、現実。イヤホン
の音に慣れず、「歌えない、耳に拳を突っ込まれているみたいだ」と訴えるマイ
ケルは痛々しかった。そして、その直後に流れるのは『I'll be there』
この映画の中でジャクソン5時代の歌、とりわけ私が一番好きなあの曲をマイ
ケルが唄うとは、思ってもみなかった。兄弟と両親への愛と感謝を口にするマ
イケルに、この人は本当にピュアな魂を持っていると感じる。涙、涙・・・。

 スキャンダルにまみれ、表舞台から遠ざかっていた彼を、迷子のように感じ
ていた。しかし、真実が見えていなかったのは私の方だったのだ。マイケルは、
ずっと変わらずそこにいたのに。彼を理解しようとしていなかったのは、私の
方だったのだ・・・。


 「地球を守ろう」というメッセージとともに、映画は幕を閉じる。そしてその
瞬間、力強い拍手がシアター内に鳴り響いた。ファイナル・カーテンコール
魅せてくれて、ありがとう。

 (『THIS IS IT』 監督:ケニー・オルテガ
            主演:マイケル・ジャクソン/2009・USA)

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【2009/11/05 00:00】 | 映画 | トラックバック(54) | コメント(12)
母親は如何に生きるべきなのか〜『クリーン』
クリーン



 CLEAN


 売れない歌手エミリー(マギー・チャン)は、カナダでの巡業中、ドラッグの過剰
摂取
で元スターだった夫リーを亡くす。麻薬所持で服役したエミリーは、かつて
働いていたパリ再出発を期すのだが・・・。

 元祖「アジアの小顔ちゃん」であり、カンヌ映画祭主演女優賞を獲得したこの
作品を最後に半引退状態が続いている張曼玉マギー・チャン。久々に出演する
のでは?と期待していたタランティーノの新作にも登場しないようで、この機会を
逃すともう二度とマギーをスクリーンで拝めないかも。。そんな思いで劇場へ。
彼女の元夫でもあるオリヴィエ・アサイヤス監督作品は初見。

 しかし、マギーといいイ・ヨンエといい、脂の乗り切ったアジアを代表する大女優
の新作が観られないというのは寂しい限り。映画って、いい男が出ていればそれ
でいいってものでもない。いつかまた、スクリーンに大輪の花を咲かせて欲しい。

クリーン2

 落ちぶれた女が子どもとの触れ合いを求め、結局「自分の居場所」に帰ってゆく。
マギーの背中を追うカメラを観ながら、レスラーみたいな話だな、と思っていた。
ミッキー・ロークにはいたく感動させられた私だけれど、残念ながら本作は、さほど
心に沁みる作品というわけでもなく。。前夜の夜更かしも祟って、ひたすら「眠い」
映画だった。
 
 エミリーが夫のリーや、息子のジェイや、自らの歌に対してどれほどの「思い入
れ」
を持っていたのかが、全然伝わってこなかった。だから、ラストシーンのも、
私の心には響いて来なかったんだと思う。4年越しで観たい、観たいと願い続け
てきた作品だっただけに、残念。しかし、エミリーの義父アルブレヒトを演じたニッ
ク・ノルティ
はよかったと思う。息子を亡くし、孫を愛し育てても、結局「おじいちゃ
ん」
でしかない彼。子どもは、母親を求めるものだから・・・。

クリーン3

 心斎橋にあるミニシアターは、大好きな映画館の一つ。単館上映作品が多く、
みなさん本当に、映画がお好きなんだろうな〜、という感じのお客さんが多い気
がする。そしてこの作品を観た日は、なんとベビーカーを押した若い女性が鑑賞
していた。

 赤ちゃんは、推定1歳未満児。場内が暗くなって、怖がって泣き出すんじゃな
いか、と私は気が気でない。案の定、ぐずって泣きだす。あやすお母さん。泣き
やまない、立ち上がってあやし始める。


 子どもが生まれてしばらく、本当に長い年月、映画館に行けなかった。だから
私は『千と千尋の神隠し』を映画館で観ていない。『ダンサー・イン・ザ・ダーク』
も観ていない。でも、当時はそれが当たり前のことだと思っていた。

 エミリーは、ジェイ(ジェームズ・デニス)を義両親に預けて、夫とに賭けて
いた。あのままずっとリーが生きていたら、エミリーはジェイをどうしていたのだ
ろう。誰もが母親である前に、一人の人間である、それはわかっているのだけ
れど・・・。英語、フランス語、広東語を自在に操るマギーを見つめながら、どう
してもエミリーに感情移入できない私がいるのだった。

 (『クリーン』 監督・脚本:オリヴィエ・アサイヤス
        主演:張曼玉マギー・チャン、ニック・ノルティ/2004・加、仏、英)

テーマ:ヨーロッパ映画 - ジャンル:映画

【2009/11/04 08:44】 | 映画 | トラックバック(7) | コメント(6)
レッツダンス、ロックンローーール!!〜『パイレーツ・ロック』
パイレーツ・ロック



 THE BOAT THAT ROCKED


 1966年、イングランド。世はブリティッシュ・ロック全盛期、しかしBBCラジ
オはロック&ポップを一日45分間のオンエアに制限していた。そこに、公海
上に停泊した船から音楽を流す海賊ラジオ局が現れ・・・。

 リチャード・カーティスによる、実話を基にした痛快音楽群像劇。いや〜〜、
これは素晴らしい、面白かった! 期待はしていたけれど、全く裏切られず。
この映画を忘れたくなくて、今年初めてサントラ「即買い」してしまった。
 上映が始まってすぐ、この映画をスクリーンで観ている自分は本当に幸せ
だと感じる。間違いなく、今年のベスト作の一本です。超オススメ。

パイレーツ・ロック2

 当時の音楽に詳しいわけがないけれども、耳に馴染むロック・クラシック
数々が心地よい。ワーキング・タイトル印のブリティッシュたちが演じる曲者
揃いの個性派DJ
に交じって、アメリカからのゲストはフィリップ・シーモア・
ホフマン
「伯爵」こと花形DJ、カウントを演じる。

 彼と敵対するも、「痛み分け」後は互いに認め合って友情を結ぶカリスマDJ
ギャヴィン
にはリス・エヴァンス。この「メタボなアメリカン VS. 変なウェール
ズ人」
が、本作のハイライトの一つ。

 高校を退学になり、更生?のためにこの海賊船に送り込まれたカール(トム
・スターリッジ)
。彼の奔放なママエマ・トンプソンだなんて、意外にもハマ
ってる! 純情ボーイ・カールの恋の行方、未だ見ぬ父への想い。じ〜んと
来ます。憎まれ役の政府高官、ケネス・ブラナーがヒトラーみたいでホント、
気の毒(巧いけど)。

 そしてそして、海賊ラジオ局のキャプテン・クエンティンビル・ナイ!!
もう〜〜、素敵♪ グレンチェックのスーツにペイズリー柄のスカーフ、その
佇まいも何とも言えず、おしゃれなんです。。ビル・ナイって、私の理想の人
だわ。。←いつからジジ専になったんだ

パイレーツ・ロック3

 ただ、難点もあり。この映画、長いんですよ・・・。尺は135分なので特別長尺、
というわけでもないのだけど、一度大きなクライマックス(政府の妨害にDJたち
が絶対に屈しないと決意する場面)が来てから、続きがあるので拍子抜けしてし
まう。もちろん、その後も様々なエピソードが続いて決して冗長なわけではない
のだけれど、ちょっとサービス過剰な感が無きにしも非ず。しかし、レズビアンの
フェリシティ(キャサリン・パーキンソン)にまで素敵なロマンスを用意する辺りが、
Love actually is all aroundリチャード・カーティス特有のやさしさなん
だな、と良い方に解釈したいと思う。

 ロックンロールへの大いなるに包まれながら、観終わってしばらく、席を立
ちたくなかった。船は沈んでも、海賊たちは誰も死なない。もちろん、音楽も。

 (『パイレーツ・ロック』 監督・製作総指揮・脚本:リチャード・カーティス
      主演:フィリップ・シーモア・ホフマン、ビル・ナイ、リス・エヴァンス、
           トム・スターリッジ、ケネス・ブラナー
/2009・英、独、米、仏)

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【2009/10/30 00:00】 | 映画 | トラックバック(29) | コメント(14)
おいしい、ありがとう〜『食堂かたつむり』
食堂かたつむり

 恋人に裏切られ、何もかも無くしてさえも失った倫子は、10年ぶりに故郷の
へ帰る。

 「たとえ素っ裸にされたとしても、私は料理を作ることならできる」

 草野マサムネが帯の惹句を書いていて、気になっていた本作。柴咲コウ主演
フードコーディネーターは飯島奈美さんで映画化されると知り、読んでみた。
一気に読了。「生きることは食べること」という生命の基本が謳われる、瑞々し
い物語。

 主人公の倫子は、バイト先から帰るとアパートがもぬけの殻になっていた・・・。
こういう話って、本当にあるんですよね。。私の知り合い(具体的に言うと義兄の
幼なじみ)も、全く同じ目に遭っているんです。その人も料理関係の仕事(パティ
シエ)
だから、なんだか似たような話だな〜、と思ってしまった。

 倫子の作る料理は、本当に手がかかっていて、心がこもっていて、おいしそ
で・・・。これは映画が楽しみ。でも、不安な部分もある。

 この小説で一番印象的だったのは、倫子が無花果の木の上で髪を切る(そ
してその後ほとんど剃り落としてしまう)場面と、エルメスの「解体」場面。どち
らも演じる役者さんにとっては、かなり勇気の要るシークエンスだと思う。先日
劇場で観た予告篇では、予想通り柴咲コウの髪は長いままだった。

 そして、もっとハードだと思われる「解体」。小説では、作者が実際体験(また
は見学)したことがあるに違いないと思わせるほど、その様子が詳細に描写
されている。映像にするには難しいだろう、しかしこの場面がなければ、小説
の主題である「生命」を敬い、大切にいただくという思想が描けないのではな
いか。

 「私にとって、料理とは祈りそのものだ」 倫子のこの荘厳なまでの「覚悟」
大切に、映画化して欲しいと願う。

 (『食堂かたつむり』 小川糸・著/ポプラ社・2008)

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【2009/10/29 00:00】 | 読書 | トラックバック(2) | コメント(4)
時間飛行〜『きみがぼくを見つけた日』
きみがぼくを見つけた日



 THE TIME TRAVELER'S WIFE


 クレア(レイチェル・マクアダムス)が初めてヘンリー(エリック・バナ)に出逢
ったのは、6歳の頃。彼は自ら「タイムトラベラー」だと語り、少女のクレアに忘
れ難い印象を残す。美しく成長したクレアは、ある日ヘンリーに会し・・・。

 時間飛行する男と、彼を愛し、待ち続ける女。時空を超えた純愛物語。全く
知らなかったが、ブラッド・ピットの製作会社プランB製作の作品。ブラッドって
結構、ロマンチストなんですね(笑)。予告を観る限りでは「イマイチかな」と思
いつつ、大好きなレイチェル・マクアダムスに惹かれて鑑賞。しかし。。やっぱ
イマイチでした(残念)。

きみがぼくを見つけた日2

 原作は未読だけれど、設定はかなり強引で説明不足の感あり。6歳の少女が、
何故中年男のヘンリーを生涯愛し続けるほどに惹かれたのか。運命の再会を果
たすまでに、彼らはどれほど会い、何を語り、何を共有したのか。全てがのまま、
クレアとヘンリーは結婚する。

 タイムトラベル後、ヘンリーが全裸、というのもわかるような、わからないような。。
6歳の時、交通事故によって特殊な「能力」を身に付けたヘンリーは、どんな環境
で、何を思い、成長したのか。(当たり前だが)唐突に現れるエリック・バナが、
けているのか若返ったのか
さっぱりわからない(すみません)。「クリス マス商戦」
くらい

 しかし、レイチェル・マクアダムスのなんとも魅力的なこと! 相変わらずの「でこ
っぱち」
、大きな瞳、表情豊かな口元。キュートよねぇ。。演技力も、結構あると思
うのだけど。

 途中まであまり気分は乗らなかったけれど、結局、レイチェルの魅力には抗えず、
ウルウルしてしまった。こんな風に「純粋培養」された恋愛も、いいなぁ〜って。
ちょっと切ない、御伽噺

きみがぼくを見つけた日3

 (『きみがぼくを見つけた日』 監督:ロベルト・シュヴェンケ
     主演:レイチェル・マクアダムス、エリック・バナ/2009・USA)

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【2009/10/28 22:46】 | 映画 | トラックバック(32) | コメント(10)
魔女とナイスガイ〜『あなたは私の婿になる』
あなたは私の婿になる




 THE PROPOSAL


 NY敏腕編集者として働くカナダ人マーガレット(サンドラ・ブロック)は、
禁止されていた海外渡航と書類不備のため、国外退去を言い渡される。キャ
リアを失いたくないマーガレットは、アシスタントアンドリュー(ライアン・レイ
ノルズ)
偽装結婚を強いるのだが・・・。

 アメリカで大ヒットしたというラブコメ。奴隷のようにコキ使っていた部下は、
実は大金持ちの跡取り息子だった。孤独に生きてきたキャリアウーマンが、
温かい家族と地域社会に触れ、人間的な感情にほだされてゆく。という、ま
さにロマコメの王道を往くストーリー。なんだけど、これがすっごく、面白かっ
た!


 美人だと思ったことがないサンドラ・ブロックだけど、45歳にしてあのスタイ
ルを維持しているのは立派! 才女なのに恋には不器用、って役柄が本当
によく似合う。マーガレット役はジュリア・ロバーツが第一候補だったらしいけ
ど、降りてくれて正解ですね。ゴシップ先行なイメージのライアン・レイノルズ
は初見。実はこの二人、ライアンがカナディアンでサンドラがアメリカン。ライ
アン、まさかスカちゃんと偽装○○、なんてことは、、ないよね(笑)。

あなたは私の婿になる2

 ラブコメのいいところは。。ハッピーエンドを信じていられるから、安心して観ら
れる。良質な作品だと、結末がわかっていてもハラハラドキドキ、ホロリとさせら
れる。深読みや時制の組み換えの必要がないから、疲れない。ヒロインの相手
役は大抵いい男だから、目の保養になる。観終わって、幸せな気分に浸れる。。
この映画は、まさにそんな感じ。

 有能だけど精一杯虚勢を張って、挨拶もロクにしないマーガレットは確かに嫌
な女。でも、アンドリューの本作りへの情熱やセンスは十分わかっている。自分
本位で進めた結婚話だけれど、次第に後ろめたさを抑えられなくなってゆく。。
そんな(自分とは全く違うキャラの)マーガレットに感情移入し、ホロホロと泣い
てしまった私なのだった。

あなたは私の婿になる3

 背が高くて、マッチョなアンドリューも素敵! ライアン・レイノルズ、これから
も活躍してくれるといいな♪ そして一番うれしかったのは、懐かしのメアリー・
スティーンバージェン
が今も変わらず美しかったこと。いい女優さんですよね。

 全体的によくまとまっていたけれど、あの意味不明な「祈祷」のシーンだけは、
ちょっといらないかも?と思ってしまった。あと男性スト○ップも、サービス過剰
ですね。ワラッタケド

 (『あなたは私の婿になる』 監督:アン・フレッチャー
         主演:サンドラ・ブロック、ライアン・レイノルズ/2009・USA)

テーマ:アメリカ映画 - ジャンル:映画

【2009/10/23 00:00】 | 映画 | トラックバック(38) | コメント(3)
ラララ科学の子〜『ATOM』 【吹き替え版】
アトム



 ASTRO BOY


 未来の地球。ロボットが人間に仕える空中都市メトロシティ。ロボット工学
の大家テンマ博士の息子トビーは、軍事用ロボットの実験中に事故死して
しまう。嘆き悲しんだ博士は、息子そっくりの人型ロボットを完成させるのだ
が・・・。

 日本における「漫画の神様」手塚治虫氏の代表作を、ハリウッドが映画化
したCGアニメ。手塚治虫生誕80年を記念した作品らしい。

 アトムのアニメは観ていないし、思い入れもないが、豪華声優陣に惹かれ
てずっと前から観たかった。しかし、字幕版の上映は日本でたった2館のみ
の上映なんですね・・・。というわけで吹き替え版にて鑑賞。オープンングで
クレジットされるフレディ・ハイモア、ビル・ナイ、シャーリーズ・セロンらの名
前を眺めながら、つくづく残念、と思ってしまった。

アトム2

 父の愛を失い、地上世界で新しい仲間と「自分の居場所」を探して生きようと
するアトム。健気でかわいいんだけど、観ている間中、何故だかずっと違和感
がつきまとう。
 まず、アトムを創ったのは「お茶の水博士」だとばかり思っていたのだけど、
「テンマ博士」なんですね。シラナカッタ
 アトムの声を務めた女優さんは声優経験豊富な方だけれど、普通に男の声
優さんが演じるわけにはいかなかったのだろうか。大人の事情?
 キャラクターの造形はルイスと未来泥棒とか、アイアンマンを思い出さ
せる。そう、これはハリウッド映画なんだな、、って。当たり前なんですけどね。

 私が知っていたのは、谷川俊太郎によるあの有名すぎるテーマソング。あれ
は本当に、世紀の名曲ですね。アメリカでは今週末から公開だとか。私は物語
に入り込めず、イマイチ楽しめなかったのだけど、さて、あちらでは大ヒットする
のでしょうか。。要注目です。

アトム3

 (『ATOM』 監督・脚本:デヴィッド・バワーズ
     原作:手塚治虫『鉄腕アトム』/2009・香港、米、日本)

テーマ:アニメ - ジャンル:映画

【2009/10/22 09:25】 | 映画 | トラックバック(16) | コメント(2)
昭和の女〜『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ』
ヴィヨンの妻

 才能に溢れてはいるが大酒呑みで金にルーズ、女癖も悪い新進作家の大谷
(浅野忠信)
は、馴染みの料理屋から金を盗んでしまう。しっかり者の妻佐知(松
たか子)
は、そんな大谷を庇い、料理屋で働いて借金を返そうとする・・・。

 生誕100年を迎えた昭和の大作家・太宰治の同名小説の映画化。第33回モント
リオール世界映画祭
において、根岸吉太郎監督賞を受賞した話題作。終戦後
の昭和を再現した美術、映像はもちろん、俳優たちの確かな演技が光る力作。ち
なみにフードスタイリスト飯島奈美さん。

 文学少女の通過儀礼的作家・太宰治には、ご多分に漏れず、中高生の頃ハマ
リにハマった。今でも私の本棚には、黒い背表紙の新潮文庫がズラリと並んでい
る。いつか三鷹に行ってお墓参りがしたい、桜桃忌に行けたら一番いい・・・、など
と夢想していたものだが、正直、大人になってからはほとんど読み返すこともなか
った。(それは多分、村上春樹に出逢ったせいだと思うのだけれど)

 不思議と、今まであまり映像化されることのなかった太宰作品。浅野忠信主演
と聞けば、楽しみにしないわけがない! 思い入れが生々しいままでなく、思い
出に変わった今だったから、よかったのかもしれない。期待通りの出来栄えに、
まずは満足。

ヴィヨンの妻2

 太宰自身が投影された大谷を演じた浅野くん、素晴らしかった。「生き写し」
でも言おうか、だらしなくて嫉妬深くて自己中で狼少年で、それでも心惹かれず
にはいられない男、そのもの。「付き合ってくれますか」。あの頬杖は・・・反則
でしょう。

 そんな夫に尽くして、尽くして、裏切られて・・・。それでも離れない妻、佐知
でも彼女はただの、耐え忍ぶ女じゃない。自分という人間の美しさを知り、価値
に気づき、人生を切り開こうとしている強い女。自分に惹かれている若い男、
岡田(妻夫木聡)を拒むこともなく、初恋の男、辻(堤真一)の事務所に、口紅
一つで乗り込んで行く。「お金、無いんです」カワリニワタシヲカッテクダサイ

 互いに引け目を感じ合っている大谷と佐知は、ある意味、似た者同士なのか
もしれない。

ヴィヨンの妻3

 いつもは顔を見るとゲンナリしてしまう広末涼子が、本作ではそれほどに悪く
はなかったかな。あの、最後の勝ち誇った表情・・・。人情に厚い料理屋の夫婦、
室井滋伊武雅刀も「庶民」を体現していた。光石研新井浩文の顔がチラリと
見えたのもうれしい。そして残念ながら、妻夫木聡だけはこの映画の「色」に合
っていない気がした。

 「女には幸せも不幸もありません。男には不幸だけがあるんです」気障なセリ
フの数々は、やはり太宰が天才だったと再認識させてくれる。
憎み切れないロクでなし。しかしそのは、妻にしっかりと握られている。

 (『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ』 監督:根岸吉太郎/
     主演:松たか子、浅野忠信、妻夫木聡、堤真一/2009・日本)

テーマ:心に残る映画 - ジャンル:映画

【2009/10/18 00:00】 | 映画 | トラックバック(28) | コメント(14)
生命は〜『吉野弘 詩集』
吉野弘詩集

 例えば映画空気人形を観たとき

 きっと多くの人が一番感銘を受ける場面

 ペ・ドゥナ演じる「空気人形」のぞみが

 愛する人の「息」で満たされる場面なんだろうと思う。

 しかし私があの映画で一番心揺さぶられたのは

 ペ・ドゥナがたどたどしい日本語で朗読した「生命は」だったりする。

 こんな時は、自分がつくづく「映像的な人間じゃない」

 落ち込んだりもするのだけれど

 吉野弘の詩集を読みたくてたまらなくなる自分を

 無理に抑えようとも思わない

 私に欠けているものは
 
 きっと誰かが埋めてくれる

 (『吉野弘 詩集』 吉野弘・著/ハルキ文庫・1999)

テーマ:オススメの本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

【2009/10/17 23:15】 | 読書 | トラックバック(0) | コメント(2)
いつか、また会える〜『私の中のあなた』
私の中のあなた




 MY SISTER'S KEEPER


 白血病姉ケイトドナーになるべく、遺伝子操作により生まれた「デザイナ
ーズ・ベビー」アナ(アビゲイル・ブレスリン)
。しかし彼女は11歳の夏、臓器提供
を拒否
する、と両親を訴える。

 ジョディ・ピコーによるベストセラー小説の映画化。原作を読もうと試みたことが
あったけれど、挫折して正解だったかもしれない。ケイトとアナの姉妹を、ダコタ
&エル・ファニング姉妹
が演じるとアナウンスされた後、ダコタが髪を剃り落すこ
とを拒否、降板したニュースは記憶に新しい。アナを演じるは天才子役、アビゲ
イル・ブレスリン
キャメロン・ディアスが初めての母親役を、リアルに熱演して
いる。監督ニック・カサヴェテス

 邦題は、原作小説の翻訳タイトルそのままだけれど、とてもいいと思う。微妙
なニュアンス
で、「血の繋がり」=家族、を表現しているようで。

私の中のあなた2

 確実にに向かっている最愛の我が娘。母サラ(キャメロン・ディアス)は娘の
病と闘うことに全身全霊を捧げ、絶対に「死」を受容しようとしない。もちろん、
サラにも娘が不治の病であることはわかっている。きっと誰よりも、わかり過ぎ
るほどわかっている。それでも、諦めることは彼女にはできない、絶対に。何故
なら、彼女は「母親」だから。

 サラを愚かで浅はかな人間だと思う人もいるだろう。しかし、そのことに一番
傷つき、心を痛めているのはサラかもしれない。彼女が怒っているのは、まず
何よりも病そのもの、そして自分自身に対して。それでも彼女は闘うことを止め
られない、何故なら「母親」を降りることはできないから。

 私がもしサラなら、彼女と同じことをしただろう。自分を責めながら、家族に
犠牲を強いながら、自分自身を追い詰めるだろう。この物語は、私には辛過
ぎる、苦し過ぎる・・・。

私の中のあなた3

 厳しい運命に翻弄される家族を包み込むように、この映画に差し込むのの、
なんと柔らかなこと! 彼らが向き合う現実を、少しでも明るく照らそうとするか
のように。「いい人生だった」「最高よ」死は終わりではない、死は「生」の一部
なのだ。ケイトはサラやアナ、家族の記憶の中で生き続ける。いつかまた、巡り
合うその日
まで。

 (『私の中のあなた』 監督・脚本:ニック・カサヴェテス
       主演:キャメロン・ディアス、アビゲイル・ブレスリン/2009・USA)

テーマ:アメリカ映画 - ジャンル:映画

【2009/10/16 00:00】 | 映画 | トラックバック(43) | コメント(8)
騙したつもりはない〜『クヒオ大佐』
クヒオ大佐

 1990年、第一次湾岸戦争が勃発した頃。エリザベス女王の遠縁にしてアメリカ
空軍パイロット
を名乗る、ジョナサン・エリザベス・クヒオ大佐(堺雅人)は、ある目的
を持って女たちに近づく。女手一つで弁当屋を切り盛りするしのぶ(松雪泰子)、
自然科学館のスタッフ春(満島ひかり)、銀座のナンバーワンホステス・未知子
(中村優子)


 今日本で一番「旬」な俳優の一人、堺雅人主演作。実在の人物・事件を基に
創作された、ある「結婚詐欺師」の物語。 

 「どうせアタシを騙すなら 死ぬまで騙して欲しかった」劇中、このセリフは
                                         登場しません。アシカラズ


 この作品、特に観に行く予定はなかったのだけれど、監督があの痛快作『腑
抜けども、悲しみの愛を見せろ』
吉田大八と知り鑑賞してみる。ちなみに、
『腑抜け〜』は吉田監督の長編デビュー作。最高に面白いです、まだの方は
必見!!

クヒオ大佐2

 『腑抜け〜』ほどの突き抜け感はなかったけれど、なかなか面白かった。トラウ
マを抱えた孤独な男
が、一生懸命エキセントリックになって「悪いこと」をしようと
企む姿がセコくてかわいい。あの腕立て伏せは、お見事! 堺雅人が役者根性
見せてくれました。

 薄幸美人が板に付いてきた松雪泰子、クヒオ以上の「喰わせモノ」ホステス
中村優子、お綺麗でした。でもやっぱり一番「いい役者やなぁ〜」と思わせてくれ
るのは新井浩文ですね。私はこの人の顔(特に目)が怖いのだけど、予告編で
彼が出演しているのを知り、「観てみようかな?」と思ってしまった。画面の隅っこ
にいても、本当に光る俳優さんだと思う。

 ただ、クヒオがしのぶ(や他の女たち)からどれくらいの金額をむしり取ったのか
がよくわからなかったし、そのせいか彼はただの「妄想の権化」にしか見えなかっ
た。「いい人」代表のようなキャラの堺雅人は、そもそも悪人には見えないのだ。

 そしてあの付け鼻(整形?)にあのカタコトしゃべり・・・。どう見ても「Mr.ベー
ター」@松本人志
、なのである。そう言えば松雪泰子の髪型、ベーターまんま
やん・・・。監督、狙ったか?! そして、安藤サクラ。あんた、ほんまにお母さ
んそっくり
やなぁ。。

クヒオ大佐3

 (『クヒオ大佐』 監督・脚本:吉田大八/2009・日本/
      主演:堺雅人、松雪泰子、満島ひかり、中村優子、新井浩文

テーマ:日本映画 - ジャンル:映画

【2009/10/15 09:42】 | 映画 | トラックバック(23) | コメント(6)
真紅のthinkingdays


いつまでも青臭い映画好きでいたいのです(名前は紅いんですが)。   観た映画と読んだ本の覚え書き。  記事は基本的にネタバレありです。  どうぞご贔屓に♪

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